自分で修理できる?屋根の雨漏り修理方法と費用について

  • 【更新日】2023-05-22
屋根の雨漏り修理の方法と費用

雨の日のたびに屋根から起こる雨漏り。

修理したいけど、お金や手間がどのくらい必要か分からなくてそのままになっていませんか?

本記事では、屋根からの雨漏りの原因と止め方を明らかにした後、一番安くきちんと直せる方法を解説します。

Point
  • 屋根の修理は素人には危ないのでおすすめできない。DIYは自信がある場合のみ
  • 屋根材の修理なら1万5,000円~6万円が目安
  • 屋根棟なら15万円、天窓なら5万円、雨樋なら3~10万円

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小林成光(コバヤシマサミツ)さんのプロフィール写真 監修者:外装劣化診断士 小林 成光

600件以上の現地調査を実施する過程で得た専門性を生かし、日本発のネット見積もりシステムでビジネスモデル特許を取得。ヌリカエにて、外装工事の専門家として、顧客・加盟企業のサポート・コラムの監修に従事。 ▼略歴・プロフィール
「監修者|小林 成光(株式会社Speee)」

屋根の雨漏りはどこまで自分で修理できる?

屋根の雨漏りは自分で直せるものなのでしょうか?

結論から言うと、屋根工事は安全の確保が難しいため、住人が自分で行うのはあまりオススメできません

行うとしても、あくまでも応急処置レベルにとどめておきましょう

コーキングなどで穴をふさいで応急措置をする

応急措置として、雨漏りをしている箇所に、コーキングなどで穴をふさぐ方法があります。

今すぐ、雨漏りを止めたい場合は簡単に止める期待は持てますが、あくまでも一時的な応急措置に過ぎません。

自身で雨漏りを応急措置した後は、必ず業者に依頼し、雨漏りしている箇所の追求と修理依頼を強く推奨します。

雨水の出口なら自分で直せることも

一方、雨水の侵入口である屋根の修理ではなく、室内側の雨水の出口ならばDIYで直せる場合が多いでしょう。

ただし雨漏りの出口だけを塞いでも、雨水の侵入自体を止められるわけではありません

その後に別の箇所から雨漏りしたり、家の内部の腐食が早まるだけで、おそらく解決にはならないでしょう。

そのため、雨漏りの悪化を避けるなら雨水の侵入口の特定と修理は必須になります。

最終的な屋根の修理はプロでないと難しい

屋根からの雨漏りを直すには、原則修理業者による屋根の工事が必要です。
屋根の工事は専門性が高く、高所作業の危険もあるため、住人自ら行うべきではありません

ただし本記事では、DIYに自信がある人、リスクを承知で自分で修理したい人、陸屋根など比較的安全に作業可能な家の形へ向けて、次章以降で自分で直す方法も解説しました。

【原因別】屋根の雨漏りの修理方法

屋根には表面の屋根材だけでなく、取り合い部分の棟、採光のための天窓、屋根についた雨樋など多くの部位があり、それぞれ修理方法が異なります。
また、傾斜のない陸屋根の場合も工事の種類が変わります。

屋根材の修理

屋根修理業者を呼んで、屋根材の部分差し替えやズレの補正作業を行い雨漏りを止めます。
スレートや瓦などの屋根材に破損・脱落・強風による消失があって雨漏りしている場合に行います。
なお、屋根材をチェックするために屋根に自分で登るのは危険なので、くれぐれも行わないでください。

屋根棟の修理

屋根の棟板金は、15年前後で浮きや釘のゆるみが起こり、雨水の侵入口となりやすい部位です。
棟だけでなく、屋根の谷、破風、ケラバなどの取り合い部分が原因だった場合は、屋根修理業者を呼んで板金交換や修理作業を行います。

屋根にある天窓の修理

天窓(トップライト)

天窓の施工ができる屋根修理業者を呼び、パッキンの交換作業を行います。

階段部分などで採光のために天窓(トップライト)が設置してある場合、雨水の侵入経路も天窓がもっとも疑われます。

雨樋の修理

雨樋の劣化や破損が原因で水があふれ雨漏りの原因となっている場合は、一部ないし全部の交換を行います。

陸屋根の修理

陸屋根・屋上のイメージ

陸屋根の床面の防水層を新しくする工事により、雨水の侵入を解消します。
陸屋根には水が溜まりやすく、また人の通行もあるので、10年程度を目安に防水層のメンテナンスが必要です。

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屋根の雨漏り修理に必要な道具

屋根の雨漏り修理に使える道具には、以下のようなものがあります。
いずれもホームセンターやネット通販などで購入可能です。

コーキング剤

セメダイン「編成シリコーンシール」

コーキング(剤)とは、屋根や壁のひび割れに注入するための充填剤です。
別名で「シーリング」と呼ばれることもあります。

コーキングには多数の種類がありどれを買えばよいか迷ってしまいますが、屋根の場合は、あとから塗装が可能な「変成シリコン(変成シリコーン)」のコーキングを選ぶとよいでしょう。
以下に種類ごとの特徴と使い分けを解説します。

コーキングの種類 特徴 価格 代表製品
変成シリコン 乾燥後に塗料がのる。屋根や外壁向き 666円~ 変成シリコーンシール 多用途 SM-112(全6色)
シリコン 乾燥後はゴム状に。サッシ・目地・配管周り向き 484円~ シリコーンシーラント 8060(全8色)
瓦用 日本瓦など陶器系素材を接着可能 555円~ 瓦用 シリコンシーラント 330ml(全6色)
レクセル 乾燥後に透明になる。多用途 945円~ サシュコ レクセル クリア

コーキングガン

コーキングガン

コーキング剤を容器から打ち出すために必要な道具です。
コーキング剤は素手ではきれいに絞り出しにくいため、しっかり修理するにはコーキングガンが必要です。

ネット通販やホームセンターで900円程度から購入可能です。

プライマー

シリコーンシールプライマー

コーキングと塗装面の密着性を高めるため、あらかじめ塗る下塗り材です。
コーキングごとに適した商品があります。使用時は刷毛を使って塗ります。

マスキングテープ

コーキングを注入する際、はみ出してもいいように周囲に張るテープです。
100円ショップでも購入可能です。

防水テープ

屋根の穴やヒビに貼り付けて水の侵入を止めるテープです。
セロハンテープやガムテープなどより、水を通しにくく、濡れた場合も剥がれづらいのが特徴です。

穴を塞ぐ用途だけでなく、ブルーシートやルーフィングなどを屋根に固定する場合にも役立ちます。

防水テープは、コーキングよりも簡単に補修をすることができるのがメリットですが、費用が割高になることと、接着面を選ぶことがデメリットです。

防水ブチルテープ

防水ブチルテープ

合成ゴムでできた防水テープです。
上記のアルミテープよりも安価で800円前後で購入でき、色も壁に合わせて数種類あります。

防水アルミテープ

防水アルミテープ

下記のブチルテープよりも耐久性に優れ、長期間貼ったままでおけるかわりに、テープの銀色が目立つデメリットがあります。
1巻1,000円前後で購入できます。

  • ただ「アルミテープ」とかかれているだけの製品には防水性がありません。かならず「“防水”アルミテープ」と表記されたものを購入しましょう。

パテ

ひび割れを埋めるセメントです。
目地ならばコーキング、セメント面(窯業系サイディングやモルタル)への使用ならばパテと使い分けるとよいです。

ブルーシート

ブルーシート

屋根のどこが雨漏りしているか絞り込めない場合は、ブルーシートで大まかな範囲を覆って水の侵入を防ぎ、業者の到着を待つとよいでしょう。
なお、雨漏りの応急処置の場合は厚みをあらわす数値が「#3000」以上のものを選びましょう。

防水伸縮シート

ファストフラッシュ(防水伸縮シート)

表面は紫外線に強い高耐候性ゴム、裏面は粘着力のあるブチルゴムでできているシートで、屋根面に合わせてカットして貼り付ける修理製品です。
「ファストフラッシュ」という商品名で呼ばれることもあります。

貼る箇所に合わせて伸縮するので素人でも作業しやすく、接着後は約20年防水性を発揮し続けます。
屋根の取り合い部分や側面など、作業が難しい箇所の修理に最適です。

価格は、100cm×14cmのもので3,740円、100cm×28cmもので5,625円とやや高価ですが、作業の手軽さと効果の高さではもっともおすすめできる道具です。

商品例

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屋根の雨漏り修理を業者に依頼した場合の費用

屋根の修理する部位によって修理費用は異なります。
修理箇所ごとの費用の相場は以下のとおりです。

修理箇所 費用相場
屋根材 1万5,000円~6万円
屋根棟 15万円以上
天窓(トップライト) 5万円
雨樋 3万円(一部交換)
10万円(全交換)
陸屋根の防水層 10万円

家が3階建て以上の場合、隣家との間隔が狭い場合などは作業用の足場代が別途15~20万円必要になる場合があります。

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屋根の雨漏り修理費用を安くする方法

工事の質を落とさず、修理費用をなるべく安く上げるには「地元業者に依頼する」ことと「相見積もりをとる」ことが有効です。

地元業者に依頼するとなぜ安くなる?

修理をハウスメーカーに頼もうとお考えての方もいらっしゃるのではないでしょうか?
一般にハウスメーカーに頼んだ場合の費用は、地元業者に直接依頼するよりも1.2~1.5倍程度高いと言われています。
その理由は、ハウスメーカーがとる中間マージンの存在です。

ハウスメーカーに頼んでも、結局は地元業者が修理に来ることになるので、施工の質は変わりません
工事の質が同じならば、中間マージンを払わずに修理をするほうが賢いと言えます。

相見積もりでなぜ安くなる?

修理工事を契約する前に、最低でも3社以上から相見積もりをとっておきましょう。
安く修理するのに、相見積もりが有効な理由はいくつもあります。

  • 業者間で価格を競わせて引き下げることが出来る
  • だいたいの費用相場がわかり、交渉がしやすくなる
  • 悪徳業者と契約する可能性が下がる

 

加えて、担当者の応対品質や相性を比べられるのもメリットです。
とくに雨漏りの修理の場合、家に人をあげることになるのでなるべく感じの良い人、相性のよい人を選ぶことは重要です。

地元業者の心当たりが少ない場合

誰でも無料で利用できる雨漏り修理の無料相談窓口 があります。
地域の優良業者の紹介を受けられるほか、修理予定の目処や予算などの心配も、経験豊富な相談員が受け付けています。

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まとめ

最後に大事な部分を振り返ってみましょう。

屋根の雨漏りは自分で直せる?

専門業者の施工がおすすめです。ですが、出口側の室内等ならばDIYで直せることも多くあります。

詳しく知りたい方は屋根の雨漏りはどこまで自分で修理できる?をご覧ください。

屋根の雨漏り修理にはどんな工事がある?

屋根の破損・ズレなどによる雨漏りなら「屋根材の修理」、取り合い部分の板金等が原因なら「屋根棟の修理」など、大きく分けて5種類あります。

詳しくは屋根の雨漏りの修理方法をご覧ください。

屋根の雨漏り修理にかかる費用はいくら?

修理部位によって異なります。

屋根材なら1万5,000円~6万円、屋根棟なら15万円、天窓なら5万円、雨樋なら3~10万円が目安です。

詳しくは屋根雨漏りの修理費用の相場は?をご覧下さい。

屋根の雨漏りを安く修理するには?

ハウスメーカーではなく地元業者に頼むこと、複数の業者から相見積もりをとって決めることが有効です。

詳しくは業者を呼ぶ場合でも、屋根雨漏りを安く修理できる?をご覧ください。

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