自宅は塗り替え・外壁塗装が必要?塗り替えのタイミングと劣化症状、塗料の耐用年数を紹介

あなたのお家
外壁塗装するといくら?
自宅の外壁が古くなってきて、そろそろ塗り替えが必要かもしれない。だけど、塗り替えをやることにはどんな意味があるの?自宅がどんな状態だったら塗り替えをやったほうがいいの?
そんな疑問をお持ちの方も多くいらっしゃることでしょう。
今回は、そんな方に対して、自宅の外壁を塗り替える重要性、塗り替えを行うべきサインを解説します。
塗り替え工事を行う際に検討するべきポイントも合わせてご紹介しますので、これから塗り替えをやってみたいとお考えの方はぜひ本記事を参考にしてください。
◆ポイント
塗り替えの頻度を減らす様々なテクニックがある
塗り替えには、塗膜の回復・色や光沢を蘇らせる美観の復活・防カビや遮熱性など機能付加の効果がある
塗装の効果と必要性について詳しく知りたい方は、下記の記事もご覧ください。

この記事を監修しました
株式会社Speee
小林 成光
所有資格
外壁アドバイザー、外装劣化診断士、ホームインスペクター
専門分野
外壁工事
職業
外壁アドバイザー、外装劣化診断士、ホームインスペクター
600件以上の現地調査を実施する過程で得た専門性を生かし、日本発のネット見積もりシステムでビジネスモデル特許を取得。ヌリカエにて、外装工事の専門家として、顧客・加盟企業のサポート・コラムの監修に従事。
塗り替え時期の目安は10年に一度
一般的な塗り替えのサイクルは、10年に一度です。ただし使用している塗料の種類や外壁材の種類によって、このタイミングは変わります。
塗料毎の耐用年数は下記の通りです。
【塗り替えに用いる塗料6種類】
| 塗料のグレード | 耐用年数 |
|---|---|
| アクリル塗料 | 5~7年 |
| ウレタン塗料 | 7~10年 |
| シリコン塗料 | 10~15年 |
| ラジカル塗料 | 12年~16年 |
| フッ素塗料 | 15年~20年 |
| 無機塗料 | 25年~30年 |
耐用年数が近づいていたり、過ぎている場合は、塗り替えを行う時期が到達していることになります。
メンテナンスとして塗り替えを検討しましょう。
自宅で使用している塗料の確認方法
使用している塗料を確実に確認する方法として、施工業者へ確認するという方法があります。
お手元に発注時の書類や見積もり書がない場合は、業者へ連絡をすると手っ取り早く使用している塗料を確認ができます。
また自宅が新築の建売物件だった場合は、アクリル系・ウレタン系塗料が使用されるケースが多くあります。
グレードの低いアクリル塗料やウレタン塗料は、コストカットが重視される建売物件にとっては都合の良い塗料なのです。
建売物件の自宅に住んでいる方は、自宅にどんな塗料が使われているか念入りに確認をしましょう。
場合によっては、10年より早く、塗り替えが必要になるケースもあります。
劣化症状から判断する塗り替えの時期
さきほど紹介した通り塗料の耐用年数から塗り替えの時期を考えることもできますが、外壁に生じている症状から塗り替えのを判断するほうが確実です。
ここからは、外壁にどんな症状があらわれている場合に塗り替えが必要となるか紹介をします。
色褪せ

建物に塗布している塗膜は長期間紫外線に当たることによって、変色をしてしまいます。紫外線が当たるということから、日当たりのよい場所で色褪せが目立っている場合は、紫外線による影響と考えてよいでしょう。
塗り替えが絶対に必要というところではありません。しかし、外壁の防水性が損なわれている初期段階なので、症状が深刻化する前に塗り替えを検討したほうがよいでしょう。

チョーキング

塗膜の表面が劣化し、塗料に含まれた成分が粉状になって現れる現象をチョーキングといいます。外壁に触ると、チョークのような粉が手につくことが特徴的なので、症状を簡単に見極めることができます。
色褪せと同様、紫外線による劣化が原因で、色褪せが進行すると次はチョーキングが発生します。チョーキングを放置していると、次はひび割れの原因になります。

ひび

外壁のひび割れには主に2種類あります。ひとつはヘアークラックと呼ばれる髪の毛の細さ程度のひび割れ、もうひとつはそれ以上に幅のあるひび割れです。
前者であれば、塗り替えを行うことで対策をとることができます。ひび割れは放置をしていると雨漏りの原因となります。

浮き・剥がれ

浮き・剥がれは塗料が紫外線の影響を受けて、外壁材との密着性を失うことで発生する症状です。
浮きや剥がれは放置をしていると、雨水が建物内部に侵入し、外壁材の腐食が進行してしまいます。外壁材の腐食が進行すると、建物の崩壊を引き起こしかねず、危険な状態であります。

築年数から判断する塗り替えの時期

築年数からも、塗り替えが必要な時期の目安を知ることができます。
ここからは、新築の場合と、二回目に塗り替えをする場合、二つのケースから塗り替えの時期を紹介します。
新築の場合
新築の場合の塗り替え時期の目安は、5~10年です。
新築物件に住んでいる方は、この数字を目安にしておいてください。
特に建売住宅の場合は、先に紹介した通りグレードの低い塗料が使用されるケースがあり、塗り替え時期が早く訪れますので注意をしましょう。
注文住宅にお住いの方は、外壁材の耐用年数を指標にして塗り替え時期を判断することができます。
【よく使用される3種類の外壁材】
| 外壁材の種類 | メンテナンス周期の目安 |
|---|---|
| 窯業系サイディング | 5年~ |
| 金属系サイディング | 10年~ |
| モルタル | 8年~ |
オーダーした外壁材を参考に、塗り替え時期の判断材料にしてください。
自宅ではどんな外壁材を使用しているか確認する方法としては、下記の記事が参考になります。

二回目に塗り替えをする場合
二回目に塗り替えをする場合の目安は10~15年です。
近年はコストパフォーマンスに優れた塗料が開発されており、安価で耐用年数が長い塗料で外壁塗装を行うケースが一般的になりました。
使用する塗料の種類によって塗り替えの時期は異なりますが、よく使用されるシリコン塗料の耐用年数である10~15年という数字を目安にしておいてください。
より確実に塗り替えのタイミングを知りたい方は、前回依頼した業者に再調査を依頼するという手段もあります。
前回依頼した業者の連絡先がわからないという場合は、外壁劣化診断士の資格を持っている方に依頼することがオススメです。
塗り替えに最適な時期
塗り替えは一年中行うことができる工事ですが、実は最適な時期というものが存在します。結論からお伝えすると、最もおすすめしているな時期は、春です。
春がおすすめ理由
塗り替えの品質管理に最適な気温と湿度が揃う
秋に比べて業者の予約をとりやすい
しかし冒頭でお伝えした通り、塗り替え工事は一年中行える工事です。
各季節のメリットデメリットと塗り替えと気候条件の関係について簡単に紹介します。
ご自身に最適な季節がいつか検討材料として役立ててください。
塗り替えの時期毎のメリット・デメリット

真夏と真冬は塗り替えには不人気な時期ですが、真夏と真冬にもメリットがあります。
閑散期である分、業者の予約が取りやすく、また条件次第では値引き交渉をすることもできるでしょう。
下記では季節の観点から塗り替えの時期についてより詳しく解説しております。気になる季節があった場合は参考にしてください。
塗り替え工事ができない気候条件
外壁塗装はいつでも工事が可能とお伝えしましたが、下記の条件下ではどうしても工事をストップしなければなりません。
- 気温が5℃以下の日
- 湿度が85%以上の日
- 雨や雪が降っている日
- 塗装を行う外壁が結露している日
- 塗装を行う外壁に霜が降りている日
これは、塗料メーカーが品質を保証するために公表している塗装の際の条件の一つです。上記の基準を満たさない環境での塗装の場合、劣化がはやくなるなどの不具合が起こる可能性がありますので、注意しましょう。
外壁塗装の時期については下記の記事でも詳しく解説しています。

塗り替えの頻度を減らす方法

手間暇をかけて業者に工事を検討したのだから、外壁を長持ちさせたいとお考えになる方も多くいらっしゃるのではないでしょうか。
実は、塗り替えの頻度を減らしたり、外壁を長持ちさせるテクニックは様々あります。
ここからは塗り替えの頻度を減らす方法を3つ紹介します。
耐久性の高い塗料を使用する
もっとも有効な方法が耐久性の高い塗料を使用することです。先ほども解説した通り、塗料には様々な価格帯のものがあります。
価格の高い塗料を使用すれば、塗り替えの頻度を短くできるだけではなく、長期的にみればメンテナンスにかかるトータルコストを低減することができます。
塗り替え工事にかかる費用は、足場設置、養生など塗り替え代も含まれます。
工事の頻度が増えれば増えるほど支出は増えてしまうため、耐久性の高い塗料を使用することは、長期的な支出を抑えるためにも有効な手段となります。
コストパフォーマンスの高い塗料として特におすすめなのはラジカル塗料です。
ラジカル塗料については、下記の記事でも詳しく解説しております。

優良業者に依頼する
優良業者に依頼するというのも有効な方法でしょう。
塗り替えにおいて、もっとも重要なことは業者の選び方です。塗り替えの業界は様々な業者が存在します。
| 塗り替えを依頼できる業者 | 特徴 |
|---|---|
| 大手ハウスメーカー | ・長期保証がついてくる ・費用が高い |
| 総合リフォーム会社・工務店 | ・ハウスメーカーよりも安い ・塗り替え以外の工事も依頼できる |
| 塗装専門業者 | ・中間マージンがかからない ・自分自身で業者を見つけるのが大変 |
技術力や費用感を左右するのポイントはまさに業者にあるのです。
工事を依頼する際は、実績豊富な専門業者に依頼をしましょう。
優良業者を見つける際のポイントとしては、以下のものが挙げられます。
優良業者を見つけるポイント
専門資格を持っている業者か確認する
地域密着専門業者に依頼する
アフターフォローがあるか確認する
業者の選び方については、以下の記事でも詳しく解説しております。


定期的にメンテナンスをする
最後に紹介したいのが定期的なメンテナンスです。
外壁を洗浄したり、掃除をするようなメンテナンスだけでも十分塗り替えの頻度を短くすることができます。
ご自身だけでどのようなメンテナンスが必要かわからない場合は、工事をしてもらった業者から定期点検を受けるという方法もあります。
劣化に気づくことが遅れ、余計な修繕費用がかかる前に業者に見てもらったり、こまめにメンテナンスをしましょう。
まとめ
今回は、塗り替えの効果、塗り替えが必要なサイン、また塗り替え工事を進めるにあたって必要なポイントについて解説をしました。
塗り替え工事を行うにあたっては、普段見聞きしない塗料や、馴染みのない業者に関する知識をまず理解する必要があり、情報収取に苦労する方が多くいらっしゃいます。
自分自身で納得のいく塗り替え工事を行うためにも、まずは情報収集に努めましょう。インターネットを活用することもひとつですが、近所の専門業者に相談をしてみるのもおすすめです。
本サイトでも無料の相談窓口を設けております。プロの意見を参考にしてみたい方は、ぜひお気軽にお問合せください。
