外壁塗装チラシ、相場価格より安い場合は要注意。優良業者を見分ける方法を紹介します。

  • 【更新日】2023-04-28
外壁塗装チラシ、相場価格より安い場合は要注意。優良業者を見分ける方法を紹介します。

外壁の塗り替え時期に、たまたま塗装店のチラシが入っていたら、そして安さをアピールした内容なら、誰もが興味を引かれることでしょう。しかし安いからというだけで依頼するのは避けてください。

何故なら、チラシを全面的に信用するのは危険だからです。今回は塗装業者からの新聞の折り込みチラシやポスティングチラシの注意点、相場より安い金額が設定されている理由について解説します。

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小林成光(コバヤシマサミツ)さんのプロフィール写真 監修者:外壁劣化診断士 小林 成光

600件以上の現地調査を実施する過程で得た専門性を生かし、日本発のネット見積もりシステムでビジネスモデル特許を取得。ヌリカエにて、外装工事の専門家として、顧客・加盟企業のサポート・コラムの監修に従事。 ▼略歴・プロフィール
「監修者|小林 成光(株式会社Speee)」

チラシを配布する塗装業者の正体

折り込みチラシの安さに魅力を感じたものの、その安さゆえ、「しっかりと工事をしてもらえるか」「どんな業者がチラシを配布しているのか」といった疑問が浮かびますよね。

チラシを配布する業者には、3つの形態があります。

業者形態 費用感と特徴
大手業者 ・中間マージンがかかり費用が高い
・長期保証が付いてくる
総合リフォーム会社・工務店 ・ハウスメーカーよりも高いが、塗装業者より安い
・塗装以外のリフォームも依頼することができる
地域密着塗装業者 ・中間マージンがかからないので、最も費用をおさえられる
・信頼できる業者を探すのが難しい

業者がチラシを配る目的は販路開拓と認知度を上げること。あらゆる形態の業者が新たな販路を開拓するためにチラシを配布しています。

そのため、チラシを配布する業者は全て悪徳業者だと言い切ることはできないのです。業者の形態によって費用が変動することも、一緒に抑えておくとよいでしょう。

「外壁塗装業者」について詳しく知りたい方は、下記の記事もご覧ください。
>>「外壁塗装業者の選び方5つを解説!初心者が失敗しないための知識まとめ」

塗装チラシから優良業者を判断する5つのポイント

とはいえ、チラシを配布する業者の中には、中抜き工事をしたり、費用をごまかしたりする悪徳業者が存在するのも事実です。

ここからは、優良業者をを見分ける5つのポイントをご紹介します。

お手元のチラシと照らし合わせて、優良業者かどうかを見分けるために役立ててください。

相場より価格が離れすぎていないか

お客様を獲得するためには、インパクトのある価格設定が必要です。そのため驚くほどの低価格をウリにしているチラシがありますが、これには要注意です。

塗装費用の内訳は大きく、足場代、材料代、人件費、売上によって構成されています。いずれもコストカットができない項目になっています。

もし値引きができるとしたら、会社の経費30%の中から行わなければなりません。大きく値引きをすれば、会社の儲けが出ないことになります。現実的に考えて会社の儲けなしで、一般顧客の工事を請け負うことはありません。

儲けを出すためには、材料費を削減(塗料を薄めて使うなど)するか、作業工程を減らすなど、手抜き工事をしなければいけないことになります。

一般的な外壁塗装の費用相場は、70~90万円です。チラシに表示されている価格が適正価格かどうかチェックしましょう。

↓↓外壁塗装の価格相場について知りたい方は、こちらの記事も併せてお読みください↓↓

大袈裟な表現・広告ではないか

誇大広告や虚偽広告は、景品表示法違反といった法律で定められた罰則規定があります。 「業界最安値」「地域でNO1」などの「NO1表示」や、安く見せかける「二重価格表示」といった誇大広告には注意しましょう。

「通常は80万円のところ、割引で50万円」といった文言を例に考えると、「80万円」との通常価格には根拠が示されていません。

割引を告知する広告についてはどんなコストをカットして割引を実現するのか、大袈裟な表現については根拠が何か明記されているか確認をしましょう。

会社情報・住所が載っているか

以外と見落としがちな項目でもありますが、小さな文字でチラシ下部に明記されていることが多い「会社情報」をチェックしましょう。地域の業者さんであれば、親切に地図付きの住所で位置情報をご案内しているケースもあります。

一方で、悪徳業者の場合は、事件が発覚した際にすぐ逃げられるように住所をアパートの一室と設定したり、あるいは嘘の住所を記載していることもあります。

その会社が正当性をもって事業を展開しているのかどうか、確認しましょう。その目安となるのが住所や会社情報なのです。

有資格者など信頼できる技術者はいるか

外壁塗装において、仕上がった後のメンテナンスは職人さんの腕前に大きく依存します。さらに、お客様の要望にマッチした施工を行うためには丁寧にヒアリングを行える営業職の存在が不可欠です。

塗装工事においては、どんなによい塗料や計画を立てても、実際に施工する職人さんのスキルが低い場合は、全体の完成度が著しく低下してしまいます。

そのため、有資格者など信頼できる技術者や、営業職がいるか確認することも非常に重要です。

実績や保証・アフターフォローに関する記載はあるか

保証やアフターフォローは、外壁塗装において非常に重要なサービスです。

施工終了直後は、どんな建物も美しく見えるもので、職人さんや業者のサービスの質が問われるのは塗装後2~3年後。悪徳業者による施工を受けた場合は剥がれや色褪せなどが目立つ頃になります。

アフターフォローが充実している業者=施工の品質にも自信がある業者であるともいえます。

実績や保証・アフターフォローは外壁塗装において重要な指標になりますので、明記されていない場合は注意しましょう。

相場より安い価格が記載される仕組み

過去にもらった見積と比べて、チラシに記載されている工事価格が安い!と感じた方もいらっしゃるのではないでしょうか。
相場より安い価格設定には理由があります。

価格が安いからといった理由で工事をお願いした結果、後日トラブルが発生したという事例を多く見聞きしてきました。
ここからは、価格が相場より安く設定されている理由を解説します。

実際の工費が記載されているわけではない

チラシを悪用する業者の中には、見せかけの安い金額を設定してお客さんを集めようと企むケースもあります。

外壁塗装も工事には、外壁に塗料を塗りこむ作業のみならず、最低でも下記のような施工も必要です。

外壁塗装の必要工程
  • 外壁塗装高圧洗浄
  • 塗装
  • 足場設置
  • 各部養生
  • 足場解体
「外壁塗装」という施工は、上記のように外壁施工に必要なすべての作業が含まれて、はじめて「外壁塗装」と表現することができます。

しかしながら、見せかけの金額を設定しチラシを悪用する業者は、施工作業の中から「塗装」に関する費用のみを告知することで、いかにも施工費用全体が安く見せかけます。

金額だけをみてこのような業者へ依頼をしてしまった場合、業者とやりとりを重ねる中で高圧洗浄や足場の設置と解体、各部養生などの費用がどんどん追加されてしまうことでしょう。
その結果、最初に見た「見せかけの金額」よりはるかに高い施工費用を請求される状況に陥ることになります。

このように、価格が相場より明らかに安い金額の場合は、費用内訳を確認し、何が含まれていて、何が含まれていないか業者にお問い合わせすることが大変重要になります。

コーキング塗装が抜けていることも

コーキング塗装とは、外壁材としてサイディングを使用する場合に絶対に必要な作業です。
サイディングによって外壁を保護する場合、複数枚のサイディングをつなぎ合わせて取付工事を行うことになります。

この時に、複数のサイディング間に生まれる隙間を埋めるため、コーキング塗装が必要になるわけです。

サイディングによる外壁塗装においては、隙間が生じたまま放置をしていると、家屋が浸水によって腐食したり、サイディング材のゆがみを矯正できない状況が続くことで、建物全体の安全性が大きく損なわれてしまいます。

相場より安い金額が設定されている場合は、このコーキング塗装が抜けている可能性があります。
このような「作業のごまかし」がなされている可能性もありますので、相場より安い金額が記載されているチラシを見かけた際は、慎重に施工内容を確認しましょう。

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実績のある業者を見つけるには

塗装業者のチラシは、掲載されている内容は少なくても、さまざまなことに注意して細かく見ていけば、色々なことがわかってきます。外壁塗装の正確な金額を知るためには、複数社から見積もりを取得して「比較をする」ことが重要です。

見積りを取得した際は、以下の点をチェックしてみるとよいでしょう。

チェックポイント

「適正価格かどうか?」

「工事内容は適切か?」

「要望を聞いて提案してくれているか?」

工事案は、それぞれの業者で異なってきます。
1社のみの見積もりでは、その工事案が自宅に最も適切なものなのか、判断ができません。

複数の業者に見積もりを取ることによって、もっとも自分の希望に沿った外壁塗装工事はどれなのか、選ぶことができるのです。

安さだけに飛びついて依頼して後悔しないために、よいチラシ、危険なチラシをしっかり判断しましょう。

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