浴室タイルは徐々に劣化していきます。
劣化をそのままにしておくと、水が侵入し建物全体の耐久性を下げてしまう恐れがあるため、早め早めの補修が必要です。
本記事では浴室タイルの補修方法、DIYと業者依頼の判断基準などを詳しく解説します。
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浴室タイル補修はDIYと業者依頼どちらが良い?
浴室タイル補修はDIYで行う方法と業者に依頼して施工してもらう方法の2種類があります。
どのような症状が判断の分かれ目となるか、具体的な基準を解説します。
DIYで補修できる基準
DIYでも補修できるタイルの劣化症状は、発生して間もないものや、数か所程度の軽度な劣化です。
広範囲の補修もDIYで絶対にできない…というわけではないですが、労力や補修後の仕上がりを考えるとおすすめできません。
軽度の劣化とは、以下のようなものです。
DIYで補修可能な劣化症状
- タイルの小さな欠け
- タイル表面の部分的なひび割れ
- タイルの部分的な割れタイルの剥がれ
症状別の補修手順は、こちらで解説しています。
業者に依頼すべき基準
業者に依頼すべきかの判断のポイントは、広範囲に渡って補修が必要か、下地までタイルの劣化が進行しているものかの2点です。
壁も床も多くのタイルの補修が必要という場合、何日もかかってしまいますし、タイルの並びや細かい処理はプロのようなキレイな仕上がりはDIYでは難しいです。
またタイルの劣化を発見してから1年以上経過している場合も、業者に依頼するのがおすすめです。
浴室は湿気が溜まりやすい場所なので、小さな傷であっても時間の経過とともに、 下地自体が痛んで歪んでいる可能性があります。
表面だけDIYで補修しても根本的な解決にはならないので、業者に依頼することをおすすめします。
浴室タイル補修を業者に依頼した場合の費用は、こちらで解説しています。
浴室タイルの補修手順
浴室タイルの補修には費用がかかります。
- 床:約5万円
- 壁:約10万円
ただ、「タイルの補修くらいならDIYでできる!」と考えている方も多いのではないでしょうか。結論からいうと実は簡単な浴室タイルの補修であればDIYでも可能です。その方法を解説します。
DIYに必要な道具は?
まずは、DIYに必要な道具を揃えます。
タイルの目地に発生した隙間を埋める場合は、以下の道具が必要です。専門業者もよく似た道具を使って隙間を埋めています。技術力に差は出ますが、簡単な補修であればこの道具で問題ありません。
タイルの目地に発生した隙間を埋める場合に必要な道具
- シリコン系防水充填剤
- マイナスドライバー
- ヘラ
- マスキングテープ
続いて、タイルの補修や張り替えに必要な道具です。
基本的にマイナスドライバーやマスキングテープは、目地の隙間を埋める作業でも必要です。また、シリコン系防水充填剤は固まるとゴム状になるため、劣化を防止してくれる働きがあります。
ほかにも、汚れを拭き取る雑巾やタガネがあるとDIY作業がスムーズに進みます。もしほかにも道具を揃えたい場合は、実際に専門業者がどういう道具を揃えているのかを調べてみるといいかもしれません。
タイルの補修や張り替えに必要な道具
- コーキング剤
- タイル目地剤
- 金槌
- マイナスドライバー
- ヘラ
- マスキングテープ
- 浴室タイル
- タイル用の接着剤
浴室タイルがひび割れているときの補修方法
では、実際に浴室タイルがひび割れているときの補修方法をご紹介します。基本的にタイルがひび割れている場合は、タイルごと張り替える作業が必要です。ただ、ひび割れの範囲が狭い場合はDIYで補修することができます。
浴室タイルがひび割れているときの補修手順は以下の通りです。
- ひび割れているタイルとそのまわりのタイルの水気を取る
- ひび割れている箇所のまわりをマスキングテープで養生する
- ひび割れている箇所にコーキング剤を埋め込む(ヘラを使う)
- 溢れたコーキング剤を拭き取る
- マスキングテープを剥がす
このDIYであれば、業者に依頼せずともタイルの補修が可能です。
浴室タイルが欠けている・剥がれているときの補修方法
続いて、浴室タイルが欠けている・剥がれているときの補修方法です。
タイルが欠けていたり剥がれている場合は、下地にあるタイルや目地を取り除く必要があります。また周囲のタイルを傷つけないようにしながら、慎重に補修を進めなければならないため、DIYに求められる技術力は高いです。
浴室タイルが欠けている・剥がれているときの補修手順は以下の通りです。
- マイナスドライバーと金槌を使い目地や欠けた・剥がれたタイルを削ぎ落とす
- 新しいタイルに専用接着剤を塗り、削ぎ落とした部分に貼り付ける
- タイル全体をマスキングテープで仮固定する
- 乾燥させる
- 乾燥後、目地両側をマスキングテープで養生する
- 目地に目地剤をヘラを使って埋める
- マスキングテープを剥がす
貼り付ける作業は簡単ですが、古いタイルを削ぎ落とすにはそれなりの技術が必要です。もし難しい場合は、業者に依頼することをおすすめします。
浴室タイルの目地部分が欠けている・剥がれているときの補修方法
先ほどは「タイル」そのものが欠けている・剥がれている場合の補修方法でしたが、ここでは浴室タイルの目地部分が欠けている・剥がれているときの補修方法について解説します。
目地は劣化しやすいため頻繁に補修をする必要があります。毎回業者に依頼をしているとかなりの費用になってしまうため、DIY技術を身につけましょう。浴室タイルの目地部分が欠けている・剥がれているときの補修手順は以下の通りです。
- マイナスドライバーと金槌を使い下地が見えるまで目地を削ぎ落とす
- 目地剤を水で練り込む
- 削ぎ落とした目地部分に目地剤を埋め込む
- 乾燥させる
- 溢れた目地剤を雑巾で拭き取る
目地がひび割れている場合は、マイナスドライバーと金槌で削ぎ落とす必要はありません。
浴室タイルを張り替える方法
実は、大規模な補修でなければDIYでタイルを張り替えることができます。浴室タイルを張り替える手順は以下の通りです。
- マイナスドライバーと金槌を使い目地や欠けた・剥がれたタイルを削ぎ落とす
- 新しいタイルに専用接着剤を塗り、削ぎ落とした部分に貼り付ける
- タイル全体をマスキングテープで仮固定する
- 乾燥させる
- マスキングテープを剥がす
目地を補修するよりも作業は少なめです。張り替え自体は慣れればスムーズにできるようになるため、業者に依頼する必要がなくなります。
ただ、多くのタイルを張り替えたり大規模な張り替えが必要になる場合は、業者に依頼したほうがいいでしょう。
浴室タイル補修を業者に依頼するときの費用相場
浴室タイルの補修をDIYで行うのはあきらめ、業者に依頼しよう考えている方もいらっしゃるでしょう。
タイルの張り替えのみのケースだと、補修箇所ごとの費用相場は以下のようになります。
- 床:約5万円
- 壁:約10万円
これは0.75坪の浴室の費用相場です。
タイルの張り替えが必要になるのは、タイルが浮いている場合が多いです。タイルが浮いている場合は周囲のタイルと目地を張り替える必要があるため、自分でタイルを張り替えることはおすすめできません。
小規模なタイルの張り替えであればDIYで補修できるケースもあります。一方で大規模な補修工事が必要な場合は、業者に依頼するのがおすすめです。
まとめ
浴室タイルを自分で補修できる場合はDIYで補修しても大丈夫ですが、自分で補修できない場合は業者に依頼しましょう。
DIYはかなり技術を必要としますし、失敗すると時間も費用も多くかかってしまいます。「自分には難しいな」と感じたら業者へ依頼することをおすすめします。
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