外壁材の種類は結局どれがいい?種類別のメリット・デメリットとは!

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はじめに

外壁は紫外線や風雨、雪、気温の変化など常に過酷な条件下にさらされています。

一方、外壁材には種類がたくさんあっても、すべての機能を満たすものは多くないため、適切な下地材との組み合わせや工法の工夫で欠点を補う必要があります。

新築の戸建てを購入してからすでに10年ほど経過し、そろそろ外壁のリフォームを検討しようと思っていろいろと情報収集している方が多いのではないでしょうか?

しかし、調べてもそれぞれの外壁材には、どんな特徴があってどんなメリットやデメリットがあるのかわかりませんよね。
どんな点に注意すれば良いのか、どんな外壁材を選べば良いのかはリフォーム成功のカギを握ります

外壁材の役割」や「外壁材の種類とそれぞれの特徴」、「外壁材選びのポイントなどをご紹介致します。


目次



1.外壁材の役割の基礎知識



外壁のもっとも大きな役割は屋根と同様に風雨から人の生活空間を守ることにあります。

家の原点は雨風をしのぐためのものでした。しかし現代の住宅の外壁には風雨をしのぐだけでなく、美観や住人のプライバシー保護、外部との遮断など、屋根よりも多くの性能が要求されています。

外壁に求められる性能をひとつずつ見ていきましょう。

意匠性(美観)

外壁は建物の中でもっとも人目に触れやすい場所なので、建物の外観を決定する重要なパーツです。
意匠性やデザイン性の良さが不可欠です。
また、色褪せや変色しにくく汚れにくいなど、長く美観を保つことが必要とされます。

防水性(耐水性)

建物の機能として雨漏りしないことが最低限の条件です。
外壁には屋根と共に、雨水の侵入を防ぐことがもっとも重要な性能として要求されます。
外壁からの雨漏りは、実は屋根からの雨漏りよりも多いといわれています。

また、外壁からの雨漏りは気が付きにくいので、気付いた時にはすでに構造躯体(くたい)まで大きなダメージを受けていたということも珍しくありません。
外壁は雨に濡れる場所なので、当然水に強い材質でなければなりません。

構造躯体とは建物を支える骨組みにあたる部分のことです。基礎、壁、柱、小屋組、土台、斜材(筋かい等)、床版、屋根版などをいいます。

耐風圧性

外壁があることにより家の中では外気の影響を受けずに、雨風をしのぐことができます。
外壁に隙間があると、雨水ばかりでなくすきま風が侵入するため、台風から家を守ったり、すきま風の侵入を防ぐのも外壁の大切な役割です。

防火性(耐火性)

外壁には火災などの災害から家を守る役割もあります。
万一近所で火災が発生しても火が燃え移らないよう、外壁には防火性能が求められます。

とくに家が密集している市街地では、非常に重要な性能です。住宅密集地などの準防火地域内の木造住宅の外壁には、建築基準法で一定の防火性能が求められています。

断熱性(遮熱性)

外壁は外部に面する面積が非常に大きいため、外壁の断熱性は家全体の断熱性能に大きな影響を与えます。
住まいの冷暖房効率を高め、省エネ性能を向上させる上でも、外壁の断熱対策は必須です。

遮音性

外の騒音を気にせずプライベートの時間を過ごすためには、外壁の遮音性が欠かせません。
また室内で気兼ねなく生活するためにも、外壁の防音対策が必要です。

耐震性

地震の際にひび割れが発生したり、変形や脱落してしまう外壁では役に立ちません。
外壁には耐震性も求められます。
外壁をリフォームすることで、耐震性能が低下してしまうこともあるので注意が必要です。
外壁が軽量なことは、建物全体の耐震性の面でも有利です。

プライバシーの確保

家の中で周囲の目を気にせず自由に過ごせるのは外壁があるためです。
外壁は家にとって不可欠な存在です。
また、第三者の立ち入りを防止するためにも建物に外壁は欠かせません。

メンテナンス性

外壁性能を長期にわたって維持していくためには、定期的なメンテナンスが欠かせません。
外壁にはメンテナンスのしやすさや、メンテナンスサイクルの長期化などが要求されます。


ざっと考えただけでも、外壁には様々な性能が求められているのがわかります。
建物の中でこれだけ多くのことが求められる部位は、他にはありません。外壁を選ぶ際に、つい見た目の良さやデザインだけで素材を選んでいないでしょうか。

老舗の塗装屋さん

外観がいくら良くなっても、建物内部の快適性や安全性が損なわれて
しまうようでは残念な結果になってしまいますよ

しかしこれだけ多くの機能をすべて満たす外壁材は多くありません。

ほとんどの外壁材には何らかの欠点があり、他の材料や下地との組み合わせによって性能を確保しているのです。

外壁選びでは単に素材を選ぶだけでなく、その工法や下地との組み合わせ、建築本体での工夫などを検討して決めることが重要です。




2.外壁のメンテナンスが必要になる時期

外壁の代表的な仕上げは塗装仕上げです。
外壁がサイディングや木材の場合も、仕上げはほとんどが塗装仕上げです。

塗装材料や塗膜の形成方法は多種多様です。
他にもタイル仕上げ・石張り仕上げ・左官仕上げなどがあり、左官仕上げの中にもモルタル・プラスター・珪藻土(けいそうど)など多種多様な材料が使用されます。

外壁のメンテナンス時期の到来を判断する上で重要なのが、どの程度の劣化事象が現れているのかを調査することです。

外壁仕上げには上に挙げたように様々な種類や工法がありますが、基本的にはいずれの場合にもひび割れや剥がれ、欠損、浮きなどが生じていたらメンテナンスが必要になります

また塗装仕上げの場合には塗膜の劣化により防水性が低下し、チョーキング(塗膜が劣化して樹脂が削れ、塗料の顔料が粉状になって表れる現象)やコケ、藻が発生します。

メンテナンスが必要になる時期は外壁材の種類によって異なりますが、早いものでは6~7年程度で劣化事象が顕著に表れる場合もあります。

一般的には築後10年、20年といったサイクルで修繕・リフォーム計画を立てる必要があるでしょう。





3.外壁材をリフォームすることによるメリット


外壁リフォームの目的の多くは、外壁材の性能を長期にわたって維持することにあります。

しかし中には建物の外観のイメージチェンジや軽量化による耐震性の向上、断熱性の向上、メンテナンス性の向上などのグレードアップを目的とするケースもあります。

グレードアップを目的とした外壁リフォームには、次のような事例があります。

窯業系サイディングから乾式タイルにリフォーム

乾式タイルとはモルタルを使用せずにベースとなるサイディングの上にタイルを張り付けていく工法です。

既存のサイディングを撤去して乾式タイルを張るためのベースサイディングを張り、その上からタイルを貼ります。
タイルを貼る方法は接着剤を用いる方法とタイルを引っ掛けて貼る方法があります。
それまで通気層なしで外壁に貼られていたタイルが、通気工法に対応できるようになったため、耐久性が一段と向上しました。

タイル自体の寿命は半永久的なので、一般の塗装では避けることができない定期的な塗り替えが不要になります。

石目調塗装仕上げにリフォーム

外壁に天然石を貼って高級感のある外壁にリフォームしたいとお考えの方も多いと思います。
しかし後から石を貼るとなると重さの問題があったり、コーナー部やアール部などの細部処理が難しくなります。

そのような場合には、塗装で自然石を貼ったような外壁に仕上げることができます。
厚みの付く重比重塗膜で、目地入れや凹凸をつけることも可能です。
手軽に、重厚で自然石調の風合いを持つ石目調仕上げにイメージチェンジできます。

金属サイディングへのリフォーム

既存のモルタル壁や窯業系サイディングから金属サイディングへのリフォームは、以前から数多く行われてきました。

既存の外壁の上から新たに金属サイディングを貼るカバー工法と、既存の外壁を剥がして金属サイディングに張り替える方法がありますが、張り替えの場合には下地の劣化部分にも手を加えて補強することができます。

金属サイディングに張り替える最大のメリットは、窯業系サイディングやモルタルに比べて非常に軽いため、耐震性を向上させることができる点です。
また金属サイディングには断熱材が裏打ちされているので、住まいの断熱性が向上します。

上記は外壁のグレードアップリフォーム事例の一部ですが、単に外壁を塗り替えて新築当時の美観や性能を取り戻すだけでなく、それほど大がかりな工事を行わなくても建物に高付加価値をつけることができるのが魅力です。




4.外壁材の種類



外壁の素材や仕上げには様々な種類がありますが、選ぶ基準は人によって異なると思います。

デザイン・意匠性・コスト・機能性・耐久性・メンテナンス性などどれも大切な要素ですが、すべてを満たすものはありません。
何を重視するのか、優先順位を立てて検討する必要があります。

外壁材の分類方法には、素材による分類と仕上げによる分類があります。
同じモルタル外壁でも、塗装仕上げやタイル貼り、石貼りなど仕上げも様々です。
また塗装にも色々な種類があり、性能や耐久性、コストが異なります。

ここでは代表的な外壁材の種類とその特徴、メンテナンスが必要になる目安をご紹介します。。

①モルタル



モルタルとは砂とセメントと水を混ぜ合わせた材料で、木造住宅のモルタル外壁は下地板の上に張ったラス網にモルタルを数回に分けて塗り付けたものです。

工業製品の外壁材と異なり、職人の手作業による現場施工なので、左官工や仕上げを行う塗装工の腕の差や、現場での品質管理の良否によって仕上げや耐久性に大きな差が出ます。

一方、外壁材として十分な防火性能があり、曲面などどんな形状の外壁にも対応できるので、デザインの自由度があります。

また継ぎ目がなく、仕上げの工法によって多彩な表情を演出できるのが他の素材にないメリットです。
モルタル壁の装飾工法には次のようなものがあります。

・リシン仕上げ

外壁に細かく砕いた大理石などを混ぜたモルタルを塗り、モルタルが硬化する前に引っ掻いて粗い面に仕上げます。(リシン掻き落とし仕上げ)
また、骨材(細かく砕いた石や砂)に樹脂やセメント、着色剤などを混ぜたものを吹き付けて施工する工法もあります。

ツブツブした粗い表面が特徴で、つや消し効果があるとともに、自然石などの風合いに近くなります。
しかし安価なアクリル樹脂が使われることが多いため耐久性はさほど高くなく、およそ7~8年といわれています。

・スタッコ仕上げ

合成樹脂エマルションなどにセメントや大理石、砂などを混ぜた原料を、コテやローラー、または吹き付けによって施工する工法です。

リシン仕上げよりも厚めに仕上がるので、重厚感や高級感があります。
価格が安いわりに耐久性が高いのがメリットですが、表面がざらざらした質感のため、汚れがつきやすいのが欠点です。
塗り替えを行う際には、下塗り塗料や上塗り塗料を工夫することでデメリットを軽減することが可能です。

・吹き付けタイル

けい砂、軽量骨材などの原料と樹脂を混ぜ合わせ、タイルガンと呼ばれる工具で吹き付けたものです。
吹き付けた後にローラーで表面を押さえて仕上げる工法もあります。
外壁に多彩な表情を演出することができるのがメリットですが、使用する樹脂によって耐用年数が変わります。

・ジョリパット

 塗料と砂を混合した砂壁状の塗料で、モルタルの上から塗装する材料です。
カラーバリエーションや仕上げ方法は多種あり、比較的耐久性の高い塗料です。

凹凸があるので汚れがつきやすいのがデメリットですが、下地の変化に追随することができるので、ひび割れしにくいといわれています。

以上の様に、モルタル壁には様々な仕上げ方法があります。
モルタルそのものの耐用年数は、適切な施工のもとでは30年以上といわれています。

一方モルタルの最大の欠点は、乾燥収縮によるひび割れが発生しやすいことです。
モルタル壁の仕上げにタイルや石貼りを行うこともありますが、多くは吹き付けやコテ塗りで仕上げます。

モルタル壁は塗装の塗膜によって保護されるので、塗膜の耐久性が重要です。
仕上げの種類によっては、使用される塗料の樹脂の性能が低いとカビや雨垂れなどの汚れが付着しやすく、建物の美観や耐久性を損ねてしまいます。
またモルタルの動きに追随できないため、比較的早い時期にひび割れが発生するので注意が必要です。

モルタル壁では、塗膜の表面にチョーキングや亀裂・剥がれ・コケ・藻の発生などの症状が出たら、塗り替えのサインです。

②サイディング



サイディングとは板状の外壁材を総称したもので、工場生産なので品質が安定しているのが長所です。
窯業系の他に、金属系、樹脂系、木質系の製品があります。

・窯業系サイディング

セメント質と繊維質などの原料を板状に形成したもので、近年の住宅でもっとも多く使用されています。

コスト・機能性・デザイン性など他の外壁材と比較しても総合的に優れていて、色柄も豊富、施工も比較的容易なのが人気の理由です。
近年の工場塗装品の中には、超高耐久塗料の採用や雨水で汚れを落とす親水加工技術の進歩で、メンテナンスサイクルを大幅に伸ばす製品もあります。

しかしサイディングには継ぎ目があるので、継ぎ目に使用するコーキング材の経年劣化が欠点です。
サイディングの塗膜に劣化がなくても、コーキングに劣化が見られたら改修が必要です。
コーキング材が接着面から剥離していないか・破断していないか・変形していないか・軟化していないか・表面にしわが寄っていないか・変色または褪色していないか・表面がひび割れしていないか・白亜化(チョーキング)していないかなどの症状を見逃さないことが大切です。

・金属系サイディング

金属サイディングは金属板を成形・加工して柄付けし、断熱材で裏打ちした外壁材です。
表面の金属板には、溶融亜鉛メッキ鋼板・ガルバリウム鋼板・アルミニウム合金・ステンレス鋼板などが使用され、金属板の種類によって耐久性やコストに大きな差があります。
外壁材としては軽量なので、モルタル外壁の重ね貼り(カバー工法)にも使用されます。

水の浸み込みやひび割れ、凍害の心配がないのでメンテナンス周期はどれも長めですが、コーキングの劣化や塩害・もらい錆び・白錆び・電蝕などの症状が見られたらメンテナンス時期のサインです。

・樹脂系サイディング

塩化ビニル樹脂が使用されたサイディングで、重量は窯業系サイディングの約1/10と非常に軽量です。
耐久性や耐候性にすぐれていて寒さや酸性雨にも強く、ひび割れしにくいのがメリットです。
また表面塗装ではなく顔料が練り込んであるので、基本的に再塗装は不要といわれています。
オープンジョイント工法を採用しているため、サイディングの短所になる継ぎ目のコーキングも不要なので、メンテナンス性が非常に高いのが最大の長所でしょう。

耐火性能がなく、単色でカラーバリエーションが少ないのが国内で普及しない理由だと思われますが、北米では約50%ものシェア率を誇っています。

・木質系サイディング

木質系サイディングは、素材に無垢の木材を使用したサイディングです。
表面に塗装を施してあるのが一般的です。
現在では、無垢の木材に不燃処理を施すことで、防火性や耐火性、耐久性を備えるものが増えています。

断熱性に優れ、自然ともよく調和して、木の温もりを感じて暮らせるのが最大のメリットですが、メンテナンスコストは他の外壁材よりもかかります
木材は水分を含んだまま長い時間が経過すると、腐食や変色につながります。
塗膜に劣化が見られたから塗り替えるというよりも、塗膜が劣化する前に定期的に塗り替えることが必要です。
定期的な塗り替えを行うとともに、軒を深くして庇を付けるなどの雨対策が長持ちさせる秘訣です。

➂タイル

タイルは、粘土を主成分とした原料を板状にして焼き固めたものをいいます。

タイルを外壁に貼る工法には、サイディングと同様のパネルを下地板とした乾式工法と、モルタルで下地を作りその上からタイルを貼る湿式工法があります。
湿式工法の中には、1枚ずつタイルを貼っていく「圧着張り」や、専用振動工具で張り付ける「密着張り」、ユニットになっているタイルを張り付ける「ネット張り」などがあります。

メンテナンス性や耐久性の面では乾式工法の方がより優れています。

目地については、タイルの表面まで埋めた目地、多少くぼみを残した深目地などがあり、深目地は雨水が滞留しやすく外壁下地にまで湿気を帯びさせてしまうため劣化が早くなります。

タイル自体は非常に硬くて傷や摩耗に強いばかりでなく、紫外線による変色や褪色といった経年劣化もほとんどありません。
サイディングや外壁塗装とは比較にならないほどの耐久性があります。

またほとんど吸水しないので、汚れにくく雨の影響を受けにくい素材です。
したがって正しく施工されれば20年~30年以上の耐久性を持っています。

しかし施工不良や継ぎ目、コーキングの劣化により水がタイルの裏側に侵入することが原因で、「浮き」や「剥がれ」が発生することがあるので、定期的な点検やメンテナンスは欠かせません。

比較的メンテナンスが少ない乾式工法を採用する場合でも、下地のサイディングには継ぎ目ができるので、継ぎ目の状態には気を配る必要があります。

決してメンテナンスフリーではないので、継ぎ目やコーキングの劣化に注意する必要があります。

➃ALC



ALCとはケイ酸質、石灰質、アルミニウム粉末を主原料とし、高温高圧で蒸気養生された軽量気泡コンクリートパネルのことをいいます。
水に浮き、断熱性・耐火性に優れています。
一般的には鉄骨造の建物の外壁によく使われますが、木造住宅の外壁にも時々使われることがあります。

様々なデザインの意匠パネルがあり、塗装仕上げされることが多いのですが、
仕上げにタイル貼りが行われることもあります。

一方ALCは多孔構造なので、防水性はほとんどありません

防水性に関しては仕上げ材の機能に依存しています。
したがって塗装仕上げの場合には、塗料の防水性能がなくなればALCは吸水してしまいます。
外壁塗装の塗料には、防水性や耐久性の高い塗料を使用することが不可欠です。

またALCにはパネルどうしの継ぎ目があるので、継ぎ目のコーキングが劣化すると防水性が低下し、雨漏りの原因になります。
ALCは塗膜とコーキングの劣化を放置するのは禁物なので、定期的な点検とメンテナンスが欠かせません。





5.外壁の塗り替えが必要になる目安の症状

外壁には様々な種類があり、どんな外壁にも定期的な点検やメンテナンスが欠かせません。
それでは具体的にどんな症状が見つかったら塗り替えなどのメンテナンスが必要になるのでしょうか。

実はどんな外壁材にも、劣化事象には共通点があるのです。

専門家が判断するポイントは以下の通りです。>
・下地材まで到達するひび割れ、欠損、浮き、はらみまたは剥落
・複数の仕上げ材にまたがるひび割れまたは欠損
・金属の著しい錆びまたは化学的浸食
・仕上げ材の著しい浮き
・外壁のコーキング材や防水層の破断、欠損
・屋外に面する建具や建具廻りの隙間や破損、開閉不良
・建具廻りのコーキング材の隙間や破断

少し難しい表現ですが、専門家は上記の項目にひとつでも該当する項目があれば劣化と判定し、塗り替えなどの改修工事が必要という判断をおこないます。

他にこけや変退色、水染み跡、白華(エフロレッセンス)があれば明らかな劣化事象になります。





6.外壁材を選ぶポイント


外壁材を選ぶ際には、何を重視するかが重要です。

現在の主流は窯業系サイディングですが、その魅力はデザインや色柄の豊富さと価格の手頃さにあります。

工場で生産されたものを現場で貼りつけていくため、職人の技術力にそれほど左右されず、誰が施工しても品質のばらつきが少ない点もメリットです。
継ぎ目の目地部分の劣化がサイディング本体よりも早いのがデメリットですが、継ぎ目のメンテナンスに注意すれば比較的長持ちする外壁材です。
コストと耐久性のバランスが良いことが人気の秘訣です。

耐久性やメンテナンス性を重視するなら乾式タイルがオススメです。
タイル貼りは重厚感や高級感がある外観に仕上げることが可能です。
初期費用は他の外壁材よりもかかりますが、タイル自体の寿命は半永久的なので、長期的に見ればコストパフォーマンスの高い外壁材です。

耐久性で選ぶなら、ガルバリウム鋼板のサイディングもオススメです。
都会的なシンプル住宅の外観に非常にマッチします。
防水性と防食性に優れ、軽量なので建物に負担をかけません。
窯業系サイディングよりも初期費用はかかりますが、メンテナンスサイクルは長めです。
ガルバリウム鋼板自体は薄いので断熱性がないため、裏打ちされた断熱材や建
築本体で補う必要があります。
また、デザインのバリエーションが少ないのがデメリットです。

仕上げのバリエーションの豊富さを求める方には、モルタル仕上げがオススメ
です。

仕上げの塗装次第で全く異なる趣に仕上げることが可能で、和風洋風を問わずどんな家にもマッチします。
以前は我が国の住宅ではモルタルの外壁が主流でしたが、左官職人の手作業で仕上げるため品質面でのバラツキが多く、ひび割れしやすいのが欠点でした。

また、モルタル自体の防水性能は低いので仕上げ材で補う必要があります。
しかし、近年では通気工法の採用や、塗料の進化によりモルタルの欠点を補うことが可能になっています。
モルタル壁を選ぶ際には、耐久性や意匠は仕上げ材や仕上げの工法によって大きく変わるということを知っておいた方が良いでしょう。
デザインの自由度が高いので、人と違う個性的な外壁にしたい方には最適です。

モルタル同様意匠性に優れているのが漆喰などの塗り壁です。
水、土、植物などの天然素材を材料としているため、日本の気候風土に合った調湿機能があります。
メンテナンスコストは決して安くはありませんが、自然素材にこだわる方には最適です。

将来的には樹脂系サイディングの人気が高くなりそうです。
現在は取り扱っているメーカーや職人が少ないため普及率は少ないのですが、サイディングの一番の欠点になる継ぎ目のコーキングが不要になるので、メンテナンス性が高いのが魅力です。
また塩害や酸性雨・薬品等の影響を受けにくく、基本的には再塗装不要なので理想的な外壁材です。
メンテナンス性を一番に考えるならオススメの外壁材です。

天然木が持つ独特の風合いや温かみを求める一部の方にとっては、木質系サイディングは根強い人気です。
木の香りに包まれた暮らしは、ゆったりとリラックスできます。
経年による木材の色合いの変化を楽しむという、他の外壁材では味わうことができない楽しみがあります。
しかし木材は劣化しやすいのでメンテナンス費用がかかり、価格も高いのがデメリットです。

様々な種類がある外壁材ですが、すべてを満たしてくれるものは残念ながらありません
また、見た目や初期費用だけで外壁材を決めてしまうと、機能面やメンテナンス性の面で後悔することになってしまいます。

自分が求めるものは何なのか、前述した外壁材の役割の項目をもとに、十分に比較検討した上で決めると良いでしょう。





7.まとめ


外壁の役割は色々とある中で、外壁を選ぶ上では、意匠性やデザイン性と同様に耐久性は欠かせない要素でしょう。
しかし。外壁材の耐用年数は,木造住宅の場合にはほとんどが30年から40年といわれていて、そんなに極端に違うことはありません。

仮にタイルや石など材料自体の寿命はもっと長くても、外壁として考えた場合には継ぎ目や下地の問題があるので、決して素材の寿命と同じようにはいきません。
コンクリート下地に直貼りで施工すれば50年以上もったとしても、下地が変われば劣化の速度も変わります。
必要以上に素材の耐久性にこだわるのは、あまり意味がありません。

むしろ外壁材を選ぶ上で重要なのは素材そのものの寿命よりも外壁としてのメンテナンスの必要性や程度を知ることが大切です。

「何年ごとにどのようなメンテナンスが必要になるのか」を事前に十分把握しておかなければいけません。

特にサイディングやALCなどの継ぎ目のある材料では、外壁材自体の寿命はいくら長くても、コーキングの打ち替えは10~15年ごとに必要になります。
このように外壁材の寿命にこだわり過ぎないことが大切です。

また外壁材のデザインや機能を重視するあまり、予算が大幅にオーバーしてしまうことも珍しくありません。
屋根など建物の他の部位と比べて極端に偏った耐久性があっても、無駄になってしまうこともあります。
屋根は10年ごとに塗り替えが必要な中で外壁が20年以上もっても、結局は10年ごとに足場を組んで屋根や外壁の再塗装が必要になってしまうので注意したいものです。

建物全体のバランスを良く考慮した上で外壁材を決めることが大切です。

この記事の監修者:株式会社POD 代表取締役 長谷川佳広

塗装経験年数29年
千葉を中心に地域に根ざした創業100年を誇る老舗の塗装店の経営をしながら自らも現場に携わる。戸建、アパート、集合住宅、工場、店舗等の外装一切を請け負い、年間施工件数は200件にのぼる


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