【画像あり】モルタル外壁の特徴とメリット・デメリットを詳しく解説

  • 【更新日】2023-11-27
【画像あり】モルタル外壁の特徴とメリット・デメリットを詳しく解説

モルタルとは、水・セメント・砂などを混ぜ合わせて作る素材です。
モルタルでできた外壁は、継ぎ目がなく美しい仕上がりや高い耐火性から、かつての日本において高いシェアを誇りました。

ご自宅の壁がモルタルであるという方も少なくないのではないでしょうか。

この記事では、「モルタルの外壁のメンテナンスをしたい!」という方向けに、モルタルの外壁のメンテナンスに関する知識を解説していきます。

モルタルのメンテナンスをご検討中の方は、ぜひ参考にしてみてください。

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モルタル外壁とは?

モルタル外壁

モルタル外壁とは、セメント・水・砂を2:1:6で混ぜ合わせて作った素材で作られる外壁のことを指します。
モルタルの外壁は「リシン吹き付け」「スタッコ仕上げ」などの仕上げの塗装を施すため、表面にでている部分はモルタル材ではない点に注意が必要です。

モルタルそのものは、以下のような塗材となっています。

モルタル外壁の施工イメージ

モルタルの外壁は継ぎ目のない見た目高い耐火性能が特徴で、90年代以前の日本においては最も高いシェアを誇る外壁でした。

しかし、サイディングボードが市場に出回るようになってからは、コストパフォーマンスの面で劣るといわれ、徐々にその人気は衰えていきました。

2021年現在では、モルタルの外壁の新築物件は、全体の5.8%まで減少しています。

【新築戸建て住宅の外壁材シェア】

シェア率
窯業系サイディング 78.3%
アルミサイディング 8.8%
金属サイディング 3.7%
木質系サイディング 0.8%
モルタル 5.8%
ALC 0.4%
その他 2.4%

引用:2021年3月版『住宅用建材使用状況調査』の概要(一般社団法人 日本サッシ協会)

このように、モルタルの外壁は現在ではやや珍しい外壁となりつつありますが、「継ぎ目のない美しい仕上がりが好き」といった方には、未だに根強い支持を得ています。

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モルタル外壁の特徴

モルタル外壁は、優れたデザイン性、遮熱性、耐火性で魅力的ですが、ひび割れのリスクや汚れの問題、工期の長さも考慮が必要です。仕上げ方もリシンやスタッコなど様々です。モルタル外壁の特徴を詳しくみていきましょう。

モルタル外壁のメリット

デザイン性に富んでいる

職人の手によって様々な仕上げ方が可能で、味わい深いデザインを実現できます。リシン、スタッコ、吹き付けタイル、左官仕上げなど、仕上げ方も様々で多彩な表現が可能です。建物に独特の風合いや個性を与えることができ、他の外壁材料では表現しにくい独自の美しさを演出できます。

遮熱性が高い

金属製の外壁材のように壁表面が熱くなりにくい特性を持っており、夏場の室内温度の上昇を抑える効果があります。エネルギー効率の良い快適な住環境を提供し、冷暖房の負担を軽減します。

耐火性が高い

モルタル外壁の素材は水、砂、セメントと不燃性の材料であるため、耐火性にも優れています。これにより、火災時の延焼を防ぐ効果があり、安全性の高い住環境を提供します。

モルタル外壁のデメリット

ひび割れが発生しやすい

モルタル外壁は、乾いたり濡れたりを繰り返すことでひび割れやすいです。モルタルはセメントと砂を混ぜたもので、水分が蒸発して乾くときに縮んだり、濡れて膨らんだりすることでひびが入ることがあります。また、地震や地盤の沈み込みなどで建物に力がかかると、それによってもモルタルの壁にひびが入ることがあります。

汚れがつきやすい

モルタル外壁は、表面に凹凸があるため、汚れが溜まりやすいという特徴があります。特に、仕上げに凹凸をつけた場合、汚れやほこりが付着しやすく、清掃が困難になることがあります。また、雨水による汚れの流れや、環境による汚染物質の付着も、モルタル外壁の美観を損ねる要因となります。

クオリティに差が出やすい

施工する職人の技術や経験に依存する部分が大きく、均一な仕上がりを得るのが難しい場合があります。また、施工時の気象条件や材料の品質など、多くの要因が仕上がりに影響を与えるため、高い技術と注意深い施工管理が求められます。

工期が長い

モルタル外壁の施工には、比較的長い工期が必要です。モルタルを塗り、十分に乾燥させる時間が必要であり、これが工期を長引かせる主な要因となります。特に、湿度が高い日や雨天時には、乾燥にさらに時間がかかるため、計画的な施工スケジュールが重要です。

モルタル外壁の種類

モルタル外壁の仕上げ
モルタル外壁の種類は多岐にわたり、リシン、スタッコ、吹き付けタイルなど、仕上げ方によって独自の魅力と特性を持っています。各種類の特徴をご紹介します。

リシン

粒状に砕いた石にセメントや樹脂、接着剤などを混ぜ合わせた材料を吹き付けて仕上げる手法です。リシン仕上げは、独特の質感を持ち、モルタル壁のデザイン性を高める効果があります。

スタッコ

セメントと骨材を混ぜた材料を吹き付けて仕上げる手法です。リシン仕上げに比べて厚みを持たせたような仕上がりが特徴で、重厚感と高級感を表現することができます。

吹き付けタイル

樹脂や結合材と骨材を混ぜ合わせた材料を、タイルガンという大口径の塗装機を使用して吹き付ける手法です。この方法で仕上げることにより、タイルのような見た目を持つ外壁が形成されます。吹き付けタイルは、実際のタイルを使用するよりも工期が短く、コストを抑えることが可能です。

左官仕上げ

職人がコテを使用して模様を付ける技法です。職人の技術によって様々な模様を施せるのが特徴で、仕上がりの完成度も職人の技術に大きく依存します。そのため、実績のある外壁塗装業者に任せることが重要です。

ローラー仕上げ

塗料をローラーで塗布することにより、外壁に均一かつ美しい仕上がりをもたらす方法です。塗料の飛散が少なく、騒音も低減されるため、養生の手間が軽減される点も大きな利点です。

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モルタル外壁の劣化症状

モルタル外壁が劣化すると、以下の症状が現れることがあります。
お住まいの家の外壁と照らし合わせて、劣化状況を確認してみましょう。

剥がれ・爆裂

塗装剥がれ

塗膜の剥がれや爆裂は、大規模な地震や寒暖の差によるモルタル外壁の熱伸縮によって生じます。

症状が現れた箇所から雨や虫が入り込み、外壁や住宅の基礎が脆弱化してしまい、雨漏りや倒壊を起こす危険性があります。

すぐに塗装業者に問い合わせて、早めに修理してもらいましょう。

構造クラック

モルタル外壁のひび割れ(クラック)

幅が0.3mm以上・深さ5mm以上の大きなひび割れのことを構造クラックと呼びます。
放置すると住宅の基礎が弱くなり、建物自体を支えられなくなり倒壊する危険性があるので、すぐに補修しなければなりません。

できるだけ早く業者に相談して、コーキング剤などで構造クラックを埋めてもらってください。

ヘアークラック

ヘアークラック
ヘアークラックとは、幅が0.2mm~0.3mm以下の、髪の毛のように細いひび割れのことです。
ひび割れた箇所から雨水や害虫が浸入し、住宅の基礎部分まで浸水したり、柱が虫に食われたりする危険性があります。

危険度はやや高めで、モルタル外壁との密着度が高い下塗り剤を使って、ヘアークラックの中に刷り込む補修が必要です。

DIYでの補修だと仕上がりがうまくいかないことも多いので、できればプロに補修工事を依頼しましょう。

塗膜の膨れ

塗膜の膨れ

 

カビやヘアークラックを放置した場合、防水機能がなくなった塗膜に膨れが生じることがあります。

外壁材と塗膜の間に入り込んだ水分が蒸発し、水蒸気が溜まると塗膜を内側から押し上げるため膨れているように見えます。
雨漏りに繋がりやすく、かなり危険性が高いため、塗膜の膨れを除去したうえで外壁塗装が必要です。

塗膜の膨れはDIYで補修できないので、必ず業者に相談しましょう。

チョーキング

チョーキング

チョーキングとは、外壁に触れると指にパサパサした白い粉が付く劣化症状を指します。

チョーキングが現れるということは塗膜の防水性が低下している可能性があるため、外壁が雨や湿気などの水分を吸収してしまい、コケやカビが発生する可能性が高いです。
また、雨水が住宅の内部に侵入するおそれもあります。

チョーキング現象はDIYで解決することはできません。
できるだけはやめに塗装業者に相談し、外壁塗装を行いましょう。

変色・カビ

カビが生えた外壁
モルタル外壁が紫外線や雨風などにより劣化したり、住宅が湿気が多い地域に建っていたりすると、変色・カビの発生を引き起こします。

危険性は低いものの手入れをしないと症状が悪化する場合があるので、再び外壁を塗装して丈夫な塗膜を作る必要があります。

変色している範囲が狭い場合、スポンジで洗い流すこともできますが、広範囲の場合は業者に連絡することをおすすめします。

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放置は危険!モルタル外壁のメンテナンス周期は?

モルタルの外壁は、一般的に10年~15年に1度のメンテナンスが必要です。
この10年~15年に1度という基準は、モルタル外壁の表面に塗られている塗料の耐用年数がもとになっています。

通常、外壁は塗料が形成する「塗膜」によって雨水などから守られています。
しかし、この塗膜は一定の年数が経過すると劣化し始め、水分の侵入を防げなくなっていきます。

そのため、耐用年数の前後で外壁塗装が必要になるのです。

外壁塗装を怠ると基礎部分にまで傷みが発生し、家全体の寿命を縮めるおそれがあります。
塗料の耐用年数を過ぎたら放置をせず、必ず外壁塗装を検討しましょう。

また、モルタルの外壁は他の外壁と比較すると「ひび割れ(クラック)」「カビ・コケ」などの劣化症状も起こりやすいです。
塗料の耐用年数が過ぎていなくても、劣化症状が現れた場合には、適宜メンテナンスを行いましょう。

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まとめ

モルタルの外壁はそのデザイン性の高さから、今でも根強い人気を誇る外壁の一つです。

モルタルの最大のメリットである美しい外観を保つためには、定期的なメンテナンスが必須です。
本記事で解説した内容をもとに、ご自宅に必要なメンテナンスについて考えてみてください。

一般的には、外壁塗装とクラックの補修で十分なメンテナンスをすることができます。

なお、「メンテナンスをしたいけどどこに頼めばいいか分からない……」とお悩みの方は、ヌリカエ のご利用をおすすめします。
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