セメント瓦の価格は?屋根葺き替え工事の費用・メンテナンス費用も解説

  • 【更新日】2022-09-15
セメント瓦の価格は1㎡あたり約4600円

陶器系の瓦に比べて、安価と言われているセメント瓦ですが、実際の価格は一体はいくらなのでしょうか?
また、性能やデザイン性は陶器瓦と比べて大きく変わってしまうのでしょうか?

本記事は、家の瓦屋根にしたい方に向けて、セメント瓦が選択肢となりうるかどうかを、素材の価格や施工費用を中心に解説していきます。

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セメント瓦屋根の価格・リフォーム費用は?

瓦1枚あたり 760円
施工1㎡あたり 4,600円(工賃含む)
リフォーム費用総額 約135万円(目安)

セメント瓦(軽量セメント瓦)の材工価格は、瓦1枚あたり760円、施工面積1㎡あたりでは4,600円が目安です。
例えば、100㎡の屋根面積を軽量セメント瓦に変える場合の瓦代は、約46万円となります

セメント瓦の価格の他に、作業用の足場代や瓦を敷く作業以外の工賃、諸経費や消費税などが加わって総額135万円ほどになります。

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セメント瓦へ屋根を変える工事について

セメント瓦の屋根に変えると家はどう変わるのか、そもそもセメント瓦とはどんな屋根材なのかをまずは知っておきましょう。

セメント瓦とは?

セメント瓦とは、その名の通りセメントを主原料とし瓦状に成型した屋根材です。

セメント瓦は、陶器瓦に比べて軽量で安価なため以前はよく用いられていました。
しかし20年前ごろから、より低価格で耐久性が高い屋根材が登場したため現在はあまり用いられていません

現在、瓦形の屋根材がよいけれど重量や価格のせいで陶器瓦には手が出ない場合は、原料に樹脂(プラスチック)を加えた軽量セメント瓦が選択肢となります。
軽量セメント瓦には、ケイミュー社の「ROOGA(ルーガ)シリーズ」などの商品があります。

従来のセメント瓦 軽量セメント瓦
色あせが始まったセメント瓦屋根 軽量セメント瓦のイメージ

以降、本記事で「セメント瓦」といった場合、原則軽量セメント瓦のことを指して解説しています。

メリット

軽量セメント瓦には、陶器瓦(日本瓦)と比べて以下のようなメリットがあります。

  • 軽量なため使用可能な家が多い
  • 価格が安い
  • 衝撃で割れにくい

なお、屋根材全体でみたときに、セメント瓦はさほど軽量ではありません。価格は安い分類と言えます。

デメリット

反対に、軽量セメント瓦には陶器瓦と比べて以下のようなデメリットがあります。

  • 塗装メンテナンスが必要
  • 耐用年数が低い

軽量セメント瓦は、表面を塗膜でコーティングされているので、経年劣化で剥がれてきます。塗装が剥がれた状態のまま使い続けると、雨漏りの原因になったり、凍害で膨張・変形し最終的には割れる可能性があります。

そのため、軽量セメント瓦は定期的に塗装を施して防水性を維持する必要があります
一方、陶器瓦にはもともと塗装ナシでもじゅうぶんな防水性があるため、塗り替えの必要はありません。

「屋根材の種類と特徴」について詳しく知りたい方は、下記の記事もご覧ください。

セメント瓦へ変える工事の日数

参考工期:6~14日間

屋根を軽量セメント瓦に葺き替えるのに必要な日数は、カバー工法の場合で「6~8日間」、葺き替えの場合で「10~14日間」が目安です。

セメント瓦への屋根葺き替えに使える補助金

住んでいる市区町村によっては、屋根葺き替えをはじめとしたリフォーム工事に補助金を支給していることがあります。
役所のウェブサイトで「リフォーム 補助金」などで情報を検索してみると、制度が見つかることがあります。

リフォーム工事が対象の補助金制度にはさまざまなものがありますが、以下のような条件が単独ないし複数組み合わさっている場合が一般的です。

リフォーム補助金制度によくある条件
  • 本人が居住する家のリフォームであること
  • 耐震性基準を下回る家が、リフォームで基準を満たすようになること
  • 転入世帯や若者世帯が行うリフォームであること
  • 多世帯同居を開始する際のリフォームであること
  • 市区町村内の業者に工事を発注すること
  • 事前に役所の担当課へ相談すること
  • 税金の滞納がないこと 等

なお、補助金額は工事費用の10~50%、支給上限が5~20万円ほどの制度が多いです。

「全国のリフォームの補助金」について詳しく知りたい方は、下記の記事もご覧ください。

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セメント瓦と他素材の瓦の比較

セメント瓦(軽量セメント瓦)以外にも、瓦屋根材には種類があります。

瓦の種類 軽量セメント瓦
軽量セメント瓦
モニエル
セメント瓦
さいわいルーフ1型
金属瓦
三州瓦
陶器瓦
価格 4,600円~/㎡ 7,900円~/㎡ 9,100円~/㎡
寿命 20~30年 20~30年 30~40年 50年以上
塗装の間隔 10~15年 10~15年 10~20年 塗装不要
重量 約20kg/㎡ 約145kg/㎡ 約5kg/㎡ 約60~150kg/㎡

それぞれの特徴や使い所を比較すると上記のようになります。
ここまで説明してきた軽量セメント瓦以外の3種について、解説を補足します。

旧式のセメント瓦

セメントを日本瓦風に成形し、表面を塗装した屋根材です。
陶器の瓦と同じくらいの重さがありましたが、価格が安く手が出しやすいというメリットがありました。

しかし、同じような素材を使ってより軽くて安い「化粧スレート」屋根材が普及してからは優位性がなくなり、使われることはなくなりました
現在でも新しく生産されておらず、希望してもこの旧式セメント瓦に変えるのは難しいでしょう。

「化粧スレート屋根」について詳しく知りたい方は、下記の記事もご覧ください。

金属瓦

金属瓦は、ガルバリウム鋼板などの金属素材を瓦状に成形し、表面に塗装を施した屋根材です。

同面積あたりの重量が陶器瓦の20~30分の1と非常に軽く、家を選ばないのがメリットです。
一方、価格は軽量セメント瓦より1.7~2倍ほど高くなります

陶器瓦

粘土を成形・焼き上げた伝統的な瓦材です。
表面に塗装が不要なため塗り替えの必要がなく、丈夫で寿命が長いのがメリットです。

一方で、価格や重量は住宅用の屋根材のなかでトップクラスに高い屋根材でもあります。
予算に余裕があり、耐荷重も瓦を想定した建物でないと使うのは難しいでしょう。

瓦の素材別・向いている人まとめ
  • 軽量セメント瓦:価格の安さを重視する人
  • 旧式セメント瓦:廃止済み。選べない
  • 金属瓦:そこそこの価格、そこそこの丈夫さを求める人。軽い屋根材しか耐えられない設計の家の人。
  • 陶器瓦:本物志向で予算に余裕がある人。重さに耐えられる設計の家の人。

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セメント瓦への変える工事の価格

屋根材を軽量セメント瓦に変えるリフォームには「葺き替え」と「カバー工法」の2種類があります。
また、軽量セメント瓦にしたあとのメンテナンスとして「塗装」の工事も必要です。

それぞれの工事の費用について解説します。

セメント瓦への葺き替え費用

「葺き替え」(葺き替え)とは、古い屋根材をすべて撤去して、新しい屋根材に交換する工事のことです。

工程 費用
足場設置 15~25万円
既存屋根材の撤去費用 1,000~2,300円/㎡
軽量セメント瓦の材工費 4,600円/㎡
業者諸経費 全体の5~10%

上記の価格や単価相場をもとに計算すると、100㎡の屋根を軽量セメント瓦に葺き替える費用は140~200万円になります。

「屋根の葺き替え」について詳しく知りたい方は、下記の記事もご覧ください。

セメント瓦を使ったカバー工法の費用

カバー工法とは、既存屋根の上に新しい屋根材を重ね張りする工事のことで、古い屋根材の撤去作業が発生しないぶん費用を抑えることができます。
そのかわり、屋根の重量が上がる、下地が傷みすぎている屋根では施工できないなどのデメリットがあります。

工程 費用
足場設置 15~25万円
軽量セメント瓦の材工費 4,600円/㎡
業者諸経費 全体の5~10%

上記の価格や単価相場をもとに計算すると、100㎡の屋根を軽量セメント瓦でカバー工法する費用は115~150万円になります。

「屋根のカバー工法」について詳しく知りたい方は、下記の記事もご覧ください。

セメント瓦の塗装工事の費用

工程 費用
足場設置 15~25万円
塗料の材工費(シリコン樹脂の場合) 2,300~2,800円/㎡
塗料の材工費(フッ素樹脂の場合) 3,400~4,300円/㎡
屋根の高圧洗浄の費用 200~400円/㎡
屋根の下地処理 1,200~1,800円/㎡
業者諸経費 全体の5~10%

上記の価格や単価相場をもとに計算すると、100㎡の屋根をシリコン樹脂塗料(耐用年数8~12年)で塗装する場合は50~80万円、フッ素樹脂塗料(耐用年数約15年)で塗装する場合は70~95万円ほどの費用がかかります。

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セメント瓦の工事価格を安くするには?

屋根を軽量セメント瓦へ変える工事の費用をより安くおさえるためには、相見積もりをとって価格を比較することが有効です。

屋根工事を引き受ける業者には、ハウスメーカー・工務店・設計事務所・瓦葺き業者など数多くの種類が存在します。
そのなかで、あなたの希望がもっとも叶う提案を、よりリーズナブルな価格で提供してくれる相手を探すには、やはり複数の会社を比較して見極める必要が出てくるのです。

また、リフォーム業界に多い悪質業者に依頼してしまう可能性や、高い料金を正常と信じ込まされ丸め込まれるリスクを減らす効果もあります。

相見積もりを手間なくとる方法

相見積もりは適正価格でよい業者に出会うために有効な方法ですが、デメリットがあります。
それは複数の業者と連絡をとる手間がかかることです。

また、そこまで多くの数の業者に心当たりがない場合は、地域の頼める業者を新しく探すところから始めなければいけません。

その手間や時間をかけずに相見積もりをとる方法があります。
それは一括見積もりサービスを利用することです。

優良業者だけに限定して相見積もりをとるには

一括見積もりサービスとは、仲介業者があなたに変わって複数の業者への連絡を行い、見積もりを取り寄せるサービスです。
見積もりが到着したあとは、金額や応対の質を比べて、契約したい1社へ返事をするだけで済みます。

もし業者に心当たりがない場合は、当社「ヌリカエ」の一括見積もりサービスを利用してみませんか?
ヌリカエは業界シェアNo.1で安心、全国の優良業者を把握していることも強みです。また、代行費用は無料であなたに費用は一切かかりません。

また、選ばなかった業者への気まずいキャンセル連絡も代行いています。屋根材選びや料金の相場などの相談にものれますので、ヌリカエの目安金額・業者紹介の相談窓口 へお気軽にお問い合わせください。

まとめ:セメント瓦の価格と特徴

現行のセメント瓦は「軽量セメント瓦」という素材であること、価格は屋根材全体のなかでも安価であることなどを解説してきました。

最後に、本記事の要点を振り返ってみましょう。

セメント瓦の価格はいくら?

瓦1枚あたり760円ほどです。施工面積あたりでは4,600円/㎡、施工費用総額では135万円前後になります。詳しく知りたい方はセメント瓦屋根の価格・リフォーム費用は?をご覧ください。

セメント瓦の屋根材としてのメリット・デメリットは?

メリットは価格が安いこと、通常の瓦より軽く使用可能な家が多いこと。デメリットは定期的な塗り替えが必要なことなどです。詳しくはセメント瓦とは?をご覧ください。

セメント瓦へ替える工事費用の内訳は?

足場代が15~25万円、既存屋根の撤去費用が10~23万円、軽量セメント瓦の材工費が46万円、諸経費が5~10%で、合計140~200万円ほどになる事が多いでしょう。詳しくはセメント瓦への葺き替え費用をご覧下さい。

セメント瓦へ替える工事費用を安くおさえるには?

複数の業者から相見積もりをとって、価格や応対品質を比べることが重要です。詳しくはセメント瓦の工事価格を安くするには?をご覧ください。

以上、最後までお読みいただきありがとうございました。

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