火災保険でリフォームできるのか?補償内容や注意点を詳しく解説

  • 【更新日】2023-12-08
火災保険のイメージ
火災保険でリフォームは基本的にできません。

火災保険を使うことができるのは、自然災害や偶発的な事故で破損した箇所の修理など限られた場合のみです。

火災保険の概要や使える場合の条件、そして注意点についてご説明していきます。

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火災保険でリフォームは基本的にできない

火災保険はあくまで自然災害や偶発的な事故による損害を補償する保険です。リフォームには基本的には使うことができません。

経年劣化による色褪せや汚れを直したい、一部壊れたのでこの機会に新しくしたい時などです。

あくまで例外ですが、一部だけ自然災害や偶発的な事故で破損したが、修理のために全体を新しくする場合があります。

例えば台風で屋根の一部が欠けてしまったが、もう販売していない屋根材であり、修理のためには新しい屋根材で屋根全体を葺き替える必要があるケースです。この場合は保険会社との交渉次第で火災保険が下りる可能性があります。

繰り返しになりますが、あくまで例外です。基本的に災害や予期せぬ事故が原因でない限り、火災保険をリフォームには使えません。

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火災保険の概要と補償対象

火災保険とは

火災保険は建物や家財に対して、火災をはじめとする自然災害や偶発的な事故による損害を補償します。

住宅火災保険と住宅総合保険の2種類があります。前者が一般的な火災保険で、後者は水災や盗難も含んだ補償対象がより広い保険です。

火災保険では自然災害による補償がありますが、地震は対象外であることに注意が必要です。火災保険加入者のみが契約できる地震保険に入ることで、地震・噴火・津波による損害も補償対象に入ります。

地震保険が火災保険と分かれている理由は、災害の発生が不規則かつ被害大規模になりやすいため、通常の保険として成立しにくいためです。

そのため、巨額の損害補償を負いかねない保険会社を政府が再保険するという地震保険の仕組みがあります。

(参考)財務省 – 地震保険制度の概要

また火災保険には「家財保険」といって、対象が建物ではなく家具や電化製品など「家財」に特化した保険もあります。落雷によって電化製品が故障した場合や、火災で自宅の家具が燃えてしまった場合などは、家財保険の補償対象となります。

◆2022年10月から火災保険の値上げと契約期間変更 ◆

損害保険料算出機構の発表によると、火災保険料が値上がりするほか、契約期間も10年から5年への変更になります。

自然災害のリスクや築年数長い住宅の増加が背景にあります。

火災保険の補償対象

火災保険の補償対象となる主な事故や災害です。

  • 火災
  • 落雷
  • 破裂・爆発
  • 風災
  • 雹災(ひょうさい)
  • 雪災
  • 水災
  • 外部からの衝突
  • 水濡れ
  • 盗難
  • 破損・汚損

 

対象の災害・事故 想定ケース
火災 自宅から出火し2階部分が焼失してしまった。隣の家からの出火で、自宅に延焼してしまった。
落雷 雷が落ちて家屋や家電製品が壊れてしまった。
破裂・爆発 ガス漏れに気づかずコンロに点火、爆発してしまった。
風災 強風で飛んできたものが家を直撃し、屋根に穴が開いてしまった。
雹災(ひょうさい) 強風で飛んできたものが家を直撃し、屋根に穴が開いてしまった。
雪災 強風で飛んできたものが家を直撃し、屋根に穴が開いてしまった。
水災 洪水で床上浸水し、建物が損傷して半数以上の家財が使えなくなった。
外部からの衝突 ⾃動⾞が⾃宅に衝突、外壁を壊してしまった。
水濡れ 上階で⽔漏れが発⽣し、室内や家財が水浸しになった。
盗難 ⾃宅に空き巣が⼊り、窓ガラスが破損。室内にあったものが盗まれた。
破損・汚損 ドアにものをぶつけてドアを壊してしまった。模様替え中に家具を倒して壊してしまった。

※引用元:損保ジャパン – 個人用火災総合保険『THE すまいの保険』 補償内容

火災保険が使えるような、修理内容例は下記があります。

  • 落雷で破損した家屋や屋根修理
  • 台風や雹の直撃で破損した窓ガラス修理
  • 豪雨による床上浸水の補修
  • 車が衝突して壊れた住宅の塀の修理
  • ヘリコプターからの落下物が直撃して破損した屋根修理

 

加入している火災保険によっても、補償となる事故や災害が異なります。上記は参考程度に、ご自身の補償対象については契約した保険内容を確認ください。

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火災保険が適用できないケース

経年劣化によって破損している場合や被災や事故から3年以上経過している場合、また免責金額を下回る損害の場合は、火災保険を適用することができません。

経年劣化による破損

経年劣化とは、時間の経過によって住宅の屋根等が老朽化し、劣化することを表します。

経年劣化によるカビ・浸食・ひび割れ等は、自然災害や偶発的な事故が原因ではないため対象外です。

3年以上経過している場合

火災保険の保険金の請求期限は3年です。自然災害や保険の対象であっても、3年以上経過すると申請不可となります。

時間が経過とともに災害や事故と破損の因果関係の証明も難しくなるので、損害を受けた場合はできるだけ早く申請しましょう。

また火災保険ではありませんが、新築住宅の場合は雨漏り保証が10年あるため、建築会社に無償で修繕してもらえる可能性があります。

免責金額を下回る損害の場合

火災保険では免責金額といって、火災保険が下りるような損害でも一定額までは自己負担しないといけない金額があります。

免責金額は5~10万円など支払い可能な額で設定し、設定額より下回る損害額の場合は全額自己負担で火災保険適用不可となります。

例えば台風で割れた窓ガラスの修理に5万円かかった場合、免責金額10万円で設定していた場合は火災保険が使えません。

火災保険の免責金額には、免責方式(エクセス方式)とフランチャイズ式という2つのパターンがあります。免責方式(エクセス方式)では常に自己負担金を払う必要があるのに対し、フランチャイズ方式では全額を自己負担もしくは保険金受取りができます。

どちらに入っているかで受け取れる保険金額が異なりますので、下記の表にて損害額と自己負担金額の対応をご確認ください。

免責の方式による保険金の差

※免責金額10万円の場合

損害額 免責方式 フランチャイズ方式
5万円 自己負担:5万円
保険金:0万円
自己負担:5万円
保険金:0万円
20万円 自己負担:10万円
保険金:10万円
自己負担:0万円
保険金:20万円
50万円 自己負担:10万円
保険金:40万円
自己負担:0万円
保険金:50万円

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火災保険で修理できるのはどんな時かしっかり把握しよう

火災や落雷などの災害で自宅が損壊してしまった時は、突然のことに呆然としてしまうでしょう。そんな時に、火災保険に加入していると被害が保証されるので安心です。

保険の適応内であれば、保険の支払い金を修理に使っても問題ありません。火災保険で修理できるのは、「落雷による家屋の破損」「災害で割れた窓の修理」「豪雨による床上浸水」「何らかの外的要因による破損」が例としてあげられます。

加入している保険によって補償内容が変わるため、自分の保険の契約内容をしっかりと理解し、火災保険で修理できるのはどんな時かを把握しておくと良いでしょう。

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