築100年の家のリフォーム・リノベーションしたい!実例別の費用相場を徹底解説

  • 【更新日】2023-12-08
築100年の家のリフォーム・リノベーションしたい!実例別の費用相場を徹底解説

近年の日本では、空き家の増加が大きな問題として取り上げられています。

古い空き家が増えるなか、築100年を超える古民家の魅力が見直されてきているのです。地方への移住に合わせて、古民家で暮らす方も増えています。

古民家は材料の質が良いため、リフォーム・リノベーションのやり方によっては古民家の雰囲気を残しつつ、まだまだ長きに渡り住み続けられる建物も多いのです。

ここでは、築100年を超える古民家をリフォーム・リノベーションするための方法や費用に関して、実例を含めながら徹底解説していきます。

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築100年リフォームにかかる費用相場

築100年の古民家のリフォームを行うときの費用相場は1,000万円以上です。

築100年の古民家の多くは延べ床面積が広いため、リフォームする面積が広くなることが考えられます。

また、築100年を超えた古民家のリフォームとなると構造部分も補強が必要となりますので、費用も高額になってくるのです。

構造部分からリフォームを行う場合やデザイン性のあるリノベーションにする場合は、費用が1,500万円~3,000万円以上にのぼることもあります。

古民家カフェなどで見かけるカフェスペースだけでも500万円以上はかかりますので、住居として使用できるようにするのであれば1,000万円は必要となります。

その1:解体なしで必要な箇所だけリフォームする費用

  1. トイレのみリフォーム:50万円~300万円
  2. 浴室のみリフォーム:100万円~300万円
  3. キッチンのみリフォーム:80万円~300万円
  4. リビングのみリフォーム:30万円~150万円
  5. バリアフリーリフォーム:20万円~300万円

 

古民家を解体することなく、部分的にリフォームすることで費用を安くすることができます。

トイレのみリフォーム:50万円~300万円

古民家のトイレは、汲み取り式の場合がほとんどです。

汲み取り式をそのまま使用することも可能ですが、基本的には下水道へ繋ぐ工事が必要となります。

トイレ内のみをリフォームするのであれば50万円で可能ですが、下水道配管を行うのであれば費用は300万円以上が必要となる場合もあります。

浴室のみリフォーム:100万円~300万円

浴室(ユニットバス)のグレードによって、費用は大きく変わってきます。

また、給湯設備の入れ替えを行えば追加で20万円~70万円程度の費用がかかってきます。

キッチンのみリフォーム:80万円~300万円

キッチン本体のグレードによって、費用は大きく変わってきます。

また、古民家のキッチンは土間であることも多く、床を作るところから始める場合もあります。

古民家のキッチンリフォームは、キッチンに合わせてダイニングも同時にリフォームする対象となるのです。

リビングのみリフォーム:30万円~150万円

古民家のリビングは多くの場合畳敷きですので、フローリングに変える工事が必要となります。

リビングの床や壁、天井を綺麗にリフォームするのであれば、使用する材質によって変わってきますが150万円程度が必要です。

バリアフリーリフォーム:20万円~300万円

バリアフリーリフォームをどこまで行うのかによって、リフォームにかかる費用が変わってきます。

完全なバリアフリー化が必要であれば、スロープの造作ユニットバスの改修手すりの設置など工事は多岐に渡ります。

全体を車いすで通行できるようにするバリアフリーリフォームであれば、全面リフォームの計画内に盛り込む必要があるのです。

全面リフォームの費用は1,500万円以上となりますので、大きな負担となるでしょう。

上記したように、部分的にリフォームすることで費用を抑えることができます。

しかし、居住することを考えると上記した部分のみでは足りないでしょう。

DIYを行ってでも最低限、暮らすことの出来る範囲でリフォームしなければなりません。

その2:屋根や外壁などの外装だけリフォームする費用

築100年を超える古民家の外装リフォームにかかる費用相場は800万円~900万円です。

築100年を超える古民家は屋根や外壁も特徴的です。屋根は古い和瓦であったり、トタン屋根の場合もあります。

外壁は漆喰や焼き杉板など様々であり、一概に屋根、外壁リフォームといっても工法も変わってくるのです。

費用を安く抑える方法として、今の屋根や壁の上から化粧材を貼り付ける方法があります。

しかし、既存の屋根や壁の上から化粧材を貼り付けると、古民家の良さは失われてしまいます。 古民家の良さを残しながらリフォームするのであれば、既存の状態を修復するリフォームを選択すべきです。ただし、古くからある高い技術により生み出された建物の場合は、予想を超える費用が発生する可能性があります。

その3:長年空き家として放置されていた古民家を全体リフォームする費用

古民家全体のリフォーム費用相場は、,500万円~3,000万円です。

古民家は田舎に残っていることが多く、延べ床面積が広いのも特徴です。

延べ床面積毎のリフォーム費用相場の目安は下記の通りです。

  1. 延べ床面積120㎡:12.5万円から25万円
  2. 延べ床面積150㎡:10万円から20万円
  3. 延べ床面積200㎡超え:7.5万円から15万円

 

古民家の状態や使われている材料によっては、さらに費用がかかる場合もあります。

また、全面リフォームとなると設計やデザインにかかる費用も必要となりますのでご注意下さい。

その4:断熱性・耐震性の高いバリアフリーリフォームする費用

古民家リフォームで断熱性や耐震性の高いリフォームを行うのであれば、全面リフォームと合わせて行わなければなりません。

基本的に古くからある日本家屋は通気性が重要視された作りになっています。

断熱性を高めるためには外壁や屋根に断熱材を入れる工事が必要となります。

また、耐震補強も柱や梁の結合部に金物を設置しますので、壁や屋根又は天井の解体が必要です。

したがって、断熱性・耐震性リフォームだけを行うことは難しいと言えるでしょう。

また、古民家でのバリアフリーリフォーム費用相場は50万円~500万円です。

バリアフリーリフォームには手すりを設置するだけのものから、スロープを作って段差を解消するものまで、様々なリフォームがあります。目的に応じて正しいリフォームを行いましょう。

その5:長年空き家だった古民家を減築リフォームする費用

古民家を減築リフォームする費用相場は、10万円/㎡~20万円/㎡です。

減築は広すぎる住宅を使いやすい状態に小さくする工事のことです。

減築とリノベーションを併せて行い、3,300万円かかった事例もあります。3,300万円あれば新築を購入できる場合もあります。

思い入れの強い家である場合や古民家の良さを活かしたい場合はリノベーションをおすすめしますが、新築の方が安く済む可能性があることを理解しておきましょう。

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築100年の古民家リフォームを安く行うコツ

築100年の古民家をリフォームするときに、費用負担を抑える方法を紹介します。

コツその1:既存利用を上手に使う

古民家で使用されている木材や建材は材質の良いものが多いのです。

したがって、取り替えるよりも清掃したり磨いたりすることでさらに長い年月使えるようになるケースがあります。

良いものを見極めるための目利きが必要になりますが、上手く既存利用すれば100万円以上のリフォーム費用を浮かすことができます。

コツその2:優遇制度を使う

古民家リフォームに使うことのできる優遇制度があります。

大きく分けて4つご紹介します。

その1:自治体の補助金

自治体によって、リフォームの補助金が受けられます。

例えば、古民家を買って移住することを前提にしたリフォームには、補助金が設けられています。

また、空き家を探す時に「空き家バンク」を利用することで、自治体からリフォーム費用の一部を負担してもらえる場合もあります。

過疎の進む田舎の町では移住者を呼び込むために様々な補助金がありますので、リフォーム前には必ず調べてみましょう。

その2:リフォーム減税(投資型)

投資型リフォーム減税は、「ローンの有無にかかわらず利用できる住宅特定改修特別減税」のことです。

  1. 耐震リフォーム(最大控除額25万円)
  2. バリアフリーリフォーム(最大控除額20万)
  3. 省エネリフォーム(最大控除額25万円)
  4. 同居対応リフォーム(最大25万円)

 

以上の4つが対象となるリフォーム工事です。

その3:リフォーム減税(ローン型)

ローン型リフォーム減税は、「5年以上10年未満のローン」を組んでリフォームを行った時に有効な減税制度です。

  1. バリアフリーリフォーム(最大控除額62.5万円)
  2. 省エネリフォーム(最大控除額62.5万円)
  3. 同居対応リフォーム(最大控除額62.5万円)

 

以上の3つが対象となるリフォーム工事です。

その4:住宅ローン減税

住宅ローン減税はおもに住宅ローンを利用して家の購入、リフォーム、あるいはリノベーションする場合に一定の要件を満たしていれば税金が戻ってくる制度です。

正式名称は「住宅借入金等特別控除」で、住宅ローンだけでなく返済期間が10年以上のリフォームローンも控除の対象です。

住宅ローン減税を申請すれば最大13年間にわたり、年末のローン残高の0.7%が所得税および翌年の住民税から控除されます。

控除には「所得控除」「税額控除」の2種類があり、住宅ローン減税は税額から直接差し引くことができる「税額控除」に分類されるため、減税効果が大きいのがメリットです。

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築100年の古民家をリフォームする注意点

築100年の古民家をリフォームするためには注意すべき点があります。

注意すべき点を把握しておくことで無駄な費用を抑えることができますので、ぜひ確認してください。

その1:断熱・耐震補強をしっかり行う

古民家は1981年以前の「旧耐震基準」で建てられたものです。

「旧耐震基準」は震度5強レベルを想定しておりますので、安全な建物とは呼べません。

したがって、古民家を住居とする場合、リフォームを行うときに併せて耐震補強を実施する必要があります。

耐震補強は大掛かりな工事になるため、古民家フルリフォームと同時に実施することをおすすめします。また、断熱工事も同様に古民家フルリノベーション時に行って下さい。

その2:予算オーバーに気をつける

古民家となるとリフォームになれている業者でも想像しきれない部分が出てきます。

基本的には見積もりにすべての料金が含まれますが、予期せぬ事態が起これば追加の費用が発生します。

床を剥がしたときに柱の腐食や白アリによる被害が発見されたり、天井裏に雨漏りの形跡が見つかったりするなど、解体して初めてわかることもあります

工事終盤に費用がかさんで予算をオーバーしないように、業者と密にコミュニケーションを図り、問題があればは早期に報告してもらいましょう。

その3:デザインの失敗に気をつける

古民家リフォームは、デザインのコントロールが難しいのも特徴です。昭和50年以降に建てられた建物は、どんなデザインでもある程度調和の取れる一般向けの建物です。

しかし、古民家リフォームを行うときに自分好みでデザインを選んでしまうと、古民家の風合いが損なわれてしまいます。古民家リフォームを行うのであれば、デザイナーに相談してみましょう。

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まとめ

「築100年の古民家をリフォームして暮らしたい」という夢を持っている方も多いのではないでしょうか。

築100年の古民家となると、リフォームをするのは簡単ではありません。生活する上で犠牲にしなければならないことも出てきます。

しかし、古民家をリフォームしての暮らしは、時間の流れも緩やかになり充実した毎日が送れることでしょう。

理想の住宅には、3回新築を建てたら近づくことができると言われますが、古民家リフォームはわかりやすく理想を実現できると言えます。

築100年の古民家をリフォームして、趣のある生活を送ってみてください。

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