サイディングのひび割れ補修ーDIYで修復できるの?ー

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「外壁にひび割れができている…DIYで補修することはできるのだろうか」
「業者にサイディングの補修を依頼したいけど、費用はどの程度かかるのだろう…」

このように、もしご自宅のサイディングにひび割れを見つけたら、不安になられる方も多いかと思います。

サイディングのひび割れは、経年による劣化、施工時の不注意、自然災害などさまざまなきっかけにより起こる症状です。
もしご自宅の外壁にひび割れを発見したら、状態を良く見て、どのような対処方法を取るか考えることが大切です。

今記事ではサイディングに起こりうるひび割れの種類や補修方法などについて解説していきます。ご自宅のサイディングにひび割れが起きていた場合、適切な対応ができる手助けになれば幸いです。


Point ・サイディングにひび割れが起きていたらまずは幅を確認!
・DIYで補修するなら微細なヘアークラックまで!
・それ以上の構造クラックは業者に塗装を依頼しましょう。
・優良業者を選ぶために相見積もりを取りましょう。


サイディングで起こるひび割れ

サイディングの基礎知識


サイディングは、日本の住宅の8割近くで採用されている外壁材です。
サイディングの材質には窯業系、金属系、木質系、樹脂系という4種類があります。

その中でも、本記事では窯業系サイディングについて解説していきます。

というのもサイディングの中でも、日本で使われているのはほとんどが窯業系サイディングだからです。

窯業系サイディングは加工のしやすさを利用して、レンガ風、タイル目、石柄など様々な雰囲気を作り出すことができるのが特徴です。
デザインのバリエーションの多さから、導入コストの安さまで総合的に優れているので、人気がとてもあります。

次にサイディングのシェア率の中で多いのは、金属系サイディングですが、 金属系サイディングは乾燥収縮の影響が少なく、ひび割れが発生することはほとんどありません。
また樹脂系サイディングに関しても、日本ではひび割れの事例は非常に少なく、 万が一ひび割れがあったとしたら補修ではなく、 その一部分だけを張り替えするのが推奨とされています。
そして、木質系のサイディングについてですが、天然木を使用しているため、 ある程度のひび割れや節の穴が起こることは前提とした素材です。 そのため、小さなひび割れだとそのまま使用することが多く、 もし気になるようでしたら、パテでその部分を埋めることで補修が出来ます。  


サイディングのひび割れはどのような種類があるの?

ヘアークラック




このように髪の毛のように細い(幅0.3㎜未満)ひび割れのことをヘアークラックと言います。 外壁表面の塗膜にひび割れが起きている状態なので、「今すぐ補修しなければいけない」という緊急性は低めで、DIYでカバー出来る場合もあります。

しかし微細なので外見から分かりにくく、気付いたときには症状が進行していた、ということもありますので、 すぐ補修しない場合は経過をきちんと見ていくことが大切です。


構造クラック

構造クラックとは、上記の塗膜に起こるヘアークラックとは違い、外壁の内部まで割れが起こってしまっている状態のことです。

内部構造に影響を及ぼす恐れがあり、DIYでメンテナンスを行うのは難しく、必ず業者に依頼して補修してもらうことをおすすめします。




・幅0.3mm以上、3㎜未満のひび割れ
内部の劣化状況を確認するためにも、専門家や業者による診断が必要です。そのうえで必要な補修方法を相談する時期に来ていると言えます。

・幅3㎜以上のひび割れ
ひびがかなり進行している状態なので、今すぐ補修が必要な状況です。長時間放置している状態であれば、雨水が外壁の内部へ侵入して、構造内に腐敗に繋がっている恐れがあります。

どうやって幅の長さを測るの?
ホームセンターなどで売っている『クラックスケール』という測定器で実際に幅を測ることができます。
ただ目安であれば、日常生活にあるものでも測ることができます。
だいたい官製はがきの厚さが0.25mm、ティッシュ箱の紙の厚さが0.43mmなので、実際にクラックのすき間に入るか試してみましょう。
官製はがきの厚み以下であればヘアークラック、ティッシュ箱の紙入ってしまうようであれば構造クラックの可能性が高いです。


コーキング(シーリング)のひび割れ




サイディングボード部分のひび割れだけでなく、コーキングというボードとボードをつなぎあわせる素材にひびが入ってしまうこともあります。

サイディングボード自体は無事なので、軽視されがちなのですが、コーキングのひび割れから雨水が内部に入り込んでしまう点は、ボードにひび割れがある場合と同じです。

つまり、コーキングのひび割れも放置するとやはり内部腐食に繋がってしまうのです。 そのためコーキングのひび割れだとしても、油断は禁物になります。


ひび割れを放っておくと起こること

ひび割れは、外壁にすき間を作ってしまっているので、美観を損ない、耐性が弱くなってしまうことはもちろん、雨水の侵入も避けられません。

建物内部に雨水が染み込む可能性が出てきてしまうのです。
これにより、様々な症状を更に引き起こしてしまうリスクがあります。

・腐食
サイディングのすき間から浸水した雨水が原因で、内部の構造部分が腐敗し、建物の強度が落ちる可能性があります。 構造部分は、木造住宅だと木材や鉄で出来ていることが多いので、水分に触れさせることはもちろんあまり好ましくありません。
また腐敗が進むことによって、シロアリの発生も危惧されます。

・カビの発生
雨水が入り込むことで、多湿状態になり、 カビにとって居心地の良い場所になってしまいます。
毎日住む家ですから、常にカビの近くに存在していると、 アレルギーなどを引き起こしてしまう原因ともなってしまいます。


サイディングのひび割れの補修方法

上の章で触れましたように、サイディングボードとコーキングそれぞれにひび割れが起こる可能性があります。
ここではそれぞれの補修方法を見ていきましょう。


サイディングボードのひび割れ

①V字に溝を作る
カッターナイフなどでひびの小口を削り、V字の溝にします。



②ひび割れ部分を清掃
ナイロンのブラシや刷毛などを使って、溝の部分やひび割れ部分を清掃します。



③プライマーを塗布
清掃が終わったら、プライマーを使って刷毛で塗布していきます。



④パテを充填
プライマーを塗ったところにサイディングのメーカーが指定するパテで充填していきます。
もしはみ出してしまったら、ヘラ等で除去していきます。



⑤補修塗料を使って塗装
パテが乾いたら、刷毛などを使って補修塗料で補修を行います。



コーキングのひび割れ

コーキングの補修をするには、「打ち替え」「増し打ち」という2つ方法があります。
「打ち替え」とは、既存のコーキングを取り外し、新しいコーキング材を充填していきます。
それに比べ、「増し打ち」方法とは既存のコーキング材の上からそのまま新しいコーキングを充填していく方法です。
「増し打ち」の方が、既存のコーキングを取り外す費用がないため、安く済みますが、ひび割れをしている場合は、既存のコーキングの効果が既に無いので、「増し打ち」ができません。
なので、今回は打ち替えの方法について解説してまいります。

打ち替え方法

※天候なども考慮し、コーキングが十分に乾いている状態で行います。

①既存のコーキング材の除去と清掃
カッターナイフなどで既存のコーキング材やプライマーを除去していきます。
接着面にゴミや油分、水分が残っていると新しいコーキング材との接着不良が起きてしまうので清掃も念入りに必要です。



②プライマーを塗る
塗るときにはみ出さないよう周りにマスキングテープなどを張ってから、プライマーを塗布していきます。



③コーキング材で充填する
プライマー塗布30分以上6時間以内にコーキング材を充填していきます。
気泡やムラが出ないように注意し、ヘラなどを使ってサイディングの表面に合わせて平らに調整していきます。



DIYでサイディングのひび割れ補修をするなら

基本的には業者に頼むことをおすすめしますが、もちろんDIYでもひび割れの補修を出来ないというわけではありません。
「やってみたい」と思っている方も少なくないと思います。

そこで、DIYでひび割れの補修を行っていく場合の費用相場と、注意点をいくつかご紹介させていただきます。


DIYでひび割れを補修行ったときの費用相場

DIYで補修を行うときは、サイディングを補修する場合でも、コーキングを補修する場合でも、だいたい以下の材料と道具があれば問題ないでしょう。
一緒に商品の一例も載せたので、参考にしてみて下さい。

名称 プライマー
詳細 下地として使います。防水機能があるものを選ぶと安心です。
費用 500~1,000円


名称 コーキング材
詳細 コーキング部分だけでなく、サイディングのひび割れ部分にも使用できます。コーキングガンという器具に付けて使います。
費用 500~1,500円


名称 コーキングガン
詳細 コーキング剤を押し出す器具です。グレードはさまざまでピンからキリまでありますが、そこまで広い範囲をやるわけでなければ、最低限の機能があれば十分です。
費用 200~15,000円


名称 マスキングテープ
詳細 塗料がはみ出さないようにするため周りに貼るテープです。
費用 150~1,000円


名称 パテ
詳細 補修剤として使います。ただDIYですと、長持ちして2年程度で、塗料に合わない材料だとボロボロ剥がれてきてしまうため注意が必要です。
費用 500~2,000円


名称 ヘラ
詳細 コーキング剤やパテを塗ったところではみ出したところをヘラを使って滑らかにしていきます。
費用 500~1,000円


DIYでひび割れ補修を行うときの注意点

・サイディングの種類を正確に把握し、それに合わせた補修方法を選択する

冒頭で説明したように、サイディングには4種類ありました。 サイディングのほとんどは窯業系ですが、念のためご自宅のサイディングはどの種類かを把握し、それに合った方法で補修を行っていきましょう。 サイディングの種類の見分け方についてはこちら↓

ひび割れの状態を正確に把握する

先ほどひび割れの種類について触れました。
構造クラックの恐れがあると、内部の補修も行っていかなければいらないため、DIYで出来る範囲はヘアークラックまで、と考えた方が賢明です。
もしヘアークラック以上の幅があれば、まずはプロに診断をしてもらった方が良いでしょう。

サイディングの種類に適した道具および材料を選ぶ

サイディングメーカーによって、使用する材料に指定がある場合があります。こちらはやはりそれに従って、準備しなければなりません。
道具に関しても、代用品を使うとしても目的に沿って作業できるものでないと、失敗する可能性が大いにあります。

塗るときはムラがないようにしっかりとひび割れのすき間を埋める

補修する際に、一番大事なポイントとなりますが、やはり塗るときの技術は必須です。
材料や道具を正しく選んだ上で、きちんと丁寧に補修をしていかないと、かえって外壁を痛めてしまい、さらに大規模な補修が必要となってしまいます。

「もっと外壁塗装のDIYついて知りたい」という方はこちら↓


サイディングのひび割れ補修、業者に頼むなら

サイディングについて適切な知識と経験がなければ、やはり一番おすすめなのは「補修を業者に任せる」という選択肢です。
もちろん業者といえども質はピンキリなので、選ぶ手間が発生します。しかし、適切な業者を選ぶことができると、補修が適切になされ、また補修後のサイディング外壁が長持ちするのです。


適切な優良業者を選ぶには?

業者に補修を頼む際は、優良業者を選ぶ必要があります。優良業者は以下のポイントから見抜いていきましょう。

・見積もり作成のための調査が丁寧
・現状と補修方法をわかりやすく(ときには写真を使って)説明してくれる
・見積もりの内訳が詳細
・契約を急かさない
・理由のない大幅な割引がない

これらが優良業者の特徴となっています。そして、これらの特徴を持つ業者を複数ピックアップした上で、相見積もりをとることで悪影響はほとんど回避できるでしょう。
相見積もりは手間がかかるものですが、より適切な業者を選ぶことで将来支払う費用が大きく変わってくるため、辛抱強く複数の業者の見積もりをとっていきましょう。


業者に任せたときの費用相場

ここでは以下のとおりサイディングの補修を業者に任せた際の費用相場をみていきます。

サイディングボードにひび割れがあるか、シーリングにひび割れがあるかで、費用相場は大きく異なります。 さらに、2階以上の部分にあるサイディングを補修する場合は別途足場の費用が発生することがあります。

           
サイディングのひび割れ(30㎡)1~10万円(足場なし)
10~30万(足場代あり)
コーキングのひび割れ350~900円/m(増し打ち)
700~1,200円/m(打ち替え)


サイディングのひび割れ、保証はあるの?

新築のときや、塗装をしたときに施工を行った業者から、保証の説明がありましたでしょうか。 ひび割れでもその保証が適用出来るのか、気になるところですよね。


基本的にひび割れは対象外

まずは保証書があれば確認してみた方が良いです。
ですが、一般的に保証はサイディングの商品自体に不具合があるときに適用されるもので、経年劣化や災害による症状は該当しません。

保証期間として10年あっても、条件にひび割れや反りがないこと、といった事例もあるので、だいたいの場合、ひび割れは経年劣化によるものと判断されてしまうでしょう。
参考URL:ニチハ窯業系外壁材の保証について


ひび割れでも保証が適用される可能性はあるのか?

ひび割れに対して、保証が適用されるケースは「施工不良」と判断された場合のみです。 特に、施工から余り日がたっていないうちに発生したひび割れに関しては、施工不良と判断されやすい傾向にあります。その場合、再補修を行う業者も存在します。

しかし、業者のミスとして一番結果が出やすいのは、塗料を適切な方法で塗らなかったことにより起きる、塗膜の剥がれなので、実際にメーカーの保証内容は剥がれに対してが多いです。

そのため、実際には、ひび割れで保証が適用されるケースはほとんどないと考えておいた方が良いでしょう。


まとめ

今回はサイディングのひび割れ補修について解説しました。結論としては、素人が行う補修はリスクが高いため、基本的に専門業者に依頼するのがおすすめです。

以下は今回の記事のポイントです。

・サイディングにひび割れを見つけたら、幅の大きさを把握する
・ヘアークラックか構造クラックかを確認する
・DIYで補修するならヘアークラックまでの微細なひびまで
・構造クラックなら業者に早めに相談依頼する
・業者に依頼する際は、複数業者から相見積もりをとろう

業者に依頼するとそれなりのコストがかかってしまいますが、外壁の不備が建物全体に影響を及ぼすことを考えると、補修費用をおさえるという選択肢は必ずしも正しくありません。優良業者に依頼し、一度の補修で完璧にサイディングを修繕してしまった方が適切でしょう。

▼インターネット
日本窯業外装材協会 公式ホームページ
ニチハ株式会社 公式ホームページ

▼書籍
外装リフォームの教科書2019完全保存版(株式会社ザメディアジョン)
外壁・屋根リフォーム専門書GAISO Vol.2(株式会社メディアジョン)
サイディングの維持管理はどうするの 第2版(日本窯業外装材協会 発行)
不具合はなぜ起こるのか 第3版(日本窯業外装材協会 発行)
▼専門家(ヒアリング)
株式会社POD 代表 長谷川佳広 氏


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