お風呂を新しくする際、何色にするか迷う方も少なくないでしょう。一般的には白が採用されていることが多いですが、メーカー各社には様々なカラーバリエーションのお風呂が用意されています。
本記事では、お気に入りのお風呂にするためのカラーコーディネートの方法について、色が与える印象からお風呂の色の種類まで解説します。
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お風呂の色と与える印象
色にはそれぞれイメージがあり、人に与える印象や心理的な効果が異なります。そこで、まずは、色の持つイメージを押さえておきましょう。次の表は主な色が持つ、それぞれのイメージの一覧です。色 | イメージ |
---|---|
赤 |
情熱的、アクティブ、自信、刺激的 |
ピンク |
優しさ、可愛らしさ |
橙 |
活発、朗らか、暖かい、温もり、親しみやすい |
黄 |
快活、幸福、躍動感、明るさ、注意 |
緑 |
穏やか、調和・協調、平和、さわやか、自然、リフレッシュ |
青 |
静寂、誠実、涼しい、清潔、知性 |
紫 |
優雅、上品、神秘的、幻想的、伝統的 |
茶 |
素朴、安定、落ち着き、温もり、質素 |
白 |
清潔、純粋、平和、美しい、シンプル |
灰 |
シャープ、洗練、落ち着いている、憂鬱、不安、協調 |
黒 |
高級感、重厚感、シック、厳格、暗闇、悪、貧しい |
銀 | 冷たい、洗練、上品、金属、高級感、知性 |
金 | 豪華、栄光、富、輝き、成功 |
色にはそれぞれ上記のようなイメージがありますが、インテリアコーディネートの観点から、部屋を広く見せたり、高級感を出したり、リラックス効果を得たり、印象の面でも利用できます。
お風呂をどのような印象にしたいか、次のような色の効果を利用するのもおすすめです。
- 膨張色:白や淡い色などの明るく薄い色で、お風呂を広く見せる
- 収縮色:黒や焦茶色などのダークカラーで、引き締まった印象を与え、お風呂に高級感を与える
- 後退色:青やグレーなどの、控えめな主張の少ない色で、鎮静効果やリラックス効果がある
お風呂の広さは、マンションの場合は0.75畳、戸建ての場合は0.75畳〜1畳が一般的です。
お風呂のスペースなども考慮しながら、体を清潔にするという目的以外にも、印象の面からも色を検討してみてはいかがでしょうか。
お風呂でよく用いられる定番色
お風呂は長く使う設備のため、飽きにくく馴染みやすい定番カラーが人気です。ここからは、定番の色から個性的な色まで、それぞれの特徴を解説します。
定番のホワイト系
お風呂の定番の色はホワイト系です。 清潔感があり、膨張色のため、スペースを広く見せる色彩効果もあり、水垢なども目立ちにくいというメリットがあります。ただし、黒い髪の毛やカビが目立ちやすいというデメリットもあるため、こまめな掃除が必要です。
明るい印象のパステルカラー系
淡いグリーン・ブルー・イエロー・ピンクなど、明るい印象のパステルカラーも人気があります。ホワイト系と同じように、水垢や湯垢などが目立ちにくく、なおかつホワイト系よりも個性的です。
汚れが溜まっていても気づきにくいというデメリットと、飽きのくる色でもあるという点に注意しましょう。高級感のあるダーク系
黒や濃い茶色などのダーク系の色は、お風呂を落ち着いた高級感のある空間にしてくれます。一方で、浴槽をダークカラーにすると、ホワイト系やパステルカラー系と異なり、水垢や湯垢が目立ちやすいというデメリットがあります。
また、収縮色の黒は、膨張色の白とは反対に空間を狭く見せてしまう色彩効果があるため、お風呂のスペースが小さい場合には避けた方が良いでしょう。
個性的なビビッド系
原色などの派手なビビッドカラーのお風呂は個性的な印象を与えることができます。
一方で、リラックス感や落ち着きを得にくい色のため注意が必要です。ビビッドな色を使う場合は、ホワイト系の中で、アクセントカラーとして一部分に取り入れることをおすすめします。
また主張の強いビビッドな色合いは、飽きやすいというデメリットもあるのでよく検討するようにしましょう。
お風呂の色選びの4つのポイント
近年のお風呂はカラーバリエーションが豊富なため、色選びの選択肢が多くあります。
失敗しない色選びのポイントは主に次の4つです。
- 掃除のしやすさから選ぶ
- 床・壁・天井・浴槽の配色バランスから選ぶ
- アクセントパネルの色は慎重に選ぶ
- 風水で選ぶ
それぞれ解説していきます。
掃除のしやすさから選ぶ
お風呂は汚れやすい場所のため、汚れが目立たない色を選ぶこともポイントの一つです。汚れの目立つ色と目立たない色は次の通りです。
汚れが目立つ色 | 白・黒 |
---|---|
汚れが目立たない色 | 灰色・茶色 |
毎日掃除をしていても、水滴が残れば水垢になったり、換気ができていなければカビが発生したりしてしまいます。
自分でできる掃除やお手入れの頻度から、汚れが目立ちにくい色、目立ちやすい色を考慮するのもおすすめです。
床・壁・天井・浴槽の配色バランスから選ぶ
お風呂の色を選ぶときには、浴室全体の配色バランスを考慮することもおすすめです。
バランスを考えずに好きな色だけを選んでしまい、チグハグな印象になってしまうこともあります。配色の割合は次のように意識すると、うまくいく傾向があります。
配色 | 配色の割合 |
---|---|
ベースカラー(基調色) | 70% |
アソートカラー(従属色) | 25% |
アクセントカラー(差し色) | 5% |
配色の順序としては、最初にベースカラーとアソートカラーを決めた後、アクセントカラーを選ぶようにすると、バランスの取れた空間に仕上げられます。
アクセントパネルの色は慎重に選ぶ
お風呂の色選びで後悔が多いケースとしては、アクセントパネルの色選びの失敗が挙げられます。
アクセントパネルとは、浴室の壁に使う化粧板のことで、バスパネル、壁パネルと呼ばれることもあります。 ダークカラーのアクセントパネルは、水垢が目立つケースも多いため、メンテナンスのしやすさを考えると、ベージュやホワイト系、薄い茶色などが無難でしょう。アクセントパネルは面積も広いため、後悔しない色選びのために、ショールームやカタログでよく検討することをおすすめします。
風水で選ぶ
お風呂の色選びに風水を取り入れたいと考える方は少なくありません。
風水の色や方角にはさまざまな考え方があるので、ここでは一般的な例として参考にしてください。
お風呂の方角と風水の考え方では、家の中心からみて、お風呂が東にある場合は健康運に良いとされ、相性の良い色は心身をリラックスさせるホワイトやグリーンとされます。
西にお風呂がある場合は金運に良いとされ、相性の良い色は黄色や金色となっています。お風呂のカラーシミュレーションをしよう
バスルームの色に迷ったら、カラーシミュレーションをメーカーのサイト上で行うこともおすすめです。
実際に見た場合とWebサイト上の印象は多少違いますが、具体的な色のイメージができるでしょう。
代表的なお風呂メーカーのカラーシミュレーションサイトは以下の通りです。
シミュレーションの際の注意点としては、色の面積効果があります。
面積効果とは、面積が大きくなるほど明るい色はさらに明るく見え、暗い色はさらに暗く見えるというものです。そのため、スマートフォンや小さなパソコンのモニターで見るのではなく、テレビと接続して見るなど、できるだけ大きな画面で確認することをおすすめします。
お気に入りのお風呂にするために柄・照明も考慮
お風呂の印象は、色のほかにも壁面の柄や照明によっても大きく変わります。そこで最後に、お風呂の印象について、柄と照明の効果や選び方について簡単に解説します。色の選び方と併せて参考にしてください。
お風呂の柄
お風呂のメーカーによっては、壁や壁面パネル、床などのデザインに様々な柄を用意しています。木目調や大理石柄、モザイク柄、花柄、植物柄、ボーダー柄やハート柄など、各社各様です。
色だけでなく柄も考慮した場合、例えば単に茶色一色のデザインにするよりも、木目調の柄のある茶色にした方が、落ち着いた高級感のある雰囲気にできます。
お気に入りのお風呂にするために、色とともに柄にも目を向けてみてはいかがでしょうか。
お風呂のライトアップ
お風呂のライトもさまざまな種類が用意されているので、ライトアップにこだわるのもおすすめです。 ライトには「電球色」「温白色」「昼白色」「昼光色」などの種類があり、それぞれの特徴は次の通りです。電球の種類 | 色や印象の特徴 |
---|---|
電球色 | 温かみのある色 |
温白色 | 落ち着いた明るい色 |
昼白色 | 太陽光に近い色 |
昼光色 | 青みがかった爽やかな色 |
ライトによって、同じ色の壁でも印象が変わるので、お風呂の色とともに、ライトとの組み合わせも考えてみてはいかがでしょうか。
なお、ショールームで見た場合の印象と、実際に自宅に設置した場合の印象とでは、イメージが異なってしまうことが少なくありません。
ショールームでは、お風呂を魅力的に見せるために、高照度・高輝度の店舗用照明が使われています。
そのため、自宅ではショールームで抱いた印象よりもぼやけた印象になりがちです。
ショールームと自宅との印象の差を解消したい場合には、昼光色のライトがおすすめです。
お風呂を色にこだわってお気に入りのお風呂にしよう
本記事ではお風呂の色について解説しました。
メーカー各社がwebサイト上にカラーシミュレーターを用意しているので、色の与える印象や心理的な効果などを踏まえ、自分の好み・目的に合った、理想のお風呂の色をシミュレーションしてみてください。
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