屋根材のコロニアルってどんな商品?コロニアルの種類・価格やおすすめのケースを解説

  • 【更新日】2022-04-08
屋根材のコロニアルってどんな商品?コロニアルの種類・価格やおすすめのケースを解説

うちに合う屋根材はどれだろう?

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屋根材としてのコロニアルとは

「コロニアル」とは、ケイミュー株式会社の販売している屋根材の商品名です。

コロニアルはスレート材と呼ばれる屋根材の一種で、スレート材の中では最もシェアの高い商品です。

そのため、スレート材の屋根材を総称して「コロニアル」と呼ぶことがあります。

コロニアルは安価でデザインが豊富なため、多くの家に使用されています。

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ケイミュー株式会社のコロニアル3種

現在ケイミュー株式会社から販売されている屋根材コロニアルは「コロニアルクァッド」「コロニアルグラッサ」「コロニアル遮熱グラッサ」の3種類です。

 

屋根材コロニアルは1960年代から販売されていて、過去には「ニューコロニアル」「コロニアルNEO」などの商品もありましたが、アスベストの問題もあり現在は販売されていません。

 

この項目では、現在販売されている3種類の屋根材コロニアルを紹介します。

1:コロニアルクァッドの価格や特徴

コロニアルクァッドは、後述するコロニアルグラッサより低価格でスレート材の屋根です。

 

使用率が高く施工もしやすい屋根材のため、ほとんどの業者はコロニアルクァッドを施工できます。費用もほかの屋根材に比べて安価であり、1平方メートルで6,000円程度です。

 

コストを抑えたい人や急ぎで屋根の施工をしたい人は、コロニアルクァッドが向いています。

2:コロニアルグラッサの価格や特徴

コロニアルグラッサは塗装の劣化が少なく、メンテナンスの手間がかからないのが特徴です。

 

コロニアルグラッサの表面には特殊な加工が施されており、紫外線や雨風による塗装の劣化を防ぎます。前述したコロニアルクァッドは、塗装が劣化するため苔やカビが発生し屋根材が劣化していきます。そのため定期的な塗装の塗り替えが必要です。

 

しかし塗装が劣化しづらいコロニアルグラッサは、塗装のメンテナンスをすることなく20〜30年程度使用できます。コロニアルグラッサの費用は、コロニアルクァッドより高く1平方メートルあたり7,000円程度です。

3:コロニアル遮熱グラッサの価格や特徴

遮熱機能によって太陽光の熱気を住宅に伝えにくくしたのが、コロニアル遮熱グラッサです。遮熱機能によって、夏場などでも住宅の室温上昇を抑えることができます。費用は、3種類の屋根材コロニアルの中でも高く7,000円程度です。

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屋根材コロニアルの施工方法

屋根材コロニアルの施工方法は、「カバー工法」と「葺き替え」の2種類になります。カバー工法とは、もともとある屋根材の上から新しい屋根材を重ねる施工方法です。

 

カバー工法のメリットは、既存の屋根材を撤去する手間がないことや、古い屋根と新しい屋根を重ねるため耐熱性が増すことです。ただしカバー工法は、古い屋根をそのまま使用するため、1回かぎりの施工方法であることがデメリットになります。

 

一方で葺き替えは、古い屋根材を撤去して新しいコロニアルに取り替える施工方法です。劣化の激しい屋根や、長い期間住む予定の建物に向いている施工方法といえます。

 

葺き替えは古い屋根材の撤去費用がかかるため、コストが高いことがデメリットです。

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屋根材としてコロニアルを使うのがおすすめのケース11選

スレート材でもっとも採用されている屋根材コロニアルとは、実際にどのような特徴があるのでしょうか。この項目では屋根材コロニアルの特徴を紹介して、どのような住宅に屋根材コロニアルが向いているのか見ていきます。

1:初期費用を抑えたい場合

屋根材コロニアルは、ほかの屋根材より価格が安いことが大きな特徴です。たとえば、代表的な屋根材である日本瓦の費用は1平方メートルあたり9,000円程度、金属系のガリバリウム鋼板は1平方メートルあたり7,000円程度になります。

 

一方、屋根材コロニアルは1平方メートルあたり6,000円程度ともっとも安価です。そのため初期費用を抑えたい人にとって、屋根材コロニアルは最適な建材といえるでしょう。

2:軽量な屋根材が必要な場合

災害の多い地域や古い建物をリフォームする場合は、屋根材コロニアルが向いています。軽量な屋根材コロニアルは、地震や台風など自然災害時に屋根の重みで家が潰れるリスクが少なくなるからです。暴風で屋根が壊れて落下したときも重い屋根に比べて被害は軽減されるでしょう。

 

また古い建物をリフォームする際には、屋根材を軽くすることで建物の負担が減り建物自体の耐久年数が延びます。そのため軽量な屋根材コロニアルは、古い建物のリフォームに向いています。

3:耐震性を高めたい場合

前述したように、屋根材コロニアルは軽量であるため耐震性が高まります。屋根材が軽量であれば、地震の振動による建物へのダメージが軽減できるからです。

 

屋根材コロニアルは厚さ5mm程度であるため、日本瓦や金属系の屋根材より軽量です。そのため建物への負担が軽く、地震による建物の倒壊や破損を防いでくれます。

4:防火性のある屋根材を使用したい場合

屋根材コロニアルは、国土交通大臣の認定を受けている不燃材料を使用した建材です。火災が発生した場合でも、燃えにくい材料であるため延焼を防止できます。

 

住宅の防火性を高める際に大事なことは「燃えづらいこと」「延焼を防止できること」です。屋根材コロニアルは燃えづらい素材で延焼を防ぐ構造になっているため、防火性を高めたい場合に最適な屋根材といえます。

5:豊富なデザインから屋根材を選びたい場合

屋根材コロニアルのデザインは「波型」「グラデーション」「木目調」「横一文字」など種類が豊富です。

 

住宅の雰囲気にあった屋根材を選べることも、屋根材コロニアルの特徴といえます。たとえば、日本瓦では洋式の建物とミスマッチすることがあります。しかし、屋根材コロニアルはデザインの種類が豊富なため、建物と屋根材のデザインがミスマッチすることが少ないです。

6:屋根材の色を選びたい場合

屋根材コロニアルはデザインが豊富なことに加えて、カラーバリエーションも多彩です。現在では14色程度のカラーがあるため、建物の雰囲気にあったカラーを選択できます。

 

デザインに凝った建物に住みたい方や、屋根材におしゃれなデザインを求めている方は、カラーバリエーションが豊富な屋根材コロニアルはおすすめです。

7:定番の屋根材を使いたい場合

日本の屋根材の中で、屋根材コロニアルはよく使用されている建材です。理由としては、価格が安いことや耐震性があり災害に強いことがあげられます。

 

軽量でほかの屋根材より施工が簡単なことや、屋根材として定番であるため施工できる業者が多いのも特徴です。施工できる業者が多いと自然災害で屋根が破損したときや、急な雨漏りのときなどにすぐに対応してもらえるメリットがあります。

8:寒冷地ではない場合

住んでいる地域が寒冷地である場合は、屋根材コロニアルは向いていません。屋根材コロニアルには断熱材が使用されておらず、厚さも5mm程度と薄いため耐熱性がないからです。

 

積雪や凍結によるひび割れが発生することもあるため、寒冷地ではメンテナンスの回数が増えることが考えられます。そのため、積雪が多い寒い地域にお住まいの方には、屋根材コロニアルはあまりおすすめできません。

9:定期的にメンテナンスができる場合

屋根材コロニアルは、塗装してある建材のため定期的なメンテナンスが必要です。屋根材を塗装することで、雨漏りやカビ・苔の発生を防いでいます。

 

塗装は紫外線や雨風で劣化していくため、最低でも10年に一度は塗装のメンテナンスが必要です。そのほかにも日光が当たりづらい場所ではカビ・苔が発生しやすいため、定期的なメンテナンスでカビ・苔を取り除く必要があります。

 

定期的にメンテナンスすることで、屋根材コロニアルの耐久年数を延ばすことが可能です。

10:メンテナンス時にかかる費用を抑えたい場合

屋根材コロニアルは、ほかの屋根材に比べてメンテナンス費用が安いメリットがあります。屋根材自体の価格が安いこと、軽量であるためメンテナンス作業の手間がかからないことなどが要因です。

 

たとえば、粘土瓦やセメント瓦といった屋根材では、屋根材コロニアルより費用が2倍以上かかる場合があるでしょう。そのため、破損や劣化した屋根材をメンテナンスするときは費用が高くなります。

 

屋根材自体の価格が安いコロニアルは、メンテナンスの費用も抑えられます。

11:カバー工法で屋根をリフォームしたい場合

カバー工法で屋根をリフォームする場合は、軽い屋根材でしか施工できないため軽量な屋根材コロニアルがおすすめです。

 

カバー工法は、もともとある屋根の上から新しい屋根材を乗せる施工方法であるため、建物の負担が増えないように軽量な屋根材が使われます。

 

古い屋根を撤去・処分する必要がなく低コストで施工日数が少ないメリットがあるカバー工法でリフォームする場合は、軽量でコストも安い屋根材コロニアルが最適です。

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コロニアルのメンテナンス時期と価格相場

屋根材コロニアルのメンテナンスには、「ヒビ割れの補修と点検」「塗装の塗り直し」「棟板金の交換とメンテナンス」「カバー工法のメンテナンス」「葺き替えのメンテナンス」があります。

 

この項目では、屋根材コロニアルのメンテナンス時期と費用の目安をご紹介します。

1:点検とヒビ補修のメンテナンス時期と価格の目安

屋根材コロニアルのデメリットであるヒビ割れや破損・劣化の点検などは、5年に一度程度、業者に依頼するとよいでしょう。

 

また、ヒビ割れを発見したときには、早めに塗装などのメンテナンスをすることで雨漏りや劣化を防げます。

 

点検費用は業者によって違うため一概には示せませんが、数カ所のヒビ割などを補修する場合は10,000〜30,000円程度が相場です。足場などを組むような大掛かりな作業になると費用は大幅に増えます。

2:塗り直しのメンテナンス時期と価格の目安

屋根材コロニアルの表面は塗装されているため、10年に1度は塗装の塗り直しが必要です。塗り替えのメンテナンスをすることで、屋根材の劣化を防ぎ耐久年数が延びます。

 

また塗装が劣化してくると色あせが目立ち見た目が悪くなりますが、塗り直しによって見栄えも改善できます。塗り直しの費用は、100平方メートルあたり40万円〜70万円程度です。

 

目安は10年に1度ですがカビや苔、色あせがひどい場合には、早めにメンテナンスすることで屋根材の劣化を防げます。

3:棟板金の交換のメンテナンス時期と価格の目安

棟板金とは、雨水が建物に入らないように屋根の頂点にかぶさっている板金のことです。屋根材コロニアルではかならず棟板金を使用しています。

 

棟板金は7年程度で釘が抜けてくるため、業者に点検・メンテナンスしてもらうとよいでしょう。

 

また、強風や雨などによって棟板金が破損することがあります。そのような場合は棟板金の交換工事が必要です。交換費用は、おおよそ10,000円程度が相場になっています。

4:カバー工法のメンテナンス時期と価格の目安

カバー工法のメンテナンス時期は20年前後で、費用は100平方メートルあたり170万円〜240万円程度です。ただし、屋根材の塗装が劣化したときには塗り直しが必要になるため、10年に1度は業者に点検してもらう必要があります。

 

カバー工法は、施工日数が短くコストも安いメリットがありますが、一度きりの施工方法です。そのため古い建物の場合や今後も長く居住する予定であれば、葺き替えが向いています。

5:葺き替えのメンテナンス時期と価格の目安

古い屋根材を撤去して、新しい屋根材にかえる「葺き替え」のメンテナンス時期は20〜30年に1度です。定期的なメンテナンスや塗装の塗り直しなどは必要ですが、新しい屋根材に取り替えるため耐久年数が長いメリットがあります。

 

そのかわりカバー工法と比べて費用は高く、100平方メートルあたり180万〜260万円程度が相場です。またカバー工法を施工した建物を「葺き替え」する場合は、屋根材の撤去に手間がかかるため費用は割高になります。

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コロニアルの屋根材をメンテナンスする際の注意点

屋根材コロニアルをメンテナンスする際、古い建物の場合にはアスベストを使用している屋根材があるため注意が必要です。

 

2004年以前に設置された屋根材コロニアルは、アスベストが使用されている可能性があります。そのため、メンテナンスで劣化した屋根材を撤去・解体するときは周囲にアスベストが飛散しないようにしなければなりません。

 

古い建物で屋根材コロニアルを使用している場合は、アスベストが含まれているか確認するようにしましょう。

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コロニアルの屋根材のメンテナンス業者を選ぶポイント

悪質なメンテナンス業者や質の悪い業者にあたらないためには、「見積もり額が妥当な金額の業者」「訪問営業していない業者」を選ぶことです。

メンテナンスの業者を選ぶには、まず複数の業者から見積もりを出してもらう「相見積もり」することをおすすめします。「相見積もり」でメンテナンス費用の相場が確認でき、事前に怪しい業者かどうかを見定めることもできるでしょう。

 

また、訪問営業してくる業者に依頼することは、あまりおすすめできません。訪問営業を行っている業者の全てが悪徳業者ではありませんが、仕事がいい加減であったり、トラブルが多い業者の可能性があるため避けたほうが無難です。

 

経営が安定している業者は積極的に訪問営業する必要がなく、優良企業の可能性が高いと言われています。

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まとめ

コロニアルは安価でありながら耐震性が高いなど、屋根材として評価が高い建材です。きちんとメンテナンスを行えば、20〜30年は使用できるため多くの住宅で採用されています。

 

ただし寒冷地に向かないことや、こまめなメンテナンスが必要などのデメリットもあります。そのため住宅に屋根材コロニアルを採用しようとする場合は、住宅の環境や築年数などを考慮するとよいでしょう。

 

コロニアルのメリットやデメリット、特性を理解して建物に適した屋根材を施工することが大切です。

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