フッ素塗料の特徴、費用対効果は? 高価でも「屋根」と「雨どい」にはフッ素が効く!

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住宅用の塗料は、「アクリル塗料」「ウレタン塗料」「シリコン塗料」「フッ素塗料」の主に4種類で、もっとも上のグレードに位置するのが「フッ素塗料」です。
本記事では、フッ素塗料の特徴や費用対効果・人気の種類などをご紹介します。

Point
  • フッ素塗料は高価だが長耐久。長い目でみると得
  • 塗装面積の多い大きな家ほど、フッ素塗料を使うと得
  • 面積が小さく、劣化が激しい部分に向く。「屋根」や、雨どいなどの「付帯部分」に



  • 1. フッ素塗料の特徴


    1.1. 高い耐久性と耐候性

    フッ素塗料の一番の特徴といえるのは、耐久性・耐候性の高さです。
    しっかりと外壁に密着するため、長期間風雨に晒されても、隙間をつくらず強固に家をガードします。

    現在主流のシリコン塗料の耐用年数が10~15年といわれているのに対し、フッ素塗料の耐久年数は外壁で15~20年、屋根でも12~15年と言われています。

    また、家の屋根や外壁を紫外線のダメージから守る耐候性の高さも魅力のひとつです。
    フッ素樹脂は、炭素とフッ素の結合が非常に強固なので、紫外線で破壊されにくいのが特徴です。
    紫外線を受けても色あせや劣化の進行を抑えることが可能です。


    1.2. 親水性

    「親水性」とは、水に濡れやすく密着しやすい性質のことをいいます。

    空気中のホコリや排ガスが塗膜に付着しても、高い親水性により、フッ素塗料の表面は雨で自然に汚れを落とす効果が期待できます。
    この性質のことを、「低汚染性」ともいいます。


    1.3. 防藻性、防カビ性

    フッ素塗料には塗膜に防藻性や防カビ性があります。
    そのため、太陽の光があまりあたらない北面の壁や湿気がこもりやすい壁でも、藻やカビの発生を抑える効果があります。
    カビや藻の付着によって建物の美観を損なわず、綺麗な状態が長く続きます。


    1.4. 耐摩耗性

    フッ素塗料は耐摩耗性が高く、長期間光沢を保ちます
    フッ素塗料の塗膜の光沢保持力は非常に優れており、光沢は20年でわずか10%しか減少しないといわれています。


    1.5. 耐薬品性

    フッ素塗料は、耐薬品性にも優れています。
    近年問題となっている酸性雨にも強い効果を発揮します。


    2. フッ素塗料のメリット・デメリット


    2.1. フッ素塗料のメリット

    1.耐用年数が長い

    前項でも触れましたが、フッ素塗料は代表的な4樹脂グレード中、最も長い耐用年数を誇ります。
    価格こそ高価ですが、長期間でみた場合の塗り替えリフォームの回数が減るので、トータルコストで安く済む場合がほとんどです。

    【表:フッ素塗料と他樹脂塗料の比較】
    樹脂・商品 耐久年数(外壁用) 実勢価格(/㎡) 特徴
    アクリル 5~7年 1,400円~1,600円 最安価。住宅にはほぼ使われない
    ウレタン 7~10年 1,700円~2,200円 価格が安いがやや低耐久
    シリコン 10~15年 2,200円~3,000円 最も頻繁に使われる
    フッ素 15年~それ以上 3,800円~4,800円 高耐久だが価格が高い

    2.メンテナンスコストが削減できる

    耐用年数が長いことで、長期間でみた場合の塗り替え回数を少なくすることができ、トータルコストコストを抑えることが可能です。
    例として、同じ塗装面積の家で、フッ素塗料を使い続けた場合の出費と、ひとつ下のグレードであるシリコン塗料を使い続けた場合の出費の差を、例としてあらわしました。


    *塗料の材工費以外の費用(足場代・諸経費など)はどちらも75万円で固定されています。

    「シリコン塗料」について詳しく知りたい人は、下の記事をご覧ください。


    3.光沢が美しく、長持ちする

    フッ素塗料は親水性を高めるため、ツヤあり塗料になっています。
    また、前述のさまざまな防護機能により、光沢のあるピカピカの外観が長持ちします。


    2.2. デメリット

    1.価格が高い

    フッ素塗料は、数ある塗料の中でも高価な部類の塗料になります。
    必然的に、初期費用はウレタン、シリコン塗料などと比べて高額になります。


    2.ツヤあり塗料しか選べない

    フッ素塗料は、塗膜の親水性の高さによりメリットを発揮するため、塗装するとピカピカな光沢のある仕上がりになります。
    逆に言えば、ツヤあり塗料しか選べないので、マットな艶消し仕上げを希望する方には不向きです。


    3.塗膜が硬いため、追従性に劣る

    フッ素塗料は、非常に耐久性の高い塗料である反面、他の塗装に比べて塗膜が硬いため伸びにくく、外壁のひび割れが発生すると塗膜も一緒に割れてしまうことがあります。
    モルタル外壁などの動きのある素地へ塗装する場合、特に注意が必要です。

    3. フッ素塗料の代表的製品

    本節では、塗料メーカーごとの主なフッ素塗料をご紹介します。


    ▼ 日本ペイント ▼
    >
    製品名価格 適用下地
    ファイン4Fセラミック 15kg 50,000円 サイディング・モルタル・コンクリート・ALC・ 鉄部(アルミ・ステンレス等)
    ピュアライド UVプロテクト4Fクリヤー 15kg 35,000円 セメント素地(コンクリート・モルタル)、金属(鉄面・ステンレス・アルミ)硬質塩ビ、FRPなど)
    サーモアイ4F 15kg 45,000円 スレート・波形スレート屋根、金属屋根・トタン、住宅用化粧スレート屋根
    ファイン4Fベスト 15kg 40,000円 住宅用化粧スレート屋根、波形スレート

    ※15kgで 100~120㎡ ほどの塗り面積となります。


    ▼ エスケー化研 ▼
    製品名 価格 適用下地
    クリーンマイルドフッ素 15kg 40,000円 コンクリート、セメントモルタル、押出成形セメント板
    スーパーセラタイトF 16kg 60,000円 コンクリート、セメントモルタル、ALC、PC部材、スレート板、GRC板、押出成形セメント板、各種旧塗膜など
    クールタイトF 16kg 50,000円 薄型塗装瓦、トタン屋根、スレート屋根
    ルーフスターF 16kg 15,000円 カラー鋼板、カラートタン、ガルバリウム鋼板

    ▼ 関西ペイント ▼
    >
    製品名 価格 適用下地
    セラMフッ素 16kg 65,000円 コンクリート、モルタル、鉄部、亜鉛めっき、アルミニウム、窯業サイディング
    アレスアクアフッソⅡ上塗 15kg 83,000円 コンクリート、モルタル、スレート、窯業サイディング、鉄部、亜鉛めっき
    スーパーフッソルーフペイント 14kg 35,000円 金属屋根(トタン、ガルバリウム)
    アレスクール2液F 15kg 40,000円 金属屋根、新生瓦(窯業屋根)、波形スレート

    この中から、特に代表的なフッ素塗料を3つご紹介します。


    3.1. ファイン4Fセラミック

    名称 ファイン4Fセラミック
    メーカー 日本ペイント
    分類 弱溶剤系2液フッ素塗料
    適用下地 セメント素地(コンクリート・モルタル)、
    金属(鉄面・ステンレス・アルミ)硬質塩ビ、
    FRPなど
    光沢の種類 4種
    つや有り、7分つや有り、
    5分つや有り、3分つや有り
    設計価格 約3,600円/㎡~
    耐用年数 約15年以上

    外壁塗料の中でもトップクラスの品質を誇り、最も普及しているスタンダードなフッ素塗料です。
    耐久性が高く汚れが付きにくいため、外壁の美しさを長く保つことができます。
    また、耐候性、耐熱性にも優れているため、特殊な気候の地域でも活躍してくれるでしょう。

    「ファイン4Fセラミック」について詳しく知りたい人は、下の記事をご覧ください。



    3.2. クリーンマイルドフッソ

    名称 クールマイルドフッソ
    メーカー エスケー化研
    分類 弱溶剤系2液フッ素塗料
    適用下地 コンクリート、セメントモルタル、ALCパネル、
    スレート板、GRC板、押出成形セメント板、
    各種サイディングボード、各種旧塗膜(活膜)など
    鉄部、亜鉛メッキ鋼、アルミニウム、
    ステンレスなどの金属
    光沢の種類 4種
    つや有り、7分つや有り、5分つや有り、3分つや有り
    設計価格 約2,800円/㎡~
    (下塗り材別)
    耐用年数 15~20年

    高い耐久性、低汚染性に加え、防カビ性・防藻性にも優れるため、長期にわたって美しい外壁を維持できます。
    塗装可能な素材(適用下地)が非常に多いのも特徴です。


    3.3. セラMフッソ

    名称 セラMフッソ
    メーカー 関西ペイント
    分類 2液弱溶剤形ふっ素樹脂塗料
    適用下地 コンクリート、モルタル、鉄、アルミ、亜鉛めっき等
    光沢の種類 4種
    つや有り、7分つや有り、5分つや有り、3分つや有り
    設計価格 約5,400円/㎡~
    耐用年数 15~20年

    主に、外装の上塗りに使用されます。
    耐久性、耐候性、耐汚染性に優れているのはもちろんのほか、外壁塗装だけでなく、内部塗装にも適応性があり、幅広く使用可能です。


    4. フッ素塗料は、こんな方にオススメ

    4.1. 初期費用が高くなっても、トータルコストを節約したい方

    フッソ塗料のような長耐久の塗料を使えば、工事ごとにかかる足場の架設費用や高圧洗浄などの費用も節約することができます。
    長期的に見れば、ほとんどの場合でコストを削減できます。

    【(再掲)表:フッ素塗料とシリコン塗料のトータルコスト比較】


    4.2. 光沢のある仕上がりがお好みの方

    フッ素塗料は、ピカピカな光沢のある仕上がりが特徴で、艶のキラキラしたような外観がお好みの方には最適な塗料です。
    ただし、環境によっては「安っぽく見える」という声も少なくないので、その点も注意してご判断されるのが望ましいでしょう。


    4.3. 広い家に住んでいる方

    自宅が広ければ、リフォームのたびの工事費も多額になります。
    そこで、最大限長持ちする塗料を使うことで、期間でみた工事回数を減らし、費用を節約するのがオススメです。

    大きくない家に住んでいる方に比べて、耐用年数の長い塗料を選ぶメリットが大きくなります。


    5. フッ素塗料は劣化の激しい部分にオススメ

    フッ素塗料は高価なので、住宅の全てをフッ素塗料で塗装すると、予算をはるかにオーバーしてしまうケースが多いと思います。
    そのような場合は、「面積が限られていて」「劣化が激しい」だけでも、フッ素で塗装することをオススメします。


    5.1. 住宅の部位の中で最も劣化しやすい「屋根」

    屋根は住宅の部位の中でも、最も風雨や紫外線の影響を受ける場所なので、劣化しやすく、メンテナンス周期が最も短くなる場所です。
    屋根を耐久性の高いフッ素塗料で塗装することで、他の部位と同時に次の塗り替え時期を迎えることが可能になることもあります。


    5.2. 実は劣化が早い「付帯部分」。雨樋・派風・幕板・軒天など

    あまり目立たない雨樋などの「付帯部分」には、コストを抑えるためにとにかく安い塗料が使われがちです。
    しかし、実は、ほとんどの付帯部分が外壁と同程度、もしくはそれ以上のスピードで劣化しやすいとも言われており付帯部分こそ耐用年数の長い塗料で塗装することをオススメします。


    以上、フッ素塗料についてご説明をしてきました。
    基本的な性能についての解説のほか、「長い耐用年数と高めの塗料代」という特徴をもとに、向いているご家庭やオススメの使いみちなどについて、ご理解いただけましたでしょうか。

    内容が、リフォームを控えた皆様のお役に立つことをお祈りいたします。


    ▼書籍
    小林敏勝『わかる! 使える! 塗料入門』(日刊工業新聞社 2018)
    平野八州夫『住まいのリフォーム 外壁塗り替え塗装入門』(慧文社 2008)
    ▼専門家(ヒアリング)
    株式会社POD 代表 長谷川佳広 氏



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