グラファイン塗料はどんな場合におすすめ？ー訪問販売で勧められたらー

外壁塗料の中でも、セラミック塗料という種類があります。
これは、塗料のグレードとは関係なく、樹脂塗料にセラミックが配合されることで、こう呼ばれている塗料です。

一般的なイメージでセラミック塗料といえば、『高品質な塗料』や『おしゃれな外観になる塗料』といったものがあるでしょう。
そんな数多くあるセラミック塗材の中でも、一際クオリティが高いと言われているグラファインですが、訪問販売によるセールスが主であるためか、「実際のところ、どうなの？」といったお問い合わせをヌリカエでもいただくことが増えてまいりました。
そこで、今回はグラファインについて解説をしていきます。

グラファイン塗料ってどんな塗料なの？

グラファインは新生ホームサービスが販売するセラミック塗料です

新生ホームサービスでは、主に3種類のセラミック配合の塗料を扱っており、
その中で一番グレードの高いものから、フォーシーズン ＞ サングラッセ ＞ グラファインとなっています。

訪問販売を受けた方の中でも、グラファインと一緒にフォーシーズン、サングラッセを紹介されたという方が多いのではないでしょうか。

そもそもセラミック塗料とは？

冒頭で述べたように、セラミック塗料とは、セラミックが配合された塗料のことを言います。
他の塗料に比べ、耐候性が高い塗料のため、一般的な塗料に比べ、価格もぐっと上がってしまいます。

焼き物の陶磁器をイメージしてもらうと分かりやすいかもしれませんが、セラミックは硬度が高いので、塗膜を固く外壁を丈夫なものにしてくれます。その結果、太陽光の吸収を抑えてくれるので、紫外線による色褪せや変色を防いでくれます。

グラファイン、サングラッセ、フォーシーズンの違いは？

グレードはグラファインが一番低いですが、結論を申し上げると、機能性やデザイン性は3種類ともほぼ同じです。

では、一体どういったところに違いがあるのでしょうか。
グラファイン、サングラッセ、フォーシーズンの順で解説していきます。

グラファインとは？

＜出典：新生ホームサービス株式会社 公式HP＞

グラファインと一つ上のグレードであるサングラッセとの違いは、カラーバリエーションの数です。
グラファインは8色、サングラッセとフォーシーズンは20色の中から選ぶことが出来ます。

「グラファインのカラーの中に気に入る色があった」

という方であれば、グラファインで問題ないでしょう。

また自然石調により、色の変化が起きにくいのも特徴の一つです。

しかし、全ての場合において、こういった本領を発揮するというわけではなく、合わない場合があることも理解しておかなければなりません。その点については、後ほど触れていきます。

サングラッセとは？

＜出典：新生ホームサービス株式会社 公式HP＞

サングラッセは3種類の中で、真ん中のグレードを持つ塗料です。
先ほど述べました通り、グラファインとの違いは、カラーバリエーションの数です。

ホワイト、グレー、ベージュやブラウンなどの定番色はもちろん、黄金色やレンガ色、緑色などの個性的なカラーも揃っています。
色の配合は出来ませんが、20色もあるので、気に入った色は見つかりやすいでしょう。

詳しくはこちら▼

【塗料】サングラッセはおすすめなの？ー訪問販売で勧められたらー

新生ホームサービスが製造・販売するサングラッセ塗料。「実際のところ、どうなの？」「訪問販売で勧められたけど、自宅の外壁にサングラッセは合うの？」といった疑問を徹底解説しています。

フォーシーズンとは？

＜出典：新生ホームサービス株式会社 公式HP＞

サングラッセとの違いは、珪藻土が配合されていることです。
これは塗料では初めてのことでリフォーム業界の中でも話題になりました。
珪藻土にはホルムアルデヒドを吸着・分解する機能や、湿度を調整する機能があります。

速乾性があることから、最近ではバスマットやコースターにもよく使われています。

外壁に使用した際の効果の実証はありませんが、湿気・有害物質・ニオイの元を吸収したり、カビやコケを防ぐ効果が期待されています。

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フォーシーズン塗料に要注意！相場価格・特徴・注意点など

新生ホームサービスが製造するフォーシーズンですが、訪問販売で勧められて知ったという方が多いでしょう。今回は、フォーシーズンについて、第三者の視点から徹底的に解説し、実際におすすめな塗料なのか？という点について言及をしていこうと思います。

グラファイン塗料、おすすめの方とそうでない方

新生ホームサービスの塗料について、大まかに説明させていただきました。
では一体、グラファインはどのような方におすすめの塗料なのでしょうか。

どのような塗料にも、メリットとデメリットがあり、相性が良い場合とそうでない場合があります。それを理解していると、ご自宅の外壁や状況に合うものをという判断基準で塗料を選ぶことが出来るので、失敗する可能性がぐっと減ります。

大事なポイントですので、おすすめな方とそうでない方を次に解説していきます。

こんな方にはおすすめ

石材調のおしゃれな外観にしたい

ご自宅の外観を他とは違ったデザインにしたい！という方におすすめです。
凹凸のある素材が表面に出ることで、立体感や重厚感が溢れ、外壁に個性を出せます。

これは一般的な塗料では出せない質感なので、グラファイン特有の凹凸ある立体的なデザインが気に入った方は検討してみても良いでしょう。

モルタル外壁で下地がしっかりしているお家

グラファインと相性が良い外壁はあまりクラック(ひび割れ)などがなく、経年劣化していないモルタルの外壁です。

グラファインは塗膜が非常に固いです。
そのため、モルタル外壁のように下地がしっかりしている外壁の上なら、地震などで動きが起きても、塗膜と下地が一緒に動くので、
クラックが起きにくくなります。

既存の塗料がアクリル塗料

モルタル外壁と相性が良い理由と同じで、既存の塗料も柔らかいものより固い塗膜を持ったものの方が、更に丈夫になります。

ちなみに仕上げの塗料として十数年前に流行った、日本ペイントの『タイルラック』という商品はアクリル塗料です。
また『ボンタイル』という外壁塗装の模様にもアクリル塗料が使われていることが多いので、これらを使っていた方は、ちょうど流行っていた年数から見ても、
塗装のタイミングとも言えるので、グラファインを検討しても良いでしょう。

フッ素塗料も同じく塗膜が固いのですが、フッ素塗料自体の耐用年数が長いため、もし前回の塗装から10年前後しか経っていないという方は、まだ5~10年ほどは塗装の必要性は低いと考えても良いでしょう。

紫外線が多い地域の方

耐候性があるので、紫外線により生じる色褪せや、剥がれなどの症状を抑えることが出来ます。
そのため、紫外線が原因で起きる劣化症状に対するメンテナンス頻度削減が期待できます。
ですが、劣化が起きる原因は紫外線だけではないので、一概に維持費用を減らせるというわけではありません。

ちなみにご自分の地域の紫外線の量を知りたい！という方はこちらの環境省が発行するUVの全国分布図をご覧ください。

引用：紫外線 環境保健マニュアル2015

こんな方にはおすすめできません

既存の塗料が柔らかいお家の方

柔らかくて動きやすい状態の塗料の上に、固い塗膜のグラファインを塗ることで、
地震などでひびが入りやすくなってしまいます。

特に、ウレタンやシリコンは塗膜が柔らかい塗料なので避けた方が良いでしょう。

サイディング外壁のお家

先ほどの章で「グラファインにおすすめなのはモルタル外壁」とご紹介しました。
反対におすすめではない外壁はサイディングの外壁です。

サイディングの外壁は経年劣化により、反りや浮き、目地（コーキング）のひび割れが起きやすく、
補修をしていたとしても一般的にその補修材として柔らかいシリコン系塗料である場合が多いからです。
塗膜は下地による影響を受けやすく、補修した上からグラファインを塗ることで、補修部分から劣化が進んでしまいます。

デザイン性より値段を重視する方

グラファインはセラミック配合の塗料なので、どうしても一般的な塗料よりは高価になってしまいます。
デザイン性より、価格に見合う性能を有している塗料であるかが重要、という方であれば、
グラファインには向いていないと言えるでしょう。

湿気の多い地域にお住まいの方

実は、新生ホームサービスのセラミック塗料に共通して言えることですが、コケが生えやすいと言われています。
塗料を構成する分子の粒度が他の塗料よりも大きく、その結果、塗布時に表面の凹凸が大きく、
汚れや菌がつきやすくなるためです。塗料自体に、防藻・防菌・防カビ機能はありますが、
湿気が多い地域にお住まいの方は避けた方が無難でしょう。

例えば、山沿いや海、川の近くにお住まいの方や梅雨の時期が長い地域の方は湿気が多い地域と言えるでしょう。
都道府県別でも湿気の多い地域がこちらで見れるので、気になる方は確認してみてください。

グラファイン塗料の特徴

一般的な塗料より耐候性が高い

セラミック塗料の中でも、セラミックの含有量が高いため、太陽光を反射し、硬度も高いのでかなり丈夫です。
また天然石仕様なので、色の変化が起こりにくく、紫外線による劣化を防いでくれます。

デザイン性のあるおしゃれな外観になる

セラミックや天然石の成分が表面に出るので、 奥行き、立体感が出て、普通の塗料では出せない個性が出せます。

ひび割れしやすい

どうしても塗膜が固いため、クラック(ひび割れ)が起きやすいという点は避けられません。
セラミックのおかげでデザイン性や、耐候性も上がる反面、どうしても割れやすい性質を持ってしまいます。

他の塗料に比べ比較的高価

グラファインは新生ホームサービスが販売するセラミック塗料の中で、価格・グレードは一番下ではありますが、一般的な塗料と比べるとやはり割高です。
例えば、30坪の住宅に塗装を行った場合、80万～120万円が相場の目安と言われています。
しかし、グラファインの場合は120～160万円かかってしまうため、中心の価格帯より1ランク上になってしまいます。

施工業者によって仕上がりに差が出る

グラファインは吹付け工法といって、外壁に塗料を吹き付ける工程を重ねて仕上げていきます。

吹付け工法はスプレーガンで吹き付けていくため、均一にムラなく塗料を塗ることが難しく、職人の経験や技術に仕上がりが左右されてしまいます。

また、塗料がスプレーガンの勢いで飛び散りやすく、他の場所に塗料が付いてしまわないよう、気を付けなくてはなりません。

グラファイン塗料を選ぶ上での注意点

焦らずよく吟味した上で選ぶ

営業マンも人それぞれですから、「早く塗り替えしないと大変ですよ！」とむやみに不安を煽らせてくる人も中にはいるでしょう。

ですが、そのようなときこそ第三者にアドバイスをもらったり、検討している塗料や業者について情報を収集するなど、しっかりと判断材料を準備することが大切です。

「こんなはずじゃなかった…」を防ぐには？

高い費用がかかっている外壁塗装なので、絶対失敗はしたくないものですが、グラファインでなくとも外壁塗装の業界は何かとトラブルが起こりがちです。
実際にリフォームの訪問販売はトラブルが起きやすく、国民生活センターに相談が毎日絶えない状態です。

いざ施工が始まってしまうと、消費者側からは工事段階が見にくく、任せっきりになってしまうというのも多いのではないでしょうか。

もちろん、工事中ずっと業者を監視するというのは難しいですが、事前に注意しておくことで避けられるトラブルもあります。
以下ではその方法について、いくつかご紹介するので、参考にしてみてください。

手抜き工事を未然に防ぐには？

・営業マンとのやり取りは出来るだけ書面に残す

営業マンが「この作業も料金に含まれます！」と言っても、それが施工業者に伝わっておらず、
言った言わないの水掛け論になってしまうトラブルが後を絶えません。
これを避けるためにも、当日の段取りや、立ち入ってほしくないところなど些細なことでも約束はなるべく書類に起こしておきましょう。

・契約書の内容と工事報告書を見比べる

事前にもらった作業内容が書かれた書類と、実際の工事内容の報告書に相違がないかを確認しましょう。
工事内容の報告書は、事前に業者に頼んでおくと出してもらえます。
これをすることで、業者にとってもごまかしがしにくくなります。

・塗料の使用缶数が合っているか、開封写真と使用後の写真をもらう

実際にグラファインは、ご自宅に塗料缶が届きます。それを業者が開封して作業を行っていくのですが、使用料を偽られることのないよう、
開封前と使用後の写真を撮ってもらうことをおすすめします。
使用後はもちろんのこと、開封前の写真も撮ってもらうことで、使用途中の塗料缶を使われる可能性が減ります。

・工程ごとの写真をもらう

グラファインは作業工程が多いため、その分手抜き工事も見破りにくいです。
素人目から見て、「今の外壁は何回塗られているのか状態なのか」というのはとても分かりにくいので、工程ごとに写真を撮ってもらったり、その工程をいつ行うのか、
などは確認しておいた方が失敗は回避できるでしょう。

外壁塗装は決して安くはない買い物です。
それは優良な業者であるほど、消費者の不安な気持ちをよく分かっていることでしょう。
もし、こういった要望を断る業者であれば、工事内容の一致に対して、誠実でないということが分かります。

もし既に契約してしまったけど解約したい場合は？

詳しくはこちら▼

悪徳業者の手口10選！外壁塗装で後悔しないために対処法も紹介

外壁塗装や屋根修理をはじめ、リフォーム関連の企業の中には悪徳業者がたくさんあります。悪徳業者の被害件数をはじめ、手口や対処方法を具体的に解説しています。「自宅に来た営業マンが悪徳業者かもしれない」と感じた方は、是非とも当記事でご確認ください。

まとめ

グラファイン塗料に限らず、営業マンによって誇張表現を使ってセールストークをする人、きちんとデメリットも含めて説明してくれる人など、さまざまです。

大切なのは、セールストークだけを鵜呑みにせず、第三者からの意見も聞いてみることです。
ヌリカエでは、お客様の要望に沿ってお住まいの地域の優良業者の紹介をしております。
ヌリカエ相談窓口でも、

「この塗装でこの価格って適正なの？」

「家の外壁にこの塗料って合うの？」

といったご質問も受け付けておりますので、是非お役立てください。

こちらの記事をふまえたうえで、外壁塗装の塗料の基礎知識から知りたい方は、下記の記事もご覧ください。
>>「【2022年最新】外壁塗装の塗料6種類の特徴・価格は？選び方と人気塗料ランキングも紹介」