外壁塗装をDIYで行う場合のポイント。美しく仕上げる方法とは?

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皆さまの中には塗装が得意だったり、趣味がDIYいう方もいるでしょう。 このような方の中には、外壁塗装くらいなら自分でやりたいと考える人もいます。もちろん外壁塗装を行うこと自体は、DIYで可能です。

但し美しく長持ちする塗装をするためには、いくつかのポイントがあります。頻繁に塗り直しを行うと無駄が多くなり、かえって塗装業者に依頼したほうが安上がりとなりかねません。また作業方法を誤ると、転落や発火などの事故に結び付くおそれもあります。

ここでは外壁塗装をDIYで行うポイントを解説し、無駄なく安全に、かつ美しく仕上げる方法を考えていきます。

1. 外壁塗装をDIYで行うメリット

外壁塗装をDIYで行うことには、主に2つのメリットがあります。 本記事では最初に、DIYのメリットについて解説します。

1.1. 自分のペースで作業できる

DIYで行う大きなメリットの1つに、思い立ったときに自分のペースで作業できることがあげられます。塗装業者に依頼する場合は多少なりとも打ち合わせが必要であり、日中の貴重な時間が取られます。一方でDIYの場合は打ち合わせが必要なく、また突然空いた時間でも作業に取り掛かることが可能です。

日曜・祝日は塗装業者が休みの場合も多いですが、DIYならこのような日でも作業できます。また塗装完了までの期間を気にしなくてよく、マイペースで作業を進められる点もメリットとしてあげられます。

1.2. 安く済む場合が多い

DIYでは安価なアクリル塗料も選べるため、耐用年数さえ気にしなければ安く済む場合も多いです。またDIYの費用は材料費や道具が主体となるため、塗装業者に依頼した場合の人件費が節約できます。このため外壁塗装の総額は、20万円~50万円程度となる場合も多いです。

2. 外壁塗装の際に、同時に塗装をしておきたい場所

外壁塗装をする際には、同時に塗装をしておきたい場所がいくつかあります。その場所を、以下にあげていきます。

・玄関
・ウッドデッキ、バルコニー
・軒天(軒の裏側)
・雨戸、戸袋(雨戸や引き戸を収納する場所)
・雨どい
・建物の基礎部分

このなかでもウッドデッキ塗装は外壁と塗料が異なるため、一緒に塗装する必要を感じないかたもいるかもしれません。しかしうすめ液や養生に使うマスカーなど、共通化できる物もあります。また外壁の塗料を乾燥させている間にウッドデッキ塗装をするなど、時間を効率的に使えることも同時に作業するメリットです。

3. 外壁塗装に使われる塗料

外壁塗装に使われる塗料は、主に下塗り塗料と上塗り塗料に分けられます。

それぞれの塗料には特徴がありますから、目的にあわせた製品を使うことが重要です。ここでは下塗り塗料と上塗り塗料、および各塗料の特徴を解説します。

3.1. 下塗り用塗料

下塗りは下地を保護するとともに、上塗り塗料との接着剤を果たす役目があります。下塗り用の塗料には、以下のものがあります。

・シーラーやプライマー:さらさらしており、主に下地が塗料を吸い込むことを防ぐために使われる。さび止め機能を持つ塗料もある
・フィラー:どろどろしており、凹凸や小さなひび割れを埋めるために使われる

下塗り用塗料は木材や鉄など、製品ごとに下地の素材が指定されています。また上塗り塗料との相性を考慮する必要もあります。特に以下の組み合わせで塗る場合は、注意が必要です。

・下塗りが水性塗料で、上塗りを油性塗料にする場合
・下塗り塗料を弾性塗料にした場合(上塗り塗料も弾性塗料を使う必要がある)

従って下塗り塗料は、下地と上塗り塗料の検討も行った上で購入することがおすすめです。またひび割れを埋める場合は、シーリング材との相性もチェックしておきましょう。

3.2. 上塗り用塗料

DIYで使われる上塗り用塗料は、4種類に分けられます。それぞれ異なる特徴がありますから、順番に解説していきます。

アクリル塗料

アクリル塗料は1平方メートルあたり1,000円~1,500円と、塗料のなかでは最も安価です。 塗装業者はほとんど使いませんが、DIYの塗装ではその安さゆえ人気がある塗料です。

一方でアクリル塗料は安価なぶん、耐久年数も短めです。5年から7年たつと塗り直しが必要と考えましょう。

ウレタン塗料

ウレタン塗料は1平方メートルあたり1,500円~2,200円と、アクリル塗料よりも高価です。そのぶん耐久年数も8年から10年と、やや長くなります。

ウレタン塗料は主な用途として、木製外壁材や雨どい、ベランダの防水加工に使われます。

シリコン塗料

シリコン塗料は、塗装業者が最もよく使う塗料です。価格は1平方メートルあたり2,500円~3,200円と、アクリル塗料の2倍程度となります。そのかわり、耐久年数も10年から15年と、2倍長持ちします。このためシリコン塗料は、価格と耐久年数のバランスが取れた塗料です。

従って長く住み続ける予定であれば、シリコン塗料を使うことがおすすめです。ひんぱんに塗装をし直す手間を考えると、トータルではお得になります。

フッ素塗料

フッ素塗料は高価で、1平方メートルあたり3,500円~4,000円もします。そのかわり耐久年数も15年から20年と、長持ちする塗料であることはメリットです。とにかく塗り直しを避けたいかたは、選択肢に含めることも1つの方法です。但しホームセンターでは、入手が難しい場合もあります。

また塗装して15年程度経過すると、コーキングした下地のほうを補修しなければならない場合も出てきます。このため、フッ素塗料を使うかどうかはよく検討してからにしましょう。

3.3. 「下塗り不要、これ1つでOK」という製品はおすすめできない

ホームセンターに行くと、「下塗り不要、これ1つでOK」といった製品をよく見かけます。しかしこのうたい文句を真に受けて、1回だけで塗装を済ませることはおすすめできません。

それは塗膜の厚さと、塗膜の層の数によります。塗料にはどのくらいの厚さで塗ればよいか、記載があります。1回で塗装を済ませてしまうと塗膜がどうしても薄くなります。また塗膜の層が少ないことにより、外気や雨水へのガードが弱くなってしまいます。

それでは塗膜の厚さが問題ならば、厚塗りすれば1回で済ませられると考えるかたもいるでしょう。しかし厚く塗り過ぎると、塗膜が垂れたり、しわやムラが発生します。またひび割れの原因ともなりますから、外気や雨水が侵入することで建物自体の劣化を早めかねません。

このためあなたの大切な家を守るためには、面倒でも塗装は3回以上行うことが必要です。

4. 外壁塗装に必要な物と道具

外壁塗装を行う際は、塗料やローラー、はけだけでなく、さまざまな道具が必要です。これはDIYでも例外ではありません。従ってDIYで塗装する場合は、必要な物や道具をすべて自分で用意することが必要です。

4.1. 塗装作業に直接必要な物や道具

塗装を行う際には、以下の物や道具が必要です。

・塗料(下塗り用と上塗り用、2種類が必要)
・ローラーやはけ(どちらを使うかは、塗料の指示に従うこと)
・ローラー皿
・バケツやバケット
・マスク、ゴーグル、ビニール手袋
・ウエス
・高圧洗浄機
・養生シートやブルーシート
・マスキングテープ、養生テープ、マスカー
・スクレーパー、はく離材(古い塗装をはがすために必要)
・さびがある場合は、ワイヤーブラシや金属製のたわし、サンドペーパーなど
・手が届かない高さを塗装する場合は、ローラーの延長棒

以下の物は、使用する塗料によって選びましょう。

・洗剤(塗装に使う塗料を落とせるもの)
・油性塗料の場合は、うすめ液

また多くの外壁では、多少なりともひび割れが発生していることが多いです。このため、以下の物も必要です。

・シーリング材(コーキング材ともいう。変性シリコンまたはウレタン製)
・コーキングガン
・パテベラ

4.2. 安全確保のために必要なもの

塗装作業では塗装に使う目的以外に、安全確保や近隣に迷惑をかけないために、以下のものも必要です。

・脚立やはしご
・ヘルメット
・塗料固化剤
・油性塗料を捨てる場合は、水(自然発火を防ぐため)
・飛散防止カバー(近隣へ塗料が飛び散らないために必要)

なお脚立で届かない高さとなる場合は、足場を組む必要があります。しかし足場は安全のため、専門業者に依頼する必要があります。従って足場が必要な高さの塗装はDIYに不向きですから、塗装業者に依頼しましょう。

5. 外壁塗装の手順

長持ちする外壁塗装を行うためには、正しい手順で行うことが必要です。必要なステップを踏まずに作業を進めると、早ければ半年で塗装がはがれ始めてしまいます。再度塗装し直す手間をかけないためにも、手間は惜しまないようにしましょう。

5.1. 古い塗膜をはがし、洗浄する

きれいで長持ちする塗装をするためには、古い塗膜をはがすことと、洗浄が重要です。スクレーパーや、必要に応じてはく離材を使ってはがしましょう。

外壁が金属の場合は、さびを落とすことも重要です。さびを残したまま塗装をすると、内部でさびが進行するおそれがあります。ワイヤーブラシなどを使って、しっかり落としましょう。

また塗装を行うためには、塗装する面を洗浄して、汚れやコケなどをしっかり落とすことが必須です。洗浄はホースでもかまいませんが、可能であれば高圧洗浄機を使うことがおすすめです。

5.2. 塗装しない場所を養生する

一部だけ塗装する場合は、塗装しない場所に塗料がかからないよう養生する必要があります。最低でも塗装する場所としない場所の境目にはマスカーなどを、地面には養生シートを置きましょう。

また外壁全面を塗装したい場合も、養生は必要です。外壁のそばにはパイプや自転車、車庫など、家の塗装に関係ないものが置いてある場合も多いです。うっかりペンキがかかってしまうと取れなくなりますから、これらには養生シートをかけることが必須です。

5.3. ひび割れなど、下地の補修をする

外壁塗装を考えるケースでは、多少なりともひび割れが発生しているケースが多いです。例えばサイディングひび割れ補修DIYを考える場合、ひび割れは縦コーキングの近くに発生しているケースが多いでしょう。

従って塗装をする前には、原則として下地の補修が必須です。目で見えるかどうかの微細なひび割れの場合は塗装で埋めることも可能ですが、あくまでも例外と考えましょう。

下地の補修にはコーキングを行いますが、その際に選ぶシーリング材は「変性シリコン」または「ウレタン」を選んでください。「シリコン」は名前が似ていますが、使用すると塗装をはじいてしまいますから、使ってはいけません。

5.4. 下塗りをする

下地の補修が終わったら、下塗りを始めることができます。

下塗りは、十字を意識してすばやく塗ることが大切です。はけやローラーから垂れるほど多くの量をつけてはいけません。また以下のように2回以上下塗りが必要となるケースでは、一度下塗りした塗料を乾燥させてからもう一度下塗りしましょう。

・吸い込みの多い素材
・劣化の激しい素材
・シーラーとフィラーなど、異なる種類の下塗りを行う場合

5.5. 中塗り・上塗りをする

下塗りが終わったら、上塗り用塗料で中塗りや上塗りを行います。塗り方にムラがあると仕上がりが汚くなりますから、十字を意識してすばやく均一に塗りましょう。

塗り残しが発生しやすい隅や角などの部分は、先に塗ることがおすすめです。また中塗りや上塗りをする際には、前の塗装が乾いたことを確認する必要があります。

なお厚塗りすることで上塗りの回数を減らすことは、塗膜にしわやムラを発生させる原因となるため避けましょう。面倒でも上塗りと乾燥を繰り返し、塗膜の層を重ねることが長持ちする仕上がりにつながります。

6. DIYで塗装する場合に注意しておきたいポイント

費用を節約するために貴重な時間をかけて行うDIYでの塗装も、正しい方法で行わないとすぐに塗装がはがれます。この場合、最初から塗装をやり直さなければなりません。

DIYで良い塗装を行う際には、いくつか注意しておきたいポイントがあります。ここでは主なポイントを3点取り上げ、解説していきます。

6.1. あせらず、安全第一で作業に臨むことが大切

DIYで塗装する際に心得ておきたい重要なことは、作業は必ず遅れるという点です。塗装は天候に左右されますから、雨が降れば作業ができません。また気温が低かったり湿度が高いと、乾燥が遅れます。

従って、あなたの思い通りに作業は進まないと心得ることが重要です。そのため安全第一で、あせらず無理せず作業を進めましょう。もし転落などけがをした場合はあなたの本業にも影響を及ぼし、多くの治療費が必要となってしまいます。

また作業中は、ペンキ臭いということにもなりがちです。水性塗料でも臭いのあるものがありますから、近隣へのあいさつもできれば行っておくとよいでしょう。

6.2. 行うべき作業内容をよく調べ、抜けがないようにすること

塗装の手間を最も省く方法は、一連の塗装作業を手抜きせず、しっかり行うことです。さびの上から塗ったり、塗装回数を省くことは楽ですが、そのぶん再び塗装し直す時期も早めにやってきます。

そもそも塗料の耐久年数は、あくまでも正しい塗装を行った場合に発揮されるものです。多くの手順を踏んで塗装を行うことは、面倒と思うかたもいるかもしれません。しかし抜けや漏れのない作業を行うことで再塗装までの期間を伸ばすことができ、手間も費用も節約できます。

このため塗装を行う前には、事前に行うべき作業内容をもれなくリストアップすることが重要です。

6.3. 塗料の処分方法にも要注意

DIYで塗装を行う場合は、塗料も自分自身で処分しなければなりません。思わぬ事故を防ぐためにも、処分にあたってはいくつか注意しておくべきポイントがあります。

まず、塗料を水道に流すことは下水管を詰まらせてしまいます。水性塗料を塗るために使ったはけを洗う程度なら問題ありません。しかし塗料の処分は、原則として専用の固化材を使って固めましょう。塗料に固化材を入れて混ぜるとおから状になりますから、各自治体の指示に従って捨ててください。

特に油性塗料の処分には、注意が必要です。空気中に放置すると自然発火するおそれがありますから、水につけてから処分しましょう。また油性塗料を使ったローラーやウエスなどを処分する場合も、同様の注意が必要です。

7. こんな場合は専門の塗装業者へ依頼がおすすめ

DIYでの塗装は思い立ったときに始められ、安価に済ませることもできる方法です。しかし作業条件によってはDIYに向かず、塗装業者へ依頼することがすすめられるケースもあります。どのようなケースが該当するか、解説していきましょう。

7.1. 2階建て以上の家を塗装する場合

2階建て以上の建物ともなると、その高さは5m以上となります。一方で脚立の高さは12尺でも3.4mほどですから、大人が上がっても最上部まではきちんと塗れません。

このため2階建て以上の建物を塗装する場合は、足場が必要となります。しかし足場は安全を確保するための命綱でもありますから、専門業者へ依頼することが大切です。また足場だけの依頼となると割高になる可能性もあり、塗装業者へ依頼する場合と費用総額があまり変わらなくなる場合もあります。

従って自宅が2階建て以上の場合は、塗装業者への依頼が安全かつ確実です。少々価格が高くなる可能性はありますが、安全には代えられません。

7.2. 屋根も一緒に塗装したい場合

外壁を塗装する場合は、屋根の塗装も劣化している場合が多いものです。このため、屋根ペンキ塗装もしたいと考えるかたもいるかもしれません。しかし屋根は斜めに傾いているため、少しバランスを崩しただけでも転落し、生命にかかわる事態となるおそれもあります。

厚生労働省の「職場のあんぜんサイト」には、3メートル強の高さから転落して死亡した例が報告されています。万が一屋根の塗装中に転落して、死亡したり後遺障害を負ったりした後では、悔やんでも悔やみきれません。

このため2階建て以上の家を塗装する場合と同様、屋根の塗装は専門業者に任せることをおすすめします。塗装業者であれば安全対策を行ったうえで作業に臨みますから、安心です。

8. まとめ

いかがでしたでしょうか?DIYは思い立ったときに塗装ができる反面、すべてを自己責任で行わなければなりません。 作業すべき手順をリストアップした上で確実に行うことが、美しく長持ちする塗装に仕上げるコツです。

また塗料は、安いものを使うと短期間で塗り直しが必要となる可能性が高くなります。このためシリコン塗料など、価格と品質のバランスが取れている塗料がおすすめです。もし2階建て以上の住宅を塗装する場合は、できるだけ塗装業者へ依頼しましょう。

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