自宅を全面的に改修するフルリフォームでは、1,000万円以上の高額の費用がかかることが多いです。しかし、工夫次第で費用の削減は可能で、500万円という予算でもフルリフォームはできます。
予算内に費用を抑えるためにはどのような工夫が必要なのかを知り、細部までこだわってリフォームをすることが大切です。フルリフォームの費用相場からコスト削減の方法を知り、費用負担を下げてリフォームを行いましょう。
POINT
- フルリフォームの費用相場は、玄関・廊下なら10~30万円ほど、間取り変更になると500万円ほど
- 延床面積70㎡以下なら500万円でスケルトンリフォームも可能
- 最も簡単・確実に費用を安くするには、一括見積もりサービスの活用がおすすめ
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500万円でできるリフォームの5つの事例
実際に、500万円以内でどのようなリフォームができるのか知るために、工事事例を5つ紹介します。
- 【事例1】ガレージを快適な新居にリフォーム:480万円
- 【事例2】細かい部屋割りを開放的な空間に:500万円
- 【事例3】壁を取り払いゆるやかな居心地:380万円
- 【事例4】設備交換と内装リノベーション:403万円
- 【事例5】柱と梁を活かしぬくもりのあるリビングに:330万円
- 【事例6】介助なしで生活できるようにバリアフリーリフォーム化:441万円
それぞれの内容から、リフォームのイメージを膨らませていきましょう。
【事例1】ガレージを快適な新居にリフォーム:480万円
ガレージだった部分を部屋に改装するリフォームでは、家の中心部分にロフトを配置しています。大規模な工事ながらも費用は480万円で、コスト削減のポイントとして、窓の位置をそのままにしていることが挙げられます。
既存のものをそのまま使用することで、費用負担を下げて予算内でのリフォームに成功しているといえるでしょう。
【事例2】細かい部屋割りを開放的な空間に:500万円
細かくわけられていた部屋の壁を撤去し、より広々とした開放的な空間を作っています。壁は、構造上撤去できない場合もあり、その部分にはデザインを施すことで、部屋の印象にアクセントを出している点も魅力です。費用は500万円で、開放感のある快適な空間に仕上がっています。
【事例3】壁を取り払いゆるやかな居心地:380万円
間仕切りの壁や下がり壁を撤去することで、ダイニングとキッチンの圧迫感を取り除いています。壁がなくなることで開放的になり、セミオープンなキッチンが実現できています。費用は380万円と比較的安価ながらも、部屋の印象は大幅に変更できました。
【事例4】設備交換と内装リノベーション:403万円
設備の大幅な交換と、内装のリノベーションを行った事例では、403万円の費用で工事を実施しています。中古で購入している住宅ですが、設備から内装まで全面的にリフォームすることで、まるで新築のようなきれいな仕上がりになっていることが特徴です。
【事例5】柱と梁を活かしぬくもりのあるリビングに:330万円
ぬくもりのある空間にするために、既存の柱や梁をベースとし、これらを活かしたリフォームを行っています。木製のサッシやフローリングに加え、珪藻土の壁など自然素材で統一することで、まとまり感のある仕上がりが実現しました。既存の設備がベースになっているため、費用も押さえられており、330万円でリフォームができています。
【事例6】介助なしで生活できるようにバリアフリーリフォーム化:441万円
441万円あれば、できる限り介助なしで生活できるように住宅の細部まで工夫したバリアフリーリフォーム化が行えます。たとえば電動車椅子を使う介護者がいる場合、バリアフリーリフォームできるのは次のような場所があげられます。
- 出入りが便利なサンルームの設置
- カーポートに繋がるスロープの設置
- 浴室や洗面所のバリアフリー化
- 和室をフローリング化して寝室に変更
- 和室の押し入れがあった場所に介護用トイレを設置 など
自宅をバリアフリー化することによって、介護者だけでなく介助者にとっても生活しやすい空間が実現できます。
【場所別】リフォームの費用の相場
リフォームにかかる費用は、以下のように工事を行う箇所によって異なります。
リフォーム箇所 | 費用相場 |
---|---|
水回り | ・キッチン:60~300万円 ・お風呂:60~150万円 ・トイレ・洗面所:20~40万円 |
リビング/寝室 | ・リビングやダイニング:150~450万円 ・寝室:60~80万円 ・和室の場合:20~100万円 |
玄関/廊下 | 10~30万円 |
間取り変更 | 500万円 |
外壁/屋根 | 60~200万円 |
耐震補強 | 50~100万円 |
まずは、場所別の大体の費用相場を知り、フルリフォームではどれくらいのコストがかかるのかを、大まかに把握しておきましょう。
水回りのリフォーム費用
キッチンやお風呂、トイレや洗面所などが水回りに該当します。これら全体のリフォームの費用相場の目安は、大体300万円程度です。
リフォーム箇所 | 費用相場 |
---|---|
キッチン | 60~300万円 |
お風呂 | 60~150万円 |
トイレ/洗面所 | 20~40万円 |
工事内容によっても異なりますが、ただ設備を入れ替えるだけなら、200万円程度でできることもあります。ただし、電気工事や配管工事などが別途必要になると、費用は数十万円程度上がってしまうこともあるため、注意しなければなりません。
また、設備のグレードによって費用は大きく変わり、特にキッチンとお風呂は価格帯の幅は広いです。基本的に、大きな設備でデザイン性がよく多機能なものを導入するほど、費用は高くなると考えましょう。
キッチンリフォーム費用の相場内訳
キッチンリフォームの内訳ですが、大きく次の3つに分けることができます。
- システムキッチン本体の価格
- システムキッチンに機能を追加する場合の価格
- 工事費用
システムキッチン本体は、機能・価格によって3つのグレードに分けられます。どのグレードのキッチンを選ぶかによって全体の費用相場は大きく変わってきます。
グレード | 価格相場 |
---|---|
スタンダード | 50〜90万円 |
ミドル | 70〜100万円 |
ハイ | 100〜150万円 |
続いて、キッチンに機能を追加する場合の費用相場を紹介します。
追加する機能 | 費用相場 |
---|---|
食洗機 | 約30万円 |
浄水器つき水栓に交換 | 約3万円 |
収納スライド式に変更 | 約1万円 |
コンロの台数増設 | 約3万円 |
最後に工事費用の内訳です。
工事内容 | 費用相場 |
---|---|
養生工事 | 約1万円 |
システムキッチンの取り付け工事 | 約5〜8万円 |
解体工事 | 約3〜5万円 |
配管工事 | 約3万円 |
内装工事 | 約4〜10万円 |
電気工事 | 約1.5〜3万円 |
その他工事のための諸経費 | 工事費用全体の約9〜15% |
工事費用の合計 | 約19〜35万円 |
お風呂のリフォーム費用内訳
お風呂のリフォームは、リフォームの種類によって費用が変わります。リフォームの種類は大きく分けて以下の4つです。
- 浴槽の交換:約33万円〜93万円
- ユニットバスの交換
- 在来工法の浴室のリフォーム
- 在来工法の浴室からユニットバスへのリフォーム
浴槽の交換リフォームは、浴槽本体の価格と工事の費用がかかります。浴槽本体の価格は素材によって変わります。
浴槽本体の素材 | 価格相場 |
---|---|
ホーロー | 約40万円 |
ステンレス | 約20万円 |
繊維強化プラスチック(FRP) | 約20万円 |
人工大理石 | 約80万円 |
木製 | 約50万円 |
続いて交換するための工事の費用ですが、大体下記の通りです。
工事の内容 | 費用相場 |
---|---|
古い浴槽の撤去処分 | 約5万円 |
新しい浴槽の取り付け | 約6万円 |
防水処理 | 約2万円 |
合計 | 約13万円 |
ユニットバス交換の場合は、ユニットバス本体、工事費用がかかります。ユニットバス本体の値段はメーカーや機能、グレードによって大きく変わります。約60〜150万円と幅があります。工事費用は大体以下の通りです。トータルの相場は約100万円〜190万円となります。
工事内容 | 費用相場 |
---|---|
古い浴槽の解体撤去 | 約10万円 |
下地調整 | 約5万円 |
排水工事 | 約7万円 |
取り付け工事 | 約15万円 |
合計 | 約37万円 |
在来工事の場合、リフォームに必要なパーツが何で、どのような工事をするのかによって費用が変わります。リフォームの際に基本的に必要な設備それ自体の費用は下記の通りです。
必要なパーツ | 価格相場 |
---|---|
浴槽 | 約20〜50万円 |
床材 | 約3〜8万円 |
壁材 | 約5〜10万円 |
水栓 | 約5〜10万円 |
シャワー | 約10〜20万円 |
鏡 | 約1〜8万円 |
ドア | 約7〜10万円 |
照明 | 約5〜8万円 |
リフォーム内容によっては、下記のパーツも必要となります。
必要なパーツ | 価格相場 |
---|---|
洗い場カウンター | 約2万円 |
浴室窓設置 | 約10〜20万円 |
小物収納棚 | 約5千〜10万円 |
手すり | 約1〜3万円 |
浴室暖房乾燥機 | 約10〜20万円 |
ミストサウナ | 約3〜10万円 |
工事についても、浴槽の交換だけであれば下記の相場となります。
工事内容 | 費用相場 |
---|---|
古い在来工法浴室の撤去・処分 | 約5〜10万円 |
新しい在来工法浴室の取り付け | 約10〜20万円 |
合計 | 約15〜30万円 |
その他、必要に応じて下記の工事費用も発生します。
工事内容 | 費用相場 |
---|---|
浴室断熱改修工事 | 約20〜50万円 |
床下地補修工事 | 約10〜40万円 |
防虫処理 | 約3〜10万円 |
合計 | 約33〜100万円 |
この他にも、必要なパーツの取り付け等、個々のリフォーム内容に応じて個別に工事費用がかかってくる可能性があります。
在来工法の浴室からユニットバスへのリフォームの場合は、ユニットバス本体、工事費用がかかります。ユニットバス本体の値段は記述の通り約60〜150万円が相場です。工事費用は大体以下の通りです。
工事内容 | 費用相場 |
---|---|
古い在来工法のお風呂の解体・処分 | 約8〜15万円 |
新しいユニットバスの取り付け | 約8〜13万円 |
電気配線 | 約3〜5万円 |
給排水管工事 | 約5〜9万円 |
合計 | 約24〜42万円 |
この他、必要に応じて下記のような工事費用が発生するケースもあります。
工事内容 | |
洗面所増築 | 約20万円(壁解体・増設費用約10万円+壁クロス張り替え約10万円) |
基礎補修 | 約5〜10万円 |
トータルの相場は約84万円〜220万円となります。
リビング / 寝室のリフォーム費用
生活空間の中心となるリビングやダイニングは、リフォームの面積が大きくなりやすいことから、150~450万円程度と費用相場はやや高いです。工事内容次第では安価で抑えることも可能ですが、それぞれ使用頻度の高い部分であるため、耐久度の高さも考慮しなければなりません。
安くて耐久性が低い設備を導入すると、すぐにリフォームが必要になり、結果的にコストが高くなることもあります。そのため、ある程度の費用は想定しておき、長持ちするものを選んだほうがよいでしょう。その他の居住スペースでは寝室が60~80万円程度、和室が20~100万円程度でフルリフォーム可能です。
リフォーム内容によって費用は大きく変わりますが、代表的なリフォームの費用相場例は下記の通りです。
リフォーム内容 | 費用相場 |
---|---|
畳からフローリングへの貼り替え | 約10万円 |
フローリングの貼り替え | 約10万円 |
壁クロスの貼り替え | 約10万円 |
間仕切り壁の設置 | 約14万円 |
押入れをクローゼットに | 約18万円 |
リビングの間仕切り壁をなくす | 約30万円 |
断熱・結露防止の内窓を設置 | 約30万円 |
和室を洋室にする | 約45万円 |
LDKを広くする | 約170万円 |
マンションの一室をリノベーション | 約110万円 |
和室を増築して掘りごたつを設置 | 約200万円 |
玄関・廊下のリフォーム費用
玄関や廊下のリフォームは、10~30万円程度が費用相場で、比較的安価で実施できます。ただし、リフォーム内容次第で相場を大きく超えることもあるため、注意しなければなりません。
例えば、バリアフリー化のために玄関に自動昇降機をつけたり、廊下に断熱材を入れて高価な床材を使用したりすれば、相場以内では収まらないことがほとんどです。玄関や廊下は、オプションがつけやすい部分でもあり、追加工事が増えるほど費用は高額になります。
間取り変更のリフォーム費用
リフォームによって間取りの変更は可能ですが、このときに実施できる工事は多岐にわたります。そのため、ひとくちに間取りの変更といっても、どれくらいの費用がかかるかは明確ではなく、高いと数百万円、安いと数万円程度でできることもあります。
リフォーム内容 | 費用相場 |
---|---|
間仕切り壁の設置 | 8~25万円 |
間仕切り壁の撤去 | 7~23万円 |
クロスの張り替え | 1,000~1,500円/m² |
フローリングの張り替え | 3~6万円/畳 |
ドアの増設 | 6~25万円 |
クローゼットの増設 | ・壁付けクローゼット増設:10〜48万円 ・ウォークインクローゼット新設 :18〜80万円 |
壁の撤去や新設だけなら、それほど費用はかかりませんが、これらに加えて床や壁の張り替えがあると、コストは高くなりやすいでしょう。また間取りの変更の際には、電気工事や配管工事などが必要になることもあり、これを行うと500万円を超えてしまうこともあります。
ただし大幅な変更がなければ、間取りを変えてもそれほど費用はかからず、500万円の予算以内で収めることは十分に可能でしょう。
外壁 / 屋根のリフォーム費用
外壁や屋根は費用が高額になることも多く、60~200万円程度の費用がかかることも少なくありません。素材によって金額は違い、耐久性が高く長持ちするものほど費用は高額になります。しかし、安価なものはすぐに消耗し、こまめなメンテナンスが必要だったり、早期にリフォームのやり直したりしなければならないことも多いです。
そのため、メンテナンスの頻度を下げて、同じものを長く使ってコストを削減したいなら、耐久性の高い素材を選ぶことがおすすめといえます。リフォームの費用は工法によっても異なるため、予算に合ったやり方を選ぶことが大切です。
項目 | 補修 | 塗装 | 新調(張り替え・重ね張り) |
---|---|---|---|
費用相場 | 80万円未満 | 80円~150万円 | 150万円~300万円 |
工事内容 | ・ヒビ割れの補修 ・剥離の補修 ・目地割れの補修 |
・高圧洗浄 ・補修工事 ・下・中・上塗り |
・既存のボードを撤去して新しいボードを張る ・今あるボードの上から新しいボードを張る |
工法ごとに対応できる状態が異なるため、自宅の状況に合ったやり方を選びましょう。
耐震補強のリフォーム費用
リフォームに伴い、耐震性を強化する場合の費用相場は、50~100万円程度です。ただし、耐震補強のリフォームは、建物ごとに必要な内容が異なるため、必ずしも相場通りに工事ができるとは限りません。
建物の強度が弱い場合は大幅な改修が必要になり、100万円以上の費用がかかってしまうことも多いです。実際にいくらかかるかを知るためには、まずは建物の耐震性を診断してもらう必要があります。
フルリフォームで費用を抑える4つの方法
高額な費用がかかりやすいフルリフォームは、次の4つの方法でコストを削減できます。
- 1.既存の使える部分はそのまま活かす
- 2.素材や設備のグレードにメリハリをつける
- 3.プロのアドバイスを参考にする
- 4.減税制度を利用する
- 5.補助金や助成金制度を活用する
少しでも安く、お得にリフォームするためにも、費用削減の方法は頭に入れておきましょう。
既存の使える部分はそのまま活かす
部分的なリフォームと異なり、フルリフォームは大規模な工事になるので費用が高額になる可能性が高いといえるでしょう。既存のものでまだ使えるものを活かせば、リフォーム費用が抑えられます。
たとえば大幅に間取りを変更する場合、リフォーム費用が高くなる傾向にあります。しかし、壁紙やフローリング材を工夫することで室内が明るい印象に変化します。ただし、既存のものと新品の組み合わせがアンバランスになる可能性があるため、業者と相談してバランスを見ることも大切です。
素材や設備のグレードにメリハリをつける
使用したい素材や設備のグレードは慎重に選ぶことが重要で、どこまでこだわるか、どの箇所を特にこだわりたいかを決めておきましょう。すべてを最高級品にすると当然費用は高くなりますが、もっともこだわりたい部分のみハイグレードにする程度なら、それほど費用は高くなりません。
どこでコストを削り、どこに力を入れたいかのプランは明確にしておき、メリハリをつけて各部位のグレードを決めましょう。
プロのアドバイスを参考にする
どこでコストを削減できるかを知るためにも、リフォーム業者に相談してプロのアドバイスを参考にすることがおすすめです。値引きの交渉をすることも可能ですが、無理に交渉するよりは工事内容を工夫して、コスト削減に努めたほうが建設的といえます。
リフォームは内容次第で費用が大きく変動するため、プロの目から見て、機能性とコストの安さを両立できるアイデアをもらうとよいでしょう。
減税制度を利用する
リフォームでは、条件を満たすことで減税制度が利用できます。
- 所得税
- 固定資産税
- 贈与税
減税対象となるのはこれら3つであるため、適用できそうなら積極的に活用していきましょう。
所得税を減税できる制度
リフォーム後に確定申告をすることで、所得税の控除が受けられる場合があります。
項目 | 控除対象期間 | 控除額 | 要件 |
---|---|---|---|
投資型減税 | 1年 | 工事費用などの10%(控除対象限度額200万円、または250万円) | ローンの有無に関係なく使える |
ローン型減税 | 5年 | 性能向上リフォームの2%および毎年の年末リフォームローン残高の1%(控除対象額限度1,000万円) | 5年以上のローンを組んでいること |
住宅ローン減税 | 10年 | ・毎年の年末リフォームの残高の1% ・最大控除額40万円 |
10年以上のローンを組んでいること |
住宅ローンの契約状況によって、適用できる減税制度は異なるため、自分の状態を確認しておきましょう。
固定資産税を減税できる制度
該当の工事完了から、3カ月以内に市区町村の役場などに申し出ることで、固定資産税が減税できます。減税の期間は1~3年程度で、リフォーム内容や条件によって異なります。また、減税額もリフォーム内容で変わり、2分の1程度か3分の1程度への減税が多いです。
対象となるのは、省エネ化やバリアフリー化などの工事で、利用できる範囲は広いです。所得税控除とも併用できるため、両方使うことで税負担を大きく削減できます。
贈与税を減税できる制度
リフォームの費用を援助してもらう場合、110万円以上の資金援助だと贈与税が発生します。しかし、次の条件を満たすことで、贈与税の控除が受けられる場合があり、その範囲内なら非課税で援助が受けられます。
- 贈与時に日本国内に住所を有している
- 贈与時に贈与者の直系卑属である
- 贈与年の1月1日において、20歳以上
- 贈与年の合計所得金額が2,000万円以下
- 贈与年の翌年3月15日までに、住宅取得などの資金の全額をあてて住宅用の家屋の新築、あるいは取得や
- 増改築をすること
- 贈与年の翌年3月15日までにその家屋に居住する
ただ贈与を受けるだけでなく、受け取った金額すべてを使ってリフォームなどを行わなければなりません。
補助金や助成金制度を活用する
リフォーム時に活用できる補助金や助成金の制度は多いため、これらを活用することも大切です。制度ごとに補助金額は異なるものの、数十万円から高いと100万円程度のものまであります。
国が実施しているものから、各自治体が独自に展開しているものまでさまざまで、利用時には詳細な内容を確認しておく必要があります。自治体ごとの制度の有無は、自治体の各ホームページから調べられるだけでなく、「地方公共団体における住宅リフォームに係る支援制度検索サイト」からも簡単に検索可能です。
参考:地方公共団体における住宅リフォームに係る支援制度検索サイト
500万円以内で納得のフルリフォームをする3つのコツ
予算を500万円と決めたら、その金額で収まるようにリフォームプランを立てることが大切です。このときに、ただ金額を抑えるだけでなく、いかに満足度の高いリフォームをするのかも考えなければなりません。
- 1.リフォームする場所の優先順位をつける
- 2.リフォームプランを複数の業者で見積もり
- 3.予算がかからない工法を選択
- 4. 工事以外にかかる費用も把握しておく
予算内に費用を抑え、かつ納得できるリフォームをするためにも、これら3つのコツは頭に入れておきましょう。
リフォームする場所の優先順位をつける
リフォームをする箇所が増えるほど、費用は高くなります。そのため、予算内に収めたいなら必要最低限の箇所に絞り、優先順位をつけて工事内容を考えるようにしましょう。リフォームの優先順位を明確にしておかなければ、予算を超えやすいだけでなく、抑えられたとしても、仕上がりに不満が残ってしまうこともあります。
工事内容の取捨選択を間違えないためにも、絶対にリフォームをしておきたいのはどこなのかを、明確にすることをおすすめします。また、戸建ての場合は、住宅の状況次第で耐震補強が必要になることもあります。耐震工事が必要な場合は、その費用も考慮してプランを組み直しましょう。
リフォームプランを複数の業者で見積もり
実施するリフォーム内容を決めたら、複数の業者から見積もりを取るようにしましゅう。同じプランでも、業者によって金額が異なることは多いです。そのため、1社から見積もりを取っただけでは、提示された金額が適正かどうかわかりません。工事内容に対しての適正金額を知るためにも、複数社からの見積もりは必須でしょう。
見積もりを比較するなら、一括見積もりサイト「ヌリカエ」をご活用ください。ヌリカエでは、リフォームの専門知識を持つ相談員が、工事内容に合わせた業者をご紹介しながら、最適な業者選びのお手伝いをいたします。
予算がかからない工法を選択
リフォームの費用は工法によっても左右され、どのようなやり方を用いるかでコストが大幅に変動することも少なくありません。もっとも費用がかかるのは部材を新調することで、完全オーダーメイドだと高額な費用がかかるでしょう。
反対に既製品を使ったり、既存の設備を活かした工事内容にしたりすることで、費用は削減できます。工法次第で費用は変わるため、リフォーム業者と相談しながら工事内容を決めていくとよいでしょう。
工事以外にかかる費用も把握しておく
リフォーム工事を行う際には、工事以外にも様々な費用がかかるケースがあります。そのため、工事費はもちろんですが工事以外にかかる費用も把握しておくことが大切です。リフォームの際に工事以外でかかる費用は、主に次の通りです。
- 作業員のための駐車場代
- 仮住まいの家賃や初期費用
- トランクルームの利用料金や手数料 など
大規模なリフォームの場合は仮住まいに転居しなければならず、引越し費用が2回分必要です。また、リフォーム後の部屋に合わせた家具を新たに購入する場合も費用がかかります。
500万円以内でスケルトンリフォームは可能?
内装を全面的に交換し、配管の取り替えなども行うスケルトンリフォームは、1,000万円以上の高額な費用がかかることも少なくありません。しかし、部屋の広さ次第では、500万円でもスケルトンリフォームは可能です。500万円の予算内でのスケルトンリフォームの可否は、マンションと戸建てでそれぞれ条件が異なります。
70m²以下のマンションのスケルトンリフォーム
500万円以内で、マンションのスケルトンリフォームを行うためには、床面積が70m²以下であることが基本的な条件です。部屋数が少なく、床面積もそれほど広くない場合は、500万円以内でもリフォームはできます。
ただし、内容にこだわると予算を超えることもあるため、あくまで最低限の内容に絞ってスケルトンリフォームを行った場合のみ、可能であると考えましょう。
戸建ての1階だけのスケルトンリフォーム
2階建ての戸建ての場合は、1階部分のみに絞れば500万円以内でもスケルトンリフォームは可能です。面積にもよりますが、2階部分までスケルトンリフォームをするためには、1,000万円以上かかることも少なくありません。そのため、500万円以内に収めたい場合は、1階部分に範囲は限定されると考えましょう。
優先順位を決め500万円で理想的なフルリフォームをしよう
500万円以内の予算でフルリフォームをするためには、何から取り組むべきか優先順位を決め、工事内容を必要最小限に抑えることが大切です。本当に必要な部分はどこか吟味しておき、優先順位を意識することで、500万円以内でのフルリフォームを成功させましょう。