屋根の葺き替え費用はいくら? 見積もりで損しないコツとは!

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屋根のリフォームをするにあたって、業者から「葺き替え」という工法をすすめられることがあります。

近年の屋根リフォームでは、費用が抑えられるカバー工法が主流になりつつありますが、そもそも既存の屋根材がカバー工法に適していない場合や、屋根の経年劣化が顕著な場合には、葺き替えるしか選択肢がありません。

また、カバー工法には様々なデメリットもあるので、コストのことを抜きにすれば、葺き替えの方により多くのメリットがあります。

劣化して水分を含んだ古い屋根の上に、新しい屋根を被せてしまった場合には、後で様々な不具合が発生する可能性があるため、カバー工法に否定的な業者は少なくありません。

しかし屋根の葺き替えには、既存の屋根材の撤去や、必要によっては大がかりな下地工事が必要になるため、「どれくらいの工事費用がかかるのか」なかなか見当がつきません。
屋根葺き替えの最大のデメリットが「コスト」と「工期」なのです。

では、屋根の葺き替え費用の相場とはいったいどれ位なのでしょうか。
屋根葺き替え費用の相場や計算方法を知っておくことで、屋根工事業者からの見積書の見方や見積提示金額が妥当なのかどうかがわかります。
悪質な業者に騙されることもなく、見積もりで損することがなくなるでしょう。

そこで今回は、屋根葺き替えのメリット、デメリットや、費用の計算方法についての話を中心にご説明したいと思います。

「まずは外壁塗装の相場の基礎知識についてを知りたい」という方は下記記事がオススメです。
外壁塗装の相場はいくら?相場と見積もりが異なる理由を徹底解説!

Point
  • 費用の内訳は主に「足場代」「既存屋根材の撤去代」「新しい屋根と下地」
  • 化粧スレート屋根の場合、費用は約104~125万円
  • 断熱機能つきガルバリウム鋼板の場合、費用は約117~138万円

  • 「屋根の葺き替え費用」がインターネットで検索される理由

    インターネットに出ている価格相場は市場価格とあっているのか?

    インターネットで「屋根の葺き替え費用」と検索すると、様々なサイトの中で費用相場が紹介されています。

    一口に屋根の葺き替えといっても、「カバー工法」が既存の屋根や新設する屋根の素材が限定されるのに対し、「葺き替え」はどんな屋根でも対応が可能なので、より混乱してしまいがちです。
    そこで今回は、現在最も多く使われている化粧スレートの屋根を中心に考えてみることにします。

    実際に業者から屋根の葺き替えの見積をとると、インターネット上の金額とぴったりと一致することはほとんどありません。

    屋根工事業者が見積もりを出す際には現地調査を行いますが、見積書はその調査をもとに業者それぞれの見解を加えて作成されます。
    既存屋根材の撤去の方法、下地の傷み具合、作業の難易度、下葺き材や新しい屋根材の種類など、葺き替えの価格を決める要素は多数あります。

    既存の屋根材にはアスベストが含まれているか、下地の補修はどの程度必要になるのか、作業はしやすいか、新しい屋根材は何が最適かなど、ひとつずつ検証した上で見積書を作成します。

    こうした要素は現場により異なり、業者の見解も様々なので、リフォームの場合には複数の業者が同じ内容の見積書を提出することはほとんどありません。

    しかし過去の事例などをもとにして、目安となる金額を算出することができます。
    これらを見ることで、相場を知る上で参考にすることは十分に可能です。

    次の章では屋根の葺き替え費用を決める要素と、相場がばらつく理由について詳しくご説明します。

    「屋根の葺き替え費用」の価格に差が出る5つの要素とは?

    屋根葺き替えの費用は、価格を決める要素の違いによって見積もり金額が異なります。
    葺き替え費用を決める要素にはどんなものがあるのでしょうか。
    ひとつずつ見ていきましょう。

    ➀既存屋根材の種類。古い化粧スレート屋根は要注意!

    既存屋根材の種類によって撤去にかかる手間賃や、撤去した屋根材の処分費が異なります。
    既存の屋根が化粧スレートの場合、2004年以前に作られたものだと、人体に有害なアスベストを含んでいる可能性があります。
    (各建材メーカーによって製造期間は異なっていますが、建材業界全体としての最長製造期間が2004年です)

    アスベストを含んだ屋根材の処理には届け出が必要で、撤去費用も割高になります。
    築14年以上の家の場合には、アスベストが含まれているかどうかの調査が必要になります。

    ➁既存屋根の下地の状態。見極めは業者の腕次第!

    屋根の葺き替えでは、既存の屋根下地(野地板といいます)の上に合板を重ねて貼り、新たな下地を作るのが一般的です。
    しかし屋根の経年劣化が顕著な場合には、野地板の下の垂木まで腐食していることがあります。
    この場合には、垂木の交換や補修が必要になり、工事が大がかりになります。
    工事の品質に関わることなので、きちんと調査する必要があります。

    ➂どんな屋根材にするのかによって価格差が大きい!

    葺き替えのメリットは、カバー工法と比較して新しい屋根材の選択肢が多いことです。
    あなたの要望に合わせて屋根材を選ぶことができますが、当然屋根材によって価格差が生じます。

    しかし既存の屋根が化粧スレートの場合は、より重量のある陶器瓦などを選ぶのは避けた方が良いでしょう。
    構造体にかかる負担が大きくなり、建物全体の耐震性を損ねてしまいます。

    また、屋根面積が同じでも屋根形状や勾配によって、作業手間や材料(役物や副資材)に影響し、工事費用が異なることがあります。

    ➃足場の架設費用

    屋根工事は高所作業なので、安全性確保のために足場が必要ですが、ほとんどの屋根工事業者は足場の専門業者に外注しています。
    足場の架設費用は工事費用の2割程度が目安です。

    また、屋根の勾配や周辺環境、建物の立地に応じて足場の架設費用が異なります。
    屋根が急勾配の場合には、屋根面にも足場が必要になるので、費用は割高になります。

    ➄業者によって見積書の諸経費は大きく違う!

    屋根工事業者の見積書には、社員の給与や交通費、駐車場代、電話代など直接の工事費以外にかかる経費が一式で計上されています。
    工事費の5~10%程度が一般的ですが、会社規模が大きくなるほどこの比率が高くなる傾向があります。
    また、車が侵入できない現場などでは、資材の搬入搬出経費が別途でかかります。

    大手リフォーム会社やハウスメーカーに工事を依頼する場合には、自社で直接工事を行わずに屋根の専門工事会社に作業を丸投げするため、専門業者の見積に中間マージンが上乗せされています。

    化粧スレート屋根の葺き替え費用の計算方法

    ここでは、現在最も普及している化粧スレート屋根葺き替えの作業手順や、費用の計算方法と工事単価の目安についてご紹介します。

    ➀足場
    足場の料金は、「足場の掛け面積×足場の㎡単価」で計算します。
    足場の㎡単価は700円~800円/㎡です。
    他に飛散防止用の養生シート掛けを行いますが、㎡単価は200円/㎡前後です。

    足場代を節約しようとして足場の一部を省略すると、安全性や作業性が低下して良い仕事ができません。
    外壁塗装でも足場は必要なので、あわせて行うと効率的です。

    ➁既存屋根材の撤去・処分
    既存屋根材にアスベスト(石綿)が含まれているかどうかによって、撤去費用が異なります。

    無石綿の場合は、1,200円~2,000円/㎡です。
    アスベストが含まれている場合は、アスベストを扱うことのできる業者に依頼する必要があります。
    撤去時には、現場の周辺に粉塵等の飛散防止幕を設置し、手作業で原形のまま撤去しなければいけません。
    また剥がした屋根材は、密閉性の高い容器に梱包し、処分施設まで運搬します。

    撤去した屋根材の処分にも別途費用が加算されるため、産廃処分費は高額になります。
    撤去・処分費用は、3,000円~4,000円/㎡です。
    さらにこれとは別に、処分場への運搬費(約30,000円~50,000円)を請求する業者もあって、業者によりバラツキが非常に大きくなっています。
    たとえ費用が安くても、適正に処分されることをきちんと確認する必要があります。

    ➂下地(野地板)
    屋根材を撤去した既存の野地板の上に、下地の合板を重ねて貼ります。
    費用は材料と施工費を合わせて、2,000円/㎡前後です。
    これに施工する屋根面積を掛けて計算します。

    野地板の補強は省略できる場合もありますが、既存の野地板の一般的な経年劣化を考えると、補強のため重ね張りしておいた方が安心でしょう。

    ➃防水シート
    下地(野地板)の上に防水シート(ルーフィング)を設置します。
    費用は材料と施工費を合わせて、650円/㎡程度です。
    尚、下地合板(野地板の補強)を省略する場合でも、防水シートは必ず施工します。

    ➄新しい屋根材
    防水シートの上に新しい屋根材を葺きます。
    既存の屋根が化粧スレートの場合は、陶器瓦は屋根重量が重くなるので適しません。
    一般的には化粧スレートで葺き直すか、より軽量でかつ耐久性の高い断熱機能付ガルバリウム鋼板葺きにします。

    費用は化粧スレートの場合4,500円~6,000円/㎡(商品により価格帯に幅があります)、断熱機能付ガルバリウム鋼板の場合 約6,000円/㎡です。
    それぞれ屋根面積に使用する屋根材単価を掛けて計算します。

    ⑥棟板金、軒先・ケラバ板金等
    棟や軒先、ケラバなどの納まり上、板金の加工が必要になります。
    費用は棟板金 2,000円~3,000円/m、軒先・ケラバ板金加工 1,500円~2,000円/mが目安です。

    「屋根の葺き替え費用」の具体的な計算例と実際の施工実例相場

    それでは前の章の「屋根葺き替え費用の計算方法」を参考に、実際に屋根の葺き替え費用を計算してみましょう。

    対象となる建物は、延床面積30坪(約100㎡)、建築面積18坪(約60㎡)、屋根面積27坪(約90㎡)の化粧スレート葺き木造2階建住宅です。
    尚、既存の屋根の状態は比較的良好なものとし、屋根足場は不要とします。

    ➀足場面積の計算

    足場の面積は「足場の掛け面積×足場の㎡単価」です。
    足場の掛け面積は、実際に足場を掛ける面積を細かく計算して数量を出しますが、ここでは概算で数量を計算したいと思います。

    足場の掛け面積は過去のデーターから、30坪以内の2階建住宅の場合、ほぼ延べ床面積の2~2.5倍の範囲に収まります。
    そこで今回のケースでは、延べ床面積の2倍=100㎡×2=200㎡と仮定します。
    よって
    足場架設費用   200㎡×800円/㎡=160,000円
    養生シート掛け  200㎡×200円/㎡=40,000円
    計 200,000円が仮設工事費用となります。

    ➁既存屋根材の撤去・処分費の計算

    既存の屋根材が化粧スレートの場合は、アスベストが含まれているかどうかで費用が異なります。
    アスベストが含まれない場合の撤去費用   90㎡×1,200円/㎡=108,000円
    アスベストが含まれている場合の撤去費用  90㎡×3,000円/㎡=270,000円

    だいぶ撤去費用に差が出ますね。
    アスベストが含まれている場合には、さらに処分場への運搬費30,000円~50,000円を追加請求されることもあります。

    ➂屋根の葺き替え費用の計算

    屋根葺き替え費用は、屋根面積に各工事の㎡単価を掛けて求めます。
    下地施工費   90㎡×2,000円/㎡=180,000円
    防水シート   90㎡×650円/㎡=58,500円
    化粧スレート(最も安価な物)で葺き替える場合
            90㎡×4,500円/㎡=405,000円
    断熱機能付ガルバリウム鋼板で葺き替える場合
            90㎡×6,000円/㎡=540,000円
    です。

    これに棟の長さ12m、軒先・ケラバの長さを36mと仮定すると、
    棟板金      12m×3,000円/m=36,000円
    軒先・ケラバ板金 36m×1,500円/m=54,000円
    を加算します。
    以上全てを合計すると、化粧スレートで葺き替える場合には1,041,500円~1,253,500円、断熱機能付ガルバリウム鋼板で葺き替える場合には1,176,500円~1,388,500円になります。

    別の記事の中で、全く同じ条件のもとでカバー工法によりガルバリウム鋼板に葺き替える場合の費用を計算した時には1,068,500円だったので、約1.1~1.3倍位になることがわかります。
    既存の化粧スレートがアスベストを含んでいるかどうかが分かれ目です。

    また実際の屋根工事業者の見積書には、これらの工事費の5~10%程度の諸経費が加算されます。

    「屋根の葺き替え費用」を正確に知りたいなら、屋根専門業者に相談を!

    「屋根の葺き替え費用」の計算方法についてご説明してきましたが、いかがでしたでしょうか。
    最初にお断りした通り本記事の計算はあくまでも概算で、皆さんに相場の目安を知っていただくことを目的にしています。

    実際には地域性や業者による価格差があり、例えば中間マージンが発生する大手リフォーム会社やハウスメーカーだと同じ工事内容でも1.5倍程度かかる場合もあります。

    地域での費用相場を正しく把握し、適正な価格で工事を依頼するためには、複数の業者から相見積もりを取得することをお奨めします。



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