「外壁塗装をしている時にムラができてる・・・大丈夫なの?」
外壁のムラとは、塗装時に色が部分的に不均一であり、色が一定でなくまだらに見えることです。
また、塗料を塗る時の技術や使う塗料そのものが原因となることもあります。
さらに、外壁のムラは劣化が原因であることも多く、ヒビが広がり耐久性に問題が生じることもあります。
今回は外壁にムラを見つけてしまった方へのために、「外壁のムラの原因」や「外壁のムラを放置する危険性」や「外壁塗装中にムラを見つけた場合どう対処してもらえばよいか」などを基準に、外壁塗装ムラの5つの原因をまとめました。
※後半は、業者に外壁塗装を依頼した後のムラなどの不具合の対処法もあわせて解説しています。
住宅相談統計の推移からわかる不具合の多さ
近年の、住宅リフォームにおける相談件数は年々増加傾向にあります。
出典:「住宅相談統計年報2018 相談件数の推移」(住宅リフォーム・紛争処理支援センター)
そのうち、専門家への施工による相談は、不具合によるものが群を抜いて多くなっています。
出典:「住宅相談統計年報2018 相談件数の推移」(住宅リフォーム・紛争処理支援センター)
近年、インターネット販売等の小売業者や、様々な業者がネットによってリフォーム業を取り扱い、顧客へリフォームを提供する商流もあることで、業界に多様化が進んでいます。
また、株式会社設立の資本金が少なくて済むようになったことで、会社として事業をおこなうハードルも低くなっています。
その中で、いい加減な業者に塗装工事を依頼してしまうと後々ご自身の建物に不具合が出てきてしまいます。
外壁に塗装ムラなどの不具合が生じてきしまった場合は、まずはムラになった原因と対処法を知ることが大切です。
以下に、外壁にムラができる原因と対処法を解説していきますので、早速みていきましょう!
外壁塗装ムラ5つの原因
塗装ムラはどのような原因で起こってしまうのでしょうか。ここでは考えられる5つの原因をご紹介します。
原因1|下塗りによるムラ
外壁の下塗りをしていない。また不十分である場合は、サイディングなどの下地に塗料が吸収されることがあり場所によっては色ムラが生じます。
また、下塗りをする時に外壁下地の状態をよく確認することも大切です。状態によっては、1度の下塗りでは十分ではないことがあります。
下塗りの大きな役割は上塗り、中塗りと壁を接着させることです。
つまり、下塗りがしっかりとしていないと、上塗りをする時の塗料がムラができてしまうことがあります。
下塗りにはムラができないようにする、吸い込み止めの役割もあります。
参考記事:上塗りとは?外壁塗装に欠かせない上塗りの役割と、他の工程との違いを解説
原因2|塗装業者の技術不足によるムラ
塗装をする技能士の技術が十分でないと、塗装ムラにつながることがあります。
均一にローラーなどを使って塗ることができなければ、ムラへとつながってしまうのです。
また、
ローラーに下塗り材を含ませてしっかりと縦、横、最終的にならしていくように塗料を配りながら塗装しないと、塗料の濃い場所と薄い場所に分かれてムラになってしまいます。
ある程度のムラは、人の手によって行うのでできてしまいますが、ひどい場合は技術が足りない。ということが分かってしまいます。
下塗り材について詳しく知りたい場合は以下の記事をご覧ください。
原因3|塗料の乾燥不足によるムラ
塗装した箇所が乾燥しているかどうかは、素人が見てもなかなかわかりづらいものです。
プロであっても、完全に塗料が乾燥したかどうかを判断することは容易ではありません。
見た目ではわかりづらく、使った塗装の種類や気温、風通しなど条件によって乾燥するまでの時間は大きく異なってくるため、乾燥したかどうかの判断は経験が必要となるのです。
乾燥していないと、本来の塗料の役目が果たされず、塗装のムラなどの原因となるのです。
原因4|下に塗った塗料が見えてしまうムラ
塗装する時は、下塗り、中塗り、上塗りといった大きく三つの工程に分かれています。
この行程と工程の間に十分な乾燥時間を確保する以外に、中塗りと上塗りは同じ塗料を使う必要があります。
これは中塗りが上塗り剤を補強する目的で行うためです。
しかし、ここで中塗りと上塗りで違う塗料を使ってしまうと、外壁にムラが生じてしまいます。
通常はあり得ませんが、濃い色を中塗り、薄い色を上塗りにすると、その後何度塗っても透けてしまうケースがまれにでてきてしまいます。
ただ、このムラの原因については、塗装業者の技術力である程度カバーできることと、中塗りと上塗りの色を変えるとムラになる。
と、はじめから提案してくる業者には注意が必要です。
原因5|塗料の選定間違いによるムラ
使用した塗料が塗料粘度が十分でない、高沸点溶剤が多すぎるなど塗料の問題でも塗装ムラへとつながります。
また、吹き付け塗装などをおこなう場合は、吹き付けに使う塗料の量を調節する必要があるなど、それぞれ塗装をする場所によっても、選ぶべき塗料が異なってきます。
それぞれ塗料には、1メートル平方で使うべき量が記載されています。
塗料が多すぎても、少なすぎてもムラなどの原因となってしまいます。
見積もりをする時に使う予定の塗料の量やメーカー名は必ず確認するようにしてください。
外壁のムラを放置する危険性
外壁のムラを放置しておくと危険な理由として、
なぜ、定期的に外壁の塗装をやり直す必要があるのかを考えることが大切です。
外壁の塗装をする目的は、塗料などで見た目がきれいになるように塗るだけではありません。
塗装工事の本来の目的は、きれいに見せることではなく、建物のメンテナンスし少しでも長持ちさせることになります。
建物の外壁は、常に雨や紫外線など色々な要因により、劣化し続けてしまいます。
そのため、防水力が弱まってしまい、雨漏りなどにつながるのです。また雨漏りだけでなく、内部の木材の腐食にもつながることにより耐久性が落ちてしまうのです。
しかし塗装はプロに任せることがほとんどなのですが、良し悪しは素人ではなかなか判断することができません。
そして、外壁のムラを放置してしまうと、雨風や太陽光による紫外線のダメージをカバーしきれなくなったり、ムラがあることで塗料の本来の耐久力を保てなくなってしまいます。
業者に塗装依頼した後のムラの対処法
外壁のムラが起こる原因は、上記に記載した通りの5つが主な要因です。
もし、外壁塗装工事中にムラが生じてしまった場合は、原因をしっかりと特定して対処していく必要があります。
塗装工事後すぐに下地の状態が透けていたり、仕上がり後の塗料の濃い場所薄い場所がはっきりと見て取れる場合は、業者による施工の不備があった可能性が高くなります。
施工の不備があったとみなされた場合は工事のやり直し、または不備が起きた個所の修正をかけられるケースがあります。
塗装業者の場合、すぐに外壁のムラであることを認めなかったり、逆にムラではないことをしっかりと説明してくれる場合もあります。
また、足場解体工事をすぐにせかすような業者も注意が必要です。
足場解体後は、なかなか手直しすることが難しくなってしまいます。
忙しくても、解体日は足場のネットを外した後は、足場が組んである状態で外観の点検と確認をおこなうことが大切となります。
もし、どうしても自分で判断がつかない場合や、外壁のムラについて施工不良を認めてくれない場合は消費者センターなどの第三者機関に相談することをおススメします。
基本的に消費者相談センターは、前述の記載の通り専門家に相談できるようになっていますので、早め早めの対処を心がけていくようにしましょう。
下記に相談できる時間帯、リンクを貼っておきますので参考にしてみてください。
ホームページは下記から入れます。↓↓
まとめ
いかがでしたか?今回は外壁塗装のムラの原因を5つご紹介させていただきました。
ムラが施工不良によるものかどうかを見極めるのはなかなか難しいものとなりますが、しっかりと相談できる安心な機関もありますので、迷ったら相談してみることも大切です。
また、業者は真摯に対応してくれることのほうが多いので、まずは業者に確認してみても良いでしょう。
もし、理由が明確でなかったり、各工程の説明が不十分なまま施工をしている場合は注意しましょう。
しっかりとご自身の塗装工事が満足のいくように、お互いに気持ちのいいリフォームをできることを少しでも手助けできる形になれば幸いです。
参考サイト
住宅リフォーム・紛争処理支援センター
独立行政法人国民生活センター