セラミック塗料って怪しい?3つの誤解と知っておきたい注意点

  • 【更新日】2023-05-31
セラミック塗料って怪しい?3つの誤解と知っておきたい注意点

外壁塗装を業者に依頼したとき、「セラミック塗料はいかがですか?」と提案されることがあるかと思います。
また、最近では訪問販売でもセラミック塗料で外壁塗装を勧められることが多いようで、ヌリカエでも相談を受けることが増えてまいりました。

「セラミック」という言葉の響きから、なんとなく高品質で長持ちしそうなイメージを持ちますが、実際のところはどのような塗料なのでしょうか。

一言でいうと、セラミックが入ることで、一般的な塗料より耐候性やデザイン性に優れた塗料になります。
しかしその反面、セラミック塗料は悪徳業者が高額で販売するためのツールとして使われてしまうこともしばしばあるので、注意が必要な塗料でもあります。

そこで本記事では、セラミック塗料の基礎知識から、代表的な商品、悪徳業者に騙されない方法などを解説していきます。

尚、こちらの記事での価格・耐用年数は執筆時点の情報をもとに紹介しています。

Point

・セラミック100%の塗料はないため、過剰な営業トークに注意!

・セラミック塗料は耐候性が高い塗料ですが耐久年数には影響しません!

・セラミック塗料は悪徳業者に利用されることもあるので注意が必要!

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小林成光(コバヤシマサミツ)さんのプロフィール写真 監修者:外壁劣化診断士 小林 成光

600件以上の現地調査を実施する過程で得た専門性を生かし、日本発のネット見積もりシステムでビジネスモデル特許を取得。ヌリカエにて、外装工事の専門家として、顧客・加盟企業のサポート・コラムの監修に従事。 ▼略歴・プロフィール
「監修者|小林 成光(株式会社Speee)」

セラミック塗料とは何か

セラミック塗料とは何かをわかりやすいようにお伝えします。

セラミック塗料とは分かりやすくいうと何か

セラミック塗料とは、セラミックを配合した塗料という表現だと、正しく伝わると思います。セラミックとは、陶磁器やセトモノなどの「焼き物」のことを指します。広くとらえると、土や石などを焼き固めたもののことです。

ここで知っておくべき事は、「塗料とは何か」という事です。塗料とは樹脂のことを指しており、耐久年数など塗装剤の良し悪しは基本的には樹脂によって決まります。セラミックは樹脂ではありません。

塗料は基本的に4つに分類されます。アクリル樹脂、ウレタン樹脂、シリコン樹脂、フッ素樹脂です。セラミックが配合された塗料であれば何でもセラミック塗料と言う事ができます。セラミック塗料は塗料の分類のことではなく、塗料の特徴のことになります。

セラミック塗料の特徴は何か

セラミックが配合されている塗料のことを指して「セラミック塗料」と呼ぶので、セラミック塗料だからグレードが高いか低いかということはありません。

特徴としては、親水性という水になじみやすい性質があります。水になじみやすい塗料を使った場合、汚れを洗い流してくれやすいという効果があります。他にも、遮熱・断熱機能や、石材調のデザインになる、低汚染機能があるなどの効果があります。

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セラミック塗料にまつわる「3つの誤解」

セラミックは、歯の治療でも使われているようにとても硬度が高い素材です。
焼き物の陶磁器をイメージしてもらうと分かりやすいと思いますが、博物館に飾られている食器や人形のように数百年、数千年長持ちするものもあります。

この印象から、劣化しにくい耐久性のある塗料なのではないか、と考える方も多いでしょう。
もちろん、機能性に優れた塗料であることに間違いありませんが、勘違いが起こりうるポイントがいくつかあります。

  1. セラミック100%の塗料はない
  2. セラミックが入ることで耐用年数が上がるわけではない
  3. セラミック塗料の中でも得られる効果は異なる

誤解1:セラミック100%の塗料はない

セラミック塗料は、正確に言うとセラミック配合塗料と呼びます。
まず、塗装をするには樹脂が必要です。なぜなら、塗料というのは、この樹脂によって外壁に付着し、塗膜を作るので、樹脂がなければ塗料として機能しないからです。
セラミックはその上から入れる添加物であって、塗料のベースになることはないので、セラミックのみで出来ている塗料は存在しません。

~セラミック塗料で注意すべきこと!~

セラミック塗料を勧められた際、気を付けなければならないのは、セラミックがほんのわずかでも入っていれば「セラミック塗料」と呼ぶことが出来てしまうということです。

そのため、セラミックの効果はほとんどないにも関わらず、高い金額で販売している業者が多いのも現状で、実はかなり慎重にならなくてはいけない塗料でもあります。

セラミック塗料を提案されて、検討する場合、「その塗料はどのような塗料なのか」色々な目線から正しい知識を得ることが大切です。

セラミックが多いと振動に弱いという一面もあるため、一概に「セラミックの配合量が少ない=悪」というわけではありません。
しかし、誤魔化さずセラミックの配合量をきちんと明示している会社は「品質と価格が見合っているのか」という疑問に対し、誠実であると言えるでしょう。

誤解2:セラミックが入ることで耐用年数が上がるわけではない

塗料の耐用年数は樹脂に依存します。 なぜなら、上記で触れたように、塗膜の主成分は樹脂だからです。

樹脂の中でグレード順によく挙げられるのは、アクリル<ウレタン<シリコン<フッ素で、現在の日本でよく使われている塗料はシリコンです。

例えばシリコンが樹脂のセラミック塗料であれば、耐用年数はシリコン樹脂に基づく‎10~15年となります。
もし「セラミックが入っているから耐用年数が長いですよ!」と言う業者がいたら注意しましょう。

誤解3:セラミック塗料の中でも得られる効果は異なる

セラミック塗料だからといって、全て同じ効果が得られるわけではありません。
塗料別に大まかに3種類の効果に分けられます。

以下でその3つについて、紹介していきます。

おしゃれなデザインになる

例:カラーセラミックス、アトモス、フォーシーズン

セラミック塗料のイメージ

 

セラミックは細かい石のようなものなので、入れることで表面がザラザラとした石材調の高級感ある外壁になります。
このような高級感は、他の塗料では出せないセラミック塗料ならではの特徴です。

断熱・遮熱効果がある

例:ガイナ、アドグリーンコート

・断熱

熱伝導をさせない保温効果があることを断熱と言います。
中が空洞になっているセラミックの微粒子を配合することで、粒子が真空状態となり、冬場でも中の暖かい空気を外に逃がさないようにしてくれます。

・遮熱

外壁の表面にあるセラミックが、太陽光を反射し、紫外線の吸収をしにくくするのが遮熱効果です。また反射しきれない熱を放熱する機能を持った塗料もあります。

低汚染機能に優れる

例:ファイン4Fセラミック

セラミックは親水性が高いので、塗膜にセラミックの層が形成されることで、表面に付着した雨水が汚れの下に入り込み、汚れを洗い流してくれるセルフクリーニング効果があります。

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セラミック塗料のデメリット

上記で触れたように、セラミック塗料はその中でも得られる効果には、ばらつきがあります。
しかし、ここでは一般的なセラミック塗料に共通する特徴をお伝えしていきます。

セラミックの形状によっては汚れが付きやすい

セラミックの形状によっては、表面が凸凹しているので汚れや排気ガスなどを付着させてしまいます。

セルフクリーニング効果があるセラミック塗料もありますが、セラミックの量や仕様によって得られる効果の度合が違うので、全てのセラミック塗料にセルフクリーニング効果があるわけではありません。

セラミック塗料の塗装は技術力が問われる

セラミック塗料はスプレーガンで吹き付けて塗装することが多くあり、職人の技術や経験によって、色ムラになってしまう恐れがあります。
また、関係のないところまで塗料が飛び散ってしまうこと危険性もあり、きちんと養生が念入りにされているか、なども職人によって差が出てきてしまいます。

セラミック塗料は費用が高い

【グレード別一般的な塗料の費用相場】

アクリル塗料 1,000~1,500円/㎡
ウレタン塗料 1,500~2,200円/㎡
シリコン塗料 2,500~3,500円/㎡
フッ素塗料 3,500~4,500円/㎡
セラミック塗料 3,500~14,000円/㎡

上記は一般的な塗料のグレードの費用感です。
セラミック塗料は、フッ素と同価格帯もしくはそれ以上になってしまうので、初期費用としては高いと感じる方が多いでしょう。

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セラミック塗料のメリット

一方で、セラミック塗料を使う事によるメリットもあります。ここでは特徴を2つお伝えします。

セラミック塗料は耐候性がある

セラミックは無機物なので、あまり紫外線や雨に影響されません。

無機物とは、ガラスや金属、砂利などのことを指すので、これらは雨風や太陽光で劣化するイメージがないかと思います。

セラミックも同じで、ほとんど紫外線を吸収せず、反射・分散させるため、外壁の温度上昇を抑えるだけではなく、紫外線から来る劣化症状も防ぐことが出来ます。

セラミック塗料はデザイン性が高くなる

セラミック塗料は、石をまぶしたような立体的な質感を出すことが出来ます。
もし、他とは違った格式あるデザインの外壁にしたい、という方にとってとても魅力的なメリットと言えるでしょう。

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セラミック塗料の代表的な会社と製品

セラミック塗料の製品分類図

セラミック塗料の機能としては、大きく3つの特徴があります。

  1. 遮熱・断熱効果がある
  2. 石材調になる
  3. 低汚染機能がある

セラミック塗料は、「セラミック(=いわゆる陶磁器)」を細かく砕いたものを含ませた塗料のことでしたよね。セラミックを含ませることによって得られる効果別に、どんな製品があるのか解説をしていきます。

遮熱・断熱機能における代表的なセラミック塗料

遮熱・断熱機能における代表的なセラミック塗料について解説をします。具体的な塗料メーカーと塗料製品をお伝えします。

遮熱・断熱①:日進産業「ガイナ」

セラミック塗料の製品「ガイナ」

<引用:株式会社日進産業 公式HP

メリット ・断熱、遮熱、保温機能に優れている
・防音機能がある
・結露の発生を防いでくれる
デメリット ・一般的な塗料に比べ、初期費用が高い
・汚れやすい
・濃い色に対応できない
実勢価格 約5,600円/㎡
暑さや寒さ、騒音、不快なにおい、結露などのさまざまなトラブルにトータルで対応出来るセラミック塗料です。
「セラミック塗料といえば、ガイナ!」と考える人も多く、業者にも人気な塗料でもあります。
遮熱・断熱・保温性にかなり優れているので、冷暖房代の節約にも繋がることから、環境にも優しい塗料と言えるでしょう。

しかし、デザインのカラーバリエーションは、白を混ぜて作っていくため、濃い色には対応出来ず、どうしても淡い色味になってしまいます。

詳しくはこちら↓

遮熱・断熱②:日本中央研究所「アドグリーンコート」

セラミック塗料の製品「アドグリーンコート」

<引用:NCK日本中央研究所株式会社 公式HP

メリット ・放熱機能に優れている
・滑らかな質感で、汚れがつきにくい
・安全性が高く、低刺激で環境にも優しい
デメリット ・一般的な塗料に比べ、初期費用と共にトータルコストも高い
・取り扱い業者が少ない
実勢価格 約3,650円/㎡

有害物質の含有が少ないセラミック塗料です。
高水準の遮熱機能を持った塗料ですが、その遮熱性でも反射しきれなかった熱を放熱させる機能があります。
また、シンナー臭や、目や喉への刺激が少なく、光化学スモッグの原因物質も少ないので、人体・環境にとって優しい塗料になります。

しかし、耐用年数は10~15年となっていて、初期費用の高さからすると短く、トータルコストのお得さを求めるのは難しいでしょう。

詳しくはこちら↓

石材調デザインにおける代表的なセラミック塗料

石材調デザインにおける代表的なセラミック塗料について解説をします。具体的な塗料メーカーと塗料製品をお伝えします。

石材調①:アペティ―「アトモス」

アペティ―は、高級塗料を開発しているメーカーです。3種類のセラミック系塗料をメインに販売しており、訪問販売で使われることも多くなっています。一つ一つ紹介していきます。

セラミック塗料の製品「アトモス」

<引用:株式会社アペティ― 公式HP

メリット ・デザイン性が高く、高級感のある外壁になる
・ひび割れを防ぐ効果がある
・ホタテの貝殻が配合されている
デメリット ・セラミック塗料の中でも費用が高い
・仕上がりに差が出ることがある
実勢価格 約9,000~14,000円/㎡

高い耐久性や断熱性を持った、石材調の綺麗な仕上がりになるセラミック塗料です。
アトモスには、更にホタテの貝殻粉末が添加されています。

また、セラミック塗料は塗膜が固いため、ひび割れがしやすい特徴がありますが、アトモスは独自開発の弾性力があるので、外壁と塗膜が追従しやすく、ひび割れを防げるようになっています。

しかし、費用面は一般的な塗料や同じセラミック塗料の中でもかなり費用が高く、お得な塗料と言うには難しいでしょう。

詳しくはこちら↓

石材調②:アペティ―「ラピス」

セラミック塗料の製品「ラピス」

<引用:株式会社アペティ― 公式HP

メリット ・デザイン性が高く、高級感のある外壁になる
・ひび割れを防ぐ効果がある
デメリット ・セラミック塗料の中でも費用が高い
・仕上がりに差が出ることがある
実勢価格 約7,300~12,000円/㎡

ラピスは、アトモスから耐久性、断熱性、弾性力などの機能はそのままに、ホタテの貝殻粉末を抜いた塗料です。

訪問販売の営業トークで、30年持つと言われることもあるようですが、現在の塗料で耐久年数30年という塗料は存在しないので、注意しましょう。

詳しくはこちら↓

石材調③:アペティ―「ヘリオス」

セラミック塗料の製品「ヘリオス」

<引用:株式会社アペティ― 公式HP

メリット ・デザイン性が高く、高級感のある外壁になる
・ひび割れを防ぐ効果がある
デメリット ・セラミック塗料の中でも費用が高い
・仕上がりに差が出ることがある
・アトモス、ラピスに比べ、カラーバリエーションが少ない
実勢価格 約5,300円~9,300円/㎡

ラピスからカラーバリエーションを減らしたセラミック塗料がヘリオスです。
そのため、ラピス同様、アトモスと耐久性、断熱性、弾性力は変わりません。

しかし、アトモス、ラピスはカラーバリエーションが20色ですが、ヘリオスは10色と半分の選択肢になります。

石材調④:新生ホームサービス株式会社「フォーシーズン」

新生ホームサービスは、リフォーム業全般を取り扱う会社です。アペティ―と同様、新生ホームサービスもセラミック塗料を3種類販売しています。

セラミック塗料の製品「フォーシーズン」

<引用:新生ホームサービス株式会社 公式HP

メリット ・石材調の高級感のある外壁になる
・セラミック塗材で耐候性が高い
デメリット ・セラミック塗料の中でも費用が高い
・仕上がりに差が出ることがある
実勢価格 約7,000~12,000円/㎡

耐候性に優れた珪藻土入りのセラミック塗料です。フォーシーズンは、紫外線による劣化を防ぐ、耐候性に優れています。

また、天然石を細かくしてまぶしたようなデザインなので、外壁に大理石のような印象をもたらします。

しかし、やはりアペティ―社の商品同様、セラミック塗料の中でも費用が高いのは否めません。また、塗膜が固いのでひび割れしやすいという一面があり、日本では一般的なサイディングの外壁にも合いません。

詳しくはこちら↓

石材調⑤:新生ホームサービス株式会社「サングラッセ」

セラミック塗料の製品「サングラッセ」

<引用:新生ホームサービス株式会社 公式HP

メリット ・石材調の高級感のある外壁になる
・セラミック塗材で耐候性が高い
デメリット ・セラミック塗料の中でも費用が高い
・仕上がりに差が出ることがある
実勢価格 約6,000~11,000円/㎡

フォーシーズンから珪藻土を抜いたセラミック塗料です。
フォーシーズンとの、価格の違いは珪藻土が配合されているか否かになります。

そのため、珪藻土が配合されていないこと以外はフォーシーズンと変わりません。

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石材調⑥:新生ホームサービス株式会社「グラファイン」

セラミック塗料の製品「グラファイン」

<引用:新生ホームサービス株式会社 公式HP

メリット ・石材調の高級感のある外壁になる
・セラミック塗材で耐候性が高い
デメリット ・セラミック塗料の中でも費用が高い
・仕上がりに差が出ることがある
・フォーシーズン、サングラッセと比べてカラーバリエーションが少ない
実勢価格 約5,000~10,000円/㎡

サングラッセからカラーバリエーションを減らしたセラミック塗料です。
そのため、珪藻土の有無とカラーバリエーション以外はフォーシーズンとも変わりありません。

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低汚染機能における代表的なセラミック塗料

低汚染機能における代表的なセラミック塗料について解説をします。具体的な塗料メーカーと塗料製品をお伝えします。

低汚染①:日本ペイント「ファイン4Fセラミック」

セラミック塗料の製品「ファイン4Fセラミック」

<引用:日本ペイント株式会社 公式HP

メリット ・汚れに強い
・光沢を長く美しく保つ
・耐久年数が長い
デメリット ・一般的な塗料に比べ、初期費用が高い
・シンナー臭がある
・マットなデザインには出来ない
実勢価格 約3,600~4,660円/㎡
フッ素樹脂の塗料なので塗料の中でもグレードが最も高く、耐久性にかなり優れています。

また、表面のツヤを長時間保ち、紫外線や気温の変化などの外的環境の影響を受けにくい塗料なので、耐久性だけでなく、外壁の美観を長期間保つという面でも、優秀な塗料です。

しかし、少しシンナー臭があるので、苦手な人にとってデメリットだ感じるでしょう。また、ツヤツヤとした光沢のある質感になるため、マットな仕上がりが好みな方にとっては合わない塗料です。

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セラミック塗料を選ぶ前に知っておきたい注意点

セラミック塗料を選ぶ前に、知っておきたい注意点を4つお伝えします。

  • 職人によって仕上がりに差が出やすいのを理解しておく
  • 耐久年数は塗料のグレードで判別しよう
  • 訪問販売が良く使う手法を理解しておく
  • 不安に思ったら無理に今すぐやるべきではない

職人によって仕上がりに差が出やすいのを理解しておく

セラミック塗料は、デメリットの部分でも触れましたが、施工が難しいため職人の技術や経験によって仕上がりが左右されます。

また、訪問販売だと、営業マンと実際に施工する職人が違います。

そのため、いくら営業マンが良心的でも、そのまま工事の仕上がりも良くなるかと言われると、別問題のことが多いです。

未然に「手抜き工事」を防ぐには?

「外壁塗装がきちんと行われているか」は素人目には、一見分かりにくいものです。
例えば、本来なら3回塗りしなくてはいけない塗料を、業者が手抜きをして2回塗りしかしなかったとしても、見た目にはほとんど分からないからです。

そこで、手抜き工事を防ぐ方法をご紹介します。

・工事前の営業マンとの約束事を書面に起こしてもらう
・工事が何回塗りなのか、何色で塗るのか、どこを塗るのかを細かく把握する
・工程ごとに写真を撮ってもらう
・塗料の使用量をチェックするために使用前と使用後の写真を撮ってもらう

これさえしていれば絶対大丈夫というわけではありませんが、消費者の不安な気持ちを理解していない業者にとっては、面倒で負担が増える作業になるでしょう。
そのため、こういったことに誠実でない業者は優良な業者とは言えません。

耐久年数は塗料のグレードで判別しよう

もし業者にセラミック塗料だから耐久年数が上がっていますと言われたら要注意です。
先ほど解説したように、耐久年数はセラミックが配合されることで上がることはありません。
そのように営業トークを展開する業者は、売れさえすれば良いという考えだけでなく、塗料の基本的な知識も持ち合わせていないと考えられます。

訪問販売が良く使う手法を理解しておく

訪問販売の営業マンは売上がそのまま自分の報酬に直結することが多いです。そのため、巧みな話術を使って、時には強引な手法を使うこともあります。

ここでは、そのような手法に騙されないよう、訪問業者のよく使うとされている手法について、ご紹介していきます。

契約を急かす

訪問販売業者で多いのは、
「いま契約しないとこの値段のキャンペーンでは実施できません!」
「早く塗装しないと深刻な状況です!」

などと言って、即決を促すように消費者を焦らせる方法です。
少しでも時間を置いてしまうと、その塗料や会社について調べる時間を与えてしまったり、冷静になってしまうと契約に繋がらない恐れがあり、これを営業マンは避けています。

大幅な値引きをする

「最初に提示している価格から大幅に値引きが出来ますよ」という営業マンには注意が必要です。
例えば、最初は300万と言われた塗装に、「いま契約してもらえたら、あなただけ特別に150万でやらせていただきます!」と言われるとなんだかお得に感じてしまいませんか。

これは、先に高額な料金を提案しておいてから、本当の料金の提示をすることで、特別感やお得感を味わせる心理テクニックを使った手法でもあります。

塗料のデメリットに触れない

何においても万能な塗料は存在しません。どのような塗料でもデメリットはあります。

しかし、それを説明せず、あたかもメリットしかないような塗料のように、話していれば疑い深く見る必要があるでしょう。

不安に思ったら無理に今すぐやるべきではない

業者と話していて、疑問に思ったことや不安なことはすぐ聞いた方が良いです。

そこで、もし曖昧な答え方をされたり、少しでも不信感があれば急いですぐに契約する必要はないでしょう。

なぜなら、外壁は人生においても大きな買い物の一つであり、大切な家に関わることなので、全面的に信頼が出来る業者に頼んだ方が確実に失敗を防ぐことが出来るからです。

もし契約をやめたいときは?

8日以内であればクーリングオフの利用が出来ます。 その場でなんとなく契約をしてしまったけれど、もう少し調べたい、やっぱり家の外壁には合わなそうということであれば、迷わずクーリングオフを利用しましょう。
外壁塗装は、少しでも不安があった状態でやるべきものではありません。

詳しくはこちら↓

塗料選びは第三者の意見を聞くのがおすすめ

セラミックは価格が高いので、慎重に選ぶことが大切です。

業者1社のみの話を鵜呑みにしてしまうと、その塗装が適正価格なのか、本当に自宅の外壁と合う塗料なのかというのが判断がつきません。

そこで、外壁塗装において、おすすめなのは「相見積もり」です。
これは、複数の業者から見積もりを取ることで、適正価格を知る、自分に合った業者を選ぶことが出来る方法です。

「でもそれでは営業電話がすごいことになるんじゃ?」と心配になる方もいらっしゃるでしょう。
しかし、ヌリカエでは詳細にヒアリングした上で、ご提案させていただく業者のみにお客様の情報をお渡しするので、ご紹介業者以外から電話が来ることはありません。

また、お断りも代行して行うことが出来ますので、ご安心してご利用下さい。

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まとめ

今回は、セラミックの塗料について、解説してきましたが、いかがでしたでしょうか。
セラミック塗料と一言でいっても、セラミックの配合量から特徴さまざまです。

セラミック塗料は素晴らしい塗料であることは間違いありません。
ですが、セラミック塗料と謳うことで、簡単に価格を上げることが出来てしまうので、悪徳業者の騙しの道具になっている現状がヌリカエでも苦しい限りです。

こういった事態を1件でも多く防ぐため、ヌリカエでは些細なご相談でも常時受け付けておりますので、お気軽にご連絡下さい。

最後に、本記事の要点を振り返ってみましょう。

セラミック塗料とは?

焼成した土や石を配合した塗料です。セラミック塗料にも、耐用年数が長いものから短いものまで存在しますので、選ぶ前には注意が必要です。詳しく知りたい方はセラミック塗料とは何かをご覧ください。

セラミックが入っていれば塗料の耐用年数は長くならないの?

塗料の耐用年数を左右するのは、ベースである樹脂です。セラミックが配合されていることそれ自体で、塗料の耐用年数が大きく向上することはありません。詳しくはセラミックが入ることで耐用年数が上がるわけではないをご覧ください。

セラミック塗料の効果は?

製品によりまちまちですが、ウリにしている機能は大きく3つの傾向があります。「おしゃれなデザイン」「断熱効果」「雨によるセルフクリーニング効果」です。詳しくはセラミック塗料の中でも得られる効果は異なるをご覧下さい。

セラミック塗料の代表的な製品は?

石材調のデザインをウリにした「アトモス」「ラピス」「フォーシーズン」、断熱効果をウリにした「ガイナ」、セルフクリーニング機能をウリにした「ファイン4Fセラミック」などがあります。詳しくはセラミック塗料の代表的な会社と製品をご覧ください。

最後までお読みいただき、ありがとうございました。

こちらの記事をふまえたうえで、外壁塗装の塗料の基礎知識から知りたい方は、下記の記事もご覧ください。
>>「【2022年最新】外壁塗装の塗料6種類の特徴・価格は?選び方と人気塗料ランキングも紹介」

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