2018年の太陽光発電の売電価格|価格は今後下がっていく?

  • 【更新日】2019-01-04
2018年の太陽光発電の売電価格|価格は今後下がっていく?

太陽光発電の売買価格は、固定価格買取制度という「太陽光をはじめとした再生可能エネルギーを用いて作られた電力の買取を電力会社に義務づける制度」によって決まります。また、その価格は毎年3月に正式発表され、その年に申請をして認定されれば10年間はその価格で電気を買い取ってもらうことができます。
実をいうと太陽光発電の売電価格は全く上がっていません。発電設備の普及が広まってきたことや、初期の設備費用が抑えられるようになってきたことなどの影響で、価格は毎年下がっています
しかしここで大切なのは価格が下がっているという部分ではなく、10年間で発電設備に投資した費用を回収できるのかという点です。せっかく導入しても、結果的に赤字になってしまっては意味がありません。つまり価格がさらに下がる前に設備を導入したほうが、当然利益を多く得ることができます。
また2009年から始まったこの制度ですが、2019年に固定での売電価格を約束されていた10年間の縛りがなくなるため、さらに注目が集まっています。
ただ、そうはいっても11年目以降も売電ができなくなることは考えにくく、他にもさまざまなメリットが想定されるため、太陽光発電を導入することは利益をあげる点以外を考えても有益なものであると言えるでしょう。

2018年度の太陽光発電の売電価格

太陽光発電で得た電気を売ることで利益をあげたいと考えているなら、2018年現在の売電価格が当然気になるのではないでしょうか。
この価格は、太陽光発電を始めとする再生可能エネルギーの調達価格を決める「調達価格等算定委員会」で毎年2月〜3月上旬にかけて案が出されて、3月末に正式決定します。
ただし売電価格といっても、10kw未満と10kw以上で価格は異なり10kw未満でもダブル発電の場合にはさらに価格が異なるので、注意して確認していきましょう。なお、これらの価格に関しては経済産業省のホームぺージから確認することも可能です。

10kw未満の場合

一般家庭は主に10kw未満で、余剰電力を売電することになります。この場合、出力制御対応機器の設置義務がない場合は26円/kw(税込)、出力制御対応機器の設置義務ありの場合は28円/kw(税込)です。税込のため、消費税が上がったとしても影響を受けることはありません。

出力制御対応機器とは

出力制御対応機器とは、電力需要を上回る発電量があった場合に、これ以上発電しないように電力会社が制御する機器のことです。例えば、晴れ間の多い時期に太陽光発電が行われると、電力供給が需要を上回り、結果的に大規模な停電を引き起こす可能性が否定できません。
そのため電力の供給を制御する必要があり、北海道電力、東北電力、北陸電力、中国電力、四国電力、九州電力、沖縄電力の供給区内では、出力制御対応機器の設置が義務化、義務化がないのは低圧で、なおかつ人口が多く電力需要の大きい東京電力、中部電力、関西電力エリアのみです。

10kw未満のダブル発電の場合

10kw未満のダブル発電では、出力制御対応機器の設置義務がない場合は25円/kw(税込)、出力制御対応機器の設置義務ありの場合の売電価格は27円/kw(税込)です。

ダブル発電とは

ダブル発電とは太陽光発電の他に創エネ機器と呼ばれている、エネファーム、エコウィル、蓄電池、電気自動車のどれかを一緒に設置し、太陽光発電の発電量を押し上げる仕組みのことです。
例えば夜間にエネファームなどで電気を溜めておくことで、太陽光発電した電気のうち30%をしめる自家消費を抑え、昼間に発電したものを売却にあてることができます。なお10kw未満は太陽光発電のみより売電価格が下がりますが、10kw以上になると同じ価格になる点に注意してください。

10kw以上2,000kw未満の場合

大きな屋根や土地で太陽光発電をする場合は10kw以上の発電が可能となり、売電価格は全ての地域において18円/kw(税別)です。10kw以上の売電価格は税別となるため、今後消費税が上がればその影響も受けるため注意してください。

売電価格の推移

固定価格買取制度の前身ともいえる余剰電力買取制度が始まった2009年から現在に至るまで、売電価格は毎年2〜3円ほど下がってしまっています。2019年も10kw未満の価格はさらに下がることが経済産業省の発表からも予想されていますので、その推移と今後について見ていきましょう。

売電価格のこれまでの推移

余剰電力買取制度がは2009年10月にスタートし、住宅用の価格は48円/kwに設定されていました。それまでの電力会社による自主買取は20数円/kw程度だったため、約2倍となっています。
しかしその後2011年には42円/kwに下がり、2013年は38円/kw、2014年は37円/kwと毎年価格を下げ、2017年には30円/kwにまで値下がりし、2018年現在の価格は28円/kwに至っています。

今後も売電価格は下がり続ける

毎年2〜3円ずつ値下がりしている売電価格ですが、来年の2019年には10kw以下住宅用(出力制御義務なし)が24円/kwまで引き下げられると予想されています。
価格が下がる理由としては、太陽光パネルの相場価格の値下がりや、太陽光システムの性能の向上、生産コストの低下などがあげられますが、そもそも固定価格買取制度というものは太陽光発電設備の普及のために設けられた制度です。
これまでは設備費用を回収しようとしても、従来の電力会社による買取では長い年月が必要だったため、普及が簡単ではありませんでした。
しかし現在では世界的に太陽光発電が普及したことによる発電システムの大量生産による低価格化、設置工事の効率化で費用を下げた施工店のおかげもあって、以前よりも設備費用は回収しやすくなった結果、設備普及も進んだので買取価格を高くしておく必要がないのです。
さらに固定価格買取制度の予算は「固定価格買取制度における賦課金特例制度の施行のための事業費補助金」から出ており、国としてもこの予算を引き下げる必要性があるため、致し方ありません。

導入するならお早めに

売電価格の推移から考えても、今後売電価格が下がっていくことは間違いない状況であると言えます。住宅用太陽光発電で発電した電気は、固定買取価格制度により契約後10年間固定で買い取ってもらうことができ、売電価格が売電価格が2円下がると10年間の売電収入は1kwあたり16,460円も減ってしまうため、現在太陽光発電の導入を検討しているなら今年度中に導入するべきであると言えるでしょう。

太陽光発電を導入するメリット

売電価格が毎年引き下げられ、来年以降も下がることが予想されているなか、太陽光発電を導入するメリットを感じられなくなっているかもしれません。価格にばかり注目しすぎるとメリットを感じないかもしれませんが、着目点を変えればいろいろなメリットが見えてきます。

設置費用が安く抑えられる

太陽光発電システムの設置費用は、2011年の1kwあたり46万円から2017年には1kwあたり25万円までと、約半額までに下がっており、また発電性能や耐久性も当然あがっています。
仮に6.24kwの太陽光発電システムを156万円で設置した場合、平均的な年間発電量は6884kw。発電量の30%は自家消費されるため、残り70%の売電収入は年間で約14万円、10年間で148万円になります。
さらに1年間で節約できる電気代は4万9千円、10年間で49万円の節約になるため、売電収入の148万円と合わせて197万円。設置費用は10年以内で十分回収できる上に41万円の利益を得ることもできると考えられます。

11年目以降にも活用法がある

売電価格は10年間固定されていますが、11年目からの売電価格はまだ正式には決定されていません。しかし経済産業省は、10年後の売電価格を11円/kwと想定しているため、11年目以降も一定の利益は得られると考えることができます。
太陽光発電を使わないと、10.72円/kwほどの費用が発電にかかるため、少なくともそれ以上の価値がないとは考えられません。
また太陽光発電の寿命は少なくとも20年以上と想定されているため、固定価格買取制度の10年間の縛りがなくなる2019年からは電気の使い方がこれまでとは変わってくるかもしれません。まずこれまでとおり自家消費による電気代削減のメリットは当然あります。
以前に比べて売電する量を気にかける必要もないため、発電をしている昼間に、自家消費のなかでも電気代のかかる洗濯機や乾燥機などを電気代を気にせずに使うことができるでしょう。
さらに蓄電池やエコキュートと併用することによって、「太陽光発電で昼間に電気を貯めて、それを使って昼間でも電気料金の安いエコキュートでお湯を沸かす」といった活用方法などもあり、電気を使ったほうが断然お得な生活が待っているかもしれません。
他にも、イギリスやフランスでは2040年までにガソリン車とディーゼル車の販売を禁止する方針を打ち出すなど、世界的に「脱ガソリン」の機運が高まっているため、今後はより電気自動車が普及してくることも考えられます。そのため太陽光発電を使って電気自動車の充電をするという方法もあるでしょう。

災害時の非常電源としての役割

現在日本では災害が起きている頻度が高く、今後も災害により停電が発生する可能性は十分に考えられます。太陽光発電システムは非常時に電源を供給することができるため、スマホなどの充電から生活に欠かせない家電製品まで、設置しておけばもしもの時に心強い味方となってくれでしょう。

設置費用の見積もりは複数の業者に依頼する

太陽光発電システムの設置費用は業者によって変わるため、2社以上の複数の業者に見積もりを依頼し、その中で一番安く工事を済ませることのできる業者を選んでください。工事代無料やキャンペーン価格という名目でお客さんを集め、結果的に高い見積もりをする業者もあるので、必ず複数の業者に依頼をしましょう。

売電価格以外の価値にも目を向けてみよう

今後、売電価格が下がっていくことだけに目を向けると、太陽光発電を導入して利益をあげることに二の足を踏んでしまうかもしれません。
しかし、早めに決断すれば、10年はその価格で電力会社が買い取ってくれることが約束されます。そして11年目以降にはさまざまな電気の活用方法が考えられ、これまでとは違う新しい生活が待っているでしょう。そのためにはまず信頼できる太陽光発電の設置業者探しが必須です。

工事費が安くて信頼のできる設置業者探しはヌリカエで

太陽光発電の設置費用はどんどん安くなっていますが、それに便乗した悪徳業者も残念ですが存在しています。工事費は安く済ませたいけど、本当に信頼できる設置業者なのか分からないと悩んでいるなら、ぜひヌリカエで設置業者を探してみてください。設置費用は安くなっているといっても、高い支出には変わりありません。納得がいく業者とぜひお付き合いしてください。
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