住宅のアルミ部分は塗装できる?アルミの塗装方法2つと費用・手順を解説

  • 【更新日】2022-09-16
住宅のアルミ部分は塗装できる?アルミの塗装方法2つと費用・手順を解説

「アルミサッシの塗装が剥がれてしまった……」「壁のアルミ部分を塗装したいけど、アルミって自分で塗っていいの?」
住宅のアルミ部分の塗装について、どうすればいいか分からないという方は少なくないのではないでしょうか。

アルミは塗装面が剥がれやすい素材で、アルミ製のサッシや手すりですと耐用年数は5~7年程度と短いので、手順を誤ると塗り替えてすぐに再塗装が必要になってしまいます。
本記事では、アルミの塗装方法や費用、塗装すべきタイミングなどを詳しく解説していきます。

記事を読んで、しっかり長持ちするアルミの塗装方法について確認してみて下さい。

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アルミは塗装できる?

まずは「そもそもアルミ素材は塗装できるのか?」という部分を見ていきましょう。
結論からいうと、アルミ素材にも塗装を施すことは可能です。

本来アルミ素材には、木材や鉄とは異なり塗料がうまくつかないという特徴がありますが、専用の下塗り塗料を塗った上からであればアルミにも塗装を行うことができます。

アルミ素材とはどのようなものを指すか

この記事を読まれている方の中には、「自分の塗りたいものは本当にアルミなの?」と疑問を持っている人もおられるかもしれません。
そのような方のために、アルミ素材の定義も簡単に見ておきましょう。

アルミ素材とは、アルミニウムを原料とする素材全般を指します。
身近なアルミ素材と言えば、1円玉や、料理に使うアルミホイルなどがあげられます。
住宅においては、以下のような箇所によく利用されています。

アルミが用いられる箇所
  • ・サッシ
  • ・ベランダの手すり
  • ・階段
  • ・玄関ドア
  • ・門扉

アルミは軽量で加工も容易であることから様々な建材として利用されていますが、一方で傷つきやすく錆びやすい、という弱点を持っています。
身近にあるアルミ素材には樹脂コーティングや表面処理が施され、劣化しにくくなっていますが、それでも経年による劣化は免れません。

住宅に使われているアルミ素材に劣化が見られたら、塗り替えが必要です。
例えば錆びで色が変わってしまっている場合や、表面が白くなってしまっている場合(酸化)などは、塗り替えのタイミングといえるでしょう。

そもそも「塗装」ってどんな意味なのだろう…こんな疑問を持つ方も少なからずいらっしゃるのではないでしょうか。詳しく知りたい方は、下記の記事も参考にしてください。

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アルミを塗装するべき劣化症状4選

アルミ塗装はDIYでできるとはいえ、そもそもアルミはどんなタイミングのときに塗り直すべきでしょうか。

以下ではアルミの劣化症状を解説しますので、当てはまっているようなら塗装を施してください。また、劣化症状が出ていなくても塗装から10年が経過している際には塗り替えを検討しましょう。

触ると白い粉がつく

チョーキングとは、触れた際に手に白い粉がつく現象のことです。
白い塗装を施したアルミに起こることがあり、塗膜の劣化により顔料(色の元になる成分)が浮いていることが原因です。
放置すると錆びに発展する可能性があるので、なるべく早めに塗装し直してください。

チョーキングは劣化症状としては初期段階ですので、DIYでの再塗装でも対応可能です。

錆びて変色している

画像出典:Youtube  ビアンゴジャパン

アルミが本来もつ銀色から茶色や黒色に変わっていたら、錆びついていると考えましょう。
錆びはアルミ自体が傷んでいる証拠ですので、放っておくとアルミと接している窓枠まで劣化したり、手すりが取れたりする恐れがあります。

たかが変色と見くびらずに、丁寧にアルミを再塗装しましょう。
錆びている箇所が小さければDIYでの塗り直しでも可能ですが、広範囲だったり手が届かない場所にあったら塗装業者に相談しましょう。

雨漏りしている

チョーキングや変色を見過ごすと、雨漏りにまで至る恐れがあります。
さらに雨漏りを放置すると、隙間から害虫が侵入したり、酷い場合には壁材の内部まで傷んで家が倒壊したりするので大変危険です。

既に雨漏りが始まっている場合はDIYでの修復が間に合わないため、業者に相談しましょう。

白い斑点がある

画像出典:Youtube 株式会社inbro

アルミに白い斑点がある場合、酸化アルミニウムが現れている状態です。
酸化アルミニウムはアルミが酸素と結合して酸化したときに現れ、砂・潮・雨・風などによって塗膜が剥がれる可能性があります。

無論、塗膜が剥がれると雨漏りに発展する場合もありますので、できるだけ早め再塗装をおすすめします。
まだ塗膜が剝がれていなければDIYで対応できますが、剥がれていたら業者にてメンテナンスしてもらいましょう。

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DIYでアルミを塗装する手順

ここからは、アルミ素材の塗装を行う際の方法を確認していきましょう。
状況により方法は異なりますが、ここでは基本の塗装方法と、DIYでアルミ塗装を行う際におすすめの製品をご紹介します。アルミ素材の塗装は、以下のような流れで行います。

アルミの塗装方法
  1. 剥がれてしまった古い塗料を剥がす
  2. アルミを研磨する
  3. へこみや大きな傷はアルミパテで補修する
  4. 下塗りを行う
  5. 水性ペンキで本塗りを行う
  6. コーティング剤で仕上げる

①剥がれてしまった古い塗料を剥がす

剥がれてしまった塗装はきれいに剥がします。剥がれた塗装を取らずに重ね塗りをすると、塗料が剥がれていない箇所と剥がれている箇所との段差によって、表面がボコボコになります。 見栄えが悪くなるなるばかりか劣化も早くなるため、しっかりと除去しましょう。

古い塗料がまばらになっている時はワイヤーブラシ、細かい部分を作業する際はサンドペーパー、塗膜が厚く削るのが不便である時は塗料はがし剤がおすすめです。

②アルミを研磨する

塗料の密着性を高めるために、ツルツルしたアルミ表面を研磨します。古い塗料を剥がす時と同様、ワイヤーブラシやサンドペーパーを使ってアルミ表面に細かい傷をつけていきます。

研磨を行うことで光沢感がなくなり、表面には小さな凹凸ができます。この時、深く傷をつけてしまうと、塗装した際に凹凸が浮かんできてしまうので、均等に細かい傷がつくように研磨しましょう。

③へこみや大きな傷はアルミパテで補修する

アルミ素材に大きなへこみや傷があると塗料が密着しにくくなり、そこから剥がれの原因になります。

へこみや大きな凹凸などがある場合は、アルミパテで凹凸を平らに埋めていきましょう。
アルミパテとは、アルミやステンレス・鋼板などの金属素材のへこみや傷を補修するアイテムです。粘土状のアルミパテでへこみを埋めて、乾燥させると硬化します。

ホルツ 補修用パテ アルミホール用アルミパテ 

ホルツ 補修用パテ アルミホール用アルミパテ

【一般的なアルミパテの使い方】
1. へこみ周辺をサンドペーパーで研磨して密着度を高めておきます。
2. 油分や汚れを十分に取り除きます。
3. へこみにアルミパテを埋め込み、平らにならします。
4. 4~5時間ほど乾燥させて固めます。
5. 固まったことが確認できたら、表面をサンドペーパーで平らに調整します。

④下塗りを行う

画像出典:Youtube スワロDIYちゃんねる

アルミ塗装には下塗りが必須です。アルミ用の下塗り用塗料は、プライマーまたは非鉄バインダーとも呼ばれます。
商品名としてはメタルプライマー、アルミ用プライマー、アルミ下塗り剤などと書いてあるものが該当します。

まずは、下塗りを行う前にマスキングテープで養生しましょう。塗装するもの以外に塗料が付くのを防ぐためです。壁やサッシ、手すりなどを塗装する時は、床の養生も忘れないようにしましょう。

養生ができたら、下塗りを始めます。

アサヒペン メタルプライマー (300ml )クリヤ 1,110円

アサヒペン メタルプライマー (300ml )クリヤ

非鉄金属に下塗りすることにより塗料が密着するようになります。小さな部品などはスプレータイプが便利ですが、バルコニーの手すりや階段を塗る時は液体タイプが使いやすいです。

 ミッチャクロン マルチ (420ml)  1,554円

ミッチャクロン マルチ

金属から樹脂まで、幅広い素材に対応しています。密着の悪い生アルミに対しても、ペーパー研ぎを必要とせず、強力な密着性が得ることができます。

⑤水性ペンキで本塗りを行う

下塗りが完全に乾いたら、本塗りを行います。塗料が塗りにくい際には、5%程度の水で薄めて塗ります。
水性ペンキは扱いやすい反面、色ムラにもなりやすいため、2~3回ほど重ね塗りするのが理想です。

アルミサッシは細い縁を塗ることが多いため、刷毛は細めのものを用意しておきましょう。

スプレー缶による塗装

アルミ塗料に特化したスプレー塗料があります。サッシ・門柱・フェンスなど屋内外のアルミ製品に直接スプレーするだけ気軽にDIY塗装が可能です。

アサヒペン カラーアルミスプレー 300ML ブロンズメタリック 1,837円

⑥コーティング剤で仕上げる

コーティング剤とは、アルミ特有の光沢感を出したり、錆びや劣化を防いだりするためのものです。 アルミは紫外線や酸性雨、潮風などによって変色・腐食が起きやすい素材です。
表面をコーティングすることで、塗装の剥がれや様々な劣化から守りましょう。

アルミコートS (100ml) 2,200円

アルミコートS (100ml)

アルミ表面の汚れを落とした後、アルミコートSを塗ると光沢を復元させます。汚れを落とす洗浄剤ではないため、使用の手順を守りましょう。

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アルミ塗装はDIYと塗装業者のどちらがおすすめ?

アルミを塗装したいとき、自分で塗るべきか専門業者に依頼すべきかは、悩ましいポイントだと思います。
ここでは、アルミを自分で塗装する場合と、塗装業者に依頼する場合のメリット・デメリット・費用を見ていきましょう。

【DIYと塗装業者による塗装の比較】

アルミの塗装方法 費用※ メリット デメリット
自分で塗装する(DIY) 1~5万円 ・費用が安い ・別途、道具代がかかる
・塗る人の技術によっては耐用年数が短くなる可能性がある
塗装業者に依頼する 2~7万円 ・施工不良の可能性が低い ・費用がやや高い

※アルミサッシの塗装を行った場合

自分で塗装をする場合と塗装業者に依頼する場合で異なるのは、「塗装の品質」「費用」の2点です。
品質を重視するのであれば、やはり専門家である塗装業者に依頼するほうが安心です。

また、費用についても、知識のない方が塗装して数年に一度塗り替えるよりも、10~15年程度持つ塗装業者による塗装のほうがお得な可能性が高いです。 しかし、「自分で塗装をしたい」という希望がある場合には、DIYも選択肢になるでしょう。

ご自身の希望に合わせて選択すべきですが、基本的には塗装業者に依頼するのがオススメです。
これは、アルミは他の素材よりも施工が難しく、専門知識がない方による塗装が失敗する可能性が高いためです。

なお、「どの塗装業者に依頼していいか分からない……」という方はヌリカエの一括見積もりサービス の利用がおすすめです。
全国の優良塗装業者の中から、ご希望にあった塗装業者に絞ってご紹介することができます。

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まとめ

本記事をご覧いただき、アルミの塗装方法について、ご理解いただけたかと思います。
難易度は高いですが、正しい手順と道具で行えば、ご自身でもアルミを塗装することは可能です。

しかし、外壁やアルミサッシ、バルコニーなどの塗り直しの場合は、やはりプロに依頼すると安心です。
塗装の質によって自宅の美しさに差が出るためです。
まずは一度、専門業者に無料で相談してみましょう。

最後に、本記事の要点を振り返ってみましょう。

アルミ塗装はDIYできる?

DIYすること自体は可能です。その場合、アルミ用の下塗り材を忘れずに使ってください。詳しく知りたい方はアルミは塗装できる?をご覧ください。

アルミ塗装のDIY手順は?

大まかにいうと「古い塗装をはがす」「アルミを研磨する」「へこみや傷をアルミパテで補修する」「下塗り・本塗り」「コーティング」という手順です。詳しくは自分でアルミを塗装する手順をご覧ください。

アルミ塗装をDIYで行うのと、業者に依頼するのではどのような違いがある?

DIYで行うと費用が安く済みますが、塗装が失敗する可能性などのデメリットがあります。基本的には塗装業者に依頼するのがオススメです。詳しくはDIYと塗装業者のどちらがおすすめ?費用とメリット・デメリットをご覧下さい。

アルミは住宅のどんな場所に使われている?

サッシ、ベランダの手すり、階段、玄関ドア、門扉などにはアルミ素材が使われている可能性が高いです。詳しくはアルミ素材とはどのようなものを指すかをご覧ください。

最後までお読みいただき、ありがとうございました。

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