セルフリフォームのためのサイディングの塗装方法手順9つ
セルフリフォームする前に、サイディング外壁の塗装方法を確認しておきましょう。塗装手順を確認すると、必要な道具も把握できます。
それぞれの工程をわかりやすく紹介します。
1:足場の設置
足場の設置は必ず専門業者に依頼して、安全な作業環境を整備します。施工する場所を確定して、事前に業者が下見してから見積もりを取りましょう。
車から設置場所まで距離がある場合は、費用がかさむこともあるので要注意。
足場の他に必要に応じてネットなど、防護用品のレンタルも検討しましょう。
2:外壁の洗浄
コケやカビなどは中性洗剤を使用し、他の汚れはブラシでこすって丁寧に落とします。塗装前に汚れをきれいに落とすと仕上がりも美しくなり、高圧洗浄機を使用すると作業がはかどるので、おすすめです。
高い場所は柄の長いブラシを活用して安全に作業を進めます。洗浄前にサイディングにヒビ割れを発見したときは、浸水しないように高圧洗浄機は避けましょう。
洗浄完了後、時間をしっかり確保して壁面を乾燥させます。
3:養生作業
養生は専用の材料を使用して、塗料がつくと困る部分を保護するようにしっかりとテーピングします。
テープとビニールが一体型になった養生専用の材料は、1人でも簡単に作業できます。
養生を中途半端にすると、塗料の飛び散りが気になって塗装作業に集中できず、きれいな仕上がりなりません。
主に窓やドア、庭や玄関のコンクリート部分などを保護する効果がありますが、日常生活に不都合が生じないように注意しましょう。
4:目地のコーキング補修
サイディングボードの目地やサッシ周りのコーキングは、ヒビ割れなど劣化しているためコーキング材で補修します。多く使われるのは、耐久性が高く、目地以外にも使用できる、変成シリコン系のコーキング材です。
また、コーキング材は中塗りや仕上げ塗に使用する塗料と似ている色にします。塗料でカバーできないような濃い色を避けると、見た目がきれいです。
古いコーキングを取り除く、打ち替え方式で処理します。
5:ヒビや傷などの補修
サイディングボードのヒビや傷もシーリング材で補修し、合わせてサビ止め処理も行います。ヒビや傷はシーリングで処理し、特に小さいものは下塗りでカバーします。
大きな傷でシーリングが難しいと思ったときは、専門業者に依頼しましょう。傷が残ると雨水が入り、建物を劣化させる原因です。
塗装作業を簡単にし、きれいな仕上がりにするためにも補修作業はしっかりと行います。
6:下塗りを行う
サイディングの下塗りは、塗装を下地に密着させるために行う大切な作業です。
外壁の材質に合わせて下塗り用の塗料を選びますが、水性はニオイが控えめで作業が楽に進められます。
下塗り用の中でも「シーラー」は、下地のコンディションを整えて補強し、外壁が塗料を吸い込む量を調整する効果も得られます。
塗装方法は、シーラーをバケツに小分けにし、ローラーで広範囲を一気に塗り進める方式です。
7:中塗り・上塗りを行う
サイディング外壁の塗装方法は、下塗り・中塗り・上塗りの合計3回重ね塗りがポイントです。中塗りと上塗りは同じ塗料を使用します。重ね塗りによって塗装面の厚さを増し、耐用年数を長くできます。塗り残しの防止効果もあり、きれいに仕上げられます。
中塗り・上塗りの塗装方法は下塗りと同じようにバケツに小分けにし、ローラーで行います。細かい作業は刷毛を使って丁寧に塗ります。
8:養生をはがす
上塗りの塗料が乾いてから、塗料の付着防止の養生をはがして、足場での作業を完了します。勢いよく一気に行わず、丁寧にはがします。
外した養生は処分し、窓枠などのゴミもきれいに掃除しながら、長期間養生した影響がないか確認しましょう。
塗装面の仕上がりも一緒にチェックして必要に応じて補修し、作業完了です。
9:足場の撤去
足場をレンタルした会社に撤去依頼の連絡をして、取り外してもらいます。契約通りの日程でも、必ず連絡して日時を確定します。足場の撤去作業は必ず立ち会って、自宅や隣家に傷がつくなど問題が起きないように注意します。取り外し後に塗り残しなどを発見した際は、補修作業を素早く行います。
足場を撤去した後のゴミなどを片付けて、サイディング外壁のセルフリフォーム作業は完了です。
サイディング外壁を自分でリフォームするメリット
自分の都合に合わせて施工でき、安い費用でサイディング外壁のリフォーム塗装が可能です。サイディング外壁は年数が経つと表面の塗装がはがれたりヒビ割れが発生したりするため定期的なメンテナンスが必要になります。
自分のタイミングで施工できる
専門業者に依頼しても日程調整が必要ですが、セルフリフォームであれば自分の思い通りのタイミングで外壁塗装工事が可能です。サイディング外壁の塗装工事は、晴天が多く穏やかな春や秋が適します。専門業者は予約が集中しますし、適さない時期に依頼すると計画通りに完了できません。
自分のスケジュールに合わせて計画でき、納得のいく外壁リフォームになります。
そもそも「塗装」ってどんな意味なのだろう…こんな疑問を持つ方も少なからずいらっしゃるのではないでしょうか。詳しく知りたい方は、下記の記事も参考にしてください。
コストを大幅に減らせる
専門業者のサイディング外壁の塗装工事は職人が手掛けるため仕上がりがきれいですが、自分でリフォームすると人件費を節約できるので費用がかかりません。職人の人件費は日当で計算しますが、高所作業で危険を伴うため費用も高額です。セルフ施工すると日数がかかりますが、人件費をカットできます。
塗装に必要な道具や塗料はホームセンターなどで揃えられ、コスト圧縮につながります。
サイディングの塗装方法で注意すべきこと
セルフリフォームでは、サイディング外壁の塗装方法を事前に確認してから作業を開始します。セルフリフォームは日程や費用などメリットも多くありますが、作業中の事故や施工ミスなどデメリットの可能性も否定できません。注意すべきことを知っておくとミスを防いで、きれいに仕上げられます。
安全確保の観点からも、必ず押さえておきましょう。
塗料の仕様書を確認すること
塗料の仕様書は、希釈方法や割合、乾燥時間など塗装方法に関する詳しい説明が記載されているため、必ず確認してから作業を開始します。間違った塗装方法は、すぐに塗装がはがれるなど作業と費用が無駄になります。サイディングの材質に適した塗料の選択や作業の進め方にも積極的に活用します。
カタログの裏面や中面に記載され、メーカーによっては「製品説明書」などとしてネットで検索・閲覧可能です。
実際の色のイメージと違うことがある
カタログや塗料の容器で見た色が、実際に塗ってみると異なる色になる場合が多いため、事前にシミュレーションで確認します。ネット上でシミュレーションできるサイトを利用すると、イメージを具体化できます。住宅のタイプに希望の色を選ぶだけの簡単な操作です。
リアルな色味を確認したい場合は、ホームセンターを利用します。塗料の近くに色見本が置いてあることも多く、手に取って確認すると実際に近い色を確認可能です。
はしごを使うのは絶対NG
はしごや脚立は、足元が不安定で作業効率を悪化させるだけですので、レンタル足場で安全を確保します。足場は「ピケ足場」を指定してレンタルします。網目状の踏板があり、立ったり座ったり自分の作業しやすい姿勢で作業可能です。塗装作業は両手を使用するので、不安定なはしごや脚立では重大な事故を誘発します。
作業期間中、長期間足場を組んだままになりますが、安全のための必要経費です。
足場でも落下事故には充分注意する
ピケ足場の踏板上でも、高所作業中はヘルメットや作業用シューズ、安全帯を着用して落下事故防止措置を取ります。塗装に夢中になると、足場から身を乗り出してしまうこともしばしばです。1人作業は注意する人もなく、危険が伴います。安全グッズを必ず着用して、高所作業での危険を認識し、事故防止に努めます。
安全帯は行動範囲に制約を受けますが、取り返しのつかない事故から身を守るための命綱です。
セルフリフォームの手順や業者への依頼方法を理解しよう
サイディング外壁は定期的な塗装が必要で、セルフリフォームや専門業者に依頼して対応します。自分で補修するときは、塗装方法や必要な道具、作業の進め方を確認して安全に留意して作業します。業者に依頼する際は全体の流れを把握し、任せきりにせず進行状況に応じたチェックが必要です。
大切な自宅を長持ちさせるために、外壁リフォームの作業手順や塗装方法に理解を深めましょう。
「塗装」について詳しく知りたい方は、下記の記事もご覧ください。
>>「塗装ってどんな意味があるの?外壁の修繕を検討している方へ」