浴槽塗装ができない浴槽の種類とは?費用やおすすめ塗料、DIYについて

  • 【更新日】2023-12-11
浴槽塗装ができない浴槽の種類とは?費用やおすすめ塗料、DIYについて

浴槽の性能には問題がないものの、表面の汚れが目立ってきた、という場合に浴槽塗装を検討される方も多いのではないでしょうか。浴槽塗装とは、キズや汚れが付いたユニットバスなどの浴槽の表面を、塗装剤でコーティングするリフォームです。

浴槽の塗装は、交換工事に比べると、費用も安く工期も短く済むため、最低限のリフォーム費用で浴槽がきれいになり、気持ち良く使えるようになります。

今回は浴槽塗装の費用相場とおすすめ塗料、メリットとデメリットについて解説します。

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浴槽塗装ができる・できない浴槽とは

浴槽塗装を行う前に、ご自宅の浴槽がどのような材質のものかは必ずチェックしておく必要があります。なぜなら、材質によっては浴槽塗装が難しい場合もあるからです。

一般的な住宅用ユニットバスに使用されている浴槽の材質としては以下の4種類が挙げられます。

①FRP(繊維強化プラスチック)の浴槽(出典:TOTO)/ ②人工大理石の浴槽(出典:Panasonic)/ ③ホーローの浴槽(出典:Takara Standard)/ ④ステンレスの浴槽(出典:Takara Standard)

ご自宅の浴槽の素材がわからない方は下記のフローチャートを参考に判別してください。

浴槽素材判別フローチャート

これら4つの浴槽素材は塗装に適しているものと、塗料がのりづらく塗装に適していないものとに分けられます。

浴槽塗装に適した浴槽

浴槽塗装に適している素材はFRPと人工大理石です。

FRPは「繊維強化プラスチック」とも呼ばれる、軽量化したプラスチック製の素材。人工大理石は、天然石を一切使わずに外見を似せている樹脂製の素材です。

一般的にこの2つの素材は塗料が乗りやすいため、施工後の耐用年数も長くなる傾向があります。

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浴槽塗装が難しい浴槽

浴槽塗装の塗料が乗りにくい素材としては、ホーローとステンレスがあります。

ホーローとは、鉄やアルミニウムなどの金属の表面に、ガラス質のコーティング素材を焼き付けたもので、表面の光沢と滑らかな肌ざわりが特徴です。

つるつるとした金属のステンレスと、表面がガラス質のホーローは、塗料が剥がれ落ちてしまう例が多いため、浴槽塗装難易度が比較的高いのが特徴です。

>>ホーロー浴槽のメリット・デメリット
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浴槽塗装の費用相場

浴槽塗装の費用相場は8万円~10万円程度となります。

浴槽の大きさや塗装規模、使用している素材や浴槽の劣化状況が費用の変動要因です。

一般的な浴槽交換工事の場合、費用相場は25万円~50万円程度となります。

費用を最低限に抑えて浴槽リフォームを行いたい場合や、既存の浴槽の劣化が激しくない場合には浴槽塗装がおすすめです。

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浴槽塗装のDIYをおすすめしない理由

浴槽塗装は基本的にはプロの業者への依頼をおすすめします。その理由は以下の2つです。

  • 塗料選びが難しいから
  • 施工の難易度が高いから

塗料選びが難しいから

塗料と一口にいっても多くの種類があり、ご自宅の浴槽に最適な塗料を選ぶことはかなり困難です。塗料選びや配合はプロのリフォーム業者でも精通している人が少ないほど。

また、お近くのホームセンターではそもそも浴槽用の塗料が販売されていないという可能性もあります。浴室用のスプレータイプの商品はよく見かけますが、そのほとんどは浴室の壁や天井に使うことを目的としたものです。

施工の難易度が高いから

「浴槽を塗装するだけなら簡単にできそう」というイメージを持たれている方も多いかもしれませんが、実は浴槽塗装は塗料や浴槽材質への理解や、スプレーガンの繊細な扱いが求められる、かなり専門的な技術です。プロの業者の施工でも、後から剥がれてしまうというケースも。事実、施工の難しさから浴槽塗装業の参入障壁は高く、対応できる業者が少ないという状況です。

浴槽塗装の難易度が高い要因の1つに「求められるクオリティが高い」ということがあります。浴槽は素肌が触れる場所ですから、ほんのささいな塗りムラやザラつきでも残してしまうと気になってしまうのです。

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浴槽塗装以外の修繕方法

クリーニング

こんなお悩みにおすすめ
  • 浴槽の汚れ・カビが目立ってきた

  • 浴槽以外(床や壁)もまとめて綺麗にしたい

  • できるだけ費用を抑えたい

浴槽の汚れやカビが目立ちはじめたという段階であれば、おそうじ本舗やダスキンといった清掃業者に浴槽のクリーニングを依頼するという方法もおすすめです。

おおよそ15,000円~依頼可能なため、浴槽塗装よりも費用を安く抑えることができます。天井や照明、換気扇など普段は掃除しない箇所もまとめて綺麗にしてもらえるのも嬉しいポイントです。

クリアコーティング

こんなお悩みにおすすめ
  • 浴槽の汚れが落ちにくくなってきた

  • 浴槽の光沢やツヤがなくなってきた

  • お風呂掃除の手間を減らしたい

きれいな浴槽を維持しやすくすることが目的であれば「クリアコーティング」もおすすめです。浴槽塗装とやること自体は同じですが、クリアコーティングでは透明なフッ素系樹脂塗料や無機質のガラスコーティング材を塗装するという点で異なります。

クリアコーティングのメリットとしては、浴槽の表面を滑らかにすることで汚れが付着しにくくなったり、新品の時以上の光沢やツヤが出ることが挙げられます。また、ガラスコーティング材を使用した場合は、無機質であるためカビが発生する心配がなくなることもメリットです。

浴槽の入れ替え

こんなお悩みにおすすめ
  • キズ・ひび割れができてしまった

  • 浴槽の保温性を高めたい

  • 浴槽が狭い

複数のキズやひび割れができてしまった場合には浴槽の入れ替えも検討すると良いでしょう。浴槽の交換時期の目安は12~15年程度。10年以上使っている浴槽でしたら、塗装をしても長く使えないという可能性もあります。

また、浴槽塗装を行っても保温性を高めることはできません。保温性は浴槽に使われている材質によって変わります。ステンレスやホーローを素材に使った浴槽への入れ替えもおすすめです。

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浴槽塗装のメリット

浴槽塗装には、工事期間や費用の面以外にも、次のようなメリットがあります。

  • 解体しないので廃材が少ない
  • 浴槽のサイズや形状に左右されない
  • 豊富なデザインから選べて完成度が高い

 

ここからはそれぞれのメリットについて詳しく解説します。

解体しないので廃材が少ない

浴槽塗装は解体工事を行わず改修工事のみのため、廃材が少ないのが特徴です。 例えば在来浴槽をユニットバスにする場合、解体工事によって多くの廃材が生まれてしまいますそれらは産業廃棄物として処分され、環境問題の原因となります

また、解体費用が工事代金に上乗せとなるため費用相場も高くなるでしょう。

浴槽塗装は地球環境に優しい点もメリットです。

浴槽のサイズや形状に左右されない

浴槽塗装は浴槽のサイズや形状に左右されず、ほとんどの浴槽に対応できるのがメリットです。

例えば在来浴室をユニットバスに変更する工事を行いたい場合、浴槽のサイズが合わなければ、リフォーム工事を行うことができません。

また、住宅の構造上、浴室周辺に重要な柱や梁がある場合にも、大きな改修工事は行えませんが、浴槽塗装であればリフォームが可能です。

豊富なデザインから選べて完成度が高い

浴槽塗装で使われる塗料には、豊富な種類があります塗料によってさまざまなデザインに仕上げられるため、選択肢の広さも特徴と言えます。

浴槽のカラーが変わるだけでも、浴室の雰囲気が変わり、入浴中の気分を明るくすることができるでしょう。

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浴槽塗装のデメリット

浴槽塗装には次のような3つのデメリットがあり、以下で解説していきます。

  • 塗装工事のできる業者が少ない
  • 塗料がはがれるリスクがある
  • 浴槽の機能自体は向上しない

 

なお、ホーロー浴槽の塗装については、特に高い技術が必要であることや、塗装によって追い焚き機能が使えなくなる場合があることから、業者選びに注意が必要です。

塗装工事ができる職人が少ない

浴槽塗装には高い技術力と経験が必要であるため、塗装工事を行うことができる業者数が少ないことがデメリットです。

また、塗装工事の依頼は受けるけれども、保証はつけないという業者も存在します。

対応可能な職人の数が少ないため、シーズンによっては着工まで時間がかかったり、見積金額が高額になったりすることも考えられるでしょう。

塗装がはがれるリスクがある

浴槽塗装は下地の塗りこみが甘いと、工事完了の後でも塗料がはがれることがあります

一度剥がれた塗料は小規模なら重ねて塗り込むことができますが、広範囲な場合にはすべての塗料をはがして再度塗り直すことが必要です。

そのため、無料のアフターサービスや保証期間を設けている業者を選定することをおすすめします

浴槽の機能自体は向上しない

浴槽塗装をしても浴槽の耐熱性や保温性が向上するわけではありません。理由はもともとの浴槽をそのまま使うからです。

浴槽を交換する場合には、保温性を高めた商品や、追い焚き機能やジェットバス機能などの付いた機能性の高い商品を取り付けられますが、浴槽塗装の場合は、機能面の追加まではできません。

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浴槽塗装を業者に依頼するときのポイント

浴槽塗装を業者に依頼するときのポイントは、予算と性能向上の優先順位を考慮すること、浴槽塗装とコーティングを分けて考えること、信頼できる業者に依頼することが挙げられます。

ここからはそれぞれの内容について詳しく解説していきます。

費用抑制か性能向上かの優先順位をつける

満足度の高い浴槽塗装をするためには、費用を抑制したいのか、性能を向上させたいのか、あらかじめ優先順位を考えてから見積もりを依頼することが重要です。

例えば、追い焚き機能を追加したい、ゆとりのある大きさの浴槽にグレードを上げたいという場合には、浴槽交換が適しているため、浴槽塗装はおすすめできません。

浴槽塗装は、費用を抑えたうえで既存の浴槽に変化を期待したい場合におすすめとなります。

浴槽塗装とコーティングを分けて考える

「浴槽塗装」と「コーティング」は、分けて考えることをおすすめします。 浴槽塗装は、汚れや劣化の見られる既存の浴槽を塗装によって一新することで、コーティングは、きれいな浴槽の状態を保つために施す表面加工で、防汚性や防カビ性を高める保護剤などを塗ることです。

一般的に浴槽塗装の見積書には、この2つは区別されて記載されています。

両者は違うサービスのため、業者に依頼する際は混同しないよう注意しましょう。

>>浴槽のコーティングの方法・費用

施工歴が長い業者に依頼する

浴槽塗装は施工歴が長い業者や、施工実績がある業者に依頼するようにしましょう。

先述の通り、浴槽塗装には経験と専門的な知識が必要です。施工実績が不十分な業者が施工を行うと、かえって塗装した浴槽の耐用年数が短くなってしまうことも考えられます。

インターネットや業者の掲示などから、施工実績や施工請負期間を十分に下調べし、見積もりの依頼をするようにしましょう

保証内容を確認する

デメリットの解説でもふれましたが、浴槽塗装を業者に依頼するときには、万が一に備えて保証内容を確認するようにしましょう。

浴槽塗装を専門に行っていないリフォーム業者の中には、塗料が剥がれ落ちるリスクを負わず、保証期間を設けない業者もあります。

施工業者と後々のトラブルの原因ともなるため、必ず事前確認をすることをおすすめします。

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浴槽塗装で費用を抑えてきれいにしよう

浴槽の性能に問題はなく、ヒビなども特にないけれど、浴槽表面の汚れが目立ってきたのできれいにしたいという場合には、浴槽塗装がおすすめです。

浴槽塗装の費用相場は8万円~10万円程度です。

また、工期も短く済むため、最低限のリフォームで今の浴槽を有効活用することができるでしょう。

浴槽塗装をご検討の方は、まずは塗装業者に見積もりの依頼を行ってみてはいかがでしょうか。

「ヌリカエ」では、日本全国の浴槽塗装に対応している業者のマッチングが可能です。無料で複数の業者から相見積もりも取り寄せられるため、浴槽塗装を検討している方はぜひ「ヌリカエ」を訪問してみてください。

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