40坪住宅の屋根塗装相場は30~60万円です。
監修者:外装劣化診断士 小林 成光
600件以上の現地調査を実施する過程で得た専門性を生かし、日本発のネット見積もりシステムでビジネスモデル特許を取得。ヌリカエにて、外装工事の専門家として、顧客・加盟企業のサポート・コラムの監修に従事。
▼略歴・プロフィール |
40坪住宅の屋根塗装の費用相場は30万円~60万円
延床面積40坪前後の家の場合、屋根の塗装費用は30万円~60万円が相場です。
また、40坪前後の家で屋根と外壁を同時に塗装する場合は、100万円~130万円が相場です。
屋根塗装の金額はさまざまな要素で変動します。屋根の数や面積、使用する塗料によっても、安くなったり高くなったりします。
※費用相場は本サービス「ヌリカエ」の2017年4月~2023年4月における成約データから算出(屋根塗装のみ:493件、屋根塗装+外壁塗装:4,237件)
40坪屋根塗装の費用内訳
屋根塗装の費用内訳としては、主に「塗料代(20%)」「足場代(20%)」「人件費(60%)」に分かれています。各内訳ごとの単価目安は下記のようになっています。
内訳 | 割合 | 項目 | 目安単価 |
---|---|---|---|
塗料代 | 20% | ウレタン(※1) | 1,700~2,200円 / ㎡ |
シリコン(※1) | 2,500~3,000円 / ㎡ | ||
フッ素(※1) | 3,800~4,800円 / ㎡ | ||
足場代 | 20% | 足場 | 600~800円 / ㎡ |
飛散防止ネット | 100~200円 / ㎡ | ||
人件費 | 60% | 高圧洗浄 | 100~300円 / ㎡ |
養生 | 250~400円 / ㎡ | ||
下地調整(板金部) | 130円 / ㎡ | ||
さび止め塗布(板金部) | 780円 / ㎡ | ||
下地調整(屋根部) | 400円 / ㎡ | ||
縁切り(タスペーサー) | 400~600円 / ㎡ | ||
諸経費 | 全体費用の5% | ||
消費税 | 諸経費含めた額の10% |
※1 塗料はいずれか1種類を使用
項目の「縁切り(タスペーサー)」について知りたい方は下記の記事もご覧ください。
「屋根塗装の費用相場」について詳しく知りたい方は、下記の記事もご覧ください。
>>「屋根塗装の相場とは?坪数ごとに必要な費用を紹介」
40坪住宅の屋根塗装の見積もり例
平均的な40坪の住宅の屋根塗装について、屋根のみ単独で依頼した場合の見積もり例は以下です。
建物の条件
延床面積:40坪 屋根面積:123㎡(うち板金部37㎡)足場仮設面積:240㎡ 使用塗料:シリコン樹脂系塗料
工程 | 単価 | 数量 | 金額 |
---|---|---|---|
足場仮設 | 700 | 240(架㎡) | 168,000円 |
シート養生 | 200 | 240(架㎡) | 48,000円 |
高圧洗浄 | 180 | 123(㎡) | 22,140円 |
下地調整(板金部) | 130 | 37(㎡) | 4,810円 |
さび止め塗布(板金部) | 780 | 37(㎡) | 28,860円 |
下地調整(屋根部) | 400 | 86(㎡) | 34,400円 |
屋根塗装(シリコン系塗料) | 2,400 | 123(㎡) | 295,200円 |
縁切り(タスペーサー) | 250 | 123(㎡) | 30,750円 |
諸経費 | 全体の5%加算 | – | 31,608円 |
消費税 | 10% | – | 66,377円 |
合計 | 730,145円 |
出典:一般社団法人 経済調査会『積算資料ポケット版 リフォーム編2023』P.220をもとに、実勢価格を考慮のうえ編集部作成
費用全体のうち、屋根塗料と塗装作業にかかる費用は全体「約40%」、足場にかかる費用も全体「約25%」、塗装以外の作業費で「約25%」、経費・税が「約10%」となっています。
「下地調整」とは?
上記見積もり例で2箇所でてくる「下地調整」とは、塗装前に行う汚れの除去やヤスリ掛け作業です。あとに塗る塗料の耐久性の確保と仕上がりが美しくなる効果があります。
「シリコン系塗料」「塗料の種類」について詳しく知りたい方は、下記の記事もご覧ください。
屋根塗装40坪の相場よりも高くなるケース
40坪住宅といっても建物ごとに屋根の面積や建物の階数など条件が異なります。以下に当てはまる場合は相場の「30万円~60万円」より高くなる可能性があります。
- 屋根の数が多い、屋根が大きい
- 屋根の勾配(角度)が急
- 屋根の劣化が進んでいる
- 3階建て以上など階数が多い
- 隣家との間隔が狭く、足場設置スペースがない
また「屋根の劣化が進んでいる」場合も、劣化が酷いほど補修費用で費用が高額になる傾向があります。天井からの雨漏りや瓦のズレなど屋根の劣化が酷すぎる場合は、そのままでは塗装できないケースもあるため注意が必要です。色褪せや変色、塗膜剥がれなどの劣化であれば、塗装工事のみで補修できるでしょう。
さらに「3階建て以上など階数が多い」場合も費用が高くなりやすいです。建物の高さが高くなると、屋根塗装で組む足場の資材なども変わります。
「隣家との間隔が狭く、足場設置スペース」場合でも狭い場所での足場の運搬・組み立てが難しく、足場代が高くつくことがあります。加えて敷地に足場が収まらず道路へはみ出してしまう場合、「道路占用許可」を取るために別途費用が必要になります。◆屋根の勾配(角度)と屋根塗装面積◆
40坪住宅の屋根勾配(角度)が平均的な場合、塗装面積は「142.4㎡」です。勾配が緩い場合は「134.9㎡」と小さく、勾配が急な場合は「154.2㎡」と広くなります。
「屋根塗装の見積もり」について詳しく知りたい方は、下記の記事もご覧ください。
>>「屋根塗装の見積もりはどこを見る?適正金額と契約前の注意を解説」
屋根塗装相場40坪と費用を抑えるコツを知り早めに塗装しよう
屋根塗装はさまざまな条件によって価格が異なります。いずれにせよ安くはない費用がかかるため、ぜひ本記事で紹介した屋根塗装の費用項目や屋根材別、塗料別の相場、屋根塗装費用を抑えるコツなどを参考に、できるだけ価格を抑えて屋根塗装を行ってみてはいかがでしょうか。