太陽光発電のデメリットとは?|設置する前に知っておくべきこと

  • 【更新日】2022-11-18
太陽光発電のデメリットとは?|設置する前に知っておくべきこと

再生可能エネルギーの代表格として注目を集め、一般家庭でも低コストで導入できることから、一気に導入が進んだ太陽光発電。原子力発電に代わる次世代の発電方式として、今後も将来性が期待されています。しかし、メリットと同時にデメリットのほうも、少しずつ明らかになっており、改善策が検討されています。

太陽光発電システムには、果たしてどのようなデメリットがあるのでしょうか。これから太陽光発電を、本格的に導入しようと考えている家庭向けに、メリットとデメリット、そしてデメリットの解消方法について詳しくお伝えします。


太陽光発電にもやはりデメリットがある

震災によって、原子力発電の安全神話が崩壊した今、地震大国と言われる日本では、再生可能エネルギーの本格的な普及が急務であると考えられます。
再生可能エネルギーのなかでも、一般レベルでなじみが深く、導入コストが比較的低い太陽光発電は、将来有望とされています。

そして、「太陽光発電によって、日本国内のエネルギー事情は一気に解決する」というデータまで出まわっています。

しかしながら、どのような分野でも完璧なシステムはありません。太陽光発電についてもメリットが認められる一方で、いくつかのデメリットも指摘され、メリットを最大化させるためのテクノロジーの研究が進められています。

太陽光発電のデメリットを詳しく把握することで、発電システムの基本的な仕組みについて理解していきましょう。

太陽発電の資金面でのデメリット

「低コストで導入できる」というキャッチコピーによって、急速に普及した太陽光発電。しかし、導入が進むにつれて、負の側面が強調されるようになってきて、現在では、新規導入件数が頭打ちになっているという見方もあります。太陽光発電の正確な導入コストについて、データとともに見ていきましょう。

設置費用と維持費が高額

マンションや一戸建ての屋根部分に、専用の太陽光パネルを取り付けることで、自家発電を可能にする太陽光発電。太陽光パネルの初期設置費用は、屋根の方角や形状、設置面積などによっても変わってきますが、1kWあたり41万円程度が、おおよその目安であると言われています。

ただし、発電性能を安定化させるためには、3kWから5kWが必要であることを考えると、初期設置費用だけで120万円から200万円のコストがかかると、見積もっておいたほうがよいでしょう。

さらに、太陽光発電の生命線である「パワーコンディショナー」の寿命が、平均で10年から15年、部品の交換工事に20万円から30万円必要になると試算されています。

そのため、一般家庭で太陽光発電を導入した場合、13年以上システムを維持して、初めて初期費用が回収できると考えられます。

売電価格が下がってきている

太陽光発電の導入を、国をあげて推し進めていた2009年の売電価格は、10kW未満の家庭用発電設備で、1kWあたり48円程度で推移していました。
しかし2012年には、固定価格買取制度が導入された影響で、1kWあたりの価格が、42円程度にまで下がっています。

さらに2017年には、家庭用で1kWあたり30円(出力制限あり)、10kW以上の産業用で21円と、年々売電価格が引き下げられる傾向にあります
将来的にも、太陽光発電の売電価格が引き上げられる見込みはほぼなく、太陽光パネルの普及はもはや頭打ちという見方も広がりつつあります。
しかし実は、売電価格とともに設置費用や維持費のほうも徐々に引き下げられていることも事実です。
そのため、これから太陽光発電を導入しようと考えている家庭にとっては、ある意味でチャンスだとも言えます。

太陽発電を設置することで生じるデメリット

費用の問題以外にも、太陽光発電の導入にはいくつかのハードルがあります。メリットだけでなく、デメリットのほうもきちんと整理したうえで、導入すべきタイミングについて慎重に判断しましょう。

外観が損なわれる

太陽光パネルは、既存の屋根の全面を覆い尽くす方式です。そのため、現在お住まいの住宅の屋根に、そのまま取り付けると、どうしてもデザイン性が若干損なわれてしまいます。

屋根のデザインにもこだわりたい、外観をできる限りキープしたいという場合は、屋根一体型の太陽光パネルが普及しているので、そちらのほうの導入を検討してみましょう。

パネルの設置による雨漏りの可能性

最近では、さらにパネルの軽量化が進み、太陽光パネルそのものが、屋根に過剰な荷重をかけるという心配はほぼありません。ただし、屋根の耐久性がもともと低かったり、住宅そのものの老朽化が進んでいたりすると、太陽光パネルを取り付けただけでも、雨漏りのリスクが高まるなど、後になってトラブルが生じる可能性があります。

雨漏りに関しては、施工業者の技術不足が原因になっているケースがほとんどです。したがって、導入の段階で、実績のある施工業者をきちんとピックアップして、工事後のトラブルリスクを最小限に抑えましょう。

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発電に関するデメリット

次世代の発電システムとして、期待されてきた太陽光発電ですが、導入から年数が経つにしたがって、システム面での不具合が知
られるようになり、現在では改善策が研究されています。

夜間は発電しない

太陽光発電の最大の弱点として、「夜間の発電ができない」という点が挙げられます。太陽光のエネルギーを利用しているので、当然といえば当然です。しかし、単純に考えて1日の約半分を、無駄にしていることになります。さらに日照時間が少なくなる冬場は、太陽光発電そのものが、成り立たなくなってしまう可能性さえあります。

夜間の発電量をカバーする手立てとして、蓄電設備がありますが、その分だけ初期費用とランニングコストが上乗せされることになります。よって、コストパフォーマンスを検討したうえで導入の是非を考えましょう。

発電量が一定しない

太陽光発電に限らず、再生可能エネルギーは常に発電量の不安定さという、ウィークポイントを抱えています。太陽光発電では、どんなに立派な設備を整えたとしても、夜間や曇天、雨天の日などは一切発電できません。そのため、蓄電設備がなければ、暮らしに必要なだけの発電量を確保することができません。

追加設備を整えたり、パネルの発電性能そのものを向上させることによって、ベースの発電量を底上げすることは十分に可能なので、太陽光発電のメンテナンスおよびアップデートは、こまめに行いましょう。

太陽光発電のその他の注意点について

システム面での脆弱性が、指摘されている太陽光発電ですが、設置段階からのトラブルも少なからず報告されています。また、悪質な業者によるトラブル事例も多数見られます。太陽光パネル設置のトラブルと、それらへの対処法について見ていきましょう。

高額な設置料を請求

太陽光パネルの設置費用については、まだ一般レベルで広く知られているとは言えません。そのことに目をつけた悪質業者が、基本相場よりもはるかに高い料金での工事を請け負い、不当請求を繰り返すという事例が後を絶ちません。

したがって依頼者のほうも、きちんとした予備知識をもち、太陽光パネルの妥当な設置費用およびランニングコストを把握しておくことで、悪質業者による不当請求にも対抗することができます。

悪徳業者による手抜き工事

太陽光パネルの設置で増えているのは、手抜き工事です。屋根の部分にパネルがきちんと並んでいれば、一見まともな工事に思えるため、手抜き工事が露見しにくいという特徴があります。

手抜き工事は、発電性能の低下につながるだけでなく、長期的には漏電などの深刻なトラブルを引き起こしかねません。そのため、依頼するに当たり、実績の確かな施工業者をピックアップするとともに、手抜き工事のパターンを把握して、不自然な部分を速やかに見抜けるだけの知識を備えましょう

太陽光発電はデメリットを考慮するだけでなく業者選びも重要

太陽光発電システムの導入に当たり、メリットとデメリットを細かく検証することももちろん重要です。しかし、それ以上に業者選びが大切なポイントであり、長いスパンで付き合えるような、信頼できる業者を確保しておくことが、システムの安全な運用においても欠かせません。

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