在宅勤務(テレワーク)を快適にするリフォームの事例8選!費用の目安・使える補助金は?

  • 【更新日】2023-12-08
在宅勤務(テレワーク)を快適にするリフォームの事例8選!費用の目安・使える補助金は?

近年、在宅勤務に切り替える方や、この機会に切り替えたいと考える方は多いでしょう。

自宅にスペースが無く、断念している方もいるはずです。

その際、在宅勤務リフォームによって、スペースの確保ができることをご存知でしょうか。

本記事では、テレワークを快適にするためのリフォーム事例を紹介します。

費用の目安や補助金についても解説しますので、在宅勤務リフォームを考えている方は、ぜひ最後まで閲覧いただき、参考にしてください。

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仕事と暮らしを両立する在宅勤務リフォームの5つのポイント

在宅勤務をする場合は、仕事と暮らしの両立を考えなくてはいけません。

家には自分だけでなく、家族が生活している場合もあります。

その中で自分の仕事を優先させてばかりいると、生活のリズムが狂ってしまい、不快な気分にさせてしまうことがあるのです。

在宅勤務と暮らしを両立させるためには、ワークスペースを確保する必要があります

ワークスペースを確保するための在宅勤務リフォームについて、押さえておきたいポイントを5つ解説します。

ポイント1:ワークスペースを作る場所を決める

まず、自宅内のどこにワークスペースを作るかを決めましょう。

特にご自宅に他の家族がいる場合には注意が必要です。

ワークスペースは、どこに作っても良いのではありません。

一人暮らしとは違い、家の中では他の家族も生活しているのです。

あくまでも生活空間であることを念頭に置き、ワークスペースについて考えましょう

自宅内に物置などに使用している部屋があれば、片付けることで場所を確保できる可能性があります。

スペース確保のために無理やり片付けると家族から不評を買うため、必ず了承を得てから作業をしましょう。

女性であれば、自分がテリトリーとするキッチンスペースの一角に作るのもおすすめです。

しかし、LDKのようなオープンスペースを利用する場合、子どもに目が届きやすいというメリットがある反面、うるさくて集中しづらいというデメリットもあります。

家の中には家族特有の生活動線も存在します。

ワークスペースの候補を見繕ったら、しばらく家族の動向を観察し、生活の邪魔にならないかどうか確認しましょう。

ポイント2:落ち着いて作業ができる&必要な広さのワークスペースを確保する

在宅勤務を快適にするためには、自分に必要な広さと、落ち着いて作業ができる環境を確保することが大切です。

仕事をするには、ただ場所があれば良いのではありません。

たとえ場所を確保できたとしても、床や小さなテーブルでは作業が捗らないでしょう。

快適な在宅勤務のためには、まずは落ち着いて作業ができるワークスペースと、しっかりと座れる椅子が必要です。

また、PCや資料など、必要な物を置くための広さを確保することも大切なポイントとなります。

使用するPCに必要なワークスペースは次の通りです。

設置するデバイス 奥行
ノートPC×1 60~80 cm 45~60 cm
デスクトップPC×1 60~80 cm 60~80 cm
ノートPC×1+モニター×1 100~120cm 60~80 cm

(引用:DAIKEN

また、仕事をする際には、PCだけでなく紙の資料を使う場合もあるため、実際にはもっと広くスペースを取る必要性があるでしょう。

ポイント3:オープンな場所は間仕切りで仕切る

LDKなどオープンな場所の一角にワークスペースを作る場合は、間仕切りで仕切ることで仕事と生活を両立させやすくなります

在宅勤務に切り替わり、家族内での揉め事や不満が増えたという家庭は少なくありません。

なぜなら、テレワーク中に音を立てないよう注意される家族が多く、神経質になって生活のリズムが狂ってしまうからです。

在宅勤務中、家族に対して注文をつける事として次のようなものが挙げられます。

  • 子どもが発する音や声
  • 掃除や洗濯などの生活音
  • テレビの音

 

個室で在宅勤務している場合でも、物音を立てないよう注意している家庭は多いです。

オープンスペースを使用している場合はより敏感になるでしょう。

仕事をする上で注意するべき点として、音に神経質になりすぎないことが挙げられます。

家の中は職場では無いということを念頭に置きましょう。

生活音に対して寛容になれると、間仕切りで自分だけの空間を作るだけでも、ワークスペースとして機能するはずです。

ポイント4:家族の動線の邪魔にならない場所に作る

ワークスペースを作る際には、家族の生活動線の邪魔にならないよう注意しましょう。

生活動線とは、住人が家の中を移動する経路を線にして表したものです。

生活動線がシンプルであるほど「移動するのが楽な家」ということになりますが、動線はちょっとしたことで崩れてしまうものです。

廊下にたった一つ物を置いただけで障害物となり、動線は乱れてしまいます。

生活動線が乱れると、住人はストレスを感じてしまうのです。

生活動線上にワークスペースを作ってしまうと、家族の移動を妨げてしまいます。

家族の動きを妨げると、ワークスペースに邪魔が入ることにも繋がり、仕事や作業の効率も落ちてしまうでしょう。

家の間取りや家族構成によって、その家族特有の生活動線が生まれるため、ワークスペースを考える際に注意を払うべきポイントとなります。

自分本位ではなく、家族のことを考えることで、より良い在宅勤務スペースを確保することができるのです。

ポイント5:コンセントの数と場所にも注意する

在宅勤務において、PCやスマホといった電子機器は必須であり、電源やコンセントが欠かせません。

PCのみで作業ができる場合は、コンセントもごく少数で事足ります。

しかし、大抵の場合はスマホの充電・プリンター・電話機・照明器具・LAN回線なども使用するため、それぞれに電源やコンセントが必要となります。

長く仕事を続けていると、息抜き用のコーヒーメーカーなどが欲しくなる場合もあり、考える以上に電源やコンセントの数はたくさん必要です。

もし、ワークスペースにコンセントが足りない場合、他の部屋から延長コードなどを使ってコンセントを増やすことになります。

延長コードは見た目が悪いだけでなく、足を引っ掛ける可能性などもあり、生活動線の妨げにもなりかねません。

リフォームの際にはあらかじめ必要なコンセントの数を考え、ワークスペースの側に設置するようにしましょう。

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在宅ワークの部屋がない!仕事がはかどるテレワークリフォームの実例8選と費用の目安

完全に在宅勤務に切り替えるなら、リフォームで部屋改造を行い、きちんとしたワークスペースを確保しましょう。

仕事と生活の区切りをつけることにより、仕事の能率も上がります。

また、ワークスペースの確保は、家族からもその場所が職場として認識されるようになるでしょう。

子どもがいる場合は特に、目に見える区切りをつけ、特別な場所であることを教えることが大切です。

それでは、テレワークリフォームの実例を8つ、費用の目安とともに解説します。

事例1:リビングやキッチンの奥などに机と収納棚を増設する

リビングやキッチンなどに机と収納棚を増設し、ワークスペースにできます。

空き部屋が無い場合でも、机が置けるスペースがあればリフォーム可能です。

たとえば、幅80センチもあれば、PC1台を置いても余裕がある机を設置できます。

机はシンプルなものを設置してもらうのがおすすめです。

ワークスペースとして使用しなくなった時にも、物を置いたりちょっとした作業台になります。

また、収納棚を増設する時は壁面に施工しましょう。

収納棚の位置を考えると、作業スペースの広さや使い勝手に変化ができます。

机・収納棚を増設した場合、費用目安は〜10万円です。

部屋そのものを工事するわけではないので、比較的お手頃にリフォームできるのが魅力です。

(参考:マンションリフォームのサンリフォーム

事例2:リビングの一角をワークスペースにする

リビングが広い場合は、その一角をワークスペースにするのも一つの手です。

確保したいスペースを壁で仕切ると、半個室の空間ができます。

場所が広い分、一つの部屋を作る感覚でワークスペースが作れるのが魅力です。

完全に見えないよう高い壁で仕切ったり、床を一段上げて半個室感覚にしたりなど、好みによって様々なリフォームができます。

子どもがいる家庭では、間仕切りの一部をガラスにしたり壁を低くするなど、目が行き届くような施工がおすすめです。

壁や床、扉など、工事の自由度は高いですが、その分費用は高くなります

30〜70万円ほどかかると考えておきましょう。

また、施工業者とよく話し合い、出来上がりのイメージをきちんと伝えることが必要です。

(参考:マンションリフォームのサンリフォーム

(参考:マエダハウジング

事例3:パントリー内に在宅勤務スペースを作る

パントリーの一角にワークスペースを設けることも可能です。

狭いと机を置くスペースの確保が難しいため、施工は大型のパントリーの場合に限られるでしょう。

元々収納スペースの一角であるため、秘密基地のようなワークスペースになりやすいことがあげられます。

誰にも邪魔されずに趣味や仕事に没頭したい方におすすめです。

ただし、パントリーの一角のため、場合によっては物置感が強く、リモートワークやビデオ通話が多い方にはあまり向かないかもしれません。

リモートワークが多い方は、机の向きやクロスを考えましょう。

机の増設費用やクロスの張り替えなどにより、費用は異なりますが、目安としては10〜40万円ほどです。

造り付けの棚など、パントリー内の構造や広さによっても費用が変わります。

(参考:マエダハウジング

事例4:キッチン横のスペースにデスクを兼ねた収納棚

キッチン横のスペースに収納棚を造作することで、デスクカウンターとして使うことができます。

下の棚を、机として使える高さに調節するのがポイントです。

上段にも棚を設置することで、収納棚にしたり、プリンター置きにしたりと、様々な活躍を見せます。

設置費用は20万円ほどです。

また、キッチン奥のスペースにカウンターテーブルを設置し、ワークスペースや女性の息抜きの場所として活用できます。

調理中に子どもを座らせておくことで、様子を伺うことも可能です。

こちらも20万円ほどで設置できます。

費用は、主に机の大きさや場所の広さによるため、場合によっては抑えることも可能です。

しかし、費用を抑えた場合には、耐久性に乏しくなることを頭に置きましょう。

(参考:マエダハウジング

事例5:階段下の物置をテレワークスペースに

階段下のスペースは物置として利用されたりデッドスペースになりがちですが、高さがあればワークスペースへリフォームが可能です。

しかし、階段下のスペースは元々部屋としての利用を想定していないため、基本的に暗い場所です。

コンセントに繋ぐタイプのデスクライトでも明かりは取れますが、できれば電気工事をおすすめします。

Web会議などPC画面でやり取りを行う場合には特に明るさがポイントになるため、照明を取り付けましょう。

天井が低いため元々秘密基地感がありますが、廊下や部屋に面した部分に壁を設置すると、より秘密基地感が増します。

ただし、閉塞感も増すため、空気が流れるように意識して壁を設置しましょう。

費用の目安は25〜30万円ほどです。

(参考:マンションリフォームのサンリフォーム

事例6:間仕切りの設置でスペースを区切る

スペースを区切るために間仕切りを設置する際は、その種類によって費用の相場が変わります。

選択肢として「家具・壁・ドア・スライドパーテーション・ロールスクリーン」などが挙げられます

間仕切りの種類とリフォーム費用については、以下の表の通りです。

間仕切りの種類 リフォーム費用(1箇所あたり)
置き家具・造作家具
  • 置き家具:5~10万円程度
  • 造作家具:20~50万円程度
壁の新設 8〜30万円
間仕切りドア/ガラス戸 15~25万円
スライドパーテーション 10~20万円
ロールスクリーン 1~3万円

(参照:Onnela

間仕切りの中で、特に手軽な方法として挙げられるのが、ロールスクリーンです。

リモート会議の時など、背景が必要な場合や隠したい所がある場合に役立ちます。

安価なため、1つ持っておいて損はないでしょう。

事例その7:ウォークインクローゼットに書斎を設置

寝室や仕事部屋にウォークインクローゼットを併設する家庭も増えています。

書斎は欲しいが家が狭くて部屋を確保できない、という方は、ウォークインクローゼットの隅にデスクを設置するのがおすすめです。

書斎兼収納スペースとして活用できます。

少し狭い空間の方が集中できる方も、ウォークインクローゼットを書斎としてリフォームすると良いでしょう。

施工費用は、収納棚の数や広さ、ドアの種類などによって変化します。

クローゼット内に照明はありますが、書斎として活用する場合はコンセントの必要数にも注意しましょう。

費用の相場は18万円〜80万円とかなり幅があるため、何を重視したいのか・予算内で何ができるのかなど、施工業者とよく話し合うことが大切です。

事例その8:防音リフォームでテレワークを快適に

在宅勤務の場合、Web会議や家でのちょっとした運動など、防音性を上げておきたいものです。

床材や窓の防音リフォームをすることで、室内環境を静かに整えたり、運動しても下に響きにくいなどの効果があります。

防音リフォームの費用については以下の表の通りです。

リフォーム内容 リフォーム費用(6畳)
防音効果の高い床材への張り替え 20〜30万円
床材の下に遮音マットを敷く 30〜60万円
床材の下に吸音材を敷き詰める 35〜80万円
遮音カーペットを敷く 1〜5万円
壁に吸音材・遮音シートを入れる 18〜25万円
防音仕様の換気口に変える 2〜5万円
防音効果の高い窓ガラスに変える 5〜15万円
二重窓にする 7〜15万円

(参照:防音工事の匠

集合住宅の場合は、床の防音や窓についても様々な規約があるため、施工前に必ず確認を取るようにしましょう

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テレワーク対応リフォームの補助金制度の内容

テレワーク対応リフォームにも、補助金を受け取れるものがあります。

国土交通省が進める「長期優良住宅化リフォーム推進事業」の補助金対象として「テレワーク対応リフォームの要件」があります。

テレワークスペースのみに関する施工では補助金を受け取れませんが、他の改修工事と併せることで、テレワーク対応リフォームでの補助金を受け取ることができる制度です。

制度の内容として、以下の条件が挙げられます。

補助率は工事費用の1/3、補助限度額は100万円/1戸です。

補助要件として、工事前に有資格者がインスペクション(建物の劣化事象の有無)を実施し、保全計画の作成や維持保全期間中における点検の実施が必須となります。

また、リフォーム後、住宅の性能が一定の基準を満たすことも条件です。

長期優良住宅化リフォーム推進事業は、良質な住宅のストックの形成を目的としているため、子育て世帯向けの改修や三世代同居改修を併せて行うと50万円/一戸が加算補助されます。

長期優良住宅化リフォーム推進事業とは

長期優良住宅化リフォーム推進事業とは、国土交通省が進める制度です。

良質な住宅ストックの形成や、子育てしやすい生活環境の整備を図るため、以下のリフォームの際に支援を行っています。
  • 既存住宅の長寿命化
  • 省エネ化等の性能向上リフォーム
  • 子育て世帯向け改修

 

対象となる建物は、リフォームを行う既存の戸建て・共同住宅です。

劣化対策や耐震性、省エネ対策などを一定の基準まで引き上げる「性能向上リフォーム」を行うことで補助金を受け取ることができます。

また、住宅診断であるインスペクションや、三世代同居対応改修工事、子育て世帯向け改修工事などの費用も補助対象内です。

詳しくは国土交通省のホームページをご覧ください。

国土交通省ホームページ

テレワーク対応リフォームの条件

テレワーク対応リフォームは、耐震や断熱の改修工事など、性能向上工事と併せて実施することで補助の対象となります。

テレワークスペースを設置するだけでは補助対象外となるので注意しましょう。

また、補助を受ける際は工事費用の1/3が限度で、金額は100〜250万円となります。

条件1:テレワークスペース確保のための工事

テレワーク対応リフォームの一つに「テレワークスペース確保のための工事の施工」が挙げられます。

簡潔にいうと「テレワークスペースを確保するために区切る」工事で、以下のようなものを指します。

  • テレワークスペースを確保するために、間仕切り壁や建具の移設・設置を行う
  • 室内の一角にテレワーク用の作り付けデスクや本棚等を設置(置き家具は対象外)
  • テレワーク用にスペースを区切るための袖壁を設置

 

国だけではなく、自治体も補助金を出している場合があるため、リフォーム前に確認しましょう。

補助金はリフォーム前の申請が基本です。

後から気づいて申請しても受理されない場合が多いので注意しましょう。

条件2:テレワーク環境整備のための工事

もう一つのテレワーク対応リフォームが、「テレワーク環境整備のための工事」です。

主に「テレワークスペースの防音・遮音性を高めたり、コンセント等の配線工事」であり、詳しくは下記のような内容を指します。

  • テレワークスペースの既存のサッシに内窓を設置して二重窓とする
  • テレワークスペースの既存のサッシを、規定性能以上の遮音サッシに取り替える
  • テレワークスペースの壁や床、建具等の内装仕上げを遮音性のあるものへ交換する
  • テレワーク環境整備のための配線(コンセント、プラグ、LAN等)工事

 

自治体によっては換気・衛生管理の対策、防音工事などにも、補助金を支給しているところがあるため、一度住まいの地区町村の制度を確認してみましょう。

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【まとめ】在宅勤務リフォームはライフスタイルに合わせて費用にも留意しよう

在宅勤務リフォームについて解説しましたがいかがでしたか。

在宅勤務に切り替えると、通勤時間の削減や家族との時間が増えるなどのメリットがあります。

しかし、ワークスペースの取り方によっては、家庭内の不和を招く恐れもあるため注意はすべきでしょう。

在宅勤務リフォームをするとワークスペースを確保できるためおすすめです。

また、リフォームの際は、どこにワークスペースを作りたいのか、ライフスタイルや生活動線・費用を考えながら決めましょう。

テレワーク対応リフォームの補助金は、現在、制度の策定が検討されています。

条件によって補助金が出る場合や、県や市区町村によって補助金制度に違いがあるため、リフォームを考えているなら一度チェックしてみましょう。

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