光触媒塗料の費用対効果は?メリット・デメリットを徹底解剖!

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みなさんは、光触媒塗料というものをご存知でしょうか。

塗料といえば、アクリルやウレタン、シリコンなどの樹脂系塗料が代表的なものですが、光触媒塗料は次世代塗料として登場した「自然の力で汚れを落とすことができる」セルフクリーニング機能を備えた最新の塗料です。
しかし、その特徴や性能はまだ十分に知られていません。そこで今回は「光触媒塗料」について徹底解説したいと思います。

記事の前半では光触媒塗料のメリットとデメリットについて解説し、後半では光触媒塗料を採用する上での注意点等について解説します。

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この記事の監修者:株式会社POD 代表取締役 長谷川佳広

塗装経験年数29年
千葉を中心に地域に根ざした創業100年を誇る老舗の塗装店の経営をしながら自らも現場に携わる。戸建、アパート、集合住宅、工場、店舗等の外装一切を請け負い、年間施工件数は200件にのぼる


1. 光触媒って何? 今までの塗料とは何が違うの?

ウレタンやシリコン、フッ素などの塗料は、日本ペイント、エスケー化研、関西ペイントなどの塗料メーカーが開発、製造しているものですが、光触媒の技術は、タイル・住宅設備機器メーカーのTOTOが開発したものです。

「ハイドロテクト」と呼ばれている技術で、聞いたことのある方も多いと思います。
TOTOはこの技術を自社製品に応用するだけでなく、国内外の幅広いメーカーと協業することで様々な材料に展開しています。
透明な膜を材料表面に形成するので、様々な建築材料などに使用することができます。

光触媒を簡単に説明すると、物質が光を浴びることによって起こす化学反応のことです。
ただし、自分自身が変化するわけではなく、化学反応を促進させる効果があるものをいいます。

一般的に光触媒といわれている物質は酸化チタンで、この酸化チタンに太陽光や蛍光灯などの光があたると、化学反応が起きて空気をきれいにしたり、汚れを浮かしたり、細菌を殺す効果があります。
また、ガラスや壁などに塗布して光を当てると、超親水作用が生じて、水が水滴にならずに薄く広がる様になります。

これらの作用を抗菌、脱臭、大気浄化、防塵、花粉症対策、曇り止めなどに利用するのが「ハイドロテクト」と呼ばれている技術なのです。

2. 光触媒塗料のメリットとは?

光触媒塗料は、環境に優しい次世代の塗料として、機能面の良さからも非常に注目されている塗料です。

メリットとして一番大きのは、セルフクリーニング機能による汚れがつきにくことです。
太陽光の力と、雨水を利用した力で汚れを分解することができます。




汚れが付きにくいこと以外にもメリットがありますので、以下で説明します。

2.1. 汚れがつきにくい

光触媒に含まれている二酸化チタンが紫外線を浴びると、活性酸素を発生させ空気中に発生している大気汚染物質を分解する作用があります。 その作用によって、光触媒塗料の塗膜には、汚れを分解する機能があります。

ただし、土や土砂などの無機質系の汚れは分解できません。

また、塗膜が超親水状態という水を弾く状態になることにより、塗膜と汚れの間に雨水が入り込んで分解した汚れを落とします。
そのため、綺麗な塗膜を長時間キープすることが可能になります。

この様に汚れが付きにくく、汚れを浮かして洗い流す「セルフクリーニング機能」が光触媒塗料の一番のメリットです。

2.2. カビや藻が付着しにくい

光触媒塗料には、汚れを分解する効果により除菌効果があるります。 清潔な塗膜をキープできるので、風通しの悪い外壁でもカビや藻を寄せつけません。

2.3. 空気中の汚染物質を除去

光触媒塗料の活性酸素が発生する機能により、空気中の汚染物質を酸化し、除去します。 そのため、光触媒の塗膜周囲の空気がクリーンになり、ウイルスの増殖まで防ぐといわれています。 また光触媒には、臭いを分解する機能もあります。

2.4. 塗膜の寿命が長い

光触媒塗料の耐用年数は、現在市場に出ている塗料の中では最も長い部類の20年といわれています。 塗り替えメンテナンスのコストを削減する上では、非常に有利になります。 中でも汚れに対する耐性は、塗料の中でもトップクラスと言えるでしょう。

しかし、これはあくまでもメーカーが研究を重ねた上で算出されたものです。
実際には、まだ20年が経過した事例が少ないため、実績の上で十分に検証できたわけではありません。
今後年数を経て実証される様になれば、さらに信頼性が高まるものと思われます。

2.5. 遮熱効果を発揮する光触媒塗料もある

一部の光触媒塗料には、遮熱効果が高いものもあります。 太陽光を反射することで遮熱し、蓄熱を抑えることで放熱を減らします。 建物に太陽光などの熱を伝えにくいので、夏場の暑さ対策に効果があります。

3. 光触媒塗料のデメリット

ここまで光触媒塗料のメリットについていろいろと見てきましたが、光触媒塗料のデメリットには、いったいどのようなことがあるのでしょうか。

3.1. 費用が高い

光触媒塗料の一番のデメリットは、費用が高いことです。 まだまだ一般に普及しているとはいえないので、需要と供給のバランスがとれていないため、コスト面ではどうしても不利になってしまいます。 現在使用されている他の高耐久塗料と比較しても、値段の高さが顕著です。

塗料の種類

グレード 耐久年数 価格 使用状況
アクリル 5~7年 1,400円~1,600円 めったに使われない
ウレタン 8~10年 1,700円~2,200円 ベランダ防水工事に使われる
シリコン 10~15年 2,300円~3,000円 最も頻繁に使われる
フッ素 12~15年 3,800円~4,800円 比較的大きな家で使われる
光触媒 20年 5,000円~5,500円 汚れやすい環境に建つ住宅等で使われる

現在主流になっているシリコン樹脂塗料と比較すると、2倍前後になってしまいます。
よりコストを抑えた光触媒塗料もありますが、単価が安い分耐用年数も短くなるので、耐用年数での有利性はなくなってしまいます。

3.2. 紫外線があたらない場所では、十分な効果を発揮することができない

光触媒塗料は、紫外線を浴びることで活性酸素が発生し、様々な効果を発揮します。 そのため、紫外線があたりにくい場所では、光触媒塗料の効果を発揮することができません。

お隣との間隔が狭い場合や、付近に高層マンションが建ち並んでいる場合など、日中でも日陰になる時間が多い家では、十分な効果を得ることができません。
隣接する建物との距離が、1m以上あることがひとつの目安になります。

また、曇りや雨など悪天候の場合にも、効果が半減してしまいます。

3.3. 雨があたりにくい場所では、親水効果が得られない

また、雨があたりにくい場所では光触媒塗料の親水効果が発揮できないため、塗膜に付着した汚れを洗い流すことができません。 軒下や、建物に付属するテラス屋根の下などの雨があたりにくい場所に付いた汚れはとれません。 時々ホースなどで水かけを行う必要があります。

3.4. 無機質の汚れには効果がない

光触媒塗料が発生させる活性酸素の分解機能は、ホコリやチリなどの有機物の汚れに反応します。 土や泥、エフロ(白華現象)、サビ汁などの無機質の汚れには効果がありません。

通常の下塗り材では剥離してしまうので、専用の下塗り材を使用して塗り替えを行う必要があります。
次の塗り替え時には、塗装業者に光触媒塗料を使用している旨を伝えて、適切な下塗り材を使用してもらう様にしなければいけません。

4. 光触媒塗料を採用する上で注意すべき点とは?

ここまでご説明した様に、光触媒塗料は従来の塗料にはなかった様々な機能を備えている反面、デメリットも少なくありません。 光触媒塗料を採用する際には、これらのデメリットを十分に理解しておく必要があります。

しかし、環境にやさしい点や、セルフクリーニング機能を備えている点など、光触媒塗料にはデメリットをカバーできる優れた性能があります。
是非自宅の塗り替えに採用したいという方も少なくないでしょう。
採用するにあたっては、他にも注意すべき点があるので、ご紹介しておきます。

4.1. 大手塗料メーカーは光触媒塗料の販売はしていない

塗料メーカーといえば、日本ペイントやエスケー化研、関西ペイントなどが国内を代表するメーカーですが、意外なことにこれらの大手メーカーは光触媒塗料を販売していません。 こうした理由から、光触媒塗料に対する信頼性への不安がなかなか解消されずに、施工実績が伸び悩んでいる様に思われます。

光触媒塗料を最初に開発したのは、大手住宅設備機器メーカーのTOTOですが、現在では他にも日本特殊塗料、ピアレックス、ニュートラル、SICコーティング等、様々な企業が光触媒塗料を販売しています。
また同じメーカーからも、グレードが違う複数の光触媒塗料を販売しているケースもあります。

それぞれの商品によって、耐用年数や価格、性能などに違いがあるので、十分に比較検討することが重要です。
中には低価格の光触媒塗料もありますが、シリコン塗料程度の耐用年数しかないものもあるので、注意が必要です。

4.2. 光触媒塗料には高い施工技術が必要

光触媒塗料は、特殊な塗料で非常に扱いにくいため、他の一般的な塗料と比較して、高度な塗装技術を要する塗料といわれます。 したがって、施工する職人によって、得られる性能に差がでます。

光触媒塗料の塗装には専門性と技術力が必要なので、業者を決める際には、施工実績などのチェックを行った上で決定することをおススメしたいと思います。

4.3. 屋根に使用できる光触媒塗料がない

光触媒塗料を採用する上で、知っておかなければならないのは、屋根用の光触媒塗料がないという点です。

すなわち、外壁を光触媒塗料で塗装した場合は20年の耐久性があるので、屋根を20年以上の耐久性がある塗料で塗装しないと、先に屋根の寿命が尽きてしまいます。
結果として、外壁の寿命を待たずに足場が必要になってしまうため、メンテナンスコストの削減にはつながりません。
光触媒塗料以上の耐久性のある塗料は、無機塗料などの一部に限定されてしまいます。

5. 光触媒塗料がおススメの方とは?

それでは光触媒塗料は、どんな方にオススメなのでしょうか。

光触媒塗料はその特性から、家の前面道路の交通量が多く、車の排気ガスで汚れやすい環境に建つ住宅や、広い敷地に建つ日当たりの良い住宅、外壁の色が真っ白な住宅などで大きな効果を発揮します。
特に白は汚れが目立つので、光触媒塗料の性能を発揮するにはうってつけです。

もし上記の全てに該当するのであれば、前向きに検討する価値があると思います。

6. まとめ

今回は、光触媒塗料について詳しくご説明させていただきましたが、いかがでしたでしょうか。

この記事の要点は以下の2つです。

1.光触媒塗料は、耐用年数が長くて環境にも優しい非常に優れた塗料です。
しかし、多くのメリットがある反面、デメリットもあります。
採用するにあたっては、デメリットについても十分に理解した上で決定することが重要です。

2.どんなに優れた塗料でも、正しく施工しないとその性能を十分に発揮することはできません。
施工業者を選定する上では、施工実績が豊富な信頼できる業者に依頼することが重要になります。


塗料選びや施工業者の選定で間違った判断をして失敗することがない様に、この記事を役立てていただければ幸いです。

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