太陽光発電の売電価格とは2018年最新版

  • 【更新日】2019-01-04
太陽光発電の売電価格とは2018年最新版

採光パネルを屋上に設置することで電力を生産することができる太陽光発電設備。家の中で使われる電力を補うだけでなく、実は電力会社に生産した電力を買い取ってもらうこともできるのをご存知でしょうか。電力会社が電力を買い取る際の価格は売電価格と呼ばれ、毎年その価格は更新されています。
今回は、その売電価格の移り変わりと、2018年度の売電価格について紹介していきます。設備を設置する際の注意点や太陽光発電によるメリットなども紹介していくため、太陽光発電設備に興味がある方や設置を考えている方はぜひ最後まで読んでみて下さい。

太陽光発電の売電価格の推移

太陽光発電で作られた電気は電力会社に売ることが出来るため、多くの方が太陽光発電システムを導入して始めていますが、これからの売電価格はどうなっていくのでしょうか。ここでは、太陽光発電により生産された電力の売電価格の推移を見ていきましょう。

2012年に固定価格買い取り制度が導入

太陽光で作られた電力を電力会社に買い取ってもらうことができるよう、政府は2012年にFIT制度と呼ばれる固定価格買取制度を制定しました。これは、太陽光発電の普及を進めるために制定されたもので、この制度で設定された価格は10年間変わらないままで販売し続けることができます。
この固定価格買取制度により、発電システムを導入してから10年間の間は、同じ値段で電力を売り続けることが保証されるため、太陽光発電により得られる利益を計算しやすくなるというメリットがあります。

売電価格は毎年下がっている

2012年に固定価格買取制度が制定された時点では、価格は42円/kwでした。しかし、2015年時には33円/kw、そして2017年時には28円/kwにまで買取価格は低下し続けているため、売電価格は明らかに毎年下がり続けているのが分かります。
2012年度の買取価格が今と比べて高値だったのは、政府が太陽光発電システムの導入を推進していたためと考えられており、ここ10年以内の価格の推移を見ると、これからも電力の買取価格は低下していくと考えてよいでしょう。もし太陽光発電システムの導入を考えているのであれば、売電価格がこれ以上下がってしまう前に、なるべく早く始めることをおすすめします。

2018年度の太陽光発電の売電価格 

2012年の固定価格買取制度の導入時から毎年売電価格は下がっていると紹介しましたが、2018年度の太陽光発電の売電価格はどうなるのでしょうか。ここでは、2018年度の売電価格を2017年度と比較して見ていきましょう。

売電価格は経済産業大臣が制定

太陽光発電の売電価格は、毎年変わる発電システムにかかる基礎コストや利潤などを考えて定められており、調達価格等算定委員会での調査結果をもとに、最終的には経済産業大臣が決定しています。
この売電価格を決める流れは、毎年2月から3月上旬までに価格の改正案が提出されるところから始まり、3月末には正式に決定されるため、売電価格は年度始まりの4月に毎年更新される形になっています。

売電価格はkw数や設備の違いで異なる

売電価格は、毎年更新される固定価格だけでなく、売る電力のkw数出力制御対応機器がついているかどうかでも異なってきます。
電力の生産と使用をバランスよく行うために設置する出力制御対応機器をつけていると、2円ほど高い値段で電力を売ることができます。この出力制御対応機器の設置は地域によっては義務化されている場合もあるため、太陽光発電を設置する前に確認しておくとよいでしょう。
また、最近では創エネ機器と従来の太陽光発電の2つを同時に使用した、ダブル発電と呼ばれる発電方法も主流になっています。
このダブル発電は従来の太陽光発電設備よりもたくさんのパネルを使用するため、発電量が上がるため、売電量も上げることが可能に。しかし、売電量が増えるため、従来の太陽光発電との収益の差を広げないよう、10kw未満の通常の太陽光発電よりも2円ほど低い値段での売電価格が毎年定められています。

2017年よりも2円ほどずつ低下

2017年度 2018年度
10kw以上 21円 18円
10kw未満(出力制御対応機器設置義務なし) 27円 26円
10kw未満(出力制御対応機器設置義務あり) 28円 28円
ダブル発電(出力制御対応機器設置義務なし) 25円 25円
ダブル発電(出力制御対応機器設置義務あり) 27円 27円

2018年度の売電価格は、2017年のものと比べると、どの発電方法においても1円から2円ほどの低下をしているのが分かります。このような価格の低下が毎年続いているため、2019年度移行も低下の一途をたどると考えてよいでしょう。

売電価格を確保するために必要なことと注意点

太陽光発電を設置しようと考えた時、一番最初に行わなければならないのは電力を売る価格である売電価格を確保することです。売電価格を確保するには複雑な手続きを正しい流れで行うことが必要になってきます。ここでは、そんな売電価格を確保する際に注意しておきたいことを見ていきましょう。

電力会社へ電力申請が必要

まず、売電価格を確保するために最初に行うことは、電力会社への電力申請です。電力申請を行うことで電力会社との接続契約を結ぶことができます。売電価格を確保するための事業計画認定申請を行う際には、この電力会社との接続契約が締結されていることが必要になってくるため、この申請は一番最初に行いましょう
電力申請が受理されると、太陽光発電の設置工事の際に必要となる工事費負担金の金額が分かり、その金額を支払うことで契約は正式に締結されます。

経済産業省へ事業計画認定申請が必要

電力申請を行い契約を締結した後に必要なのが、経済産業省への事業計画認定申請です。改正FIT法により審査が複雑になり、この事業計画認定申請の際に必要な書類はとても多くなっているため申請の際は提出漏れがないよう注意しましょう。
土地の取得を証明する書類や太陽光発電を設置する建物の所有者の同意書類・構造図・配線図などが、この申請の際に必要となります。必要書類のほとんどが複雑で数も多いため、申請不備として却下されるケースも多いのが現状。そのため、申請を代行してくれる業者に依頼する方も多いようです。

売電価格確保までに時間がかかる

電力会社への電力申請や事業計画認定申請など、必要な書類や手続きが多く複雑になっているため、申請から実際に売電価格を確保するまでは4ヵ月程度の時間がかかるとされています。そのため、現在の価格を確保したいという場合は早めに手続きを始めるとよいでしょう。
太陽光発電の設置を決めても、実際に設置を出来るまでには6ヵ月以上かかるとされいるため、その時間をふまえて設置に関する計画を立てることをおすすめします。

運転開始期限までに始める必要がある

上記で紹介した各申請を行い売電価格を確保できたら、なるべく早く太陽光発電を開始することが好ましいでしょう。というのも、太陽光発電には運転開始期限という始めるまでのタイムリミットのようなものが設定されているからです。
一般家庭に多い10kw未満の太陽光発電では認定を受けてから1年以内、業者に多い10kw以上の太陽光発電では認定から3年以内に運転を始めることが必須とされています。この期間以内に運転を始めなかった場合は、罰則として認定の失効や売電価格の低減などが科せられるため、注意しましょう。

売電価格だけではなく設置費用も下がってきている

売電価格は年々低下していると説明しましたが、実はそれと同様に太陽光発電の導入にかかる費用も下がってきています。太陽光発電は電気を売ることができるということ以外にもさまざまなメリットが実はあるため、設置費用が下がっている今、導入を検討してみると良いかもしれません。

太陽光発電の設置費用は

パネルの大きさやどのメーカーを選ぶかにもよりますが、太陽光発電には1kwあたりで41万円から50万円という大まかな基準があると言われています。平均的な戸建てで必要となる電力の容量は3kwから5kwとされているため、一般の戸建てに太陽光を設置する場合、費用の相場は約120万円から250万円ほどと考えられます。
しかし、自治体によっては太陽光発電システムを導入する際に補助金を受け取ることができるため、実際に支払う金額はこれよりももう少し低くなるでしょう。
少しでも低価格で導入をしたいと考えている場合は、該当する自治体に確認することをおすすめします。初期費用はかかりますが、長い目で見ると太陽光発電の設置にはたくさんのメリットがあるため人気を集めています。

以前よりも設置費用が下がった

現在2018年度時点での太陽光発電の設置費用は1kwあたりで41万円から50万円ほどですが、2012年時点では1kwあたりで50万円から60万円ほどもかかっていました。
この6年間の間に1kwあたりで10万円ほど費用は低下しています。電力会社を使って電力を供給する場合の電気料金は年々上がってきているため、総合的に考えるとかなりのお得感があると言えます。
また、一般家庭向けの太陽光発電が初めて販売された1993年度では1kwあたりで370万円もかかっていたため、25年前と比べると10分の1ほどの費用になっています。

太陽光発電設置のメリット

太陽光発電システムにより生産した電力は電力会社へ売電することができ、毎月一定の収入を得ることができるというメリットがあります。しかし、太陽光発電にはこの売電以外のメリットもあるのです。ここでは、売電以外の代表的なメリットを見ていきましょう。

光熱費を抑えられる

まず一つ目のメリットは、毎月の光熱費を抑えることができるという点です。毎年のように電気料金は値上げされているため、これは大きなメリットと言えるでしょう。オール電化に切り替えている住宅も多いため、自身で電力を生産しその電力を使うことができるというのは、お得感があると言えます。

停電時に使える

地震や大雨などの災害時に停電しても、太陽光発電で蓄電した電力を使うことができるというのもメリットの一つです。停電をしてしまうと、外部とのコミュニケーションツールである携帯やパソコンも使えなくなったり、オール電化の住宅であれば食事を作るための機器も使えなくなってしまいます。災害などのいざという時に、使える電力があるというのは安心につながるでしょう。

節電意識を高められる

太陽光発電を設置すると、どのくらいの電力が毎日生産できているのかをモニターで確認することができます。それに併せて家の中でどのくらいの電力が使われているのかも確認できるため、家族全体での節電意識が高まり、使用電力量を減らすことにもつながるようです。

環境に優しい

太陽光という自然の力を使ってエネルギーを自給自足できるため、環境に優しいというメリットもあります。無駄な電力を使わず、自身で電力を作り使用することで、環境保全への意識も変わるでしょう。エコ家電などを使い、消費する電力を減らしているという家庭は、太陽光発電を導入することでより電力の消費を抑えることができます。

優良業者を見つけるのが大事

太陽光発電は初期費用が高いため、優良な設置業者を探し、適切な値段で購入し設置することが好ましいでしょう。太陽光発電設備や家庭用蓄電池の設置を考えているなら、優勝な業者をネットで紹介してくれるヌリカエがおすすめです。ネットで簡単に業者に相談することができるため、何か疑問や質問があるのであればヌリカエをチェックしてみてはいかがでしょうか。

太陽光を賢く利用してエコと光熱費の節約を両立させよう

太陽光発電設備は高値で、設置するにはお金がかかりすぎると考えてしまう方も多いと思います。しかし、賢く利用すれば、売電により利益を得たり光熱費を節約できたりとさまざまなメリットを実感することができます。
設置費用が比較的安くなっているため、今まで費用面で設置を躊躇していたという方でも、思ってたよりも費用がかからないということもあるでしょう。環境に優しい太陽光発電を利用して、売電により光熱費の節約を考えてみてはいかがでしょうか。

太陽光発電設備の相談は一括見積サイトのヌリカエへ 

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