本記事では、一戸建てのリフォームや新築に向けてデザインを検討中の方に向けて、
- かっこいい一戸建てのデザイン事例
- かっこいいデザインに使われる色・素材のパターン
- かっこいいデザインの外壁に仕上げるコツ
等について、数多くの写真とともに分かりやすく解説しています。
お家の外壁のデザインを決めるにあたって、候補やイメージを固めるお役に立てば幸いです。
▼外壁のおしゃれな配色・色選び全般について知りたい方は、以下の記事もご覧ください。
- 色は「黒」か「黒に近い濃色」「無彩色」を選ぶ
- 色数はなるべく1つに絞る
- 外壁材は金属系サイディングがおすすめ
- 四角い形状の家、窓の形が揃った家はかっこよくしやすい
かっこいい外壁デザインのパターン
かっこいい印象の家にしたい場合、メインカラーはなんといっても「黒」が定番です。
他にも「黒に近い濃色」や「光沢のある濃色」を使ってもかっこよく仕上がります。
オールブラック
外壁をブラックのみで塗装した一戸建てです。
横向きにはられた板状の外壁の素材感がどこかログハウスのようで、無機質が緩和されています。
こちらはツヤのある黒の外壁材を全面に使用した住宅です。
ひとつ前の例とはうってかわって重厚・堅牢なイメージに仕上がっており、かっこいいだけでなく防犯性が高そうな印象もあります。
黒に近い濃色
屋根の傾斜と家の前の坂道が並行になるよう計算された、ダークブラウンの外壁の住宅。
ブラウン系と多用すると普通はナチュラルなイメージに傾いてしまいますが、マットな濃茶色で統一されているのでかっこいいイメージを維持しています。
無彩色であるグレーも、幾何学的なイメージを増すことができるため、スタイリッシュデザインに合います。
どちらかといえば濃いグレーのほうが相性が良いでしょう。
ツートンカラー
側面にとりいれたチェック柄のインパクトがかっこいい、モダンなデザインの住宅。
白と黒は汚れが目立ちやすいので、セルフクリーニング機能のある光触媒塗料を使ってキレイに保てるよう対策しています。
建物の中心を境目に左右を白と黒に塗り分けたツートンカラーの住宅。
左側の黒い範囲は板目調、右側の白いエリアは石積柄と模様を変えているところも憎いほどオシャレです。
モノトーン×木目調
「黒」と「木目柄」の組み合わせも、人気のスタイリッシュデザインの一種です。
木目柄を広い面積で使うとログハウスのような印象になりがちですが、ブラックと組み合わせることでシックに仕上がっています。
白との組み合わせでも、木目柄の印象が活きたモダンな住宅に仕上がりました。
かっこいい印象をより高めるためのアクセントとして、白い部分と木目の間がネイビーブルーで塗装されています。
正面から見るとほぼ完全な正方形で、窓も正方形のものが1箇所のみ。
色や素材だけみるとかなりナチュラル寄りですが、形状がかっこよさに振り切れているため、絶妙なバランスとなっています。
光沢仕上げの外壁
正方形に近い形状、装飾のほとんどないフラットな外壁、メタリックな質感などスタイリッシュデザインの法則が多く適用されています。
光沢のある建物の外装は、多くが「金属系サイディング」という外壁材です。
光沢のあるブルーグレーと灰色の2色を使った住宅。
素材を縦スパン柄の金属系サイディングで揃えることで統一感が生まれています。
ポイントカラーを使用
ドアに鮮やかなレッドをポイントカラーをして利用し、ホワイト・ダークブルーを組み合わせたキュービックモダンの家。
ポイントカラーとメインカラーの間に白を挟むとデザインが成功しやすいため人気です。
はっきりとした白や黒の中にワンポイントだけ原色を加えることでも、一味違ったモダンな印象を与えることが出来ます。
「色別の施工事例集」を見たい方は、下記の記事もご覧ください。
>>「外壁塗装の色の選び方&全10色分の仕上がり写真30選」
かっこいい外壁に使われる素材
おしゃれな外観に近づけるには、外壁材の選び方も気をつける必要があります。
スタイリッシュデザインにしたい場合、外壁は「金属系サイディング」がもっともおすすめです。
他にも、「窯業系サイディング」のうちデザインがメタリックなものや、「コンクリート・モルタル」なども。
金属系サイディング
金属系サイディングとは、ガルバリウム鋼板などでできたパネル式の外壁材です。
メタリックな質感であること、直線要素が豊富にとり入れられることから、スタイリッシュデザインの住宅にしたい場合、金属系サイディングがもっとも有力な素材の選択肢となるでしょう。
スパン柄のガルバリウム鋼板
金属系サイディングは色や柄が豊富にある素材ですが、かっこいいデザインにしたければ模様はボーダー柄で、色は黒か黒に近い濃色のものを使うとよいでしょう。
「金属系サイディング」について詳しく知りたい方は、下記の記事もご覧ください。
>>「金属系サイディングとは?種類、メリット・デメリットと代表商品を解説」
>>「ガルバリウム鋼板外壁材のデザインパターンと施工事例15選。イメージ通りにリフォームするには?」
コンクリート・モルタル
無彩色で統一された色、キューブ状の形状、無機質な印象など、コンクリート・モルタル外壁もスタイリッシュデザインの家にうってつけです。
「モルタル外壁」について詳しく知りたい方は、下記の記事もご覧ください。
>>「モルタル外壁とは?仕上げの種類や特徴、劣化症状や補修費用を解説」
窯業系サイディング
窯業系サイディングのうち、打ちっぱなしコンクリートのようなデザインや、金属風のデザインの製品を使うことでも、外壁はかっこいい印象になります。
また、窯業系サイディングは金属系サイディングやコンクリート仕上げなどより費用が安いこともメリットです。
ただし、窯業系サイディングの質感は表面のプリント(印刷)で再現されていることが多いため、本物の素材感には劣ることがあります。
「窯業系サイディング」について詳しく知りたい方は、下記の記事もご覧ください。
>>「窯業系サイディングとは?メリットとデメリット、費用やデザインを比較!」
外壁塗装で家をかっこよく変えた成功例5選
もともとの印象をガラッと変え、家をかっこよく大変身させた外壁塗装の事例を5つご紹介します。
「クリーム色」から「オールブラック」に
▼ |
温かくやさしい印象のベージュの外壁から、全面つや消しのブラックに塗り替えた例。
建物の形状が箱状でもともと幾何学感が高かったためか、黒に塗り替えて一気にかっこよくなっています。
「赤茶色」から「ダークグリーン」に
▼ |
築年数が経ってシミが増えてきた薄いローズブラウンの外壁から、渋めのダークグリーンの木目柄サイディングにイメージチェンジ。
外壁材も横張りから縦張りに変えて、最新のトレンドを取り入れました。
「水色」から「黒ワンポイント×白ベース」の外壁に
▼ |
やや年月が経った薄い水色の外壁から、ブラックをワンポイントに使った白ベースの外壁に塗り替えた例。
外壁材も継ぎ目の目立たないものをチョイスし、カントリー調の印象からぐっとかっこよく変わりました。
「レンガ模様」から「フラットな外壁」へ
▼ |
退色してやや野暮ったくなってしまった赤茶色のレンガ柄から、フラットな質感のツートン外壁へイメージチェンジ。
同時に薄い色に塗り替えた屋根が、垢抜けたイメージの醸成に成功しています。
「白いモルタル」から「黒と白のツートン」の外壁に
▼ |
三角屋根・2階建ての一般的な日本家屋から、白と黒のツートンが印象的なモダン住宅へ。
門扉の撤去と外皮の一部改築をしているので予算はかかっていますが、あきらめずスタイリッシュを目指した好例です。
外壁をかっこいいデザインにするためのポイント
施工事例の収集を通して見えてきた、かっこいいデザインの共通点や、スタイリッシュデザインをとり入れつつおしゃれに魅せるための鉄則をご紹介します。
色数をなるべく1色に絞る
洋服のコーディネートで言われているのと同様に、かっこいい家にしたい場合も使用色を絞るのが鉄則です。
使う色はできれば1色、どんなに多くても3色はこえないようにし、3色目は使用面積の少ないポイントカラーとして使いましょう。
使用色数ごとに、かっこいいデザインの成功例を見ていきましょう。
例① 1色だけの外壁
外壁を色味が異なるホワイトで統一した、ミニマルなデザインの一戸建てです。
パターン紹介の章でも例にだしたオールブラックの住宅です。
正面はほぼ水平と垂直の直線のみで構成されている点も、スタイリッシュデザインの鉄則に則っています。
例② 2色使用した外壁
冒頭の章でも紹介した金属系サイディングの住宅。
色は異なるものの、素材の統一感によりまとまりが生まれています。
例③ 3色使用した外壁
外壁に黒・ライトグレー・白の3色を使用した片流れ屋根の住宅。
3色以上を使っても、すべてモノトーンで統一したことでかっこいい印象は崩れていません。
光沢のある「黒」や「無彩色」を使う
かっこよく仕上げたい場合、外壁のメインカラー色は「黒」か「光沢のある無彩色」を選ぶのがコツです。
かっこいい雰囲気には「無機質さ・幾何学的印象」が必要と前述しましたが、この要素を強めるには無彩色が最適なのです。
どうしても無彩色以外にしたいなら、黒に近い濃色ならばマッチしやすいでしょう。
形状を反復させる
色の塗り分けで相似形を作る等の工夫をすると、形状の反復により幾何学感が高まって、家がグッとかっこよくなります。
また、窓の大きさが揃っていたり、建物の形状が箱状に近い家も、かっこいいデザインに寄せやすいでしょう。
あなたが写真を見て「カッコいいな」と思ったデザインには、どこかに形状の反復が隠れているかもしれません。
外壁の色や素材を決める前の注意点
かっこいいデザインを志向している・していないに関わらず、家の色やデザインを決定する前に確認しておきたいポイントを最後に解説します。
カラーシミュレーションで色を確かめる
塗料メーカーや外壁材メーカーのウェブサイトには、デザインのシミュレーションページが用意されています。
外壁の色や塗装デザインを最終決定する前に、シミュレーターで色や塗り分けのパターンをいろいろ試しておきましょう。
おすすめのカラーシミュレーターは、エスケー化研のウェブサイトにある「住まいの塗り替えシミュレーション」です。
その理由は、操作が分かりやすいこと、戸建ての形状や色の種類が豊富なことと、候補となる色が決まったあとに塗料の色番号が分かることです。
「カラーシミュレーション」について詳しく知りたい方は、下記の記事もご覧ください。
>>「調査してわかった!外壁カラーシミュレーションのおすすめ4選+α」
色見本はA4サイズのものを使う
塗料を選ぶ際に、施工店からは無料で冊子タイプのカラーサンプルがもらえると思います。
しかし、色の最終決定は冊子タイプのものではなく、A4大の「塗り板」と呼ばれるサンプルを取り寄せて、実際に屋外で見たり、自宅の壁に立て掛けて色の見え方をチェックしましょう。
塗り板は無料ではなく500~1,000円程度の料金がかかるのが通常で、取り寄せにも1週間前後かかるのが通常ですが、仕上がりに後悔しないためにも使うほうがオススメです。
ドアやサッシの色が変えられない場合も想定する
ドアや窓枠の塗装は、外壁塗装の工事には通常含まれていません。
サッシ等は外壁塗装時の養生の下に隠れてしまう部分であり、塗料も外壁と共通ではないため、同時に作業ができないからです。
玄関ドアやサッシの色が変えられることを前提に、プランを立てないほうがよいでしょう。
なお、サッシの塗装にかかる費用は1箇所につき3~6万円が目安で、作業期間も外壁と分ける必要があります。
そのような背景があるためか、ほとんどの方はサッシの色はそのままで住み続けます。
「アルミサッシの塗装」について詳しく知りたい方は、下記の記事もご覧ください。
>>「塗装を長持ちさせる!アルミサッシの塗装は7つの工程を丁寧に」
塗装技術が高い業者に依頼する
外壁の色やデザインを決めただけではまだ半分。
実際におしゃれに仕上がるかどうかは、業者の腕にもかかっています。
腕が良くて信頼できる塗装業者に心当たりがない場合は、地域で3~4社ほどから相見積もりをとって、実際の業者と接してみるのが地道ながら有効です。
訪問した担当者の説明の分かりやすさ、質問や要望に対する対応力、担当者の人柄、工事費用など、対面でないと分からない要素を比べて、今後10年以上の家のデザインを託せる業者を見極めましょう。
なお、当記事の料金おためし計算ツール
を通して相見積もりをとることもできます。
フォームからお申し込みいただくメリットとして、あなたの地元ですでに実績のあるの優良業者を最初からご紹介できることと、選ばなかった業者への気まずい断りの連絡を当社が代わりに行います。
この記事が参考になったら、ぜひご利用いただけると幸いです。
まとめ
リフォームをイメージ通りに進めるには、そのイメージを支える要素を特定してとり入れることが重要です。
外壁のデザインをかっこよくしたい場合は、濃色系を使いつつ色数は少なく抑えることや、金属系サイディングなどの無機質な素材を使うことがその要素でした。
家の形状まではなかなか変えられないものですが、色や外壁材を気にするだけでもかなりかっこいい住宅に近づくはずです。
リフォームや新築が望むデザインで成功することを、編集部一同お祈りいたします。