屋根用ガルバリウム鋼板の代表製品と価格まとめ。工事費用全体も掲載

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外壁塗装するといくら?
屋根をガルバリウム鋼板に変えるにあたって、一番気になるのが費用ですよね。
上がってきた見積もりを見ても、使用予定のガルバリウム鋼板の価格は適正なのか、そもそもみんないくら掛けるのが平均的なのかが分かりません。
そこで本記事では、
- よく使用されるガルバリウム屋根材の代表製品と価格
- ガルバリウム屋根材の価格帯(グレード)と性能の違い
- 屋根をガルバリウム鋼板に変える工事費用の相場
などについて、わかりやすく解説を行いました。
ガルバリウム屋根材の代表製品と価格
ガルバリウム鋼板の価格帯は3段階
| グレード | 価格 | ガルバリウム屋根材の性能 |
|---|---|---|
| 普及価格帯 | 5,000~9,000円/㎡ | ウレタン~シリコン塗料使用。付加機能なし |
| 中価格帯 | 9,000~12,000円/㎡ | シリコン~フッ素塗料使用。断熱材つき |
| 高価格帯 | 12,000~2,0000円/㎡ | フッ素塗料使用。石粒仕上げ、独自の断熱遮音機構など |
ガルバリウム鋼板の屋根材は、1㎡あたりの材工価格が5,000~9,000円のものが普及価格帯、9,000~12,000円/㎡のものが中価格帯、12,000~2,0000円/㎡のものが高価格帯にあたります。
高価格なガルバリウム鋼板ほど、厚みがあって耐久性・断熱性が高く、高価で長持ちする塗装が施してあるのが特徴です。
なお、ガルバリウム屋根材にかける平均価格は、6,000円~9,000円/㎡が中心のようです。
ガルバリウム屋根材の代表製品と価格
見積もりでよく登場する、定番のガルバリウム屋根材と価格をまとめました。
見積り金額が相場と離れていないかのチェックにお役立てください。
| 製品名 | 実勢価格 | 特徴 |
|---|---|---|
| スマートメタル (ケイミュー) | 5,480円/㎡ (本体のみ) | 耐食性(錆びにくさ)が高い |
| 横暖ルーフS (ニチハ) | 5,720円/㎡ (本体のみ) | 遮熱鋼板と断熱材を一体化 |
| スーパーガルテクトフッ素 (アイジー工業) | 7,280円/㎡ | 遮熱性フッ素樹脂塗料を使用 |
| ディプロマットスター (ディーズルーフィング) | 9,000円/㎡~ | 表面に石粒加工。吸音性が高く色落ちも抑える |
| レコルーフ (鶴弥) | 12,500円/㎡~ | 天然石粒を焼き付けた色落ちしない屋根材 |
| 断熱ビューティルーフ2型 (元旦ビューティ工業) | 12,600円/㎡ | 0.5mmの板厚。遮音性・断熱性が非常に高い |
ガルバリウム鋼板の素材の価格はいくら?
錆びにくくて耐熱性・耐震性に優れており、軽い素材のガルバリウム鋼板は、外壁や屋根に使われることもある人気の高い建材です。また、近年ではそのデザイン性も注目されており、スタイリッシュでモダンな外観を作り出すことができます。
ガルバリウム鋼板は加工しやすい特徴があるものの、屋根や外壁をDIYで済ますことはできません。ただし、工事を業者に依頼すると、ガルバリウム屋根価格や外壁価格は依頼する業者によって大きく差が生じます。
ここからは、ガルバリウム鋼板の価格について解説します。

1:成型加工されたガルバリウム鋼板の価格
鋼をアルミニウムと亜鉛でコーティングしているガルバリウム鋼板は、「カットコイル」や「コイル巻き」と呼ばれるコイルの形、もしくは屋根や外壁としてすぐに使えるようメーカーが成型加工した形で販売されています。
ホームセンターなどで一般の人が手に入れられるのは、ほとんどが成型加工された形のガルバリウム鋼板です。
成型加工されたガルバリウム鋼板の価格を見ていきましょう。
屋根材の価格
コイル状のガルバリウム鋼板を建材メーカーが屋根材や外壁材として使えるよう成型加工したものは、鋼板に遮熱塗料を塗布したり、断熱材を貼付したりして販売されています。
ガルバリウム屋根価格は1㎡で約2,500円~4,000円、5㎡で約14,000~16,000円が価格相場です。基本的に屋根材はバラ売りされていませんので、注意しましょう。
外壁材の価格
ガルバリウム外壁材価格は1㎡あたり約3,000円~5,000円、5㎡あたり約18,000~25,000円が価格相場です。外壁材もバラ売りされていません。また、外壁材は屋根材よりも高い傾向にあります。
2:コイルの価格
コイル状に巻かれたガルバリウム鋼板を一般の人が購入する機会はほとんどなく、工事会社やメーカーがコイルを折り曲げ、成型加工します。
ガルバリウム鋼板のコイル価格は1㎡あたり約800円~1,000円です。
3:ガルバリウム鋼板の定番の形
ガルバリウム鋼板の定番の形は「波型ガルバ」と呼ばれる波型のガルバリウム鋼板です。これは、屋根材や外壁材としても使われます。また、かつては「波型トタン」とも呼ばれていました。
波型ガルバは定番で一番求めやすい価格であり、1㎡あたり約1,000円前後です。
ガルバリウム鋼板へのリフォーム費用3つ
上記のように、耐久性が高く軽い素材であるガルバリウム鋼板は、新築だけでなく屋根や外壁のリフォームでも注目されています。
そんなガルバリウム鋼板へのリフォーム費用を解説していきます。なお、ガルバリウム屋根価格は、ガルバリウム鋼板の費用だけでなく、職人の労務費なども加わってきます。
1:瓦屋根からガルバリウム屋根に葺き替えする費用
瓦屋根からガルバリウム屋根に葺き替えする場合は、既存の瓦を撤去しなければいけません。撤去後、防水シートを敷き、ガルバリウム鋼板の屋根材を設置します。
瓦屋根リフォーム時のガルバリウム屋根価格は、1坪あたり約5万〜9万円が相場です。この金額には、足場費用や諸経費、既存屋根の撤去費用も含まれています。
詳細は、瓦の撤去費用約2,000〜3,000円/㎡、ルーフィングシート(防水シート)約600〜900円/㎡、ガルバリウム鋼板(断熱材一体型)約6,000〜10,000円/㎡が相場です。
2:スレート屋根から重ね葺き替えする費用
カラーベストやコロニアルなどのスレート屋根の上に重ね葺きをする場合、既存の屋根を撤去せず、ガルバリウム鋼板を重ね張りします。この工法を「カバー工法」と呼びます。
カバー工法でのリフォーム時のガルバリウム屋根価格は、1坪あたり約2万5千〜3万円が相場です。この金額には、足場費用や諸経費なども含まれています。
3:メンテナンス費用
ガルバリウム鋼板は耐久性が高い建材です。しかし、まったくメンテナンスが不要というわけではなく、特に錆には注意が必要です。
メンテナンスは、まずホースの水や高圧洗浄機などで汚れを落とします。屋根での高所作業はリフォーム業者などに相談しましょう。費用は概ね約30,000〜40,000円が相場です。
さらに、10年〜20年経過すると、塗装工事が必要となります。価格相場は、シリコン塗装で約1,600~2,500円/㎡、フッ素塗装で約3,000~4,500円/㎡で、さらに養生費用、足場費用、諸経費が加わります。
屋根工事の相場についてもっと知りたい方は下記の記事をご覧ください。
投稿が見つかりません。使う屋根材に迷ったら、専門家への無料相談がおすすめ!
ここまででガルバリウム屋根材の費用相場などについて、大まかにお分かりいただけたのではないでしょうか。
しかし、実際にガルバリウム鋼板を自宅の屋根にに用いるかどうかを決めるとなると、自分の判断だけでは不安が残りますよね。
とくに屋根工事は専門性の高い工事なので、専門家の意見を聞いてから最終的な決定をしたいところです。
「でも、専門家を自分で見つけてくるのは面倒くさい……」
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防音や断熱の工事を同時にする費用について
ガルバリウム鋼板の屋根材は断熱性能や防音性が低いため、屋根のリフォーム工事をする際は、断熱材が付いたガルバリウム鋼板を選びましょう。断熱材が付いたガルバリウム鋼板の屋根材は、断熱効果とともに遮音効果もあります。
また、屋根の下地に断熱材を敷設する工事や屋根裏に断熱材を敷きこむ工事もあります。価格相場は、前者が概ね1坪あたり約3,000〜約5,000円、後者が1坪あたり約6,000〜約10,000円です。
投稿が見つかりません。ガルバリウム鋼板以外に必要な費用について
ガルバリウム鋼板自体の価格は上記のとおりですが、それ以外にもさまざまな費用が発生します。そして、ガルバリウム鋼板以外の費用も業者によって差があるため、相場や明細の見方を理解しておくと良いでしょう。
ガルバリウム鋼板以外に発生する諸費用や工事費用を見ていきましょう。
鋼板以外の諸費用
ガルバリウム鋼板以外の諸費用として、鋼板以外の部材費、職人労務費(人件費)、足場着脱費、材料運搬費、廃材処分費などが必要となります。
鋼板以外の部材費は、例えば、屋根を仕上げる際に必要となる棟板金、軒先板金などの役物(やくもの)と呼ばれる板金部材が代表的です。
また、廃材処分費は、瓦やスレート材料の屋根を葺き替えする際の既存材料を撤去する場合に発生します。これらの廃材は産業廃棄物に指定され、産業廃棄物処理業者に処分を依頼する必要があるため、廃材処分費用と撤去費用が別になる場合があります。
出典:産廃知識 廃棄物の分類と産業廃棄物の種類等(公益財団法人 日本産業廃棄物処理振興センター)
工事費
上記のように、ガルバリウム鋼板およびそれ以外の諸費用を加えたものが工事費となります。
つまり、工事費とは、ガルバリウム鋼板費に、役物費・職人労務費・足場着脱費・材料運搬費・撤去費・廃材処分費・その他の経費・消費税、などを加えた合計金額となります。
ガルバリウム鋼板屋根の塗装時期について
ガルバリウム鋼板自体の耐久年数は30~40年とされています。しかし、沿岸部などに建てられた建物の場合、潮風の影響によって20年に満たない可能性もあります。
また、前述したとおり、ガルバリウム鋼板屋根はメンテナンスとして10〜20年程度で塗装が必要になります。塗料の耐久性は、環境や塗料の種類によって異なります。
塗装の目安は、色あせやチョーキング(触れると粉が付着する現象)などの劣化が目立ってきたときです。
ガルバリウム鋼板屋根の施工業者の注意点
上記のガルバリウム鋼板屋根価格などは、あくまでも平均的な価格であり、施工業者によって大きく異なります。施工業者を決める際は、必ず複数の業者に見積もりを依頼し、比較検討しましょう。
また、施工のできも業者によって差が出るため、施工業者を選ぶ際は注意する必要があります。
電食知識のある施工業者を見つける
アルミニウムや亜鉛などで構成されているガルバリウム鋼板は、ステンレスなど異種類の金属と接触すると、異種金属接触腐食、いわゆる「電食」という腐食が起こることがあります。
例えば、ガルバリウム鋼板屋根とステンレスや銅の釘が触れあっているような場合に、この電食が発生する危険性があります。そのため、異種金属が触れざるを得ない場合は、コーキングやゴムシートで絶縁させる必要があります。
工事を依頼する際は、このような知識を持ち、経験豊富でしっかりとした対策を施してくれる施工業者を選びましょう。
悪質な営業をしている施工業者は注意する
ガルバリウム鋼板工事だけでなく、外壁塗装や住宅設備リフォーム工事などでも、実際に悪徳な営業をしている施工業者は存在します。そういう業者は、大げさな話で不安をあおる、期間限定の安さを売りにして契約を促す、しつこく勧誘を繰り返す、などの営業手法を使います。
また、ガルバリウム鋼板に関しては、「メンテナンス不要」という極端な言葉を謳い文句にする業者は注意が必要です。確かにガルバリウム鋼板は耐久性のある建材ですが、決してメンテナンス不要ではありません。
ガルバリウム鋼板屋根のリフォーム見積もりの注意点3つ
前述したとおり、ガルバリウム鋼板屋根のリフォームをする際は、必ず複数の業者に見積もりを依頼しましょう。また、見積書をもらった際、必ず下記の注意点を確認しておきましょう。
業者の中には、一見丁寧に見えても、あえて見積もり内容を複雑にして、費用の高さをごまかしている場合もあります。
必要事項がもれなく含まれ、内容が詳細でありながら簡潔にまとめられている見積書を提示する業者に工事を依頼して、事後のトラブルを回避しましょう。
1:使用する材料名とメーカー名の記載を確認する
ガルバリウム鋼板の屋根材と言っても種類が複数あるため、使用するガルバリウム鋼板の商品名やメーカー名が見積もりに記載されているか確認しましょう。
それらの記載や説明がない場合、使用する屋根材の良し悪し、単価の正当性などを検討することができません。さらに、実際に施工された商品と事前に説明を受けた商品が同じものであるか判別できません。
2:見積もりに数量や単価などの詳細な工程が記載されている確認する
施工業者の中には、見積もりの項目を「工事一式」と記載し、詳細が不明な見積書を提出するケースもあります。見積書には工程の詳細が記載され、それぞれの数量や単価などが記載されているかを確認しましょう。
これにより、必要作業の有無や単価の正当性が確認でき、トラブル回避につながります。相見積もりを依頼し、なるべく丁寧な見積書を提出する施工業者を選択すると良いでしょう。
3:屋根材や他の作業の単価が相場に合っているか確認をする
複数の見積書を手に入れたら、材料や作業代が相場に合っているかを確認しましょう。また、不要な材料や作業がないかも併せてチェックします。悪質な業者は、素人に分からないよう、不要な役物などを加えている可能性もあります。
さらに、相場の倍以上の費用や極端に低い見積もり金額を提示される場合は、孫請けされていたり、必要な作業工程が除かれていることも考えられるため、依頼を避けた方が良いでしょう。
ガルバリウム屋根価格について理解してリフォームに活かそう
ガルバリウム鋼板は軽量で加工しやすく、耐久性に優れた建材で、屋根材や外壁材として大いに注目されています。しかし、施工業者によってはその耐久性が十分に発揮されない場合もあります。
さらに、ガルバリウム屋根価格・外壁価格も、施工業者によって大きな差が出ます。安心して暮らせるように、また後悔しないように、リフォーム施工業者は慎重に選びましょう。
