外壁のコーキングで雨漏りは直せる?
「雨漏り対策したいけど、コーキング(シーリング)技術でカバーできるのか。」と、気になっている方は多いでしょう。
実際に外壁コーキングで雨漏り対策することは可能です。しかし、自分でコーキング剤を使って雨漏り対策するのはかなり難しいといわれています。自分でコーキングしたいという方は、これから紹介する注意点に気を付けて無理のない範囲で行うようにしましょう。
雨漏り対策で外壁をコーキングする際の注意点
これから、雨漏り対策のために自分でコーキング材を使って外壁を補修する際に注意するべきことを紹介していきます。これからコーキングする人は、これらのことに気を付けるようにしましょう。
まず雨水の侵入口をしっかり突き止めること
雨漏りの場所を突き止めなければ、原因が分からず素早く対応できなくなってしまいます。主にコーキングの割れ、剥がれ、ひび割れ、欠けなどの劣化個所が原因となっている可能性が高いとされており、劣化具合によって対処の仕方が違います。また、雨漏りしそうな場所を事前に知っておくことも大切です。
無理に自分で施工しないこと
屋根上のコーキングは素人には難しいといわれており、非常に危険な作業です。無理に自分で施行してしまうと状態が悪化し、雨漏りの原因特定が難しくなったり、転落事故につながる可能性もあります。作業する際には身の安全に十分に注意しましょう。
外壁のコーキング工事の流れ
では、外壁のコーキング工事の作業手順を詳しくご説明したいきます。
雨漏りが発生していてもそうでなくても、コーキング作業の流れは同じです。
①古いコーキング材を撤去
雨漏りの原因箇所と特定できた外壁の目地にカッターを入れ、充填されている古いコーキングを取り外します。
注意!
カッターを深く入れ過ぎると、外壁材の奥にある防水シートを切ってしまい、雨漏りが悪化するおそれがあります。
②目地にマスキングテープを貼る
コーキング材を撤去してできた目地の溝に沿うように、マスキングテープを貼ります。
目地に対して左右に2本貼りましょう。
Point
マスキングすることにより、このあとに塗るプライマーやコーキング材で外壁を汚さずに済むようになります。
③目地にプライマーを塗る
刷毛(ハケ)を使って、目地にプライマー(下塗り材)を塗り込みます。
その後、プライマーが乾くまで待ちます。
Point
プライマーを塗ることにより、目地とコーキング材の密着性を高め、作業後の防水性がアップします。
④コーキング材を打ち込む
コーキング材をコーキングガンにセットし、目地の上から下に向かって流し込んでいきます。
目地の下端まで充填したら、ヘラを使って目地の奥までコーキング材を押し込み、馴染ませます。
押し込む際に、マスキングテープの幅から充填材がはみ出さないように注意。
⑤マスキングテープをはがす
コーキング材が乾かないうちに、マスキングテープをはがします。
目地の部分だけにキレイにコーキング剤が残ります。
あとは、製品指定の乾燥時間に従って、目地を乾かします。
以上で作業の流れは終了です。
コーキング以外の雨漏り対処法4つ
ここまでは、コーキングして雨漏りを防ぐ方法を紹介しました。しかし、コーキングするには、お金や時間・専門知識が必要となってしまいます。
ここからは、「雨漏りの補修をしたいけどコーキングする時間やお金がない」という方のために、誰でも簡単にできる雨漏り対策の方法を紹介していきます。しかし、ここで紹介するのはあくまで「応急処置」なため、雨漏りを完全に防げるという保証はありません。最終的には業者に頼むことをおすすめします。
1:防水テープを使う
はじめに紹介するのは、防水テープを使う方法です。手順は簡単で、雨漏りしている箇所の周りを雑巾で拭き、空気が入らないように気を付けながらテープを貼るだけです。
この方法は雨漏りしている場所が特定できている場合に効果的ですが、「雨が降っている間は使えない」、「広い範囲に貼らない」ことに注意しましょう。
2:防水シートを使う
次に、防水シートを使った方法について紹介します。防水シートは、主に屋根や屋上に貼られるもので、水を通さない性能を持っています。そのため、屋根に防水シートを貼ることで雨を防ぐことはできますが、外壁や瓦の劣化による雨漏りを防ぐことはできません。
この方法は、広範囲をカバーできるため、さまざまな箇所や大きさに対応できますが、高所での作業は危険を伴うため注意しましょう。
3:ブルーシートを使う
次に紹介するのは、ブルーシートを使う方法です。一般的な方法はブルーシートを敷いた上にバケツを置く方法と、屋根裏にブルーシートを敷いておくことです。
他には、大きめのブルーシートを広い範囲にかぶせ、上に土のう袋を置いてブルーシートが風で飛ばされないようにする方法もあります。
この方法は、雨漏りしている具体的な場所が分からない場合に効果的ですが、危険が伴う難しい作業なため気を付けて行いましょう。
4:室内はゴミ袋を活用する
最後に、ゴミ袋を利用する方法を紹介します。1つ目は窓枠の下にごみ袋を敷き、雨水の広がりを抑える方法です。
2つ目は、大きめの複数のゴミ袋を縦状につないで筒状にし穴をあけ、それを天井に貼り付け、ゴミ袋の下にバケツを置いておく方法です。
これらの方法はとても簡単にできますが、後処理が面倒なことと、天井にしっかりとごみ袋を貼り付けないとゴミ袋が落下して水浸しになってしまうという問題点があります。
雨漏り対策の外壁コーキングはプロに依頼しよう
ここまでは、自分で雨漏り対策する方法について挙げてきましたが、効果的な方法は「プロに依頼すること」です。プロに依頼すれば、お金はかかってしまいますが確実に雨漏り対策をすることができます。
特に、外壁のコーキングは危険な場合があるため、補修方法などに困った際は、すぐに業者に相談するようにしましょう。