軒天は塗装すべき?劣化のサインや補修方法もご紹介!

  • 【更新日】2023-11-22
軒天は塗装すべき?劣化のサインや補修方法もご紹介!

軒天は普段こそ目にしない場所ですが、住宅を建てて15年ほど経過すると思いの外汚れている場所でもあります。

本記事では、

・軒天の概要
・軒天塗装のタイミング
・軒天の塗装方法

について解説していきます。軒天の塗装は一見簡単そうに見えますが、高所作業であることから一定の危険を伴います。そのためあなた自ら塗装するよりは、専門業者に依頼するのがオススメです。
この記事を読み、将来のコストまで検討した上で適切な塗装手段を見つけてみてください。

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軒天とは

はじめに軒天についての一般知識を確認します。「汚れているだけならば塗装は必ずしも必要ないのではないか」という考えもあるでしょうが、軒天の状態によっては放置することで事後的に大規模な修繕を必要とする場合があります。塗装には表面を保護する役割もあるため、適切な時期にメンテンナンスとしての塗装をする必要があるのです。

軒天はここ

軒天という言葉は必ずしも一般的に使われているものではありません。軒天は軒下に入って見上げた際に目に入る屋根の裏側(天井)です。画像にすると赤線の場所になります。

 

普段は目にすることがほとんどない場所でしょう。軒天には以下のような役割があります。

・住宅の外観を美しく整える
・火災時の延焼を防ぐ
・天井裏の換気

それこそ普段は気にすることのない機能ばかりですが、例えば軒天に雨漏りと思われる染みがひろがっているような場合は、天井裏の換気が十分にできていない恐れがあります。軒天だからとあなどっていると、住宅全体に悪影響を及ぼすサインを見逃すことになるのです。

また冒頭で触れたとおり、塗装は軒天の表面をコーティングする役割を持っています。そしてコーティングは経年劣化により剥がれていくものです。そのため定期的にチェックし、必要であればメンテナンスとして塗装をすべきなのです。

軒天によく使われる材質

木材系(ベニヤ板・化粧合板)

ベニヤ板の軒天

ベニヤ板の軒天(画像出典:オリエンタルホームサービス

近年は新築で使用される機会が減っていますが、昔の木造住宅ではベニヤ板や化粧合板が軒天に使用されていました。美しいデザインの木目と低価格が魅力ですが、経年劣化が早く、防火性や耐水性に欠けます。経年劣化が進むと表面の塗膜が剥がれやすくなるため、定期的に塗装での保護が必要です。10年以上経過した木材系の軒天の場合、張替え工事が必要になることもあります。

木材系のメンテナンス

  • 経年劣化で表層が剥がれやすい
  • 10年以上経過している場合は張り替えが必要なケースが多い

不燃系(ケイカル板・フレキシブルボード)

ケイカル板の軒天

ケイカル板の軒天(画像出典:オリーブホーム

近年、新築やリフォームにおいてよく使用される材質として、不燃系の軒天材があります。ケイカル板はケイ酸と酸化カルシウム(生石灰)から製造され、耐火性と防湿性に優れていますが、吸水性が高いため塗装による保護が必要です。一方、フレキシブルボードはセメントと補強繊維で作られており、強度が高く不燃性に優れていますが、重量がケイカル板の約2倍になるため、設置前に下地の強度を確認する必要があります。

不燃系のメンテナンス

  • ケイカル板:吸水性が高いため、塗装による塗膜保護が必要な場合が多い
  • フレキシブルボード:重量があるため、下地の状態や強度に問題がないか要確認

金属系(ガルバリウム鋼板・アルミスパンドレル)

ガルバリウム鋼板の軒天

ガルバリウム鋼板の軒天(画像出典:PDO建築事務

軒天にガルバリウム鋼板やアルミスパンドレルなどの加工した金属板を使用することもあります。
これらは屋根や外壁材としても普及しており、軽量で耐火性・耐水性・耐久性に優れています。ガルバリウム鋼板とアルミは錆びにくい素材ですが、時間が経過すると錆が発生し、耐久性や美観が低下する可能性があります。そのため、15〜20年ごとに錆止め塗装と仕上げ塗装が必要です。

金属系のメンテナンス

  • 15~20年程度の頻度で錆(さび)止めを行う必要がある
  • 錆(さび)を放置すると腐食が進行し、最悪の場合穴が空いてしまう場合も

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軒天の劣化症状とメンテナンスのタイミング

普段は気に留めない軒天ですが、家を守るために重要な役割を担っています。
では、どんなタイミングで軒天のメンテナンスを行えばよいのでしょうか?
軒天によくある劣化症状とともにメンテナンスすべきタイミングをご紹介していきます。ご自宅の軒天の状況と照らし合わせてご覧ください。

汚れ/色褪せ

軒天の汚れ

画像出典:カナリアペイント

軒天は、屋根や外壁と異なり、直接的な紫外線の影響を受けにくい部分です。しかし、時間の経過とともに、汚れが蓄積し、色褪せの問題が生じることがあります。すぐに補修が必要というわけではありませんが、塗装によるメンテナンスを検討してみると良いでしょう。

剥がれ

軒天の剥がれ

画像出典:カナリアペイント

劣化が進行すると表面の剥がれや欠損が発生するリスクがあります。このような剥がれは、雨水などによるさらなる腐食を招き、最悪の場合、軒天に穴が開くことも考えられますので早急にメンテナンスが必要です。また、剥がれた状態での塗装は、塗料の密着不良を引き起こす可能性が高いため、剥がれや欠損が見られる場合は、下地の補修が必要になることもあります。

カビ/コケ/藻

軒天のカビ

画像出典:カナリアペイント

軒天にカビやコケ、藻が発生するのは、湿気が原因であることが多く、通気性の不足や雨水の浸入が影響している可能性が高いです。特に、コーキングの劣化から水が侵入し、湿った環境が続くと繁殖しやすくなります。これらは見た目の問題だけでなく、軒天の材質を劣化させることもあるため、発見したら早急に対処することが重要です。

シミ

軒天のシミ

画像出典:カナリアペイント

軒天にシミが現れるのは、経年による汚れや色褪せだけでなく、雨漏りの可能性も考えられます。屋根やベランダの排水が不十分で、雨水が軒天に侵入しシミを作ることがあります。これらのシミは、屋根裏の湿気が原因であることが多く、複数のシミがある場合は迅速なメンテナンスが必要です。雨漏りが進行すると塗装のみでは解決せず、軒天の全面的な張替えが求められることがあります。
シミが見つかった場合、必ず専門家の診断を受けるようにしましょう。

軒天の塗装方法

ここからは軒天の塗装方法をみていきましょう。塗装自体は素人であっても手順を守ることで行うことはできます。しかし高所作業となる点には十分に注意が必要です。

軒天の塗装に必要な道具

まずは軒天の塗装に必要な道具をみていきましょう。

軒天の塗装には上記のものが最低限必要となります。ただし、軒天はいわば屋根の裏側になるため非常に高い位置にあります。そのため素人がはしごをかけて作業をするのは非常に危険な行為となります。一般的な二階建ての住宅であっても地面から軒天までの距離は約6メートルほどあります。

この高さから落下すると命にかかわります。そのため地面にはしごを立てて軒天を塗装するのはやめておきましょう。一方でベランダから塗ることができる範囲であれば、塗装にもそれほどの危険はありません。ただしベランダに脚立を立てることは避けましょう。バランスを崩すと地面まで落ちる恐れがあるためです。

軒天の塗装手順

次に軒天の塗装手順は以下のとおりとなります。

軒天の塗装を美しく仕上げるためには周辺部位に塗料がつかないようにするマスキングと、軒天の汚れを削り落とす作業が重要になります。この2つの作業を丁寧に行うと、軒天の塗装の仕上がりが良くなります。

また塗料は成分が沈殿していることがあるためよくかき混ぜてください。その上で塗料は下塗り用のものを1回、仕上げ用のものを2回塗っていきます。これは三度塗りと呼ばれています。三度塗りを利用することで、塗装をムラなく綺麗に仕上げることができるのです。

そのため1回1回の塗装は厚塗りをする必要はありません。塗料を薄く三度塗って、ムラをなくすことを心がけてください。厚塗りはむしろムラを生んでしまうため注意が必要です。また下塗り→中塗り→上塗りの間では、毎回塗料をしっかりと乾かす必要があります。

このように軒天の塗装自体は手順だけをみると素人でもできないことはありません。しかし繰り返しているとおり、高所作業となる点には十分な注意が必要です。誤って2階から落下してしまったのでは、塗装どころの話ではありません。命の危険があるので、軒天塗装が無理だと感じた場合は素直に業者に頼みましょう。

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軒天塗装の注意点

ここまで軒天塗装に必要な道具と、塗装の手順を解説しました。塗装行為自体は必ずしも難しいものではありません。しかし高所作業であることから落下の危険性がある点が問題なのです。ここでは落下の危険性以外に軒天塗装における注意点を解説します。

軒天塗装の素人は往々にして以下の注意点を見過ごしがちです。

・雨漏りやカビなど塗装しただけでは改善できない劣化
・塗りムラによるコーティング効果の弱体化
・金属部品のケア

軒天塗装には落下の危険性を除外するとしても上記のような難しさがあるのです。これらを見逃してしまうと、結局は近いうちに再塗装が必要になったり、天井裏の劣化のサインを塗装で塗りつぶしてしまったりする恐れがあります。軒天塗装は意外と難しいものなのです。

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軒天塗装は業者に依頼しよう

ここまでいかがだったでしょうか。軒天塗装を素人が行うリスクは理解できたでしょうか。落下の危険性はあなたの命に直結しますが、中途半端な塗装は住宅そのものの寿命に繋がります。そのため軒天塗装をするならば、はじめから業者に依頼すべきなのです。

そうすることで上述した注意点をカバーしつつ、軒天を美しく仕上げることができます。また業者であれば足場を組んでの作業となるため、落下の危険性はありません。

軒天塗装を業者に依頼する際のポイント

軒天塗装を業者に依頼すると当然コストが発生します。コストについては後述するので、ここでは業者に依頼する際のポイントを確認しましょう。塗装業者といっても作業の質はピンキリであるため、なるべくならば技術の高いところを選びたいものです。

また塗装業者の中には悪徳業者と評価して差し支えないような詐欺まがいの行為をはたらくところがあります。軒天塗装は価格相場がわかりにくいため、そこにつけ込む形で相場よりはるかに高い金額を請求してくるのです。こういった業者につかまると、過度な請求を受けるのみならず、そもそもの修理までずさんなものとなる恐れもあります。そのため軒天塗装を業者に任せる際は、優良業者を選ばなければならないのです。

軒天塗装の優良業者の特徴

軒天塗装の優良業者は以下のような特徴を備えています。

・見積もり前に軒天を直接見て調査を行う
・軒天の現状と修理方法を丁寧に説明してくれる
・見積もりの内訳が詳細
・その場での契約を迫ってこない

いずれも優良業者の特徴となります。特に説明の丁寧さは悪徳業者にはない特徴であるため、優良業者を見分ける大きなポイントとなります。業者によっては軒天の写真を撮り、それをもとに現状と具体的な修理方法を説明してくれたりもします。

また「見積もりの内訳が詳細」とは、見積もりの中に個別的な項目として「人件費」「材料原価」「交通費」「足場設置費用」などが表れている状態を指します。これが悪徳業者の場合は、「塗装代金」という1つの項目のみで費用の全額を説明する見積もりを作成することがあるのです。これは悪徳業者が相場より高い料金を請求する際に用いる手口です。

このように優良業者は上記のポイントから見分けることができます。悪徳業者に騙されないためにもしっかりと頭に入れておいてください。

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軒天塗装を業者に依頼した場合の費用相場

軒天塗装を業者に依頼する場合、塗装範囲により具体的な金額が大きく変わります。相場としては下記の値段が一般的です。

・塗装:1,000円~1,500円/㎡
・足場設置代金:100,000円~200,000円

塗る範囲にもよりますが、合計でおおむね20万円から30万円程度はかかるとみておいて間違いはありません。軒天塗装は高所作業になるため、どうしても足場代金が必要となってしまうのです。これもあなたの命を守ることに繋がる費用なので、割り切って業者への依頼をしましょう。

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無料の建物診断で相見積もりをとる

ここまで軒天塗装は業者に依頼すべきであり、費用としては20万円から30万円かかると説明してきました。しかしこれらはあくまで一般論であり、必ずしもあなたの場合に妥当するものではありません。ここでは、実際に軒天塗装を業者に依頼する場合の手順を紹介します。ポイントは無料の建物診断を利用することです。

1. 無料の建物診断を利用する
2. 専門家があなたの建物の状態をチェックする
3. 専門家が提携している業者に見積もりを依頼する
4. 各業者から見積もりがあがってくる(相見積もり)
5. あなたが依頼したい業者を選ぶ
6. 契約
7. 軒天塗装作業
8. 完成

無料の建物診断とは軒天塗装の際のみならず、住宅に関するチェックが欲しいときに活用できるものです。建物診断を依頼すると専門家があなたの住宅の状態をチェックしにやってきます。そして軒天の状態を把握し、その情報にしたがって提携業者に見積もり依頼を行うのです。

つまり無料の建物診断を利用することで、複数の業者の調査を受けることなく1度の調査で相見積もりを実現することができるのです。これが無料の建物診断の大きなメリットです。そこから先は、各業者の見積もりをチェックして気に入ったところと契約をすれば良いのです。

提携業者に悪徳業者はほとんどいません。なぜならば悪徳業者と提携してしまっては、建物診断の信用度すら落としてしまうためです。このように無料の建物診断は手間なく相見積もりをとることができ、悪徳業者を避ける効果も持っているのです。

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まとめ

今回は軒天塗装について紹介しました。塗装自体は素人であっても不可能なものではありませんが、高所作業となることから大きな危険が伴います。また半端な知識で軒天塗装をするとかえって建物を劣化させる恐れもあります。

このようなことから軒天塗装は専門業者に依頼するのがオススメです。費用相場は塗る範囲にもよりますが、20万円~30万円と考えておいてください。そしていざ業者に依頼する際は、無料の建物診断を活用することで手軽に相見積もりをとることができ、また悪徳業者を避けることができます。

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