太陽光発電を導入するうえで多くの方が気になるであろう電力を売る時の売電価格。この売電価格は確保してから10年は変わらず、その価格で買い取り続けてもらうことが出来るため、太陽光発電で毎月利益を得ようと思っている方にはとても重要になってきます。
今回はそんな売電価格のここ数年の推移や太陽光発電設備の設置費用の推移・太陽光発電のメリットなどをまとめてしました。太陽光発電の導入を考えている方はぜひ最後まで読んでみて下さい。
目次
これまでの売電価格の推移
建物の屋根に設置した太陽光発電により作られた電力は、電力会社に買い取ってもらうことが出来ます。売電価格は毎年度変更されているため、その年度によって価格は変動しています。ここでは、過去3年間の売電価格の推移を見ていきましょう。過去3年で5円ほど低下
2015年 | 2016年 | 2017年 | |
出力制御対応機器あり | 35円 | 33円 | 30円 |
出力制御対応機器なし | 33円 | 31円 | 28円 |
上記の表の通り、売電価格はこの3年間で出力制御対応機器の有無は関係なく5円ずつほど低下しているのが分かります。売電価格の固定価格買取制度が制定された2012年は42円前後だったのを考えると、ここ5年ほどで10円ほど低下しているという事実があるため、2018年度以降もこの売電価格は低下していくと考えてよいでしょう。
2018年の売電価格
過去3年間は売電価格が低下し続けていると紹介しましたが、一番最新となる2018年度の売電価格はどうなのでしょうか。ここでは一般家庭用の太陽光発電の2018年の売電価格を見ていきましょう。2018年 | |
出力制御対応機器あり | 28円 |
出力制御対応機器なし | 26円 |
2018年度の売電価格は、出力制御対応機器がある場合は28円、設置していない場合は26円になっています。2017年度は出力制御対応機器ありの場合は30円、なしの場合は28円だったため、それぞれ2円ずつ価格が低下しているのが分かります。
出力制御対応機器がある場合は売電単価は2円ほど高くなっています。電力の供給と生産のバランスを整える役割がある出力制御対応機器は、地域によっては義務化されていることもあるため、設置を考える際には自分が該当の地域かどうか確認すると良いでしょう。
2019年以降の売電価格の推移
2018年まで低下の一途をたどっていた売電価格ですが、2019年以降はどうなっていくのでしょうか。ここではこれまでの売電価格のデータをもとに予想される、2019年以降の売電価格の推移を見ていきましょう。2019年問題がある
家庭用の太陽光発電設備で発電し余った電力を、電力会社が10年間同じ価格で買い取ってくれるという制度である余剰電力買取制度が制定されてから10年目を迎える2019年は、売電価格の推移に関して大きな変化がある年になるであろうと予想されています。余剰電力買取制度が制定された2009年時には、1kwにつき48円という高値で売電価格を確保できたため、2009年に太陽光発電による売電を始めた方は、これまで10年間の間その価格で売電することが出来ました。
しかし、2019年にこの保証期間が切れてしまうため、これからの売電価格や対応はどうなるのか不明なまま。これは2019年問題として問題視されています。
売電価格は大幅に下がる見込み
2019年問題を抱える太陽光発電設備は全国で35万から40万件ほどあると言われています。そのため、全国で多くの家庭が売電価格の大幅な低下に直面すると言えるでしょう。そのため、発電した電力を電力会社に売電するよりも、蓄電池に蓄電して自分たちで使えるようにした方が、金銭面でのメリットは得られるかもしれません。設置価格の推移
電力会社が太陽光発電により発電された電力を買い取る際の価格である売電価格は年々下がってきていると紹介しましたが、実はそれと同様に太陽光発電の設置価格も下がってきているというデータがあります。設置費用は年々減少している
国内で太陽光発電が普及し始めた2006年ごろは、1kw当たりで60万円ほどの設置費用がかかっていました。しかし、そこから10年間をかけて、2018年現在では1kwあたり30万円前後の設置費用が相場と言われるまでになりました。このように年々設置費用は下がっていっているのです。安いところでは25万前後で設置することができる業者もあり、一般住居の屋根に取り付ける場合は4kwから5kwと言われているため、安ければトータルで200万円前後ですべての設備を設置することが出来るでしょう。初期費用としては少々高値かと思いますが、毎月の光熱費を抑えることが出来るため、長い目で見れば安く感じるのではないでしょうか。
ここ2年ほどは横ばいの価格
ここ10年間ほどで太陽光発電設備の設置費用は下がってきたと紹介しましたが、実はここ2年ほどは横ばいの数字が続いています。しかし、最近では海外メーカーも日本国内の市場に参入してきており、比較的低い値段で太陽光発電設備の販売を行っています。出来るだけ初期費用を抑えたいと考えているのであれば、海外メーカーの太陽光発電パネルや出力制御対応機器を検討するのも良いでしょう。
また、自治体によっては太陽光発電設備を設置する際に補助金を出しているところもあります。補助対象の件数が限定されていたり、自治体によっては補助金を出していないこともあるため、太陽光発電設備の導入を考えているのであれば、早めに確認することをおすすめします。
太陽光発電を設置することのメリット
太陽光発電で発電した電力は、電力会社に買い取ってもらうことで毎月利益を出すことができますが、実はそれ以外にも太陽光発電を設置することで得られるメリットはたくさんあります。ここではそのメリットを紹介していきます。光熱費が削減できる
太陽光発電設備を設置すると、毎月一定の電力を発電することが可能になり、その電力を住居内で使用することができるため、光熱費を大幅に削減することが出来るというメリットがあります。太陽光発電の設置費用は年々安くなってきていますが、電気料金は年々高くなってきているため、これからはより光熱費を節約できるというメリットを感じることが出来ると考えられます。太陽光発電設備の初期費用は数百万円ほどかかるものの、一度設置してしまえば毎月使用する電力のほとんどを自分で賄うことができるため、毎月の光熱費は大幅に減るはずです。また、発電した電力を蓄えることができる蓄電池も導入するとより光熱費を削減することができるでしょう。
停電時でも電力が使える
地震や大雨・台風などの災害時には、停電が起こることもあると思います。そんな時でも、太陽光発電なら電力が止まることなく使用し続けることができるため、生活する上で必要となる電化製品を使用し続けることができます。最近人気のオール電化住宅は停電時に家の中の機能が全て止まってしまうというデメリットがあります。しかし、太陽光発電を設置しておけば、停電などが起きても不便なく生活することが出来るでしょう。
天候に左右されず発電できる
太陽光発電は、太陽が多く出ている晴れの日はもちろん、雨や曇りの日でも発電し続けることができます。一日の中で日照時間が少ないと、それに合わせて発電量も減ってはしまいますが、発電を全くできないというわけではありません。このように天候に左右されることなく、発電し続けることができるため、季節や天候を問わず電力を供給することが出来るというメリットがあります。
設置場所を気にしなくて良い
太陽光発電に必要なパネルは、日射量を確保することが出来る場所であれば設置場所は問いません。多くの方が日射量を確保しやすい屋根の上を選びますが、設置したい場所や周辺環境に合わせてシステムの構成を組むことができるため、どこにでも設置することができます。また、発電用のパネルは煙などの排出物や騒音を出さないため、建物が密集している住宅地でも、周りの住民へ影響を与えることもまずありません。どんな場所にでも設置することができるのは、大きなメリットと言えるでしょう。
メンテナンスも簡単
比較的頑丈な太陽光発電パネルですが、定期的にメンテナンスが必要になります。しかし、メンテナンスは比較的簡単で、多くのメーカーで購入時に保証プランに入会すれば、設置から10年から20年ほどはメンテナンスを行ってくれるケースが多いようです。定期的にメンテナンスを依頼するのが難しいのであれば、毎月の発電量や電気料金をチェックして、何か変化があればメンテナンスを行うと良いでしょう。メンテナンスを行うことでより効率良く発電を行うことが出来るはずです。
設置してから寿命が長い
太陽光発電設備のもう一つのメリットは、設置してからの寿命が長く故障することが少ないということです。平均的にはその寿命は20年以上と言われており、定期的なメンテナンスを行っていればそれまでに故障する可能性は2割以下とされています。屋根に設置する場合は簡単にチェックができないため、定期メンテナンスをかかさないようにすれば、寿命をより長くすることができるでしょう。
設置する際のポイント
太陽光発電設備の設置費用が下がってきている今、導入を考える方も多いかと思います。ここでは、太陽光発電設備を設置する際に注意しておきたい点を見ていきましょう。自治体の補助金を使って安く設置
設置費用が安くなってきた太陽光発電ですが、安いとはいっても100万円単位の大きなお金が動くやり取りになるため、やはり少しでも安く設置したいと思う方も多いはず。そんな時は、住んでいる地域の自治体が太陽光発電設置への補助金を出しているかを確認すると良いでしょう。2014年までは国が太陽光発電を設置する方全員を対象に補助金を出していましたが、現在では各自治体による補助金制度のみが残っています。また、自治体によっては補助対象の件数や対象の設備が定められているため、設備の設置を考えているなら早めに確認することをおすすめします。
出力制御対応機器の設置義務があるか確認
太陽光発電により発電した電力の需要と供給のバランスを図るために設置する出力制御対応機器は、電力会社によっては設置が義務化されていることもあります。そのため、太陽光パネルを設置する際は、出力制御対応機器の設置が必要なのかを事前に確認しておくと良いでしょう。出力制御対応機器の設置が義務付けられているのは、北海道電力・東北電力・北陸電力・中国電力が管理している地域となります。東京電力や中部電力・関西電力は今のところは義務化はされていないものの、太陽光発電を設置する家庭が増えた場合は全国的に義務化される可能性もあるようです。
複数の業者に見積もりを依頼
太陽光発電を設置する際に一番注意したいのは、一つの業者にのみ見積もりをもらわず、複数の業者から見積もりをもらい、設置費用や内訳を比較することを忘れないということです。設備の設置費用は相場があるものの、業者によって10万円から数十万円ほどの差が出ることもあります。かかる費用が安いから良いという訳ではなく、必要な設備を全てきちんと設置しているのか・耐性が高いものを使用しているかなどを内訳をチェックして確認すると良いでしょう。中には他の業者に比べて安すぎる設置費用を提示してくる業者もいるため、きちんと内訳を確認することをおすすめします。
見積もりならヌリカエがおすすめ
太陽光発電設備を取り付けてくれる業者がどこにあるのか分からない、簡単に複数の業者に見積もりを頼みたいという場合は、ネットで簡単に見積もりを受け取ることができるヌリカエがおすすめ。一度に複数の見積もり結果を見ることができるため、簡単に費用やその内訳を比較することができるでしょう。口コミ評価の良い優良な業者のみを紹介しているため、安心して太陽光発電設備の設置を依頼することが可能です。
これからの売電価格の推移とメリットを正しく知ろう
発電した電力を電力会社が買い取ってくれる売電価格は、年々下がっているというデータがあります。そのため、売電によって毎月利益を得たいと考えているなら、価格の推移をチェックしつつ設備の導入を考えることをおすすめします。太陽光発電には売電以外にも、実はたくさんのメリットがあります。環境に優しく、光熱費も抑えることができる太陽光発電の導入をぜひ考えてみてはいかがでしょうか。太陽光発電の一括見積はヌリカエが便利
太陽光発電の設備を設置しようと考えているなら、複数の業者から見積もりをもらい、かかる費用やその内訳を比較することが大事になってきます。そんな時におすすめなのが、ネットで簡単に一括見積もりを行うことができるヌリカエ。見積もりは無料で受け取ることが出来るため、安心して利用ができるサービスです。
複数の見積もりを見比べることで、より適切な価格で太陽光発電設備を設置することにつながるでしょう。太陽光発電設備の導入を考えているのなら、一度チェックしてみてはいかがでしょうか。