【モルタル壁】モルタル壁の塗装のタイミングと相場

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一昔前の日本の住宅は、木造モルタル造り(木造の構造体にモルタルの壁)が主流でした。近年の住宅は、外壁材にサイディングがもっとも多く採用されていますが、モルタル壁はどのような形状の建物にも採用でき、自由度が高く、優れたデザイン性・意匠性のある外壁ができるため、現在も建築家やモルタル壁の魅力を知る人には人気のある外壁材です。

今回はモルタル壁の塗装について解説します。

「まずは外壁材の種類の基礎知識についてを知りたい」という方は下記記事がオススメです。
> 外壁材の種類は結局どれがいい?種類別メリット・デメリット!

目次


モルタル壁とは

モルタルとは、セメントに水と細骨材(砂)を混ぜたものです。ちなみにセメントに水と細骨材・粗骨材(砂利)を混ぜたものがコンクリート。モルタルはコンクリートと違って砂利が入っていないので薄く伸ばすことができ、壁や床の塗り仕上げや下地として用いられています
モルタル壁は、ラス網やメタルラス(網状の鋼製品)・ラスカット(耐力面材)などの下地材の上に、左官コテを用いてモルタルを塗り重ねた後、塗装などの仕上げを施すのが一般的です。
仕上げ方法は大きく分けて吹き付けガンを使用した吹き付け工法と手作業で行うローラー工法・コテ工法があり、仕上げ方法によってさまざまなデザインやテクスチャをつくり出すことができます。

以下は、モルタル壁の主な工法別の仕上げ方法です。

吹き付け工法

スタッコ仕上げ

スタッコ仕上げとは専用の吹き付けガンを使用し、スタッコ材を壁に5mm~10mm程度の厚みに吹き付け、大理石の模様のような大柄な凹凸をつける方法です。スタッコの仕上げ方も、吹き放し仕上げ・凸部処理仕上げ・小粒仕上げなどがあります。またスタッコは主に単層で、セメント系・合成樹脂系・シリカ系などの種類があります。

リシン仕上げ

リシンは、セメントリシン(セメントを結合剤とした砂状仕上げ材)と樹脂リシン(合成<樹脂を結合剤とした砂状仕上げ材)があり、これらを吹き付けガンで壁に吹き付け、砂のようなザラザラした質感のある外壁をつくります。透湿性に優れ低コストで施工できます。

吹き付けタイル仕上げ

吹き付けタイルは、合成樹脂を主原料とする吹き付け材を層状に重ねて仕上げます。一般的な塗装は3工程ですが、吹き付けタイルは下塗・主材・上塗材の3種類で構成されているため、4~5工程になります。タイルのような光沢がある仕上げとなるのでこのように呼ばれています。

ローラー工法

ローラーを使用した仕上げ方法。形成される模様はさざ波状やスチップル状・ゆず肌模様などの他、特殊なデザイン模様が付けられるローラーも多数あります。主なローラーの種類はウールローラーやマスチックローラーなど。

コテ工法

コテ仕上げは、職人さんが主にコテを用いて仕上げる方法で、自由に模様やテクスチャを描くことができます。コテだけでなく、刷毛やローラー・吹き付けガンなども併用して、個性的で意匠性の高い外壁に仕上げることが可能です。
他にも、あえて色もテクスチャも付けないモルタル打ちっ放しの壁は、モダンでスタイリッシュなイメージがあり根強い人気があります。

モルタル壁の特徴

モルタル壁は、耐火性・耐久性・耐水性に優れ、水分の乾燥が早いことが特徴です。
また左官職人が現場でモルタルを塗り重ねていくため、サイディングのように継ぎ目がなくシームレスな外壁づくりができます。
さらに仕上げ方法によって、さまざまなデザイン・テクスチャをつくることができ、高級感があり、意匠性・デザイン性の高い外壁に仕上がります。

しかしモルタル壁は柔軟性に欠け、建物の動き(風圧や地震による揺れなど)に追従しにくいため、クラック(ひび割れ)が発生しやすいことや、工期が長くかかること、また凹凸のある仕上げにした場合は汚れが溜まりやすいことなどがデメリットになります。
さらに他の外壁材と比較してコスト高になります。

モルタル壁の塗り替えのタイミング

モルタル壁は、クラックの発生を放置しておくと、そこから雨水などが侵入する恐れがあるため、早めの点検が必要です。塗り替えのタイミングは塗られている塗料の種類によって異なり、6年~15年と幅があります。またモルタル壁は必ずといっていいほどクラックが発生しますが、クラックの大きさによっても塗り替え時を判断することができます。ヘアークラック(0.3mm以下)と呼ばれる、文字通り髪の毛のようなひび割れ程度なら急を要しませんが、構造クラック(0.3mm以上、深さ0.5mm以上)がある場合は塗り替えのタイミングと捉え、早急なメンテナンスや塗り替えが必要です。
他にも、触ると白い粉が付着する(チョーキング現象)場合や、塗膜に浮きやはがれがある場合も早めの塗り替えをオススメします。

モルタル壁の塗装工事でやること

モルタル壁の塗装工事の手順やポイントを以下にご紹介します。

足場の設置

まずは作業者が高所作業を安全に行えるよう足場を組み、近隣に迷惑がかからないよう、飛散防止シートをあわせて設置します。足場・飛散防止シートの設置作業は丸一日かかります。

高圧洗浄

高圧洗浄機を使用して、塗膜表面に付着した汚れやこけ・カビ・チョーキングの粉などを
きれいに洗い流します。洗浄にも丸一日かかります。洗浄後は完全に乾燥させることが大
切です。

下地調整・下地の補修

高圧洗浄で除去できないさびや脆弱になった旧塗膜などを、皮スキやサンダーを用いてケ
レン作業を行います。ケレン作業の有無は、仕上がりに大きく影響する大切な工程です。 さらにモルタル面のクラックに応じた補修、サッシ廻りや継ぎ目部分・雨仕舞部分などの
コーキング打ち増し・打ち替え工事を行います。クラックの補修工事はモルタル壁の塗り
替えにおいてもっとも重要な工程です。

養生

塗装に入る前に、塗装しない部分に塗料の付着を防ぐため、マスキングテープを用いて養
生作業を行います。

下塗り

モルタル壁の旧塗膜や、劣化状態に適した下地材を選定し(シーラー・微弾性フィラーな
ど)、丁寧に下塗りします(1~2回)。下塗り作業は、その後の中塗り・上塗り・仕上が
りに大きく影響するため、しっかり丁寧な作業を要します。

中塗り・上塗り

目的に応じた塗料を選定し、ローラーや吹き付け塗装器具を使用して、中塗りを行いま
す。中塗りの後はしっかり乾燥させます(季節や塗料の種類によって乾燥時間は異な
る)。その後上塗りを行います。

モルタル壁の塗装費用

モルタル壁の塗装費用は、塗料の種類や外壁の劣化の状態、塗装面の平米数などによって異なります。以下は、一般的な30坪の建物の塗料別の費用相場になります。

・ウレタン塗料:60万円~70万円
・シリコン塗料:70万円~80万円
・フッ素塗料:80万円~90万円

上記は補修の必要がない場合の費用相場です。構造クラックなどの補修工事が必要な場合は、別途補修工事費用がかかります。補修工事の費用は補修内容によって異なりますが、2,000円/㎡程度かかります。

まとめ

モルタル壁は、クラックが入りやすいことが欠点といえますが、モルタル自体の耐久性は高く、適切なメンテナンスを実施すれば半永久的にもつといわれています。

近年は、クラ<ックを軽減させるための高性能塗料やクラックレス工法なども開発されています。 モルタル壁において大切なことは、すべての工程が現場作業となるため、現場での品質管理やきちんとした施工が大変重要になることです。

さらにモルタル壁は、左官職人の腕や知識によってメンテナンスの回数が決まるといっても過言ではありません。 近年、モルタルの魅力が見直されモルタル壁の需要が増加傾向ですが、塗装を依頼する際は、モルタルの施工経験の豊富な業者を選ぶことも重要なポイントといえるでしょう。

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