家屋解体時の賢い廃棄物処理法を知ろう|考え方と注意点について

家屋解体時の賢い廃棄物処理法を知ろう|考え方と注意点について

家屋を解体する際に、廃棄物が出ます。当然ですが、この廃棄物を適切に処理しなくてはなりません。適切に処理をしないと、不法投棄として罰を受けてしまいます。

廃棄物の処理には費用がかかります。この費用を賢く抑えて安く済ませたいですが、家屋解体は人生で何度も行うイベントではないため、なかなか情報収集が難しいです。この廃棄物処理費用を抑える方法や、より賢く廃棄物処理を行う方法について、事前の知識を持っておくことが、家屋解体のスマートな対応につながります。

経済的により賢い家屋解体の秘訣や、廃棄物についての捉え方から注意点、使えるサイトなどについて紹介していきます。

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廃棄物には2種類ある

廃棄物は2種類に分類することができます。一つは産業廃棄物、もう一つは一般廃棄物です。この分類をきちんと把握することが肝要です。

産業廃棄物

産業廃棄物とは、事業活動に伴って生じた廃棄物のことで、20種類が法律で決められています。主に再資源化、つまりリサイクルを目的として決められ、適正に処理することが求められています。

産業廃棄物の定義

産業廃棄物についての定義や20種類の廃棄物は、廃棄物の排出抑制と処理の適正化によって、生活環境保全と公衆衛生向上企図を目的とした法律、「廃棄物の処理及び清掃に関する法律(昭和45年12月25日法律第137号)」によって、明確に決められています。この法律、通称「廃掃法」の第2条4項には、下記の内容の記載があります。

事業活動(営利目的の経済活動のこと)に伴って出たゴミの中で、20種類の指定された廃棄物は、産業廃棄物である。

参考:廃棄物の処理及び清掃に関する法律

「事業活動(営利目的の経済活動のこと)」について、家屋の解体工事は解体業者が行うので、これに該当します。そのため、解体工事で発生するゴミなどは、産業廃棄物と言えます。

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20種類の産業廃棄物

20種類の指定された廃棄物とは、下記のものを指します。

  • 燃え殻
  • 汚泥
  • 廃油
  • 廃酸
  • 廃アルカリ
  • 廃プラスチック類
  • ゴムくず
  • 金属くず
  • ガラスくず、コンクリートくずおよび陶磁器くず
  • 鉱さい
  • がれき類
  • ばいじん特定の事業活動に伴うもの
  • 木くず貨物の流通のために使用したパレット等
  • 繊維くず
  • 動植物性残さ
  • 動物系固形不要物
  • 動物のふん尿
  • 動物の死体
  • 以上の産業廃棄物を処分するために処理したもので、上記の産業廃棄物に該当しないもの(例えばコンクリート固型化物)

参考:産廃知識 廃棄物の分類と産業廃棄物の種類等

おおよそ、普通の家庭ゴミとして出るようなものではないことが分かると思います。このような廃棄物が事業活動の中で発生した場合、産業廃棄物として処理されます。

一般廃棄物

一般廃棄物とは、一般家庭の日常生活に伴って生じた廃棄物のことです。ざっくりですが、「産業廃棄物以外の廃棄物」と説明できます。

燃えるゴミや、燃えないゴミ、粗大ゴミなどの通常の家庭ゴミ、トイレから出たし尿などがこれに分類されます。

廃棄物処分は解体業者に依頼するか自分で処分するか

家屋を解体した時の廃棄物の中で、解体業者に処分してもらうと費用が安く済むものと、自分で処分したほうが費用が安く済むものがあります。このポイントをきちんと把握していることが、より賢い家屋解体廃棄物処理の知恵となります。

自分で処分したほうが賢いもの

一般廃棄物については、自分で処分したほうが賢いです。ご存じのとおり、ゴミの日に回収してもらえるものは、無料で処分できるためです。行政のインフラをしっかり利用しましょう。

廃棄物の量が多すぎる場合は注意

家屋の中に、不要なものがたくさん溜まってしまっていて、自分で処理できる規模を超えている場合は、自分で対応するよりも、業者に依頼したほうが良い場合もあります。

一般廃棄物だからと言って、必ず自分で処理しなくてはならないということはないので、状況を柔軟に捉え、臨機応変に考えて、適切な処理ができるようにしましょう。

資源ゴミの回収には注意

雑誌やガラス、缶や瓶、衣類や段ボールなどの資源ゴミの処理については、日程面での注意が必要です。これらはゴミの回収日が多くないので、解体日のスケジュールとの兼ね合いをみて、家屋を解体する日までには、余裕をもって処分するようにしましょう。

なお、布団や大きめの可燃物については、一般的には粗大ごみとして処分費用がかかります。ただし地域によっては、無料で処分してくれるところもあるので、各自治体の情報を参照するとよいでしょう。

家電製品

エアコンや暖房器具、電子レンジやガスコンロ、蛍光灯やテレビ、冷蔵庫、洗濯機などの電化製品は、解体よりも前に、取り外しなどをして処分をする必要があります。これらも一般廃棄物なので、個人で処分をしたほうが安く済みます。

解体工事業者は、出るゴミを産業廃棄物として処理する経路で、ビジネスモデルを構築しているので、一般廃棄物処理は余分に費用がついてしまうのです。なお、電化製品については、各電気店へ依頼することで、家電リサイクルの対象として引き取ってもらうこともできるので、そちらもうまく利用するようにしましょう。

解体業者に処分してもらうほうが賢いもの

解体業者に処分してもらったほうがよい廃棄物は、解体の時に出る廃棄物と分類が同じものと考えるとわかりやすいです。

例えば、家屋の柱は木製の場合が多いですし、風呂やトイレ、キッチンにはプラスチックや陶器、金属が使われていることが多いです。これらの材料で作られたものなら、解体業者に処分をお任せしましょう。具体的な例示は下記です。

タンス・机・テーブル・棚などの木製家具

解体時には木くずが発生します。木材で作られた家具は、それらと一緒に処分が可能です。そのため、タンスやテーブルを処分しようとしようとすると、粗大ゴミになりますが、解体業者へ依頼すれば自分で出さずに済みます。もちろん、あまりに量が多すぎると別途料金発生となってしまうため、注意しましょう。

プラスチック製品、金属製品

プラスチックや金属については、中間処分場へ持ち込んで、リサイクルをしてもらいます。ただし、解体時に発生するプラスチックや金属などの廃棄物と一緒に、廃棄することができます。

大きなものは、自分で処理する際の費用と違いがあるか、解体業者に相談してみるとよいでしょう。解体業者は処分量に応じて、段階的に処分費用が決まる形式で対応をしているところが多いので、処分量に余裕があれば、対応してもらえることもあります。

廃棄物費用の一括見積もりについて

実際に解体時の廃棄物をどうするか考える際に、多くの業者に見積もりを依頼することは、かなりの手間がかかってしまいます。

しかし、イエウールならそういった時間のかかる対応を省略し、一括見積もりを行うことが可能です。廃棄物関連の処分費用を含めた、見積り段階での比較検討、業者への詳細確認など、用途に合わせて利用を検討してみてください。

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廃棄物処分費用は節約できる

家の中の一般廃棄物について、不要なものであれば家屋解体時に、一緒にがれきにしてもらえばよいと考えがちですが、それは解体業者には対応できません。なぜなら、法律で各種のゴミを適切に処分して、再資源化を行うことが義務づけられているためです。

産業廃棄物と一般廃棄物が混ざってしまったがれきは、分別やリサイクルが困難になってしまいます。そのため、基本的に解体業者が家財道具が残ったままで、解体工事を行うことはありません。ここでは、自分で一般廃棄物を処理するにあたって、その費用を節約する方法について説明します。

家具やベッドを一般ごみとして出す方法

タンスやベッドを普通に処分しようとすると、粗大ごみになってしまいます。しかし、自分で細かく解体してしまえば、木片や鉄くずと同じなので、燃えないゴミや資源ゴミ、布などは燃えるゴミとして、自治体に回収してもらうことができます。

解体可能な家具としては、タンスや棚などの木製家具、スチールベッド、マットレスなどがあります。木を切るのこぎり、鉄を切る用の金のこぎり、ペンチ、カッター、ドライバーなどの道具を駆使して、解体をしましょう。ものによっては技術や力が必要だったり、刃物を使うことでケガをする危険もあるので、安全には十分に注意をしてください。

買取ショップやネットオークションを利用する方法

不要なもので転売が可能なものは、買い取り業者を利用する方法もあります。古本屋古着などは、買い取り業者も多数あるので、ネットで探してみるとよいかもしれません。売ってしまえば、費用がかかるどころか、逆に収益になる場合もあります。

また、ヤフオクやメルカリなどのネットオークションや、ジモティーなどの地域特化の無料掲示板を利用して、誰かに直接売ったりあげたりすることでの処分も、良いアイデアです。さらに、不要品買取サービスを利用することで、家具や電化製品を引き取ってもらえます。

注意点としては、トラブルに巻き込まれないようにすることです。ここで紹介しているのは「捨てる」「処理する」という行為ではなく、「売る」もしくは誰かに「使ってもらう」というものなので、不用意に他者と関わることでのトラブルには、十分注意してください。とくに、金銭面では気を付けましょう。

自治体に粗大ゴミとして出す

費用はかかりますが、最も安心・安全なのは、自治体に粗大ゴミとして出す方法です。自治体によって多少の違いはありますが、下記の手順で粗大ごみを引き取ってもらうことができます。詳細については、各自治体に確認してください。

  • 自分の住まいの自治体に、粗大ごみ回収依頼し、ゴミ回収日時を確定する
  • 自治体が指定している取扱店(コンビニやスーパーなど)にて、ゴミ処理券を購入する
  • ゴミ処理券に、必須事項(氏名等)を記入する
  • ゴミ回収当日の指定時間前に、対象の家具を運んで引き取ってもらう用意をする

回収費用の相場として、ベッドは1,000~1,800円、タンスは300~2,500円ほどです。下記の注意点を参考に、計画的に処理を行うことを心がけましょう。

  • 回収日まで期間があるので、捨てようと思ってもすぐ捨てられない
  • 解体日時と兼ね合いを持って、回収日を決める必要がある
  • 冷蔵庫やテレビなどのリサイクル用品は、引き取ってもらえない

解体工事での廃棄物に関する注意点

解体業者が、産業廃棄物を処理する場合には、「産業廃棄物収集運搬業許可」という、都道府県知事と一部政令市長の許可が必要になります。また、施主から業務委託されて一般廃棄物を扱う場合には、「一般廃棄物収集運搬業許可」という市町村長の許可が必要になります。

つまり、解体業者は無届で廃棄物の処理をすることはできないということです。不法投棄など、社会問題になるようなことを行う解体業者は、残念ながら存在しています。モラルを考え、しっかりとした解体業者を選定するようにしましょう。

業者選定について

家屋の解体をそう何度も行うことはないので、しっかりとした業者選定は、どのように情報を集めればよいのかなど、難しい点も多くあります。許可をきちんと受けているかどうかを一社一社調べていくことも現実的ではありません。イエウールであれば、一括できちんと許可を得た業者を選定することができます。ぜひ、利用してみてください。

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解体費用節約のために一般廃棄物の処分方法を工夫しよう

解体費用の節約のためには、廃棄物の種類を知る必要があります。廃棄物には、産業廃棄物と一般廃棄物の2種類あり、どちらの廃棄物も家屋解体時に発生します。ポイントは、一般廃棄物をいかに処理をするかという点です。方法として、産業廃棄物として解体業者に処理をお願いする、一般廃棄物として自分で処理をするなどがありますが、状況によってどちらの対応が合理的なのかは変わってきます。自分の状況にあったより賢い方法を考えてみてください。

とくに、「一般廃棄物として自分で処理をする」「廃棄物とせず誰かに売ったりあげたりする」を、いかにうまく行うかが、費用削減のコツです。なお、自分の体を動かしたり、誰かとやりとりをしたりすることになるので、お金を払って処分するほうが賢いということにもなりかねません。

しかし、工夫を凝らして自分に合った方法を模索することは、とても健全な行為ですし、何か新しい発見があるかもしれません。肯定的にとらえて、新しい生活のために何らかの行動をとってみると良いでしょう。

解体工事で一括見積もりができるヌリカエ

家を解体したときに出る産業廃棄物の処理は、自分での処理は不可能なので、業者に任せるしかありませんが、どの業者が自分にとってベストなのか選別することは、なかなか難しい課題です。各地域をまたいでリフォームや解体工事についての情報を掲載しているイエウールなら、その地域の解体業者について一括での見積もりをすることができます。自分で何社もまわって見積もりをとっていく必要がないのでとても有用です。ぜひ一度、のぞいてみてご活用ください。

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