建て替え費用はどのくらいかかる?相場や流れも解説

  • 【更新日】2023-12-18
建て替え費用はどのくらいかかる?相場や流れも解説

住んでいる家が老朽化し、ライフスタイルに合わなくなったときや、中古で手に入れた家がそのままでは住めなくなったとき、「建て替え」という選択肢があります。

今回は、建て替え費用の相場や内訳について解説します。

Point
  • 建て替えの費用相場は、30坪で3000万円前後、40坪で3500万円~4500万円前後
  • 建て替えの費用には、建築費以外にも解体費や登録免許税などなどの税金がかかる

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建て替え費用の相場

国土交通省が発表した「令和3年度住宅市場動向調査報告書」によると、建て替えにかかる費用の平均は3299万円でした。

ただこれはあくまでも目安で、建て替える前の建物の状態によっても費用が変動する点は留意しておきましょう。

建て替え費用の変動要因について、もう少し掘り下げます。

坪数(20坪・30坪・40坪)による違い

建て替え費用の相場は、物件の坪数によって異なります。

業者によって価格は大きく異なりますが、20坪で1500万円から2500万円、30坪で3000万円、40坪で3500万円から4500万円程度が目安です。

20坪と30坪はコンパクトな工事で済むため、1500万円から3000万円で建て替えが可能です。一方でより広々とした40坪の住宅は、コストは高くなりますが、キッチンやリビングを広く取れるのが特徴といえるでしょう。

建物の階数による違い

平屋建ての場合、メンテナンスコストの削減や動線の簡素化が可能です。しかし、平屋専用の材料がないため、一般に2階建てよりも建て替えコストが高くなります

特に、平屋建ての建物を多層階に建て替える場合、コスト的に厳しくなるケースが多いです。

また、3階建ての建物は2階建ての建物より面積が広いので、建て替え費用も高くなります。

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建て替え費用の内訳

 

建て替えにかかる費用は大きく分けて、①解体費用➁新しい家の建築費用③税金などの諸費用、④仮住まいなどのための引っ越し費用の4つがあります。

①解体費用

建て替えを行う際にはまず、古い家の解体が必要です。

以下は解体時にかかる費用と相場の価格表です。

構造 1坪当たりの解体費用相場 30坪の家の費用相場
木造 3万~5万円 90万~150万円
鉄骨造 3.5万~6万円 105万~180万円
鉄筋コンクリート造 4万~8万円 120万~240万円

木造、鉄骨、鉄筋コンクリートなど、建物の構造によって違いがあります。

解体業者に直接依頼する場合と、建築業者と一緒に依頼する場合の2種類があります。

建築会社(ハウスメーカーなど)と同時に申し込むメリット(後々のトラブルを防ぐため)を説明すると、建築中に発生する基礎や下地の問題など、予期せぬトラブルにも解体専門業者が想定できるためです。

このような解体の依頼には、通常90万円~150万円程度の費用がかかりますが、これは家屋の解体のみの見積もりで、車庫やブロック塀などの解体、庭木の撤去・移植には別途費用がかかります

➁新しい家の建築費用

建築費用は住宅本体の工事作業と材料費のこと。新しい家の建築費用は、家の構造や使用する建材、建築を依頼するハウスメーカー(業者)によってかなり幅広いでしょう。

また、坪当たりいくらという金額設定をしている業者もあります。大まかな目安としては、一坪あたり約70万~90万円が相場になります。この場合は、40坪ほどの家を建てる場合には、2800万〜3600万円ほどが建築費用として発生します。

ただし業者によっては、外装工事やインフラ整備に伴う工事が含まれていないこともあります。金額が数百万円といった規模で変わってしまうことがあるため、事前に必ず確認を取りましょう。

③税金などの諸費用

建て替えを行った際に必ず必要となる諸費用には、以下のようなものがあります。

  • 印紙税:課税文書を作成する際に納付しなければならない税金
  • 登録免許税:所有権を登記するための税金
  • 不動産取得税:土地や建物を購入したときに課される税金
  • 火災保険・地震保険料:家の大きさや構造、補償額によって変わる

④仮住まいなどのための引っ越し費用

建て替え工事中の仮住まいは、セカンドハウスを持っていたり、知人や親戚の家に一時的に住んだりしていることが認められている場合を除き、ほとんどの場合必要です。

建て替え工事は半年を超えることも珍しくないため、施工中の仮住まいについてきちんと考えておきましょう。

  • 家賃
  • 敷金・礼金
  • 仲介手数料
  • 引っ越し代
  • ハウスクリーニング代

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建て替えとは何をするの?

出典:山下建設

建て替えとは、既存の建物を基礎から取り壊し、その土地に新たな建物を建設することです。

リフォームは、既存の建物を基礎など活用できる部分を残しながら増改築し、建替えは、土地を整地して新しい建物を建てることをいいます。

建て替え、リフォームの言葉を区別することで、あるプロジェクトに必要な工事の範囲を理解することが重要です。

建て替えは、通常、施設の全体を解体して、元の建物とは異なる設計やレイアウト、新しい材料、構造上の工夫をして建て直す必要があるでしょう。

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建て替えの流れ

これから、家を建て替える際の流れを紹介していきます。

計画の立て方から、業者の選定や資金調達、建設期間中の仮住まい探し、解体から測量・地盤調査、そして新築工事まで、各ステップに分けて解説します。

Step1:建て替えの計画

家を建て替えることが決まったら、まずは家を建て替えるための計画を立てることが大切です。

実際に行動を起こす前にしっかりとした計画を立てておくことで、複雑な工程をスムーズに進めることができます。

家の建て替えを計画する際には、建て替えの目的と優先順位を明確にすること、そして建て替えのための資金計画を立てることの2点に留意しましょう。

Step2:業者選びとプラン作成依頼

建物を解体する際は、1社の解体業者と即決するのではなく、複数の解体業者に連絡し、見積もりを依頼しましょう。

解体業者によっては、解体自体の料金は安いが調査費用が高いところや、解体費用は高いが作業日数が短いところもあるので、必ず数社に問い合わせて、納得のいく工事をしてもらうようにしましょう。

しっかりと下調べをし、適切な質問をすることで、最も納得のいく決断ができるはずです。

様々な企業の料金や作業内容などについて十分な理解を得ることは、解体業者を選択する際に最良の選択をするのに役立ちます。

Step3:業者に業務委託の締結

複数の建築会社から間取り図や見積もりをもらい、検討した結果、家の建て替えを依頼する会社を1社に絞ります。

会社が決まったら、その会社と「工事請負契約」を結びます。

工事請負契約書には、家の設計図、仕様書、価格、工期などが記載されています。工事請負契約は、法的拘束力のある契約ですので、軽く考えてはいけません。

契約書にサインする前に、間取り図と見積書を十分に検討し、修正が必要な場合も考慮に入れてください。

契約書に記載されているすべての条項を確認し、未締結の事項がある場合は、契約前にその旨を開示することが重要です。

このような不完全な条項は、不測の事態が発生したときに争点となる可能性があります。

そのため、契約前に詳細な打ち合わせを行い、図面や仕様書について詳しく説明することが必要です。

すべての質問に答え、必要な変更を加え、合意が得られれば、最終的な建設図面が決定し、契約を締結することができます。

Step4:資金の調達

住宅を建て替える場合、ほとんどの方が住宅ローンを借りて資金を調達します。

「工事請負契約」を締結する前に、複数の金融機関を検討し、住宅ローンの審査に通るかどうかを確認することが賢明です。

「工事請負契約」を締結した後、選択した金融機関に正式な申込書を提出しますが、住宅ローンの融資実行時期、ローンの支払い開始時期、つなぎ融資の金額などを確認しておくことが重要です。

建設会社への支払いは、住宅が完成した時点で全額を支払うという形ではありません。

支払いスケジュールは、工事契約書に詳細に記載されており、「契約時」「工事開始時」「第一期工事完了時」「中間金」「工事完了時」など、各段階での支払い時期がまとめられています。

住宅ローンを利用して各段階の支払いをする場合、表示登記や抵当権の設定が完了しないとローンが実行されないため、建設会社に支払いが行われる前に、まず住宅ローンの利用が可能かどうか審査することが賢明です。

なお、工事開始時や中間金など住宅の引き渡し前に支払う資金がない場合は、「つなぎ融資」というローンを組むことも可能なため、資金計画を銀行と相談しておきましょう。

Step5:​​建て替え期間の仮住まいを探す

現在居住している住宅を建て替える場合、施工会社を探し、見積もりを提案し、建て替え契約を結びます。

建替契約締結後、仮住まいをし、工事を開始します。工事終了後、仮設住宅を退去し、元の住宅に入居する流れです。

一般的に仮設住宅は、建替え工事開始の約1週間前に入居し、工事終了後約1週間後に退去します。

仮設住宅に住む期間は、工事の規模によって異なりますが、半年から1年程度といわれています。

仮設住宅は、限られた期間の避難所として必要な特定の住宅条件を守る必要があるため、予想以上に探すのが難しいケースが多いようです。

賃貸物件の多くは2年契約で、半年から1年の契約には対応していないことが多く、クライアントは代替案を探さざるを得ません。

同様に、ペットを飼っている場合は、ペットと一緒に住める物件を探さなくてはなりません。

古くなったり、通学・通勤に不便になったりした住居に、一時的にでも住むことはストレスになります。

住居を確保するのは大変なことですが、自分の希望に合った住居を確保することは、転居に伴うストレスを軽減するために大変有効です。

より理想に近い住まいを確保するためにも、早めに仮住まい探しを進めてください。

Step6:​​解体から測量・地盤調査

解体が完了したら、地盤調査を行います。

地盤調査とは、その土地の地盤の強さを調べるための調査です。

調査の際、専門家は土壌の深さや有機物含有量、考古学的遺物などの情報を得るほか、以前の土地利用や地域の気候変化などの要因も調べます。

調査結果、土壌の種類、土地の歴史などをもとに、地盤の専門家や建築家が地盤改良の必要性の有無やその方法について検討します。

地盤改良の方法としては、地盤の安定化、埋め戻し、砂利敷きの追加などが考えられ、調査の結果に基づいて決定されます。

地盤調査は必ず行いますが、調査結果によって地盤改良を行う場合と行わない場合があるでしょう。

表土の除去や清掃などの準備とそれに伴う工程に2~3日、実際の工期は工事の種類にもよりますが、3~6日程度です。

Step7:新築工事

新築住宅の建築費用の相場は、住宅の構造、建材、建築を依頼するハウスメーカーによって大きく異なります。

一般に、鉄骨造や鉄筋コンクリート造は木造よりも高価であり、また、建設する家の階数や道路へのアクセス状況によっても費用は変わってくるでしょう。

延べ床面積30坪の家を坪単価60万円で建てた場合、建築費は1,800万円となります。

ハウスメーカーによっては、本体工事以外のインフラ工事や外構工事などの別途(付帯)工事の費用が坪単価に含まれる場合と含まれない場合があるでしょう。

別工事(付帯工事)が坪単価に含まれていない場合は、別工事(付帯工事)費用を算出します。

別途(付帯)工事費の目安は、本体工事費の30%が一般的です。

このように、坪単価の算出方法については、事前に業者に問い合わせておくことが大切です。

これを理解しておけば安心ですし、後で驚くような事態も避けられます。

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建て替え費用のまとめ

本記事では、家の建て替え費用や建て替えの流れなどを中心に解説してきました。

建て替えにかかる主な費用は以下の通りです。

  • 解体費用
  • 新しい家の建築費用
  • 税金などの諸費用
  • 仮住まいなどのための引っ越し費用

建て替えを後悔なく行うためには、相見積もりをとりベストな業者を探すことが大切です。ただし数多くの業者の中から選ぶのは非常に大変で、かつ時間がかかってしまいます。

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また、リフォームと建て替え費用を比較したい方は、こちらの記事も参考にしてください。

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