ユニットバスの工事には専門性が求められるため、DIYで修理を行うことは基本的に困難です。ただし、シャワーヘッドや鏡など一部DIYでも交換できる部位も。
本記事では、ユニットバスでDIYができる部位・できない部位について解説します。さらに記事の後半では、デザインパネルを用いた壁の模様替え方法もご紹介しますので、ぜひ最後までご覧ください。
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ユニットバスでDIYできること・できないこと
そもそもユニットバスでDIYできることには何があるのでしょうか。
ユニットバスでDIYできること・できないこと、また資格や専門知識があればできることについてご紹介します。
DIYできること
ユニットバスでDIYできることとしては、「パネル・シートでのリメイク」「シャワーヘッドや鏡、ドアの交換」などが挙げられます。
壁や床のリメイク
壁や床の上から貼れるタイプのシートやパネルを使ったリメイクであれば、DIY可能です。
経年劣化で壁が黄ばんできた場合や、真っ白な壁だとなんとなく落ち着かない方はDIYをご検討ください。
きれいに剥がせるシールタイプの商品であれば、基本的に賃貸でもOK。ただし、例外はありますのでDIYを行う前に必ず大家さん・オーナーに確認するようにしてください。
シャワーヘッドやドア、鏡の交換
ユニットバスのパーツのうち「シャワーヘッド」「ドア」「鏡」の3つはDIYで交換可能です。
・シャワーヘッドのDIY
ヘッド部分をネジのように回転させるだけで、簡単に取り外し・装着することができます。
おしゃれな見た目のものに変えたり、節水タイプのものやマイクロバブルシャワーヘッドに交換することで、手軽にお風呂の満足度をアップさせることができるでしょう。
・ドアのDIY
同じメーカーの同じタイプのドアへの交換はDIYでも簡単に行うことができます。特にアタッチメント式のドアは工具等も必要なく、手軽に交換可能です。
一方、開き戸をスライドドアに変えたい場合などは、やや難易度が上がりますのでDIY初心者であれば業者へ依頼した方が得策でしょう。
・鏡のDIY
上下を金具で固定しているような鏡であれば、比較的簡単にDIYで交換可能です。曇りにくい鏡や小物がおけるシェルフ付きの鏡に交換することで、利便性を上げることができるでしょう。
DIYできないこと
ユニットバスでDIYできないことは、「壁・床・浴槽だけの交換」です。
壁・床だけの交換
ユニットバスの壁だけ、床だけを交換することは原則できません。というのも、ユニットバスは基本的に壁・床・天井・浴槽その他がすべて一体になっているからです。
つまり、パーツごとの交換は想定されておらず、基本的にはまるごと入れ替えることを前提に設計されています。
また、壁などの1か所が不具合を起こしている場合、他の箇所もそろそろ交換時期である可能性が高いです。よって、その都度直すよりも一気に入れ替えてしまった方がかえって手間や費用が抑えられる場合もあります。
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浴槽だけの交換
同様に、浴槽だけの交換も原則できません。というのも、ユニットバスの浴槽はほとんどの場合、床に埋め込まれているからです。
例外として、画像のような据え置き型の浴槽の場合は、バスタブのみの交換もできます。
▼ 据え置き型の浴槽
資格・専門知識があればできること
DIYに慣れている方であれば、「ユニットバス全体の入れ替え」や「換気扇の交換」に挑戦してみるのも良いでしょう。どちらも配線工事を伴うため「電気工事士」の資格が必須であることにはご注意ください。
ただし、これらの工事は単純に難しく、また資格が必要であることからもわかるように時には危険を伴います。よほど慣れている場合を除き、基本的にはDIYはおすすめできません。
ユニットバスのDIY方法【壁パネルの重ね貼り】
壁に木目調や石目調のデザインパネルを貼るだけでも、ユニットバスの雰囲気は変わります。明るい色で広く見せる、暗めの色で落ち着ける空間とするといったことも可能です。
必要なもの
まずは以下の道具を揃えましょう。
洗剤
スポンジ
雑巾
カッター
定規
(接着剤)
(シリコンボンド・水回り用コーキング材)
DIYの手順
・①壁を掃除する
パネルがしっかりと接着できるよう、洗剤とスポンジを使って下地となる壁を掃除します。最後に乾拭きして仕上げ、水分が残らないようにしましょう。
石鹸カスや水分が残っているとパネルの下でカビが繁殖したり、剥がれの原因となりますので丁寧に行ってください。
・②壁パネルを貼っていく
多くの壁パネルは1辺が30~60cmくらいの長方形の単位で販売されています。左下の角から右上に向かって1枚ずつ貼っていきましょう。
浴室用壁パネルには大きく以下の2タイプの商品があります。
浴室用壁パネルの種類
裏面がシールになっているタイプ
別売りの接着剤を使って貼るタイプ
シールになっているタイプは施工が簡単です。接着剤で貼るタイプは多少の手間はかかりますが、より頑丈に接着できます。
・③余ったスキマにはカットしたパネルを貼る
左下から順番にパネルを貼っていくと、壁の右端にスキマができる場合もあります。
ほとんどの浴室用パネルはカッターで簡単に切ることが可能です。スキマに合わせてカットしましょう。
・④必要に応じて端っこをボンドで埋める
このステップは必須ではありませんが、やれば防水性・耐久性がアップします。
具体的にやることは、パネルと床・浴槽との境目をシリコンボンドなどで埋めること。「浴室用」「水回り用」と書かれているコーキング材でも大丈夫です。
・⑤丸1日乾燥させたら完了
接着剤が乾いたら、壁パネルのDIYは完了です。
ユニットバスのDIY方法【床シートの重ね貼り】
お風呂に床シートを張ることで冬場のひんやり感が軽減されたり、掃除のしやすさがアップするといったメリットが期待できます。以下で手順を説明します。
必要なもの
洗剤
スポンジ
雑巾
カッター
定規
接着剤
マスキングテープ
水回り用コーキング材
DIYの手順
・①床を掃除する
まずは洗剤とスポンジを使って、床をきれいに掃除しましょう。シートの下でカビなどが繁殖することを防ぎます。
最後に雑巾で乾拭き後、少し時間をおいて水分が残らないようにします。
・②床に合わせて床シートをカットする
大きな紙や布を使って型取りをするときれいにカットすることができます。
・③接着剤でシートを張る
カットしたシートを先に置き→めくって接着剤を塗り→塗ったそばから貼り付けるのがコツです。
・④端っこをコーキング材で埋める
はがれてこないようシートの端っこをコーキング処理します。
ふちをマスキングテープで保護しておき→コーキング材を塗り→乾ききらないうちにマスキングテープをはがすという手順を踏むときれいにできます。
・丸1日乾燥させたら完了
接着剤やコーキング材が乾いたら、床シートのDIYは完了です。
ユニットバスのDIYで知っておきたい注意点
ユニットバスのDIYは費用を抑えられるメリットがある一方、後になって不具合が発生するリスクも。
ここではユニットバスのDIYで注意したいポイントについて解説します。
古いユニットバスのDIYは一度プロに相談する
15年〜20年以上使用しているユニットバスでは、表層以外に配管のメンテナンスや壁の下地補修も必要な可能性があります。DIY初心者が、壁の中の腐食や配管の劣化といった症状に気づくのは困難。
古いユニットバスをDIYするなら、事前に住宅診断士などのプロに相談することがおすすめです。
無資格で配線工事を行わない
換気扇や浴室乾燥機を交換する際には、ほとんどのケースで配線工事をともないます。
配線工事は法律上、電気工事士の資格を持った人しかできない作業のため、DIYに慣れている方であっても無資格で実施するのはやめましょう。
ユニットバスのDIYは専門家に相談してからプランを立てる
ユニットバスのDIYは、「部品交換」「パネル・シート貼り」の2種類であればご自身でも行うことが可能です。
シャワーヘッドや鏡、水栓の交換はDIYに慣れている方であれば簡単に完了するため、費用の節約にもつながります。
一方で、浴槽の交換や壁・床の修理などは、ユニットバス全体の交換が必要になるため、DIYでは対応できない作業となります。
いずれの場合にも、まずはリフォーム会社に浴室の状況を確認してもらい、DIYが可能かどうか、リフォームが必要な設備がないかを見てもらうことをおすすめします。
その際には、ぜひ「ヌリカエ」でリフォーム会社選びをお試しください。ヌリカエは全国の優良企業2,000社以上と提携する、一括見積もりサイトです。
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